ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

65 / 146
10話 アーシアの修行頼まれました

私達はグレモリー家に着いたあと、アザゼルとイッセーと別れて少し散歩及び休憩をしていました。たまに、イッセーの別修行(婿修行)を見ていましたが、イッセーは苦戦しながらも頑張っていました。ですが、とうの本人は何をしているのかは気づいていませんでした。ヴェネラナ夫人はとても楽しそうにイッセーの修行を見ていました。ヴェネラナ夫人はこう言うのにとても厳しいお方ですが、同時にとてもお優しいお人です。私は元々男ですが、とても憧れる、存在になっておりますしね。

 

「……さて、そろそろ休憩を終わり、他の方々の修行を見に行きましょうか」

 

まずは、誰から行きましょうか? むぅ~、ここから一番近い人は~…………黒歌&小猫ちゃんですね。そうと決まれば早速行きましょうか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、しばらく歩いて目的地に着きました。そこは森に囲まれており、近くには湖や川があるのでしょうか?何か水性生物の気配も感じます。それに見ているだけでも気持ちが安らぐぐらい、とても自然豊かな所です。 さて、肝心のお二人はどちらにいるのでしょうか?

 

私は少し森の中を歩いていると、少し離れた森の広場に二人の人影が見えた。私はその人物に近づいてみると、そこにいたのは探していた人物…黒歌と小猫ちゃんの猫又姉妹でした。

 

「どうですか?修行の調子は」

 

私が声をかけると、お二人は此方に気づいて振り向きました。

 

「んにゃ!つばきじゃないかにゃ!私達はとっても順調だにゃん♪ 白音が思ってた以上に仙術の扱いが慣れてたからとっても教えるのが楽だにゃん♪」

 

とても嬉しそうに話す黒歌さん。服装はいつも通りの、肩が露出するぐらい着崩れした黒い着物で猫耳と二股の尻尾をだした格好だ。

 

「はい。私は師匠にかなり教えてもらいましたのでここまでこれました。ですが、部長や朱乃さん、木場先輩やイッセー先輩の様なほど、強くないんです。ですのでまだまだ修行をしなくちゃいけないのです」

 

そう少し悲しそうに言う小猫ちゃん。服装は黒歌さんとは真逆の純白の着物に白い猫耳と二股の尻尾がユラユラと揺れていた。着物は確りと着ているが、やはりミニスカなのは姉と変わらない。

 

「確かに、あの方々に比べれば小猫ちゃんは弱いですが、小猫ちゃんには小猫の戦い方があります。誰にだって不得意の一つや二つはありますからね。この不得意をどれだけ克服して無くすかが、強くなる事に必要な事なんです。なので、小猫ちゃんもそんなに落ち込まずに頑張っていけば必ず強くなります。それこそ貴女のお姉さんを越えるぐらいにね♪」

 

「本当…ですか?」

 

小猫ちゃんは不安そうに聞いてきました。ですが、私は真っ直ぐ小猫ちゃんの目を見て言います。

 

「えぇ、本当です。そうでしょう?黒歌さん」

 

「そうだにゃ、白音! 白音なら絶対強くなれるにゃ! だって私の妹にゃんだもん♪」

 

「姉さま…つばきさま………ありがとうございます。私、元気がでました!」

 

そう言った小猫ちゃんの顔はとてもいい笑顔でした。それに…、先程から猫耳と尻尾がピコピコユラユラと忙しく動いています。 はうぅ~、とっても可愛い生き物です♪ とても抱きつきたいです!

 

「小猫ちゃん、お願いがあるのですが…」

 

よし、勇気を振り絞って聞いてみましょう!!

 

「はい、何でしょうか?」

 

小猫ちゃんは顔をコテンっと可愛く傾げました。

 キュン! いつも無表情な子なのでとっても破壊力があります!! ヤバイ…可愛すぎますよー!

 

「あの~…、抱きしめてもいいですか?」

 

私がそう言うと、小猫ちゃんは少し驚いた顔になったあと、少し恥じらいながら頷きました。

 

「いつもお世話になっていますし、……その、す…少しくらいなら…いい、ですよ?」

 

 

「では、失礼します」

 

私は小猫ちゃんに抱きつきました。小猫ちゃんはとてもいい匂いがします。それに、とても抱き心地がいいです。

私は思わず小猫ちゃんの頭を撫でました。

 

「…ぅにゃん」

 

小猫ちゃんは気持ち良さそうにしています。やっぱり撫でられるのが好きなようですね。

 

私はそのあと小猫ちゃんを撫でまくりました。途中から黒歌も参戦して二人で小猫ちゃんを愛でくりました

 

「はふぅ~、とても満足です。ありがとうございます、小猫ちゃん。修行頑張ってくださいね」

 

「はい、頑張ります」

 

「では、私はこれで」

 

「ばいにゃ~、つばきー!」

 

私は軽く手を振って森を抜けました。

 

さて、次はどなたの所に行きましょうか?

この近くには…、ふむふむ、リアスさんですね。朱乃さんはその先に、そこから更に東南の方にゼノヴィアが…、木場さんが一番遠いですね。アーシアは………あれ? この気配。何故アザゼルといるのでしょうか? 何かあったのかな? しかも、此方に近づいて来ていますね。なら、動かない方がいいかもしれませんね

 

私は待つことにしました。しばらくすると、アザゼルとアーシアが飛んできました。へぇ~、アーシア飛べるようになったのですね。

 

「おぉ、いたいた!やっと見つけたぜ」

 

アザゼルが叫びながらおりてきました。

 

「アザゼル先生に、アーシア。どうしましたか?」

 

私がそう聞くと、アザゼル先生は軽く頷きながら此方を見てきました。

 

「おう! お前さんに頼みたいことがあってな、お前さんを探してたんだ」

 

私を? 何故?

 

「お前さんに、アーシアの師匠になってもらいたくてな。」

 

「アーシアの師匠に?」

 

何故アーシアの師匠でしょうか?

 

「おう、そうだ。アーシアはかなり回復力はいいんだが、やはり一人ではそのコントロールが難しくてな、誰か回復に詳しい奴を付けようと思っていたんだがぁ……、こいつレベルの回復力を持ってる奴なんて、お前さんかあの三姉妹ぐらいなんだわ。特に、お前さんの双子の姉である優子に手伝ってもらいたかったんだが、アイツも忙しそうだったからな。それで、その次に回復系も得意なお前さんに手伝ってもらおうと思ったわけよ。 どうだ頼めるか?」

 

なるほど、そういう訳ですか。

 

「いいですよ。それぐらいはどんと来てください♪ 今回はあまり手伝ってはいけなかったのですが、理由が理由ですからね。確かにアーシアレベルの回復力を持ってる人物なんて、私と姉様達ぐらいですもんね。 よし、頑張りましょうね、アーシア♪」

 

「はい!よろしくお願いいたします!ツバキさん」

 

アーシアはとても嬉しそうにしていました。やっぱりアーシアは私達の癒しです、天使です。小猫…白音ちゃんとはまた違った可愛さがあります。とても、愛くるしいです。

 

「よかったな、アーシア。頑張れよ~」

 

「はい!アザゼル先生もありがとうございました!」

 

「はははは!いいって事よ!!」

 

アーシアがお礼をすると、とても嬉しそうにしながら笑うアザゼル先生。本当、普段からこんだけ良いことすれば、他の堕天使の方々みたいに結婚できたのでしょうに。残念な人ですね…

 

「アザゼル先生はそれだけの為に私を探していたのですか?」

 

「おっとそうだった。数日後に魔王主催のパーティーがあるんだ。そこでお前さんにも参戦して欲しいと、サーゼクス達魔王さま方が言ってたぜ?」

 

「パーティーですか? 構いませんよ。とても楽しみです。ですが、大丈夫でしょうか、今の女の子の状態ではろくに戦えませんよ?」

 

「なに、心配しなくても大丈夫だ。もしもの事があっても俺達が助けるし、いざとなれば黒歌やレイナーレや光輝達が助けてくれるさ。だから大丈夫、安心しろ。俺達だっているんだからな」

 

私が不安でそういうと、アザゼル先生は笑いながらそう言いました。

 

「そうでしたね。なら、もしもの時は助けてくださいね? まぁ…、それでも、上級悪魔ごときでは殺られる私ではありませんけどね♪」

 

「はははは!! 頼もしいこった! ろくに戦えなくてそのレベルかよ。まったく、お前さんらしいな」

 

ふふふ、これでも、いくら力が不安定とはいえ最強と言われている部隊の総隊長をやっているんですもん。それに、部隊の部員の人達は女の子が多いですが、どの人もかなりの強さを持ってる人達です。さすが、幻想郷ですね。 ただ理由が女の子ってだけで弱くちゃ情けないですからね。 それに、こんなにも大きな力があるのに使えなくちゃ、宝の持ち腐れってやつですしね

 

「んじゃそういうわけだ。あとはよろしくな~」

 

アザゼル先生はそう言うと何処かへ飛んでいってしまいました。

 

「さて、アーシア早速ですが、修行を始めます。準備はいいですね?」

 

「はい!」

 

「いい返事です。ではまずは………」

 

こうして私とアーシアの強化修行が始まるのでした。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。