ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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遅くなりましたね。今回からは『禍の団(カオス・ブリゲード)』襲撃編ですね。次回ぐらいの話で主人公の家族の長男の初戦闘です!

それではどうぞなのです!!


8話 トップ会議襲撃されました!!

―イッセーside―

 

「おっ、赤龍帝の復活だ」

 

アザゼルが俺の方を見て言う。

 最近何度も味わってきた感覚だったからわかった。いまのはギャスパーの神器の能力の影響だ。

 周囲を見渡すと、三大勢力のお偉いさん方全員と、地球連邦軍の人達、部長、木場、ゼノヴィア以外は停まっている。ああ、『白い龍』も動けるみたいだ。

 

「眷属で動けるのは私とイッセーと、祐斗、ゼノヴィアだけのようね」

 

各陣営のトップと今聞いた人たち以外は全員停まってしまった。

 

「イッセーは赤龍帝を宿す者、祐斗は禁手に至り、イレギュラーな聖魔剣を持っているから無事なのかしら。ゼノヴィアは直前になってデュランダルを発動させたわね」

 

「時間停止の感覚はなんとなく、体が覚えていた。停止させられる寸前にデュランダルの力を盾に使えれば防げると思ったのだけど、正解だった」 

 

「な、なにかあったんすか?」

 

俺は部長に聞いた

 

「どうやら――」

 

「テロだよ」

 

 俺の質問に部長の言葉を遮りアザゼルが言った。

テ…テロ!?な、なんでいまなんだ?こんな大事なときですよ!?

 

「はぁ…。イッセ~、落ち着きなよ。みっともないぞ?」

 

すると、つばさちゃんが人差し指を立てて首をかしげながらそう言ってきた。く…可愛いいな!おい!

 

「全員無事のようですね。数人硬直したままですが……」

 

「心配はいらないさ。ミカエル、つばさが結界を張ったた時点で、外からの影響を一割未満に抑えている。すぐに目を覚ますさ」

 

それから二分も経たないうちに、残りの硬直してしまったメンツが目覚める。

 

「ほらな?よし…、今から今の状況を説明するぞ?まずわ………」

 

こうきさんの軽い現状の説明をうけた。簡単に説明すると、現在この会議がある場所に何者かからの襲撃を受けており、その攻撃はつばさちゃんが張った結界により無事にいるということだ。

 

「全員、外見てみろ?」

 

総督の言葉に俺は外を見ると、黒い魔術師みたいなローブを着た連中がこちらに攻撃を放ってきていた。

 

「攻撃を受けているのさ。いつの時代も勢力が和平を結ぼうとすると、それをどこぞの集まりが嫌がって邪魔しようとするもんだ」

 

「あいつらは?」

 

「いわゆる魔法使いって奴だ。それよりも、この状況を作り出したのはおまえらのとこの吸血鬼だな。おかげで外に待機してた俺たちの部下もダメだろう」

 

外に待機していた悪魔・天使・堕天使の兵士達は魔法使いが放つ光のビームによって消えていっていた。

 

「――なるほど、護衛を転移させたか」

 

こうきさんの言葉に俺を含めたリアス眷属、ソーナ眷属が驚く。

 

「今のは、魔術師による特殊な『転移魔法』ですね。しかも、ランダムで飛ばされているでしょうね」

 

こうきさんにつぐ感じでつばさちゃんが答えた。

 

「ギャスパーは旧校舎でテロリストの武器にされている……。お兄さま、私が旧校舎に行きます。ギャスパーは私の下僕です。私が責任持って奪い返し、この状況を覆します」

 

 強い意志を持って部長が進言する。

 

「言うと思ったよ。妹の性格ぐらい把握している。しかし、旧校舎までどう行く?この新校舎の外は魔術師だらけだ。通常の転移も魔法に阻まれる」

 

「旧校舎に未使用で残りの駒である『戦車』を保管していますわ」

 

「なるほど、『キャスリング』か。それなら相手の意表を突けるかもしれない」

 

サーゼクス様の問いに部長はキャスリングを使えばギャスパーのところまで一瞬でいけるみたいだ。部長が行くなら俺も行く!!

 

「サーゼクスさま、俺も行かせてください。ギャスパーは大事な後輩です。俺も助けに行かせてください」

 

俺はサーゼクスさまに頭を下げた。一時の沈黙のあとサーゼクスさまが口を開いた。

 

「アザゼル、噂では神器の力を一定時間自由に扱える研究をしていたな?」

 

「ああ、そうだが、それがどうした?」

 

「赤龍帝の制御はできるだろうか?」

 

「……………………」

 

総督はサーゼクスさんの問いに黙り込んだが、懐を探りだし

 

「おい、赤龍帝」

 

「俺は兵藤一誠だ!」

 

「じゃあ、兵藤一誠。こいつを持っていけ」

 

 懐からなにかを取り出し、俺に投げてよこす。

 キャッチしてみると――手にはめるらしきリングだ。それも二つある。

 

「そいつは神器をある程度抑える力を持つ。例の吸血鬼を見つけたらそれを付けてやれ。制御の手助けにはなるだろう。もう一個はおまえのだ。『赤い龍』の力を使いこなせないんだろう?なら、はめろ。短時間なら、代価を支払はないで禁手になれる。そいつが代わりになってくれるからな」

 

マジですか!?それなら俺が部長についていっても足手まといにならないかも!

 

「グレイフィア、簡易術式を展開してくれ」

 

「はい。承知いたしました」

 

サーゼクスさまの言葉にグレイフィアさんが答える。

 

「ヴァーリ」

 

「なんだ、アザゼル」

 

「おまえは外で敵の目を引け。白龍皇が前に出ていけば、野郎どもの作戦も多少は乱せるだろうさ。それになにかが動くかもしれない」

 

「旧校舎のテロリストごと、問題になっているハーフヴァンパイヤを吹き飛ばした方が早いんじゃないかな?」

 

「白龍皇、もしそんなことをすれお前をぶっ飛ばす!」

 

俺は今の白龍皇の言葉に腹が立ち白龍皇に視線を向けるが白龍皇はなにも感じてないかのように平然としていた。

 

「和平を結ぼうってときにそれはやめろ。最悪の場合、それにするが、魔王の身内を助けられるのなら、助けたほうがこれからのためにもなる」

 

「了解」

 

ヴァーリの背中から光の翼が展開し

 

「禁手化(バランス・ブレイク)」

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!!』

 

音声のあと白龍皇―ヴァーリは真っ白な鎧に包まれ窓から外へ出た。

 

「アザゼル。先ほどの話の続きだ」

 

サーゼクスさんが総督に訊く。

 

「あー何だ?」

 

「神器を集めて、何をしようとした?『神滅具』の所有者も何名か集めたそうだな?神もいないのに神殺しでもするつもりだったのかな?」

 

サーゼクスさんの問いに総督は首を横に振る。

 

「備えていたのさ」

 

「備えていた?戦争を否定したばかりで不安を煽る物言いです」

 

天使長が呆れるように言う。

 

「言ったろ?おまえらに戦争はしない。こちらからも戦争をしかけない。ただ、自営の手段は必要だ。って、おまえらの攻撃に備えているわけじゃねぇぞ?」

 

「では?」

 

「――『禍の団(カオス・ブリゲード)』」

 

「……カオス・ブリゲード?」

 

「組織名と背景が判明したのはつい最近だが、それ以前からもうちの副総督シェムハザが不審な行為をする集団に目をつけていたのさ。そいつらは三大勢力の危険分子を集めているそうだ。なかには禁手に至った神器持ちの人間も含まれている。『神滅具』持ちも数人確認しているぜ」

 

「その者たちの目的は?」

 

「破壊と混乱。単純だろう?この世界の平和が気に入らないのさ。テロリストだ。そかも最大級に性質(たち)が悪い。そして組織の頭は『赤い龍(ウエルシュ・ドラゴン)』と『白い龍(バニシング・ドラゴン)』の他に強大で凶悪なドラゴンだよ」

 

総督の告白に地球連邦軍の三人以外は絶句していた。

 

「…………そうか、彼が動いたのか。『無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)』オーフィス。神が恐れていたドラゴン。この世界ができあがったときから最強の座に君臨し続けている者」

 

神が恐れたドラゴン?あのプールのあとにヴァーリが言っていた一番強いのことかな?

 

『そう、オーフィスが「禍の団(カオス・ブリゲード)」のトップです』

 

「グレイフィア!リアスとイッセーくん、早く飛ばせ!」

 

「はっ!」

 

その魔方陣を見たサーゼクスが、焦ってグレイフィアに飛ばすよう指示を出した。

 

「お嬢さま、ご武運を」

 

「え?ちょ、ちょっとグレイフィア?お兄さ―――」

 

こうして俺の目の前は光に包まれたのだった。

 




今回は

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