さてさて、あのプール事件から少したつ。あの後俺は皆をプールから回収したのはいいけども、いきなり目の前にスキマが現れて、そのままスキマに連れ去られた。
スキマから出ると、そこは俺の家なのだった。あれ?なんで?紫さんは何がしたかったのだろうか
「うふふ。つばさは相変わらずの反応ね。もう少し驚いてもいいじゃない?」
すると、またもやスキマが現れて、今度は吸い込まれるのではなく、紫さん本人が出てきた。
「慣れましたからね…」
そう…、いったいどれ程このスキマに突然連れ去られたか……
「まぁ~、いいわ。それと、堕天使の総督さんが来てたわよ?」
堕天使の総督?あぁ~…アザゼルか…
「何故です?」
「なんだか、今回のことで三陣営の会議をおこなうそうだから、あなたも参加しなさいって。地球連邦軍として。」
なるほど…、そう言うことですか
「わかりました~。今回はそうしますね~」
ふむふむ…、つまり、俺達地球連邦軍は三陣営の中立として参加してくれと言うことですね。
「まぁ、私の話はここまでよ。あと、私は少し用事があるから幻想郷に一旦戻るわね?すぐに帰ってくるわ」
「わかりました」
そう言った紫さんは「じゃ~ね~」と言ってスキマに入って行ってしまった
うん。独りぼっちになっちゃった……。黒歌さんは小猫ちゃんの家にいるから、寂しいな~……
「む~……。とりあえず、お風呂に入って寝~よお」
俺はそのあと、お風呂に入ってパジャマに着替えてベットに寝転んだら、寝てしまっていた。
その次の日の朝…何時もの学校です。なんでも、昨日は俺がいなくなったあと、イッセーはゼノヴィアに子作りしようとせがまれて、リアスさんとアーシアが怒っていて、その二人とついでに木場から逃げる様に脱出したらしい。その後、外に出たら出たらで白龍皇と出会ってしまい、戦闘になりかけると思ったが結局なにもなくて終わったみたいだ。
うん…、頑張ったね…イッセー。
とりあえず今日の出来事はこんぐらいかな?あとはいつも通りの生活だったし。
それにしても、もうすぐ参観日か~……。誰がくんるだろう?楽しみだけど…、恥ずかしいな…
あれから、数日がたち、参観日当日となった。今現在は皆でクラスでワイワイと楽しくお喋りをしている
「イッセー」
「何か用か?」
すると、イッセーの近くにいたゼノヴィアがイッセーに話かけていた。なんだろう?スゴく気になる…
そう思った俺はドラゴンマスターになった影響で強化された耳で、聞き耳をたてた。
ついでに、イッセーだけに、古明地さとりの能力【心を読む程度の能力】を使って心の中を見る。
「先日は突然あんなことを言って申し訳なかった」
「(あんなことって?……あぁ~、子作りのことか)」
「やはり、いきなりそんなことは難しいと思う……だからこそ――」
すると、もぞもぞとスカートのポケットから何かを取り出すゼノヴィア。
「まずはこれを用いて練習をしよう」
ポケットから取り出されたモノ――コンドームをイッセーの目の前…机の上に展開する。
すると、クラスの全員の視線がイッセーの机の上に集中した。
まぁ…普通はそうなりますね……
「(そうかそうだよな…、やっぱり最初はそれをつけてから――)」
「――って、んなもん出すなぁぁぁぁぁぁぁぁああッッ!!!何を……何を大衆の前で取出しってんだよ!!」
突然の事態に取り乱すイッセー。
さっそくクラス中が騒ぎ出したけど、そんなことはお構いなしにゼノヴィアは続ける。
「私のいた世界では、これの使用にひと悶着あったが……やはりつけた方が日本のお国柄的にも都合がいいのだと思う」
「(そんな事どうでもいいんだよ!!ちきしょー!どうしてこうなった!)」
イッセーは心の中でorz状態になっている。イッセー…頑張って
「こういうものをこういうところで出すな!!時と場所を考えてくれ!!」
訴えるものの、ゼノヴィアは可愛く首をかしげている……わかっていないようですね。
てか……、コンドームって何に使うのでしょうか…?俺も詳しくは、知らないですよ…
「アーシアたちも使うといい。無計画な性交はお互い傷つくそうだ。男女の関係は難しいね」
そう言ってアーシアにコンドームを渡すゼノヴィア。
アーシアは『これ』が何に使うのか理解していないらしい。可愛く首をかしげて頭の上に(?)を浮かべている(気がする)。
「アーシア、それはね――」
わからないままでいいというのに、エロメガネっ娘こと桐生さんが間髪入れずにアーシアに耳打ちした。
「……きゅう」
あ…アーシアがお顔を真っ赤にして卒倒しちゃった。
「(アーシアァァァァァ!?)」
イッセーは面では声は出していないが、心の中では物凄い叫んでる。イッセー……叫びすぎだよ……
すると、桐生さんがイッセーに訊いる。
「でもいいのかな~?ゼノヴィアっちを抱いてしまったら、アーシアが――むぐっ!」
「あーあー、桐生さん?それ以上言わないでください!!」
アーシアは物凄い早さで桐生さんの口をふさいだ。
「……もう、アーシア。そろそろモーションかけないと、兵藤が大変なことになっちゃうって言ったでしょ?あいつの周りには強敵ばかり……うかうかしていると、食べられちゃうかもよ?」
「そ…それでも、言っちゃダメなんです!!」
アーシアは桐生さんに言われたけども、顔を真っ赤にしながら言っていた。
「(どうしたんだ?アーシアは……)」
鈍感な人だな~…。可愛そうにリアスさん…アーシア…。みんなの道は遠いな~
キーンコーンカンコーン…
ガラガラ…ピシャッ
「お前ら席につけー」
あ…先生が来た。確か…、今日の参観日は英語だったはず。よし…頑張ろっと!
少し、時が流れて今の授業は英語の時間だ。
いつも以上に気合の入った男性教諭が袋に包まれた長方形の物体を前列の生徒に配っていく。
「いいですかー、いま渡した紙粘土で好きなものを作ってみてください。動物でもいい。人でもいい。架空の存在でもいい。いま自分が脳に描いたありのままの表現を形作ってください。そういう英会話もある」
『ねぇよ!』
クラスの男子が一斉に叫んで否定する。うるさいですね…
「レッツトライ!」
そう言って先生が英語で言った。うぅ~…ん何を作ろうかな~
「ほら!早く!つーくんの授業が始まってるわ!早く行かないと終わっちゃう!!」
「皐月姉様…、落ち着いてください。まだ始まったばかりですわよ?」
「ナツル姉さん!そんなのんびりしていたらダメなのよ!つーくんの初めての学校の初めての授業参観なのよ?これを逃したらダメなんだから!この日の為に作ったこの最高画質でとれるカメラを――」
「はいはい、わかったから、落ち着いて二人とも。つーくんが困るじゃない…」
「相変わらずのシスコンぶりね…」
「貴方もじゃない、ルーツ♪」
「う…///」
そんな声が聞こえてきた…。あれ…?もしかしてもしかするとお姉ちゃん達が来たの…?
ガラガラ…
すると、四人の女性が教室に入ってきた。俺は気配でわかるから見なくてもいいが、クラスの人達は一斉に教室に入ってきた四人に目線がいく。
「スゴく綺麗な人達だな…。誰の親御さんだろうか?」
「いや、お姉さんだろう。どうみても。でも、誰の家族だよ…」
「つか、あのお姉さん達の体つきがスゲーぞ!!」
「本当だ…、ぐへへへ!」
「黒髪の人のスリーサイズはB98/W59/H87…だと!く…なんてけしからん!他の人は…(ゴンっ!)ぐえ!?」
「元浜!?どうしたんだ!!元浜ぁぁぁ!!!」
俺は皆に見えない早さで消しゴムを投げて元浜の意識を刈り取った。ふぅ~…、なんとか潰せたぞ。でも皐月姉さんのスリーサイズがバレちゃったよ……。うぅ~…ごめんなさい…。
「ねぇ、見てみて!あの黒髪の人。リアスお姉様や朱乃お姉様と同じプロモーション……いや、それ以上にスゴく綺麗だわ!」
「隣の水色の髪の人も負けないくらいのプロモーションだよ!」
「それと、銀髪の人…、リアスお姉様や朱乃お姉様…それに、あの人達よりもプロモーションがスゴいわ……。もう…なんだか神々しくて言葉がでない…」
「うんうん!それにしても、あの人達の中にいる茶色の髪の人って誰かに似てると思わない?」
「あ…そういえば、確かに誰かに似ているわ…」
ここまできたらわかるかな?皆俺の家族ってことを……
「うぅ~…ん…あ!わかった!」
「だれだれ?」
「つばさちゃんよ!ほら!特にあの茶色の髪の人と瓜二つじゃない!」
『ほ…本当だ~!!』
女子たちはかなりざわつき始めた。うん…目立っちゃうね……は…恥ずかしい…です…
すると、姉さん達の視線が俺に集まった。
「あっ!つーくんいた!お~い、つーく~ん!お姉ちゃん達が見に来たよ~!」
「つーくん!優子お姉ちゃんも見に来てあげたよ~!」
「はぁ…、ごめんね、つーくん。でも、私がいるから大丈夫よ!」
「頑張って、つーくん」
その言葉を聞いて、クラスの人達と親御さんまでもが俺に視線を向けてきた。
すると、隣に席に座っていたイッセーが聞いてきた。
「なぁ…つばさちゃん。あの人達って…、つばさちゃんのお姉さん達?」
「はい…、正真正銘、血の繋がった家族です。そして、全員、俺のお姉ちゃん達なのです」
俺の言葉を聞いてクラスの人達と親御さんは固まった。そして、一時の沈黙のあと……
『ええええええええええ!?』
クラスで大きな絶叫が響いた。うぅ~…うるさいです
「す…スゴい!!つばさちゃんのお姉さんに会えるなんて!!私いまなら死んでもいいわ!」
「スゴい!スゴいよ!!つばさちゃんの家族は綺麗な人達ばっかりじゃない!」
「なるほど…、つばさちゃんに似てる人はつばさちゃんのお姉さんなんだ。と…言うことは双子?」
「いいなぁ~。私もあんなお姉さんがいたらな~」
「私はつばさちゃんが欲しいわ」
『それ、賛成!!』
「こんだけ、綺麗な人達がお姉さんなら、つばさちゃんの容姿も頷けるよ…」
『うんうん!』
「つばさちゃんとお姉さん達がこのレベルって…つばさちゃん達のお母様はどれ程のレベルなんだろう…」
『確かに!』
女子と男子がかなり騒いでた。
すると、男性陣が俺によってきた。な…なんで?
「つばさちゃん!お姉さんをください!!」
「つばささん!幸せにしますので、お姉さんを一人ください!!」
「つばさちゃん。お姉さん貸して!いや、家に嫁にください!そして、つばさちゃん、是非俺の義妹に…!」
すると、変態三人組が血相を変えて他の男性を蹴散らしながら来た。
「つばさちゃん!お姉さんをください!!エッチがしたいから!」
「つばさちゃん!友達なら聞いてくれ!!お姉さんを皆ください!!」
「つばさちゃん!あの綺麗なお姉さん達を俺にくれ!!」
松田、元浜、イッセーの順番で俺に言ってきた。松田と元浜は論外として、イッセー…あとでこの事を、リアスさんに報告ね……
すると、少し離れた席でアーシアが頬を膨らましながら怒っていた。アーシアは可愛いな~。
「つばさちゃん!お姉さん……いや…!つばさちゃんをください!!」
「お姉さん…!つばさちゃんをボクにください!!」
「つばさちゃんのお姉さま!是非ともお宅の妹さんを僕のお嫁に!!!」
一斉に男性陣が俺に、お姉ちゃんをくれと言ってきた。てか…最後の三人!可笑しいぞ!! 俺は男だー!
「絶対ヤダ!!みんな、席に座ってなさい!!」
俺は怒鳴って男性陣をかく席に座らせた。ふぅ…静かになった。
俺は姉さん達の方を見る。すると、姉さん達はニコニコしながら暖かい目で此方を見ていた。は…恥ずかしい!!そんな目で見ないでよ~///
そんな事よりもなに作ろうかな?うぅ~…ん。あ…!そうだ!あの人をつ~くろっと!
俺は粘土である人達を作ることにした。
30分後……
よし!できた~!我ながらなかなかの作品ですね。
今、俺の目の前に仲良く手を繋いでいる三人の女性の人形がある。
『あ…、つばさ…もしかして、これって……』
すると、ルーツの声が頭の中に響くように念話で聞こえてきた。ルーツは俺の作った人形を見て驚いた顔になっていた。
(うん…、これはルーツ達の為に作ったやつだよ♪ルーツ、ガイヤ、龍美…。ルーツ達…姉妹の様に仲良くしている三人を人形で作ってみたの!どう…かな…?)
『つばさ……、嬉しい…嬉しいわ…!私は…お姉ちゃんわ!嬉しすぎて涙が止まらないわよ…!』
すると、後ろでルーツはニコニコしながら涙を流していて、右手に持ったハンカチで涙を拭いていた。
(ルーツ…、感動しすぎだよ……。恥ずかしいじゃないか…)
『だってぇ~…嬉しいいんだもん…。本当…ありがとうね…つばさ』
(どういたしまして!ルーツ)
「つ…つばささん!それはいったい…」
「あ…先生。これは、俺の家族の何時もの光景ですよ。この光景こそ、家族の究極の形ですかね。これが家族の大切さってやつですよね」
すると、先生に親御さんが皆涙を流していた。あ…あれ?どうしたのだろうか…?
「素晴らしい!!つばささん!あなたの様な綺麗な心を持った人がいてくれて私は感動したよ!確かに…家族はスゴく大切だ…、つばささんのこの作品こそ、家族の究極の形に違いない!!
皆さん…つばささんの家族を見習って、家族を大切にしてくださいね?」
『はい…先生!』
なんだか、クラスの人達の心が一つになった気がした。気のせいかな…?
その後…、イッセーがリアスさんの像を作った。細かいところまで完璧に再現していたので、ビックリしたのは内緒だ…。
その後…、クラスはそのリアス像をかけたオークション会場とかしたが、イッセーは誰にも売らずに逃げていった。
イッセー…、やっぱりお金よりも大事な物なんですね…。もし、お金でその細かいところまで完璧に再現してリアス像を譲っていたら、俺はその程度の心なのかぁ~って叫んで貴方をぶっ飛ばすところでしたよ…。いや~よかったよかった!