ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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やっと……やぁぁぁっと! 投稿出来た! やっと長めの休みがとれた! やったァァァァァァァ!!

「…………で?何か言い残すことある?」

…………あ。…い、いやぁ〜ほらツバサちゃん? いままで私は休みが少なかったわけですよ?…月一もなかったりした時なんて何度かあってね?とっても辛くて休みの日はまる1日寝てる日があってですね……

「うん、しってる。確かに休みがなかったりした日もあったね。…………でも、休み時間の時とか作ってたじゃん? なんで投稿しなかったの?」

………………あ、い、いやぁ、それは〜ですね…

「………」

ハーメルンのパスワードとID…忘れちゃってた。てへっ(ゝω・´★)

「………………処す」

わぁぁぁまってまってまって?! 言い訳させてください!!ど、どうかお慈悲を!!

「……まぁいい。とりあえず言い訳は何?」

えっとですね。去年の5月にね?新しくスマホを変えたわけですよ。普段はスマホ投稿している訳ですから新しく変えたスマホにテンション上がって、特にゲームがやりやすいのなんの。持ってたスマホはAndroidの中でも初期型の2代目に出た型だったものだから重くて重くてね、全てにおいて。新しく変えた時はもう感動したねそれは。特にゲームが…例えでいうと白猫とかFGOとか!!

「うん、それで?」

……でです! いざ!アプリを起動しいろいろとゲームのデータ移行をしていたら、あまりにもゲームのやりやすさに思わずテンション上がってね?気がついたらなんと!!―――2ヶ月もたってたんだよねー(´>∀<`)ゝ

「…………」(^_^╬) チャキッ

あああああ?!待って待って!? その腰の刀をしまってください!お願いいたします!!

―――こほん。でだ、話を戻すけれど気づいたら7月を突入していた私は慌てて新しい話を作ってたんだ。今は何かの拍子でデータが消えてしまわないようにとメモ帳アプリの方で作ってからコピーし投稿しているわけなんだが……7月になると夏休みが突入しだすじゃないか?夏休みの影響で仕事場がちょっと所ではない程に忙しくてね。特にカップルやら親子連れなんかがねぇ。休みどころか、休憩時間さえもない時があったさ。8月なんてもはや『……あれ、何時休んだっけ?』などと言うしまつさ!

さて、そんな忙しい日を乗り越え9月……とうとう話が完成した私は6ヶ月ぶりに投稿しようとしたわけよ。そしてログインしようとすると…―――

【IDまたはパスワードが間違っています】

『…………あれ?』

パスワードが間違っていたのかなと思った私は、もう一度べつのパスワードを打ち込んだ。……しかし

【IDまたはパスワードが間違っています】

私は何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度と何度も何度! 色々なパスワードを打ち込んだ。

しかしどれをやっても結果は同じ。ならばと別の過去に使っていたメールアドレスを打ち込んでみた。

【IDまたはパスワードが間違っています】

しかし結果はご覧の通りだったのだ。私はその日から時間があれば何度も何度もいろいろな思いつくパスワードやメールアドレスを使った。正直言ってこんなパスワードやメアドなんて使ってたかなぁなんて思った事は1度や二度なんかじゃない。正直絶対に使っていないなんて思いつつも念の為だと言い聞かせ私はパスワードとメアドを打ち込んでいた。

そんな日が続いていたら、気がつけば年が明けていたんだよなぁ。

「……えぇ」

そしてつい先日、私は奇跡が起きないかと思いながらもう一度、最初何も知らずにログインしようとしたメアドとパスワードを打ち込む。しかしやはり出てくる画面はいつも通りだった。諦めかけていた私はふとある事に気がついた。

――WiFiあるんだから前のスマホで投稿すればいいんじゃないかと

「……おい」

私は急いでログインしようとした。しかしここでふと思う。……また、同じ呪いの様な繰り返しをするんじゃないかと――

私は恐る恐るマイページを開く。しかしそこにはいつものお気に入りの更新場面ではなくログイン場合だった。その場面を見た俺は一瞬絶望しかける。……しかしそこにはいつもの真っ白な画面ではなく、IDとパスワードにはなんとメアドとパスワードがあるではないか! 私は思わず歓喜した。これでログイン出来るんだと。

しかし私はふと気がついた。ID…つまりメアド部分に違和感がある事に。

「違和感?」

そう、違和感だ。私は新しく変えたスマホでのログイン画面と旧スマホのログイン画面のメアドを比べる。何かが、そう、決定的な何かが違うと俺の中でうったいかける。私はよく見た、なにが違うのかと……そして気がついた。なぜいままでログインができなかったのかという理由が!

「ふ〜ん。で?結局何だったの?バグかなんか?」

理由はただ一つ。そう、メアドの文字の打ち間違いさ!

「…………は?」

なんと、そこにあるはずの1文字が抜けていたんだよ! 自分はうっていたつもりでいままでいて1度うちこんだらデータとして残るからあとはそれをタップするだけ。それで何回も同じ文字をうたなくてすむ。だからこそ何度も何度もうちこむことができていたんだが……どうやらその時点でもう間違っていたみたいだったんだよねぇ。

いや〜まいったまいった! まさかそんなドジを踏むとは私ってばいつの間にそんなドジっ子になったのやら。HAHAHAHA!

「――ぎるてぃ」(^^)

え、ちょっ め、目が、目が笑ってないよツバサちゃんれ?! あ、ちょ、ま――い、イヤァァァァァァァァ!!!!

――しばらくお待ちください――

「…………ふぅ。これでバカは滅びました。……たく。なぜ私はこんなバカに創造されたのでしょうか。もっとまともな人に創造されたかったのですよ。
さて、こんなバカでどうしようもない駄作者でしょうが、こんな人の作品、と言うか私たちの物語を見に来てくださっている画面の向こうの皆様。どうかこれからも見にきてくださると私――結城ツバサは嬉しく思います。こんな駄作者ですが、どうか暖かく見守って上げてくださいね。
さぁ、いい加減起きてください。いつものやりますよ?」

('、3_\)_

「……あぁ、これはダメですね。はぁ、しかたありませんねまったく。
――こほん。それでは皆様、どうぞゆっくりしていってね♡」ニコッ

光輝「――ブフゥッ! えっ、キモッ!www」

「………」(^^╬)

――ゴシャッ!

光輝「アベシッ?!」


12話 巨人と怪獣、大決戦!

―ツバサ side―

 

あれからイッセーが巨人になって数分。イッセーはヤツと戦っていた。

 

ゴバァァァァァッ!

 

ヤツ―超獣鬼(シャバウォック)から吐き出される火炎球がイッセーを襲う。

 

それをイッセーは避けようとしたが後に都市部がある事に気がついたのか右手を前に突き出し構えを取った。

 

『いっけぇぇぇっ!』

 

『Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)!!』

 

増大させた魔力の一撃を火炎球目掛けて放った。

 

その一撃であるイッセーの得意技、ドラゴンショットと火炎球がぶつかる手前

 

『曲がれぇぇぇえぇっ!』

 

イッセーの叫びに呼応するようにドラゴンショットは軌道を変えて野球の球種――フォークのように下に曲がっていった。

 

『今度は上がれっ!』

 

イッセーは右手を上方向に突き上げた。放たれたままのドラゴンショットがフォークしああとに今度は真上に軌道を変えていく。怪獣の放った火炎球の下にドラゴンショットは潜り込み上に一気に押し上げた!

 

バジンッ!

 

激しい衝突音を響かせて、イッセーのドラゴンショットは火炎球の球を上空に持ち上げていった。ふたつの強大な力が空を裂いていき、遥か上空で激しく弾けていった。とてつもない質量のものが爆発したせいか空一面が爆炎一色となっていた。

 

魔力と火炎が消滅した衝撃は強風となって下に吹き付けてくる。

 

「……なんだろう。まるでナツル姉さんの部隊にいる爆裂娘がやらかした時と同じ空の色をしている……あれ、デジャブ?」

 

そんな事を呟きながら俺はひたすらチビ超獣鬼(シャバウォック)を掃除していく。

 

「……飽きた」

 

ひたすらチビ超獣鬼(シャバウォック)を倒してたのだが、数が多すぎて正直いってめんどくさい。

 

「――というわけで。助っ人を召喚しましょう!」

 

俺は後ろ方―といっても数十メートルも離れた―のイッセーと超獣鬼(シャバウォック)の突進からの拳と拳の取っ組み合いをスルーしながら腰のポーチの中に入れていたとある絵の描かれたカードを1枚取り出した

 

「さぁ、いでよ、我が助っ人!」

 

俺はカードを掲げて地面に振り落としながら、その名を呼んだ!

 

「――ちびノブ!」

 

『ノブノブーー!』

 

すると地面に落ちたカードは燃えて消滅し魔法陣が浮かび上がった。その魔法陣から炎が燃え盛るとそこからワラワラと謎のナマモノが数得きれないほど現れてくる。

 

「さぁ!ちびノブたちよ!目の前の敵、ミニ超獣鬼(シャバウォック)を倒すのだ!!」

 

『ノブー!』

 

謎のナマモノ――ちびノブ達がいっせいにミニ超獣鬼(シャバウォック)目掛けて突撃していく。

 

『ノブ!』

 

『ノッブ!』

 

『ノブノブ!』

 

『ノブー!』

 

『ノブッ!』

 

『ノブ!ノッブ!』

 

『ノォブ、ノブブブブゥ!』

 

『ノブノブ! ノブブブブ!』

 

『ノォ、ノッブゥ!』

 

……形はいい加減だが、その見た目に寄らず戦闘力がかなり高いちびノブ。次々と超獣鬼(シャバウォック)を倒していく。ちびノブたちにはどうやら種類があり、通常の何処ぞの第六天魔王様の様な姿をしたヤツやそれをただデカくしたヤツ、金や銀色のヤツもいれば、もはやガン○ンクの様なヤツにUFOの様なモノに乗ったヤツもいる。最早そこはカオスとなっていた。

 

「…うむ。我ながら召喚してなんだが……カオスじゃな。うん。」

 

俺はソレらを無視して戦闘に加わろうとした時

 

ピカッ!――ドォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!

 

俺の頭上を光が過ぎたかと思ったら大きな爆音と共に地を激しく揺らし、遥か地平の彼方まで地に大きな裂け目が生まれており、そこから大量の火炎が巻き起こっていた!

 

「……えぇ〜。冗談じゃないでしょ、地形が変わるほどの威力って…あんなのポンポン撃たれたらいくら広いっていってもいずれ冥界が消し飛んじゃうぞ」

 

『ダメね。ここはちびノブ達に任せてイッセーの手伝いしないといけないわ』

 

「わかった。確かにルーツの言う通りだね」

 

俺はルーツの言葉に頷きイッセーを手伝おうと思い後ろを向く。すると、イッセーはグレイフィアさんと何かを話していた。ここからでは距離があり何を言っているのか聞こえないが、どうやら作戦会議的な何かを話しているっぽい。

 

「さて、俺もそれに加わるとすr――ん?」

 

―ヒュゥゥゥ―――ズドォォォォオオオンッ!

 

「ぶはぁっ!?」

 

いざイッセーの所へ行こうとした刹那、目の間に巨大な何かが落ちてきた。俺はその衝撃で後に飛ばされ地面を転がった。

 

「――〜〜ッッ?! いってて……い、いったい何が」

 

数メートル飛ばされた俺は立ち上がり眼の前にある煙へと視線を向ける。

 

モクモクと煙が晴れるとそこにいたのは……

 

「なっ?! シャ、超獣鬼(シャバウォック)!? なんでこんな巨大なヤツが空から!?」

 

巨大超獣鬼(シャバウォック)の一体が空から降ってきたようだ。あとどうでもいいことだが、先程の衝撃で飛ばされたのは俺だけではなく、ちびノブとミニ超獣鬼(シャバウォック)達も吹き飛ばされていた模様。ちなみにちびノブ達は軽い分俺よりも遠くに飛ばされていた。

 

「いったいだれがこんな……」

 

俺はそのボロボロになっている超獣鬼(シャバウォック)を見ていると不意に、ズシンッズシンッ!……となにか重い足音が聞こえてくる。

 

俺はその音がする方へ目を向けた。すると、遠くにぼんやりと人影が見える。だんだんと近づいてくる人影がはっきりと見えるようになるとそこにいたのは――

 

「こ、光輝お兄ちゃん!?」

 

そう、光輝兄さんだった。それも、イッセーと同じ巨大になった。ただ違うとすれば、いつもの戦闘服にプラスして、顔を隠すように般若のお面を付けているということだ。

 

……ただひとついいたい。なんだそのお面は。なぜ目が赤く光っている、そして口からコハァーと煙がでている! 怖いよ?!すっっごく怖いよそれ!?

 

気のせいかゴ○ラのBGMが流れている気がしている。

 

『よう、ツバサ。元気だったか!』

 

そんな事を思っていると、エコーのかかった声で光輝兄さんが喋ってきた。

 

「いや…次元の狭間に魂だけの状態でいた時点で元気もクソもないと思うけど……まぁ、いまは元気だよ?一応」

 

『そうかそうか。ならばよし!』

 

ハッハッハッと豪快に笑う兄さんに俺はこの状況を聞いた。

 

「ところで光輝兄さん。これ、なに…?」

 

『ん?超獣鬼(シャバウォック)だが?』

 

頭にはてなマークを浮かべながら不思議そうに聞いてくる光輝兄さん。

 

「ごめん。質問が悪かったね。超獣鬼(シャバウォック)のこの状況ななに? あと、兄さんのその姿も」

 

俺の質問の意味がわかったのか『ああ、そういう事か』といいながら手をポンッと叩く。

 

『これは俺が開発した巨大化魔法陣を埋め込んだ水晶のペンダントにより巨大化した姿で、その名もスーパーヒーローKOUKINGU様だ!』

 

ババーンと音が付いている気がするポーズを決めながら、仮面でわからないがドヤ顔をしているのであろう光輝兄さん。

 

『そして、その力を使って投げ飛ばした超獣鬼(シャバウォック)が地面に落ちた姿だ!』

 

超獣鬼(シャバウォック)に指を指す光輝兄さん。

 

「……うん。まぁ、だいたいわかったよ。うん。」

 

『そうかそうか!わかってくれたか! この姿の良さが!』

 

「……え? そこまで言っt――」

 

『皆まで言うな! お兄ちゃんはわかっているとも。お前のすべてな。うむ!』

 

「だからちが――……あぁもう、それでいいよ。面倒臭いから。はぁ」

 

俺は光輝兄さんが聞き耳持たないことを悟り面倒なので放置することに決めた。

 

「……はっ!こんな事をしている場合ではありませんでした。 総司さん!超獣鬼(シャバウォック)の足を両断してください!」

 

すると、イッセーの所にいたグレイフィアさんがサーゼクスさんの眷属達がいる方へ叫ぶ。

 

「了承です、グレイフィア殿」

 

返事をした侍は神速で怪獣の足下に詰め寄り、腰に帯刀する日本刀に手をかけて――。

 

一瞬の静寂が流れる。気づいたときには怪獣の右足は膝から両断されていた。

 

「……おぉすっごい。俺でも抜刀するのが見にくかった。なんて速さなんだ。これが、あの沖田総司さんの力か…。凄いな…」

 

俺がそんな感想を述べているとグレイフィアさんとほかのルシファー眷属が宙を飛んでいって怪獣に近ずいて行く。地響きを立てながら倒れていく怪獣を中心に魔法陣を展開し始めた。

 

……斬られた足が既に再生を始めている! それよりキモい…傷口から気持ち悪い触手みたいなのが生えてきて、膝から下の断たれた足を引き寄せようとしている。それもえらい速さで。相変わらずなんてスピードの再生力だよ。ほんとに出鱈目だね…。

 

てか、兄さんの投げた超獣鬼(シャバウォック)ってもしかして

 

俺は倒れていたボロボロの超獣鬼(シャバウォック)を見る。すると――

 

『グオォ、グガァァァァアアアアアッ!!!』

 

なんと、再生し終わり立ち上がっていたのだ!

 

『ちょっと失礼するぞツバサ!』

 

俺の頭上を光輝兄さんが跨いだ。

 

『デュワッ!』

 

ズズーン! ズズーンッ!!

 

光輝兄さんと超獣鬼(シャバウォック)の取っ組み合いが眼の前で始まる。さながら某光の巨人と怪獣のバトルだ。

 

「おっと、そんな呑気な事を考えている暇はなかった! 戻れちびノブ!」

 

俺はポーチから別の白紙のカードを掲げる

 

『ノブー!!』

 

するとカードが光始めてちびノブ達を包む。光が収まると、そこら中にワラワラといたちびノブ達がいなくなり、代わりにカードにはちびノブ達の絵が描かれていた。

 

「よし!そのまま安全地帯まで退散するでござる!」

 

俺はスキマを使って離れた場所へと避難する。

 

――ドゥゥゥゥゥゥッ!

 

スキマを使って安全地帯へ逃げていた俺はイッセーから巨大な波動と何かを溜めているような音に気づきイッセーを見る。そこにはイッセーの鎧の胸部分から発射口の様なものからだった。

 

イッセーの発射口の矛先を辿り目を向けると、いつの間に飛ばされたのだろうか? 片足の切れていた超獣鬼(シャバウォック)が空を飛んでいた。超獣鬼(シャバウォック)の片足はもう再生が終わりかけていた。

 

空高く飛ばされた怪獣。超獣鬼(シャバウォック)の目と口から、それぞれ光と炎を吐き出そうとしていたが――

 

『ロンギヌス・スマッシャァァァァアアアアアアアアアアアッ!』

 

ズドォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

イッセーの叫び声と共に巨大で極太の赤いオーラの砲撃が放射されていく!

 

怪獣の光線と火炎球がいままさに吐きだされそうだったが、グレートレッドの絶大なオーラがそいつを丸ごと飲み込んでいった――。

 

空一面が赤いオーラに染め上がるほどの広範囲で膨大な威力―――。

 

「…………。」

 

オーラの砲撃が終わり、空を確認すると――怪獣はすでに跡形もなく消し去っていた。

 

「……うん。さすが赤龍神帝グレートレッド。ガイアはやっぱり凄いね。うん。少し前の空が赤くなった時なんか比じゃないほど赤色に染めあがっているよ。おかしいよねぇ、一応ここ、冥界だぜ?空って紫一色だぜ?なのに真っ赤だぜ」

 

俺は改めて赤龍神帝と言われているグレートレッド――ガイアの力を再確認するのだった。

 

『おぉ、流石だな!ガイア、それにイッセー。こうなったら俺もしなくては!(使命感)』

 

――おいバカ、いったい何をするつもりだ!

 

そんな俺の不安を無視するかのように光輝兄さんは動き出す。

 

ガシッ!ガシッ!

 

光輝兄さんは超獣鬼(シャバウォック)の脇を挟むように持ち――

 

『――〜〜ッぬん!!』

 

ブンッ!

 

力いっぱい宙へと投げる。

 

『ゴアアァァァァアアアッ!!』

 

投げられた超獣鬼(シャバウォック)はイッセーと戦った超獣鬼(シャバウォック)と同じく光線と火炎球を打ち出そうと溜めているが……

 

『サァァァァンシャイン――』

 

光輝兄さんの両手のひらにはバチバチとプラズマが走り巨大で燃えさかるような球ができていた。

 

光輝兄さんは超獣鬼(シャバウォック)に向けてそれを放った。

 

『――スパァァァクッ!!』

 

――ドンッ!

 

そんな爆音が聞こえると同時に放たれた燃えさかる、まるで太陽の様な球が空へと打ち上がる。

 

『もう一丁くらいな!』

 

「…………え?」

 

そんな不穏な言葉と共に、今度は左足を後に半円を描くように伸ばし手を胸の前でクロスさせて宙に飛ぶ超獣鬼(シャバウォック)に向けて叫んだ。

 

『ザナディウム光線ッ!』

 

ビィィィィイイイイイイイイイッ!

 

クロスさせた腕から青い光線が空へと向かう!

 

―――イイイイイイイッ!――ズンッ!

 

青い光線は最初に撃った火炎球にあたり、球を押し上げけるかのように速度を上げ、球と共に光線は超獣鬼(シャバウォック)へと向かう

 

『ゴアアァァァアアアアッ!!』

 

超獣鬼(シャバウォック)は目と口から光輝兄さんの光輝とは違う光色の光線と火炎球を打ち出した。

 

光線と火炎球は光輝兄さんの青い光線とプラズマ球にあたり一瞬拮抗するが……

 

――シュゥゥゥゥ

 

本当の一瞬で、超獣鬼(シャバウォック)の技はすぐに押し返されてしまう。

 

そして、とうとう超獣鬼(シャバウォック)まであと1メートルをきって最後は―――

 

ズドォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

超獣鬼(シャバウォック)に球と光線はあたり、先程のイッセーが撃ったロンギヌス・スマッシャーと引けを取らない爆発が発生した。

 

眩い光が視界を埋めつくし俺は思わず目を逸らした。

 

光が収まり空に視線を向けると――そこには、何も無かった。文字通り、何も無いのだ。多少残っていた雲も、先の爆風で消えてしまっていた。イッセーの時とは違い元の紫色の空に変わっていたとはいえ、それでも何も無いというのは、色が色だからなんだか気味が悪い。

 

「………………えぇ〜」

 

俺はその風景に驚きを通り越して、もはや呆れていた。

 

『………デュワッ!』

 

すると、そんな俺を無視して光輝兄さんは空を見て俺達を見渡し小さく頷くと、手を上げて空へと飛んでどこかにいってしまった。

 

…………いや、お前はウ○トラ○ンかよ!?

 

『……ねぇ、ツバサ。彼は光の巨人なのかしら』

 

「いや、違うと思う…………ってえ? ルーツ知ってるの?!」

 

『えぇ、貴方の見ている風景は神器を通して見えているからね。貴方がよく見ていたから、私もよく覚えているわよ。』

 

初めて知った事実に驚きつつも、俺は光輝兄さんが飛んでいった方を見ていた。

 

「(……結局、何しにこっちにきたんだろうか。)」

 

俺はそんな事を考えながらイッセーの方に向おうとすると、イッセーは元のサイズに戻りガイアはイッセーを見ていた。

 

次元の狭間特有の万華鏡空間を開いた状況でイッセーを見ているガイア。イッセーというよりドライグを見ているのかな?

 

すると、ガイアは俺の視線に気がついたのか俺を見てイッセーを見て、また俺を見る。すると、ニヤッとガイアが笑った。

 

……あ、これダメなやつだ。

 

ガイアはイッセーを視認すると、大きな口を開ける。

 

〈――ずむずむいやーん〉

 

「――ぶふぅっ!!」

 

『――プフッ』

 

なんとグレートレッドことガイアはイッセー……いや、乳龍帝ことおっぱいドラゴン、兵藤一誠の代名詞たる名台詞。『ずむずむいやーん』を言ったのだ。

 

〈ずむずむいやーん、ずむずむいやーん〉

 

次元の穴を潜りながら連呼で言うガイア。次元の穴を潜り完全にその姿が消えるまでその声は聞こえてきた。

 

「ぷっ、くっくくくくく……あは、あはははははは!も、もうダメ! く、くるしぃ! 笑い死んじゃう!」

 

『も、もう、プフッ。わ、笑っちゃ、くふ、だ、ダメよ。イッセーくん、や、ふふっ、ど、ドライグが、可哀想じゃない、フフッ』

 

「だ、ダメ、もうむりぃぃ! ははははははは!!」

 

俺は笑い転げながらイッセーの反応が気になり、能力で聴覚を強化してイッセーの方をみる。

 

『聞こえん。僕は何も聞こえないもーん』

 

とうとうドライグが壊れてしまった。もーんって! 僕って! ぷふふ。あ〜あぁ、あのドライグの口調が変わるほど現実逃避していらっしゃる。まぁ、しかたがないか。かの誇り高き赤龍帝が、いまや乳龍帝と呼ばれ有名になってるからねぇ。主に冥界全土で。

 

「ずむずむいやーん」

 

どうやら、隣にいたオーフィスもその言葉が気に入ったらしく、無表情で両手を万歳するように上げながら『ずむずむいやーん』と連呼していた。

 

「んもー! なんで伝説のドラゴンやそれに関わった連中はそんなのが大好きんだよぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 

イッセーの虚しい叫びが響いた。

 

「主にイッセーのせいだと思う」

『主にイッセーくんのせいね』

 

俺とルーツは同じ感想を聞こえていないだろうが、イッセーに向けて言うのだった。




ツバキ「……さて、どうでしたか? 今回は全て私視点でいきましたよ。まぁ、今回はいつもよりも短めでしたが、イッセーくんの活躍が見れたと思います。……主人公なのに私が最近活躍していないのに不満は持っていますが、次回活躍することを願っています。
むむ? どうやら時間が来てしまいましたね。そろそろ終わりましょうか。さて、家の駄作者は――」

( ºωº )チーン

「どうやらまだ死んでいるようですね。……ふぅ、しかたがありません。では代わりに私が終わりの挨拶を。
――こほん。それでは皆様、また次回でお会いしましょう! ばいば〜い!」

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