ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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~これは、とある家での出来事~

『ただいまぁ~』

研修合宿から帰ってきて、自室のパソコンを開くと…

『えぇ~となになに………お気に入り件数が595件…………だとぉ!?―――お、俺がいない間になにがおきたのだ!?……こ、これは驚いた…。まさか、ここまでお気に入り件数が一気に上がるとは…ビックリなのです…。』

――と、こんな感じでいつの間にかお気に入り件数が増えていたと。――皆さん本当にありがとうございます!!感謝感激でございまする!!

さて、この作品を作ってから一年がたったのですよ。本当に、時が経つのは早いですね~。心のそこからそう思いますね~。

さぁ、そんな話は置いておき、本編へといきましょうか。

――それでは皆さま。ゆっくりしていってね♪


7話 いざ行かん、二条城へ!

あれからホテルに戻ってきた俺達は、みなそれぞれの時間を過ごしていた。

 

俺は食事を終えて、部屋に戻ってきた。ちなみに、イッセーは一人部屋なのですよ。もちろんアザゼルとサーゼクスさんの計らいでね~。龍美は俺と一緒の部屋だね。さらに、優子姉さんも実は一緒の部屋だったのだ。

 

でも、今は優子姉さんと龍美は二人でお風呂に行っているからいないのだ。

 

「くふぅ~……スゴい食べたのですよ~♪和洋中豪華な料理をバイキングでいっぱい食べました~。流石はサーゼクスさんの作ったホテル。太っ腹ですね~。あんな高級料理をバイキングで食べれるなんて、駒王学園は本当にスゴいですよね~」

 

さ~てと、お風呂をちゃっちゃと入らないとね。……でも、集合時間まで三時間もあるしなぁ~。――やっぱりゆっくりと入って、戦闘準備をしますかね。

 

「焦らず確りと体を休ませなければいけませんからね。余裕を持って準備し、心身ともに万全の状態にしないとね」

 

そして、俺はお風呂―露天風呂―へと行くのだった。

 

――――――――――――――――――――――

 

時間が過ぎて、集合時間となった。

 

いま俺はイッセーの部屋に来ている。イッセーの部屋には、俺、グレモリー眷属+イリナ、シトリー眷属、アザゼルさん、優子姉さん、龍美、セラフォルーさんが集っている。

 

ちなみにだが、この場にいない光輝兄さんとレイジ兄さんとアリアさんの三人は既に別行動をしていて、部屋の外には空に浮かぶように『独眼の竜』ことルゼルさんがいる

 

この部屋で今夜のことについていまから話し合うところだ。――二条城でおこなわれる英雄派の実験とやらのね。

 

……というか、この部屋は普段は魔法で隠れている隠し部屋で、無茶苦茶広い和室だ。学校の40人教室ふたつ分くらいあると思う。……もしかしたらもっと広いかも知れないけれどもね~……

 

そして、酔いから覚めたロスヴァイセさんが参加しているが、顔が真っ青な上に時折気持ち悪くなって口元を抑える始末だ。

 

いちおう、俺が調合した酔い覚ましを手渡してあるが、たぶん…使ってはいないだろうね。なんたって、渡した際の注意で「飲んでから三日後、起きられなくなるよ」と言っておいたからね。

それだけ効果がある分の副作用だよ……「自分で調合した奴を飲んだ」とイッセーから聞いているから、見守るぐらいにしておこうかな。

なんたって、光輝兄さん達用に作った薬だから、それほどの強力な薬ではないと効かないんだもん。……兄さんの絶対防御の能力で、風邪薬や酔い止めといった身体に害のない薬でさえ、全く効かないわけではないけれど、市販のやつでは殆ど効き目がないから、家でオリジナルの専用薬を作るしかないからね。……っていっても、お兄ちゃんが風邪をひいたところなんてみたことないし、精々二日酔いの酔い止め薬ぐらいだね。

 

アザゼルが皆を見回して口を開き、部屋の中心に京都駅の全体図が敷かれる。

 

「では、作戦を伝える。現在、二条城と京都駅を中心に非常警戒態勢を敷いた。京都を中心に動いていた悪魔、堕天使の関係者を総動員して、怪しい輩を探っている。京都に住む妖怪たちも協力してくれているところだ。いまだ英雄派は動きを見せないが、京都の各地から不穏な気の流れが二条城を中心に集まっているのは計測できている」

 

「不穏な気の流れ?」

 

祐斗がアザゼルに訊く。

 

「あぁ、京都ってのは古来、陰陽道、風水に基づいて創られた大規模な術式都市だ。それゆえ、各所にいわゆるパワースポットを持つ。清明神社の清明井、鈴虫寺の幸福地蔵、伏見稲荷大社の膝松さん、挙げればキリがないほどに不思議な力を持つ力場に富んでいる。それらが現在、気の流れが乱れて、二条城のほうにパワーを流し始めているんだよ」

 

「ど、どうなるんですか?」

 

匙が生唾を飲み込みながらアザゼルに訊く。

 

「わからんが、ろくでもないことは確かだ。奴らはこの都市の気脈を司っている九尾の御大将を使って『実験』とやらを開始しようとしているんだからな。それを踏まえたうえで作戦を伝える」

 

アザゼルの言葉に皆がうなずいた。

 

「まずはシトリー眷属。おまえたちは京都駅周辺で待機。このホテルを守るのもおまえたちの仕事だ。いちおう、このホテルは強固な結界を張っているため、有事の際でも最悪の結果だけは避けられるだろう。それでも不審な者が近づいたら、シトリー眷属のメンバーで当たれ」

 

『はい!』

 

アザゼルの指示にシトリーの皆が返事をする。

 

「次にグレモリー眷属とイリナ。いつも悪いが、おまえたちはオフェンスだ。このあと、二条城のほうに向かってもらう。正直、相手の戦力は未知数だ。危険な賭けになるかもしれないが、優先すべきは八坂の姫を救うこと。それができたらソッコーで逃げろ。奴らは八坂の姫で実験をおこなうと宣言しているぐらいだからな。……まぁ、虚言の可能性も高いが、あの曹操の言動からするとおそらく本当だろう。――俺たちが参戦するのを望んでいるフシが多々あったからな」

 

「俺たちだけで戦力足りるんですか?」

 

イッセーがアザゼルに訊く。確かにオフェンスといっても、イリナを含めた五人しかいない。

 

「安心しろ。テロリスト相手のプロフェッショナルを呼んでおいた。各地で『禍の団(カオス・ブリゲード)』を相手に大暴れしている最強の助っ人だ。それが加われば奪還の可能性は高くなる」

 

「助っ人? 誰ですか?」

 

祐斗が訊く。

 

「とんでもないのが来てくれることだけは覚えておけ。それに、今回は光輝とレイジも参加しているから、大分楽だと思うぞ。まぁ、これは良い知らせだな。」

 

アザゼルは口の端を愉快そうに吊り上げている。――アザゼルのその顔は、対外当たりくじを引くことが多い。

 

「それとこれはあまり良くない報せだ。――今回、フェニックスの涙は三つしか支給されなかった」

 

「み、三つ!? た、足りなくないですか!? いちおう、対テロリストなんですし!」

 

匙が素っ頓狂な声をあげた。

 

「匙しかたがないことだよ。『禍の団(カオス・ブリゲード)』それだけテロを起こしているんだから。生産自体が追いつきもしないだろうね…。むしろ、そんな状態なのに三つも支給されただけでもスゴいと思うよ?」

 

俺の言葉にアザゼルがうなずく。

 

「あぁ、その通りだ。世界各地で『禍の団(カオス・ブリゲード)』がテロってくれてるおかげで涙の需要が急激に跳ね上がってな。各勢力の重要拠点への支給もままならない状態だ。もともと大量生産ができない品だったもんでな、フェニックス家も大変なことになっているってよ。市場でも値段も高騰しちまって、ただでさえ高級品なのに、頭に超がふたつはつきそうな代物に化けちまった。噂じゃ、レーティングゲームの涙使用のルールも改正せざるを得ないんじゃないかって話だ。おまえたちの今後のゲームに影響が出るかもしれないことだけ頭の隅に置いておけ」

 

ゲームのルール改正ねぇ…。

 

アザゼルは続ける。

 

「これは機密事項だが、各勢力協力して血眼になって『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』の所有者を捜している。レアな神器(セイクリッド・ギア)だが調査の結果、アーシアの他に所有者が世界に何人かいると発覚しているからな……スカウト成功は大きな利益になる。冥界最重要拠点にある医療施設などにはすでにいるんだが。スカウトの一番の理由は――テロリストに所有者を捕獲されないためだ。優秀な回復要員を押さえられたらかなりマズい。現ベルゼブブ――アジュカも回復能力について独自に研究しているそうだが……。まぁ、いい。それとグリゴリでも回復系人工神器(セイクリッド・ギア)の研究も進んでいる。実はアーシアと優子に陰で回復の神器(セイクリッド・ギア)について協力してもらっていてな。いい結果とおもしろいものが出ている。」

 

――へぇ~、優子姉さんたまにどっかに行っていると思ってたらそんな事をやってたんだ。……俺も今度手伝いにい~こお~

 

「……あと、ツバサ。優子や皐月達から聞いたんだが、お前は回復系の魔法が得意なんだってな」

 

すると、アザゼルが聞いてきた。

 

「うん。そうだよ。俺は前でも後でも戦えるよ。回復以外に、補助系の魔法も得意なの。そのなかでも特に得意なのが結界や封印系の技や魔法だね。」

 

「そうか。……なら、もしもの時はお前には後衛についてもらうな。それまでは前衛で戦ってもらいたい」

 

「わかったよアザゼル。その時は京都にここにいる人達を守るために結界や回復に勤しむよ」

 

俺がそう言うと、アザゼルは満足げに頷いた。

 

「てなわけでだ。とりあえずこの涙は――オフェンスのグレモリーに二個、サポートのシトリーに一個支給する。数に限りがあるから上手く使ってくれ」

 

『はい!』

 

アザゼルの指示に皆が返事をした。アザゼルの視線が匙に移る。

 

「匙、おまえは作戦時、グレモリー眷属のほうに行け」

 

「お、俺っスか?」

 

匙が自身を指でさすが、すぐにその役目を理解したようだ。

 

「……龍王、ですか?」

 

「あぁ、そうだ。おまえのヴリトラ――龍王形態は使える。あの黒い炎は相手の動きを止め、力まで奪うからな。ロキ戦のようにおまえがグレモリーをサポートしてやれ」

 

「そ、それはいいんですけど、あの状態って、意識を失いかけて暴走気味になりやすいんです」

 

「問題ない。ロキの時と同じようにイッセーがおまえの意識を繋ぎ止めてくれるだろう。イッセー、そのときは匙に話しかけてなんとかしろ。――天龍なら、龍王を制御してやれよ」

 

「は、はい!」

 

イッセーがアザゼルの言葉に返事をする。

 

『もしもの時は、私達も手伝ってあげるわ。だから、頑張りなさい、ドライグにイッセーくん』

 

ルーツがドライグとイッセーに激をおくっていた

 

「はい!ルーツさん!もしもの時はよろしくお願いします」

 

『あぁ、こちらこそその時はよろしく頼む。ルーツさん』

 

『えぇ、わかったわ』

 

そんなとき、イリナが手をあげた。

 

「あの、このことは各勢力に伝わっているのですか?」

 

「当然だ。この京都の外には悪魔、天使、堕天使、妖怪の者たちが大勢集結している。奴らが逃げないように包囲網を張った。――ここで仕留められるのなら、仕留めておいたほうがいいからだ」

 

アザゼルの言葉にセラフォルーさんが続く。

 

「外の指揮は私に任せてね☆悪い子がお外に出ようとしたら各勢力と私が一気にたたみ掛けちゃうんだから♪」

 

明るく言うセラフォルーさん。……ちゃんと手加減をしてくれるかな…、周囲を氷づけにされるのはちょっとね~…。

 

「それと駒王学園にいるソーナにも連絡はした。あちらはあちらでできるバックアップをしてくれているようだ」

 

「先生、部長たちのほうは?」

 

イッセーの質問にアザゼルは顔を少ししかめた。

 

「あぁ、伝えようとしたんだが……タイミングが悪かったらしくてな。現在、あいつらはグレモリー領にいる」

 

「何かあったんですか?」

 

イッセーの問いにアザゼルはうなずいた。

 

「どうやら、グレモリー領のとある都市部で暴動事件が勃発してな。それの対応に出ているようだ」

 

顔を心配の色に染めるイッセーにアザゼルが苦笑した。

 

「旧魔王派の一部が起こした暴動だ。『禍の団(カオス・ブリゲード)』に直接関与している輩でもないらしい。それでも暴れているらしくてな、あいつらが出ていったわけだ。いちおう、将来は自分の領土になるであろう場所だからな。――それにグレイフィアが出陣したと報告を受けた。まぁ、あのグレイフィアが出たとなると、相手の暴徒共もおしまいだろう。正確かどうかはわからないが、グレモリー現当主の奥方もその場にいるそうだ。――グレモリーの女を怒らせたら大変だろうさ」

 

へぇ~、そうなんだ。――あ、そういえば…

 

「ちなみに、皐月姉さんとナツル姉さんたちは?」

 

俺が聞くと、アザゼルは――

 

「あの二人はこの戦闘に手を貸してくれるそうだ。今頃はもう向こうについてグレイフィア達と合流してるんじゃないか?」

 

―と言っていた。

 

「まあ、『亜麻髪の絶滅淑女(マダム・ザ・エクスティンクト)』『紅髪の滅殺姫(ルイン・プリンセス)』『銀髪の殲滅女王(クイーン・オブ・ディバウア)』がそろっちゃうのね☆ うふふ、暴徒の人たち、大変なことになっちゃうわね♪」

 

セラフォルーがそれを聞いて、楽しそうに言う。

 

「へぇ~…絶滅と殲滅ね。そこに滅殺が加われば大変な事になるわね。――更に、“武神”と“焔の大魔導士”の二人もいるんだもの。もっと大変な事になるわよ」

 

優子姉さんがそう言った。

 

確かにねぇ~、あの皐月姉さんとナツル姉さんが二人も参加するんですもん。――敵の皆様に逆に同情しますよ…。

 

「……おまえも将来大変だな」

 

アザゼルがイッセーの肩に手を置いて、うんうんとうなずいていた。

 

アザゼルは咳払いをして、改めて皆に告げる。

 

「と、俺からの作戦は以上だ。最後にツバサたち地球連邦のほうは独自に決めてくれ。俺も京都の上空から独自に奴らを探す。各員一時間後までにはポジションについてくれ。怪しい者を見たら、ソッコーで相互連絡だ。――死ぬなよ? 修学旅行は帰るまでが修学旅行だ。――京都は俺たちが死守する。いいな?」

 

『はい!』

 

皆が返事をして、作戦会議は終わった。

 

さて、行きましょうかね~。二条城へ!




「『三元新と結城翼のお話しコーナー!』」

『――さて、お久しぶりですね、ツバサちゃん』

「えぇ、お久しぶりですね………駄作者」

『おふぅ……さっそくの毒舌ですか…。相変わらず俺に対して酷くない?』

「気のせいですね………それよりもどうしてこんなにも日にちが空いたのですか?」

『いや~、ちょっと研修合宿にいっててね。昨日帰ってきたばっかりなんだよ。』

「研修…ですか?――その気になれば、いつも通りスマホからでも投稿できたのでは?」

『それがねぇ~……研修先が山の中でね?……全く電波が無かったんだよね~……そのおかげで全くスマホが使えなかったよ~。』

「……そうでしたか。まぁ、今回はちゃんとした理由があるので、あまりとやかくは言わないでおきましょう。――ですが、故意的にサボれば………シリマセンカラネ」

『ア、ハイ…』

「さて、そろそろ時間ですね。いつも通りで終わりにしましょうか」

『あ、そうだね。それでは皆さん、次回もお楽しみに♪』

「『バイバ~イ♪』」

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