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受信:ANAM
『ファミリー』と付く団体の皆様へ。
えっと……今日、衝撃の事実が発覚しまして。
『ファミリー』と付く団体は大概マフィアだと聞いたんですが……。
本当ですか?
ただ……護身術は本気で頑張らないといけないですね。
すこし不安になってきた今日この頃です。
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次の日の朝、メールを見たら全員から返信が来ていたのでビックリしてしまいました。73か……って、あれ?
数が多い気がする。
これからリボーンの話もあるし、読むのは帰ってきてからかな。
ただ一番に届いていたのが、メールが苦手なはずの『跳ね馬』さんがだったのは驚いた。まあ、『髭おやじ』さんに代筆してもらったんだろうけど。
リボーンから、マフィア界でのANAMについて話を聞いていた。
数多のマフィアがANAM勧誘、もしくは抹殺しに日本へ発とうとしている。しかし、そのことごとくが日本に辿り着くことすら無い。……らしい。
その正体は全くつかめず、裏の世界で『ヴィンディチェ』と並んで、絶対に敵に回してはいけない相手と言われている。…………らしい。
「世界最大と
「「いや、ないないない」」
ツナと一緒に全力否定した。手を前で振る動作まで全く同じだった。
「なんか、真奈すごいな……」
「うん……」
なんか余りにも現実の私と離れすぎてる。私のおかげでマフィアの共通語が日本語になったって……。
「そうだ、今度セキュリティアップデートしないと……」
「それは大丈夫だと思うぞ」
「どうして?」
「『Relation』のセキュリティーは世界最高で、唯一対抗できるとしたら世界最高の科学者であるヴェルデしか居ねーって話だ」
「「ヴェルデ?」」
「何所かで聞いたことあるような……」
ツナは首をかしげている。
「私凄く聞き覚えがあると言うか……」
「サイトの方か?」
さすがにリボーンはもうビックリしないらしい。どうやら
「うん。一緒にセキュリティ作った人が同じ名前。あと、私が始めて『Relation』を通じてリアルで会った人」
あれ?これ何所まで話していいんだろう?
「その時は完全なステルス迷彩の話をしてたの覚えてる」
懐かしいな……。
私の横で首を傾げているツナは、まだピンと来ないらしい。
「ほらツナ、私のパソコン作ってくれた人だよ」
設計は私がしたけど。音声操作とタッチ操作も可能にしてある。
「あぁ!思い出した!」
私の言葉でピンと来たみたい。
「ヴェルデは俺と同じ赤ん坊で、緑色のおしゃぶりをつけているんだぞ」
「そうそう!!そっか、やっぱりヴェルデさんってすごい人なんだな……」
(世界最高の科学者って赤ん坊なの!?)
ツナは少し置いてけぼり。
「それなら、世界最高の二大科学者であるANAMとヴェルデで作ったセキュリティーを、突破できる奴なんて居ねーから大丈夫だろうな」
「世界最高の二大科学者って……」
私はそんなすごい人じゃないと思うけど……。
「真奈!ツッ君!ご飯食べないと遅刻するわよ!?」
「「えっ!?はーい!!」」
咬み殺されるのは嫌なので私達は一階へ走った。
「リボーン!続きはまた放課後ね!!」
ヴェルデがANAMを気に入っている噂は本当だったのか……。
確かにサイトに載っていたプログラムは、どれも郡を抜いて凄いものばかりだが。そうなると、真奈はあの
……聞かないといけない事はまだ沢山ありそうだぞ。
『破滅の言葉』の事もあるしな。
俺だけじゃ手に負えねぇ、9代目と話さねぇと。ANAMは他のマフィアも狙ってるからな……。
そういえば、家光はこの事を知ってんのか?
私は放課後すぐに家へ帰って、届いたメールを確認した。
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返信:キャバッローネ『跳ね馬』
知っちまったか。やっぱりANAMは一般人だったんだな。
キャバッローネはマフィアなんだ。
安心しろ、ぜってーマフィアに手を出させたりしねぇから。
にしても誰がANAMにマフィアの事言ったんだ?っつかANAMって情報屋じゃなかったのか!?プログラミングを主に扱っているのは知っていたが、色んな場所の美味しい店とかサイトに載ってるからてっきり。
でも、良く考えたら一般人が情報屋なわけ無いよな。
わりぃ。勘違いしてたわ。
ANAMには色々世話になってる。俺も仲良くやれたらいいと思ってるぜ。
日本に行くことがあったら、一回会えたらいいよな……。
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アリアさんは本名でメールを送って来ていた。一度日本で、娘のユニちゃんと三人であった事があって、HNは空を名乗ってる。
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返信:ジッリョネロ『アリア』
真奈は私達の事知ってしまったのね。
ユニはこの事を知らないから、黙っていてもらえないかしら?
そういえば、『Relation』って情報を扱ってるサイトじゃないの?
繋がりも、情報を集めるためにあったのかと思ってたわ。
でも良く考えるとそうよね、貴方が情報を売ってる姿はちょっと想像できないわ。
本当は、貴方をこっちに巻き込みたくなかったのだけれども。
安心して、絶対に貴方に手を出させたりしないから。
ただ、真奈は今でも十分強いと思うわよ?
私も真奈とずっと仲良く出来たらいいと思ってるわ。
また美味しいお店紹介してね。
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……あれ?
……一体この二人は何所で知ったの?
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受信:ヴェルデ
真奈、マフィアの事を知ってしまったのだな。
実は、私もそちら側の人間なのだ。
私はマフィアには入っていないが、とある秘密結社に入っている。
正直、真奈にはこちらに出来るだけ関わって欲しくなかった。
でだ、その話は一体誰が言った。
真奈は強いから大丈夫だとは思うが、君も天才だから多くの者達から狙われることになるだろう。
だが、安心しろ。裏の連中には手を出させたりしない。
私はこれからも全力で君に協力しようと思う。
私の話についていける人間は貴重だからな。
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受信:風
真奈も裏側の事を知ってしまったのですね……。
ヴェルデから聞きました。
一体誰が真奈さんに話をしてしまったのでしょう……。
襲撃に関しては心配しなくても大丈夫ですよ。
ヴェルデが手を出させないでしょうし
それに真奈は強いですから。
世界最高の武道家と謳われる私が保証するんです。
自信を持ってください。
今度会えたときまた手合わせ願いたいです。
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返信を全て読み終えた私はうなだれていた。
「まさか……全ての『ファミリー』団体がマフィアだったなんて」
そして皆、私を情報屋だと本気で思っていたらしい。
『知らなかったんですか!?』
と言った類の返信がものすごく多かった。
ただ、私とチャットや電話もしくは現実で、直接話をした事のある人たちは『薄々そうじゃないかと思っていた』と言う内容のものが多かった。
情報屋の方は………ちょっと泣きたくなった。
そして部屋にリボーンを呼んだ。
私の部屋は結構物が少ない。
けど普通に女の子の部屋だと……思いたいです。
小さな丸い机の上にあのパソコンが置いてあります。
あとは、ユニちゃんに誕生日に送ってもらった熊のぬいぐるみが、枕の横に置いてある位かな。
後は必要なものしか無いかも……。
「あのさ」
「どうしたマナ」
「ヴェルデさんと知り合いなんだよね?」
「まぁな」
「私、リボーンとヴェルデさんともう一人二人と似た赤ん坊を知ってるんだけど。頭の良い赤ちゃん同士でネットワークみたいなのがあるの?」
「俺やヴェルデは、アルコバレーノと呼ばれる七人の赤ん坊の一人なんだぞ。それぞれが各分野で世界最高と呼ばれた奴らだ」
「それじゃあ、赤いおしゃぶりの赤ん坊さんは知ってる?」
多分知り合いだよね。それに最強の武道家な訳だし。ヴェルデさんの紹介で知り合ったし。
「風の事か?知ってるぞ、それが三人目か?」
「うん。風さんはヴェルデさんの紹介で知り合ったんだよ」
他にも不思議な赤ん坊達の話をしたりした。虹って言う意味で、アルコバレーノって名前なんだって。……種族名ではないらしい。2つ名?
主人公の行動を予想出来た人は居たでしょうか?
長くなりそうなのでギリギリで最後をカットしました。
そしてサイト会員が一部公開。
さて、メッセージが来たので次は…………?
次回更新遅れるかもしれません。