仮面ライダーカブト×IS 〜天の道を往き、総てを司る男〜 作:ドラグブラッカー
個人的には主題歌が気になります。
クラス対抗戦でIS・ワームの襲撃事件が起きた日の夕方ーーー
「あれ?ここは?」
鈴は医務室にいた。何があったのか思い出す為、記憶を辿って行った。
「(確か、天道がISであの化け物と戦って、それで勝って...それで、その後ーーー)私は...何を?」
「お前はずっと眠っていた。」
「天道!あんた無事だったのね?」
「当たり前だ。俺は天の道を往き、総てをtーーー」
「あー分った分かった。もう良いわよ。ってあれ、貴方は確か、天道と一緒に居た...」
天道の横には陽乃が座って居た。
「総ちゃんの彼女の雪ノ下陽乃だよ。」
「え!?か、彼女ぉ!?」
鈴は思わず飛び上がりそうになった。
「あ、あんま動かないでね。疲労が酷いから。」
「あ、はい。って言うか、『雪ノ下』ってあの?」
「うん、お爺ちゃんは警視総監の『雪ノ下 陸』で、お父さんが警視監の『雪ノ下 新』だね。所謂『雪ノ下財閥』って奴?」
「ええ!?そんな凄い人が何でこんな所に!?」
「うん。総ちゃんの護衛の為だよ。って言っても総ちゃんと一緒に居たいだけなんだけど。」
「護衛?」
陽乃は辺りを見渡し、『ある物』が無いのを確認すると、話し始めた。
「うん、総ちゃんがあの赤いカブトムシ見たいな機械使ってIS展開するのは知ってるよね?」
「うん。」
「あれはゼクターって言ってね、貴重なISが積まれているの。でも、誰でも起動出来る訳じゃ無い。」
「え?」
「ゼクターの力を使える人間はゼクター自身が選ぶの。で、総ちゃんはあの赤いゼクター、つまりカブトゼクターに選ばれたって訳。そんな貴重な存在を失いたくないから護衛を付けるの。で、私がその護衛役を自分から引き受けたの。勿論総ちゃんと一緒に居る為だけどね。」
「そうだったんだ...」
「さて、凰。」
「何?」
「この事は他言無用で頼む。」
「何で?」
「IS学園が『ZECT』と言う組織に管理されているのは知ってるだろう?」
「うん、確か、極秘の組織何だよね。IS学園所属の人間と政府の人間以外知らないって言う...」
「そうだ。俺達はそいつ等と敵対関係にある『ネオZECT』と言う組織に属している。」
「はぁ!?じゃあ何でこんなとこに居んの!?」
「ZECTの情報を探る為だ。だからこの事は誰にも言うな。良いな?」
「分かったわ。」
「助かる。じきに織斑が来るだろう。カッコ悪い所を見せるなよ。」
そう言って天道達は医務室を出て行った。
「あいつ、知ってたんだ...」
その頃、とある埠頭では、頭に黒いバンダナを巻いた赤髪の男がハエを模したワームーーー『ミュスカワーム』とサナギ体のワーム3体と向き合っていた。手には『ドレイクグリップ』と言うアイテムを握り締めている。
「ドレイクゼクター。」
彼がそう言うと水色と黒をメインカラーとしたトンボ型の機械ーーー『ドレイクゼクター』が飛んで来た。
「変身。」
彼がそう言っている間にドレイクゼクターはドレイクグリップに装着された。
『Henshin』
男の身体に六角形のパネルが展開されて行き、やがて一つのISーーー『ドレイク』となり、複眼が青く光った。そして走り出すと、流れる様な動きでワームを翻弄していき、あっという間にワームはミュスカワーム一体となった。そしてドレイクグリップから少しはみ出ている『ヒッチスロットル』を引き、全身の走行が少しずつ外れた。
「キャストオフ!」
『Cast Off』
キャストオフした。そして今度はドレイクゼクターでの銃撃も加えた格闘戦でミュスカワームを追い詰めて行き、止めを刺そうとした。だが、ある声でドレイクは動きを止めた。
「五反田さん、また私をメイクして。誰よりも...綺麗に。」
「っ!ゆかりさん...」
ドレイクの変身者は女性に弱い様で、怯んでしまった。その隙にミュスカワームがドレイクを攻撃する。
「うわ!」
「甘いわね、五反田さん。戦いで隙を見せると死ぬのよ。」
「クッ!」
ドレイクは自分を責め、後悔した。あの男に
「ワームは人の心に付け込んで来る。そんな事では生き残れんぞ。」
そう言われた筈なのに。
そして彼は決意した。こいつを倒す、と。
ドレイクはドレイクゼクターの羽部分である左右の『ゼクターウィング』を上側に畳み、自分の方向に曲げた。そしてヒッチスロットルを引き、
「ライダーシューティング。」
『Rider Shooting』
ドレイクの必殺技、『ライダーシューティング』を繰り出し、ミュスカワームが青い炎と共に爆発し、ドレイクは変身を解除し、一人呟いた。
「ふう、俺もまだまだだな。」
はい、と言う訳で第6話でしたが、如何でしたか?
そして今回はドレイクが登場しました。変身者はISを知っている方なら殆ど知ってる人です。
分からない方のためにヒントを申し上げますと、アニメで文化祭の時に少し可哀想になったあの人です。
因みに、サブタイは少しカブトの物を意識しました。