魔法少女リリカルなのは Goddess Was Fallen 作:ルル・ヨザミ
そろそろ…なのはのいる地点だ。この戦いでなのはを…元に戻すぞ!
「ここだ…」
なのはの姿が見えない。恐らく隠れているんだろうけど…橋の下になのはの魔力を感じる。
多分あちらも私が来てる事がわかってるだろうし、私が気づいてるのもわかってるんだろうけど…何で隠れてるんだろう…?
「なのは!出ておいで!わかってるよ!橋の下にいること!」
そして、なのはは案外すっと橋の下から出てきた。
「アレ?バレテタ?」
「えっ…ばれないと思ってたの…?」
「ウン」
「えぇ…」
どういうことだろう…?魔力を感じるしバレるよね普通…?
もしかして今のなのはは魔力を感じ取れないのかな?
「マ、ドウデモイイヤ…サ戦オウカ?一騎打チダヨ、正真正銘ノネ」
「わかった、どちらかが倒れるまで、やり合おう」
「フフフ、イイネェ…殺ル気満々ッテ感ジ?」
初めての戦いの時もそんなこと言ってたな…何でそんなにその言葉好きなんだろ。
「ジャ、ヤロウカ…!」
「うん…!」
ここではあの言葉は使わないんだなぁ…。
よし…!早速!
《Photon Lancer》
「フォトンランサー!ファイア!!」
「来タネェ!アクセルシューター」
《Accel Shooter》
「シュート!!」
フォトンランサーとアクセルシューターがぶつかり合う。が、一つだけフォトンランサーが多くなのはにヒットした。
「グッ!何ト…コレハコレハ…痛クハナイケド面倒ナ事ヲ…」
「貴女はさんざん煽ってくるくせに」
「ウルサイナァ…レイジングハート!!!」
《ZAMBER MODE》
レイジングハートがザンバ―モードになる。
「サ、次ノラウンドダヨ」
「第一ラウンド短かったね」
「別ニイイデショウ!」
「はいはい、バルディッシュ!ザンバ―モード!」
《Yes、Sir》
バルディッシュがザンバ―モードに変形する。
さあ、どう来る…?また打ち合いになったらこちらが不利だし…。
こっちから仕掛ける!
「でぁぁぁ!!」
素早くなのはの後ろに回り込みザンバ―で斬りこむ。
「ソッチネ!」
なのはは振り向きザンバ―同士で鍔迫り合いとなる。
「ぐぅぅう…!!」
「苦シソウダネェ!ハァァァア!!」
なのはが一気に力を入れてくる。くっ!かなりキツい…!
「…でも負けるわけには…!いかないんだぁぁぁ!」
「ナッ…!?」
思い切り目をつむって手を押し出していたので最初何が起きたかわからなかったけど…どうやら私が押し勝ったようだ。なのはは目の前にしりもちをついている。
「ド、ドウナッテイル…ナゼ押シ負ケル?コノ我ガ…人間ナンゾニ…!!」
「!我…!?どういうこと…?」
「チッ…!モウ隠ス必要ハナイカ…」
「隠す?」
「我ハ厳密ニハ高町ナノハデハナイ、高町ナノハハ我ガ吸収シ、ソノ形ヲコピーシタノダ」
「なのはを…吸収…?じゃ、じゃあなのはは今…」
「モウ、居ナイ」
「…っ!?な、なのはが…なのは…ああ…なのはぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「フン…動揺シタナ!」
ただただ怒りや悲しみとか色々な気持ちが混ざったどうしようもない感情で突っ込んでしまって、なのはの形をした敵に軽々とザンバ―で薙ぎ払われてしまった。
「うわぁぁ…!ぐぁっ!」
そのまま橋に直撃してしまい、口から血が吐き出された。
「オ前ハスグニ激情スルナァ…」
なのはの形をした敵は私を嘲笑うかのように、恍惚の表情で飛んでくる。
「くっ…!貴様ぁぁ…!!」
「悔シソウダナ、お前ガ弱いセいで、高町ナのハは帰ッてこナいノダ!」
「くそ…!なんで…!」
…何か頭がスーッとしてきた…。……そういえば今敵の声のノイズが薄れているところがあった様な……。試しに………。
「お前は一体何者なんだ…?」
なんとかバランスを保ちながら立つ。
「我か?我ハ”影”ダ。ソレも”隷属ノ影”ダ」
「”隷属の影”…あっ!隷属だからシグナムとヴィータが…!」
「そうイウ事ダ」
やっぱり、ノイズが無くなっているところがある。
”隷属の影”…なんで私にそれを使わないのかもわからないし、ノイズが何でなくなってきているのか…。
とにかく何かきっと敵に何かが起こっているのだろう…!
体勢を取り直していくぞ…!!