藍染が立つ!   作:うんこまん

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第2話

タツミ達と帝都へと趣く藍染だったが道中で夜盗に合いはぐれてしまった。

 

「ふむ…困ったね。」

 

大して思ってもいないことを呟いて瞬歩で帝都を目指すことにした。

ものの数十秒で帝都についたので、恐らくまだ到着していないタツミ達を待ちながら情報収集を始めた。

 

どうやら現在帝国は皇帝を影で操っているオネスト大臣の支配下にあるようだ。そして帝都を脅かし暗躍している殺し屋集団が

 

「ナイトレイド…か」

「おーい!アイゼン!無事だったか!」

 

そう声をかけるのはイエヤス、その後ろにサヨがいた。

 

「やぁイエヤス君にサヨ君、どうやら君たちも無事だったようだね。」

「あったりめ~よ!イエヤス様があんな夜盗共にやられるわけねーだろ。」

「まあ私たちも伊達に鍛えてないわ、イエヤスの慢心はともかく。」

「なんだと!」

 

サヨの発言を火種に言い争いを始める2人、それを止めるように話題を振る藍染

 

「ところでもう日も落ちる頃だけど宿でも借りるかい?」

「「あ」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか…金はすべてタツミ君が持っていたのか。」

「悪いなアイゼン、夜盗に襲われた時たまたまもってたのがタツミだったんだ。」

「タツミの到着を待って野宿でもするしかないわね…」

 

サヨがそういってため息をついたとき、金髪の少女が声をかけてきた

 

「もしかしてあなたたち無一文?止まる当てがないなら私の家へこない?」

「私達からすると僥倖なのだが…かまわないのかい?」

 

側近らしき兵士が2人近づきこう続けた

 

「アリアお嬢様はお前たちのようなやつを放っておけないんだ」「お言葉に甘えておけよ」

「どうする?」

「ではお言葉に甘えさせてもらうよ。私は藍染、こっちの2人はサヨ君にイエヤス君だ。」

「「よろしくお願いします!」」

「じゃあ決まりね♪」

 

そうしてアリアの家に泊まることになった3人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ん…、ここは…?」

 

アリアの両親に挨拶を済まし、食事を御馳走になったアイゼン達

だが目が覚めると手錠がかけられ天井につらされ身動きがとれない状態にあった。

 

「あら、目が覚めたかしら?」

「アリア君、これを解いてくれないか?」

「無理な相談ね。これから虐め弄ぶんだから♪」

「…あれ?なにこれ」「おい…どういうことだこりゃ!?」

「そっちの2人も目覚めたようね。どういうことって言われてもさっきいった通りよ。」

「なんでこんなこと「趣味だからよ」…そんな理由で…!」

 

悔しそうに食いしばるイエヤス

 

「そういえばあなたたちの仲間…タツミだっけ?あの子もあなた達を拘束した後うちに呼んだわよ。明日はあの子で遊ぼうかしら♪」

「な…タツミまで…」

 

タツミまでもが捕まったことに驚きの声を上げるサヨ

 

 

 

 

 

そんな中焦る様子も見せずに愛染が呟く

 

「強者が弱者を誑かす…話に聞いた通りだな。随分と陳腐な国だな…ここは」

 

そういうと自身の手錠を外し、ほかの拘束具も外した。

 

「なっ」

 

アリアが驚く隙も与えずサヨとイエヤスの手錠を斬る。

 

「目に見える裏切りなど知れている。本当に恐ろしいのは目に見えぬ裏切りだよ。」

 

刹那、アリアの体が2つに割れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「驚いたぜ。アイゼンがあんなに強かったなんて。」

「そんなことはないよ、君達だって十分強いじゃないか。」

「いえ私たちなんてアイゼンさんに比べたらまだまだですよ!いつ刀を抜いたのかも見えませんでした!」

 

藍染の実力に驚倒するイエヤスと褒めちぎるサヨ

 

「それよりいまはタツミ君が心配だ。急ごう。」

「ああ」「そうね」

 

 

 

 

倉庫を出るとアリアの両親を守りながら黒髪の女と対峙しているタツミがいた。

 

「「タツミ」」

 

サヨとイエヤスの声に驚愕するタツミとアリアの両親

 

「サヨ!?イエヤス!?それにアイゼンも!無事だったのか」

 

タツミが安堵の声を上げながら振り返る。だがその隙を黒髪の女が見逃すはずもなく、タツミに接近し

 

(しまっ…!)

 

そのままタツミを通り過ぎて刀を振るい、アリアの両親の首を斬った。

 

 

 

 

「くそおおおおおおおおお!!!」

 

怒りに身を任せて黒髪の女に剣を振るうタツミだが、藍染がその剣を親指と人差し指で制した。

 

「なっ…!アイゼン!邪魔をするな!罪もない人間を殺すようなやつを…!」

「落ち着きたまえタツミ君。君が剣を向けるのは彼女じゃない。」

「なにを「そいつの言うとおりだぜ少年。」…あー!あんたあの時のおっぱい!」

「そうだよー美人のお姉さんだー」

 

暗闇からスタイルのいい自他共に認める金髪の美人が現れる

因縁があるのかタツミは現れた女に敵対心を向けるが、それをものともせずに言い放つ

 

「少年、罪もない人間といったな。ならばこれを見てもそんなことを言えるか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかあの人たちがあんなことしてるなんて…」

 

アリア達の悪行を信じられないように呟き項垂れるタツミ

 

「帝都じゃよくあることだ。あんまり気にするなって!」

「ああ、もっとひどいのもあるしな。」

「それより自己紹介をしようか。私はレオーネ、こっちはアカメだ。」

「アカメ…やはり君たちがナイトレイドか」

「そゆこと、で!君達ナイトレイドに入らない!?」

「はぁ!?なんでそうなるんだよ!」

 

気に入らなそうに声を荒らげるタツミ。そこにナイトレイドの他のメンバーが集う

 

「遅い!なにやってんのよ!」

「仲間集めかな?」

「はぁ…?」

「任務完了したならさっさと切り上げようぜ。」

「まあそういうなってぶらっち、それでどう?一兵卒からスタートなんかより断然待遇いいと思うぜ?な!?」

 

タツミ、サヨ、イエヤスが顔を見合わせて頷く

 

「ふざけんじゃ「「よろしくお願いします!」」えぇ!!」

「じゃ2人確保~♪そっちのあんたはどうする?」

 

レオーネが聞くと藍染は笑みを浮かべ

 

「なら私もお願いしようかな」

「これで全員確保だねータツミは強制で」

「なんで俺だけ強制!?」

 

 

「話が終わったならアジトへ戻るぞ」

 

アカメがそういうとナイトレイドは新しいメンバーを連れて闇へと消えた。

 

 

 


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