ISGジェネレーション   作:京勇樹

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気付いた
俺、二週間に一回投稿しとる!!


回り始める歯車

数十分後、SHRは終わった

 

その直後、直哉、一夏、弾の三人は立ち上がった

 

理由は、オーブから来たという二人に話があったからだ

 

だが、三人がその二人に話しかける前に一人の少女が一夏の前に立った

 

女子にしては高い身長に、メリハリの付いたスタイル

 

更にはポニーテールにした黒髪が特徴の少女だった

 

「あ……」

 

一夏はその少女を知っていた

 

その少女の名前は篠ノ之箒(しのののほうき)

 

六年振りに再会した一夏の幼なじみである

 

「一夏、少しいいか?」

 

箒がそう問い掛けると、一夏は直哉と弾に視線を向けた

 

すると二人は、軽く頷いてからジェスチャーで行ってこい、と告げた

 

「わかった。場所は屋上でいいか?」

 

一夏が問い掛けると、箒は頷き

 

「ああ、構わない。二人とも、すまないな」

 

と言ってから、一夏と箒は教室から去った

 

弾と直哉は二人を見送り

 

「あの子が一夏の幼なじみか……」

 

「確か、篠ノ之箒だっけか?」

 

と話していた

 

そして数分後、二人はチャイムが鳴る直前に教室に戻ってきた

 

そして一時間目が終わり、三人が話し掛けるために立ち上がろうとしたら

 

「あなた達」

 

と、金髪ロールの少女が話し掛けてきた

 

「あ?」

 

「なんだ?」

 

「ホワッツ?」

 

上から、弾、一夏、直哉である

 

「まあ! 私が話し掛けたというのに、なんですの、その対応は!?」

 

少女のその発言を聞いて、三人は思わず

 

(((あ、面倒な奴が来たな……)))

 

と心中でため息を吐いた

 

「私、セシリア・オルコットが話し掛けたのですから、相応しい対応があるのではなくて?」

 

少女、セシリア・オルコットの話を聞いて、三人はすぐにわかった

 

彼女は女尊男卑に染まった存在だと

 

「まあ、私は寛大ですから、特別に許しますわ!」

 

「「「そらあんがとよ」」」

 

セシリアの言葉を三人は軽く受け流した

 

「あなた達……!」

 

三人の態度が頭に来たらしく、セシリアは怒りの表情を浮かべて三人を睨んだ

 

そのタイミングで、チャイムが鳴った

 

「くっ! また後で来ますわ! 逃げないことですね!」セシリアはそう言うと、自分の席へと戻った

 

そして三人はセシリアを見送ると、深々とため息を吐いた

 

そして次の時間、トラブルが発生した

 

その原因は

 

「ああ、そうだ……クラス委員を決めないとな」

 

という、千冬の一言が始まりだった

 

千冬の言葉を聞いて、クラスの誰もが首を傾げた

 

「簡単に言うと、クラスの代表だな。文化祭で出し物を決める時などに取り纏める役を担う。さて、誰がやる? 自薦他薦は問わん」

 

と千冬が言うと、一人の女子が手を上げて

 

「はい! 織斑くんを推薦します!」

 

と言うと、それを皮切りに次々と

 

「だったら、私は五反田くんを推薦します!」

 

「私は神崎くんを推薦します!」

 

「カオルくんを推薦します!」

 

と女子達は口にした

 

それを聞いて、三人は思わず天を仰いだ

 

正直言うと、かなり面倒だからである

 

「先生、辞退したいんですが……」

 

「却下する。推薦された以上、拒否権はない」

 

直哉の言葉に千冬はそう言うと、クラスを見回して

 

「他には居ないのか? だったら、今挙げられた四人から選ぶが……」

 

と言った

 

次の瞬間

 

「納得いきませんわ!」

 

と声を張り上げたのは、憤怒の表情を浮かべたセシリアだった

 

「どこの馬の骨とも知れぬ男に、クラスの顔たるクラス委員をやらせるなど言語道断ですわ! ただでさえ、こんな極東の島国に来るのですら苦痛ですのに、これ以上恥の上塗りなどしたくありませんわ!」

 

この時、セシリアは気づいていなかったが、クラスの大半は日本人である

 

つまり彼女は、クラスの半数近くを敵に回す発言をしているのだ

 

だが、彼女はそれに気づかず、興奮した様子で

 

「それに、オーブなどという島国の者も信頼出来ません! クラス委員ならば、イギリス代表候補生である私、セシリア・オルコットが……」

 

と言ったその時だった

 

「そこまでにしておけ、セシリア・オルコット……」

 

と言いながら、直哉がゆっくりと立ち上がった

 

「なんですって?」

 

セシリアが顔を向けると、続いて弾が立ち上がり

 

「気づいてねぇのかよ、お前がバカにした日本人……篠ノ之束がISを開発したんだぜ? そんなに日本が嫌なら、今すぐにISを置いて日本から去れや」

 

そして、最後に一夏が立ち上がり

 

「それに、なんで気づかない? お前はイギリスの代表候補生なんだろ? だったら、さっきの発言は日本とオーブに対する宣戦布告と受け取るぜ?」

 

「な、なんですって!?」

 

一夏の言葉を聞いて、セシリアは驚愕の表情を浮かべた

 

「まず、先ほどお前がやったのは人権差別発言に国家に対する侮辱。これだけでも、十分に問題発言だ」

 

「更に言うと、カオル・リオ・アスハはオーブ連邦首長国の代表のご子息だ」

 

一夏に続いて直哉はそう言うと、今まで黙っていたカオルに視線を向けた

 

すると、ジュリが立ち上がり

 

「その通りよ……カオル様はオーブ連邦首長国代表、ウズミ・ナラ・アスハ様のご子息よ」

 

と説明した

 

ジュリの説明を聞いて、直哉は頷き

 

「わかったか? お前は日本とオーブに対して、宣戦布告したんだよ」

 

とセシリアに告げた

 

すると、セシリアは拳を震わせて

 

「よくも私に恥をかかせてくれましたわね……! 決闘ですわ!」

 

と直哉を指差した

 

すると、一夏が

 

「人を指差さないって教わらなかったか? まあいいがな……」

 

と言った

 

そして、直哉が

 

「いいだろう、セシリア・オルコット……貴様の高慢な態度、へし折ってくれる」

 

と告げた

 

すると、千冬が溜め息混じりに

 

「勝手に話を決めて……だがいいだろう。来週の月曜日の放課後、クラス委員を決めるために一対一の模擬戦を行う!」

 

と宣言した

 

この時から、直哉達は戦いの渦中を進んでいくことになる

 

これは、直哉達の戦いの記録である


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