ISGジェネレーション   作:京勇樹

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限界地点

直哉を弾は、クルーゼと交戦しながら要塞表面に戻った

すると

 

『クックック………アッハッハッハッハ!!』

 

とクルーゼが笑った

それを聞いて、二人は

 

『なんだ!?』

 

『何がおかしい!?』

 

とクルーゼに問い掛けた

するとクルーゼは

 

『どのみち、私の勝ちだ! 私の機体が撃破されたら、ジェネシスは発射される!』

 

と衝撃的なことを言った

 

『なっ!?』

 

『なんだと!?』

 

『もはや止める術は無い! 地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる争いの狼煙となる!!』

 

直哉と弾が驚くと、クルーゼはかつて言った言葉を言った

 

『弾、クルーゼは任せる!!』

 

『行け!!』

 

『人が数多待つ預言の日だ!』

 

直哉は弾に一言言って、クルーゼ戦から離脱

弾は、クルーゼに攻撃を仕掛けた

 

『貴様は、またそんなことを!!』

 

『私には、その権利が有るのだよ! 全ての人を裁く権利がな!!』

 

『ふざけるな! 誰にも無いんだよ!! 確かに世界はクソッたれさ! 救いも殆ど無い! だがな、そんな世界でも生きている人達が居るんだ!』

 

クルーゼの言葉を否定しながら、弾はビームを発射した

だがクルーゼは、そのビームを回避

ドラグーンを分離

弾機に放った

それを見た弾も

 

『行け!!』

 

ドラグーンを分離し、クルーゼ機に放った

二機は互いのドラグーンの攻撃を回避しつつ、接近

ビームサーベルを抜刀し切り結んだ

 

『クルーゼ! 貴様はぁぁぁぁぁ!?』

 

『人々は変わらない! 何時までも、己が欲求に従って滅びへ向かう!』

 

それはまるで、嘲笑するかのようにクルーゼは言った

 

『今日がその預言の日だ! 今日、世界は滅びに向かう!』

 

『させない! 俺達がさせない!』

 

クルーゼはライフルを撃ちながら言って、それを回避しつつ弾はレールガンを撃った

しかし、クルーゼはそのレールガンを回避

ライフルを撃った

その一撃を回避し損ねて、弾はライフルを一挺喪失

しかし、諦めずライフルを連射

クルーゼに迫った

この時一夏は、リボンズと激戦を繰り広げていた

中には一夏を援護しようとしたのか、ガガを撃墜していたオーブ軍の一部がライフルを向けた

だが、余りにも次元が違い、諦めていた

二機がぶつかる度に、衝撃波で機体の残骸やデブリが飛び散り、流れ弾で撃墜されかねない

それほどに、二機の戦闘は熾烈を極めていた

 

『ふふふ……中々に楽しませてくれるじゃないか、イノベイター、織斑一夏!』

 

『貴様を楽しませるつもりは、微塵もない!』

 

リボンズの言葉を否定するように、一夏はGNソードⅢ改とビームサーベルを繰り出した

だがその攻撃も、リボンズは受け流し

 

『でなければ、僕が作られた意義がない! 君を倒せば、僕の有用性が証明される!!』

 

と言って、一夏機に蹴りを繰り出した

だがその直後、その蹴りを繰り出した右足が膝から切り飛ばされた

 

『ちいっ!?』

 

『そんな証明に、付き合うつもりもない!!』

 

リボンズは舌打ちしながら、ファングを射出した

一夏はそのファングを回避しつつ、ライフルで破壊した

その内に、リボンズ機は後退し

 

『そろそろだね』

 

と言った

その言葉の意味を聞こうと、一夏はリボンズ機に視線を向けた

その時見えたのは、要塞表面のハッチが開き覗く、夥しい数のミサイル弾頭

 

『中性子ミサイルか!?』

 

そのミサイル弾頭の正体に気づき、一夏が驚くと

 

『感謝してほしいね、記念すべき瞬間に立ち会えるのだから』

 

とリボンズが言った

 

『貴様はぁぁぁぁぁ!?』

 

その言葉に、一夏が憤っていると

 

『発射』

 

とリボンズが言った

その直後、ミサイル群が一斉に発射された

 

『つっ!!』

 

それを見た一夏は、ソードビットを射出

更に、ライフルで出来うる限り破壊しようとした

だが

 

『させると思うかい?』

 

そこに、リボンズが切り込んできた

その攻撃を一夏は、抜刀していたビームサーベルで防いだ

だが、その隙にミサイル群は次々と二機の横を通り過ぎて、地球に向かう

 

『しまった!?』

 

『余所見する余裕があるのかい!?』

 

それに一夏が気を取られた直後に、リボンズが力を強めてきた

 

『邪魔だぁぁぁぁ!!』

 

『もう、間に合わないさ!!』

 

確かに、ミサイルは最早一夏の限界射程を越えてしまった

再び場所は変わり、要塞表面

その要塞表面を這うように、直哉機が全速力で進んでいた

そこに

 

『直哉!』

 

『何があったんですの!?』

 

とシャルロット機とセシリア機が現れた

すると直哉は

 

『弾がクルーゼを撃破すれば、ジェネシスが発射される!』

 

と手短に伝えた

 

『なっ!?』

 

『なんだって!?』

 

直哉の言葉を聞いて、二人は驚愕した

狙いは間違いなく、地球だからだ

もしジェネシスが地球に発射されたら、被害は凄まじいことになる

すると直哉は

 

『俺は……サイコフィールドで、ジェネシスを防ぐ!!』

 

と言った

それを聞いた二人は

 

『いくらなんでも!?』

 

『単機では!?』

 

と叫ぶように言った

だが、直哉は止まらず

 

『不可能じゃないはずだ……! 彼等が、それを証明してくれている!!』

 

と告げた

直哉が言った彼等とは、アムロ・レイ、バナージ・リンクス、リディ・マーセナスである

確かに、彼等はサイコフィールドで不可能を可能にした

だったら、自分にも出来るはずだと、直哉は思った

 

『だから……デルタァァァァァ!!』

 

直哉が愛機を呼ぶと、応えるようにNTーDが発動

装甲の隙間から、緑色の光が溢れた

 

『間に合え……間に合えぇぇぇぇ!!』

 

直哉がそう言うと、デルタは更に加速した

それは、設計限界ギリギリの加速

 

『直哉!!』

 

『直哉さん!!』

 

それに遅れまいと、二機も加速したのだった




これは、彼等の激動の記録……

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