『ちいっ！ このガキ共が！！』
サーシェスは苛立った声を上げながら、シャルロットとセシリアの二機を攻撃した
しかし二機は、散開して回避
そして二機は、サーシェス機を挟むように攻撃した
『サーシェス！』
『貴方だけは、ここで倒しますわ！！』
サーシェスが戻れば、直哉達とはいえ一気に劣勢に立たされるだろう
だから二人は、サーシェスを執拗に攻撃
リボンズ達と合流させないようにした
だが、倒す気概でもいた
サーシェスは、居てはならないと理解していたからだ
サーシェス一人が生きても、何処かで紛争を巻き起こす
まさに、戦争の権化
それが、サーシェスなのだ
『ガキ共が、意気がるな！！』
サーシェスはそう言って、バスターソードを振るった
その一撃を、セシリアはＧＮピストルを交差させて受け止めた
だが、強烈な一撃にセシリア機は弾き飛ばされ、サーシェスは追撃を仕掛けようとした
だがそこに、シャルロットがビームマシンガンを構えて現れ
『食らえ！！』
と斉射した
その攻撃をサーシェスは、バスターソードを盾にして防御
すぐにバスターソード内蔵の、ライフルで攻撃した
だがその攻撃をシャルロットは、小型盾で防御した
その間にセシリア機は態勢を立て直し、ライフルを構えていた
『これなら！』
『ところがギッチョン！』
セシリアは確信して撃ったが、その一撃はサーシェスが上半身を大きく倒すことで回避された
しかも、サーシェスは腕部内蔵のビームガンで攻撃
セシリア機のライフルを破壊した
『くっ！？』
『セシリア！』
セシリアは歯噛みしながら、ＧＮピストルを保持
その隙を補うように、シャルロットがサーシェスをライフルで攻撃
しかしサーシェスは、その攻撃を容易く回避した
その間に、セシリアは
『ハロちゃん！ ＴＲＡＮＳーＡＭは何秒使えますの！？』
とハロに問い掛けた
するとハロは
『３セコンド可能！ ３セコンド可能！』
と答えた
それを聞いたセシリアは
『上等ですわ！！』
と言って、突撃した
どのみち、残った武装はＧＮピストルのみ
だったら、近づくしかないのだ
『サーシェス！ なんで、そんなに戦争がしたいんだ！』
そう問い掛けたのは、シャルロットだった
『ああ？』
『戦争は、大勢の人が死ぬ！ なんで、そんな戦争がしたいんだ！』
サーシェスが疑問の声を漏らすと、シャルロットは再び問い掛けた
すると、サーシェスは
『戦うためだよ！ 戦うってのは、最高じゃねえか！！ 合法的に、人も殺せる！！』
と答えた
その考えは、シャルロットやセシリアには理解出来ないものだった
やはり、倒すしかない
『分かってたけど、やっぱり貴方は危険だ！』
『倒させてもらいますわ！！』
『やれるなら、やってみなぁ！！』
三人はそう言って、何度目か分からないが武器をぶつけた
エネルギーの衝撃波が走り、周囲を漂っていた機体の残骸が激しく動く
その直後、サーシェス機がシャルロット機を蹴り飛ばした
『くあっ！？』
『シャルロットさん！？』
その光景に、セシリアの意識はほんの僅かにサーシェスから外れた
そして、サーシェスがその隙を見逃す訳がなく
『ハッハー！！』
とセシリア機の両手を攻撃
左手のＧＮピストルは破壊され、右手は手首から切断された
それを、絶好の好機と判断したらしくサーシェスは
『これでぇぇぇ！！』
とバスターソードを、セシリア機に突き出した
その瞬間、セシリア機が赤く光った
そしてその一撃を回避し、サーシェス機の後ろに回った
だが、サーシェスはそれに反射で対応した
右足の爪先からビーム刃を形成し、後ろに繰り出した
その一撃をセシリアは、敢えて前に出て右腕でサーシェス機の太股を押さえた
そして、左手で最後のＧＮピストルを掴み、サーシェス機に押し付けた
『終わりですわ、サーシェス』
セシリアはそう言って、ＧＮピストルの引き金を引いた
そして、連続して放たれた粒子ビームは、容易く装甲を貫通
間違いなく、サーシェスを原子に還したのだった
こうして、戦争狂いの赤き傭兵は、倒れた