ISGジェネレーション   作:京勇樹

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宇宙(ソラ)照らすアカツキ

『幾ら君達でも、僕達を相手にして生き残れるかな!?』

 

リボンズはそう言って、ライフルを連射

三人はそれを、散開して回避

すぐに反撃に移った

しかし、リボンズ達は易々と回避

そして

 

『さあ、僕達の世界を作ろうか』

 

とリボンズが言った

その直後

 

『TRANSーAM!』

 

数機のガデッサmkーⅡとガラッゾmkーⅡ

更に、リボーンズガンダム改が、一斉に切り札たるTRANSーAMを発動させた

 

『なに!?』

 

『いきなりだと!?』

 

それを見た三人は、驚きながらもリボンズ達の攻撃を回避した

擬似GNドライヴはオリジナルのGNドライヴと違い、有限式のGNドライヴである

だから、その擬似GNドライヴでTRANSーAMを使う場合、一発勝負の切り札なのだ

使えば、大幅に貯めてある擬似GN粒子が減るから

すると、リボンズが

 

『僕が、何時までも弱点を放置したままだと思ったかい?』

 

と言った

実はリボンズは、擬似GNドライヴと常温核融合炉を直結

それにより、擬似GNドライヴの稼働時間を実質無制限にしたのである

異なる技術の融合は、何もスピリッツの専売特許ではないのだ

だからリボンズ達は、惜し気もなくTRANSーAMを発動したのだ

消費しても、時間が経てば回復するのだから

 

『いいねぇ! GN粒子の残量を気にしないでいいのは!!』

 

『ああ、全くだ!!』

 

『ここで、落とす!!』

 

『覚悟しろ!!』

 

イノベイド達は口々にそう言いながら、三人に襲い掛かった

三人はなんとか回避していくが、徐々に追い詰められていく

そして気付けば、その背後には要塞の表面

 

『もらったぁ!!』

 

一人がそう言って、至近距離でGNメガランチャーを撃とうと構えた

だが

 

『させない!!』

 

とその機体を、箒機が蹴り飛ばした

その後に続いて

 

『あたし達を、忘れんじゃないわよ!?』

 

と鈴が、ビームキャノンを撃った

その一撃は回避されたが、完全にタイミングを逸した

三人はその場から離れて、態勢を建て直していた

その直後、マークが

 

『全機、乱数回避!』

 

と指示を下し、全機が従った直後に、凄まじい数のビームがあらゆる方向から襲い掛かってきた

それは、クルーゼ、リボンズ、サーシェス機の移動小型砲台からの攻撃だった

そして回避が終わった直後、要塞表面にそれが姿を現した

創世記の名を与えられた、悪魔の兵器

ジェネシスが

 

『第二射……発射』

 

『全軍、回避!!』

 

エネルギーの上昇に気付き、マークは声を張り上げた

そして数秒後、破壊の一撃が放たれた

スピリッツは回避出来たが、オーブ軍に幾らかの被害が出た

 

『状況知らせろ!』

 

『イズモ、クサナギ、スサノオ、ツクヨミまではシグナル確認! 他は……ダメです! 状況混乱!!』

 

カオルの問い掛けに、アサギがそう答えた

どうやら、艦隊は直撃を受けたのがいるようだ

それにより、恐慌状態に陥った者も居るらしい

報告が錯綜していた

 

『これ以上、アレを撃たせるな!』

 

『了解!!』

 

それを見て、スピリッツは真っ先に動いた

要塞に取り付き、内部に突入しようとした

だが

 

『させないさ!』

 

リボンズがそう言った直後、要塞表面から次々と新たなMSが姿を現した

ただ、ぶつかるためだけの機体が

 

『ガガ!?』

 

『特攻機体だ!!』

 

TRANSーAMを発動させたガガが、次々とオーブ軍艦隊と旗機

アカツキに殺到していく

 

『カオル樣!!』

 

『お下がりください!!』

 

そんなカオルを守ろうと、次々とオーブ軍MS隊が集結

迎撃を開始した

被弾し、撃墜されていくガガ

しかし、それでも止まらない

 

『こいつら!?』

 

『怯むな! 撃ちまくれ!!』

 

指揮官に叱責されながらも、オーブ軍MS隊はガガを迎撃していく

だが、ジリジリとガガは迫ってくる

そして、滔々

 

『先に逝きます!!』

 

止められないと悟ったらしい一機のアストレイ弐型が、カオル機の前に出た

 

『お前!?』

 

カオルが手を伸ばしたその直後、二機のガガがそのアストレイに激突

爆発した

 

『マユラ! ジュリ!!』

 

『そう何度も!』

 

『えぇーい!!』

 

アサギ達も、ガガを止めようと弾幕の密度を上げた

しかし、ガガは殺到してくる

それを見た、一人の艦長が

 

『艦を盾にしろ!!』

 

と指示を下した

その指示に従い、一隻のイズモ級がカオル機の上に布陣

上から来ていたガガから、カオル機を守った

 

『よせ、やめろ!?』

 

カオルが制止するが、そのイズモ級は退かない

そしてカオルは、爆発していくイズモ級の艦橋で、敬礼しているクルー達を見た

 

『うおぉぉぉぉ!!』

 

その光景を見て、カオルは雄たけびを上げた

その直後、カオルに劇的変化が起きた

それまで殆ど使わなかった、アカツキのバックパック

シラヌイから、ドラグーンが分離

まるで、ガガの機動を読んでいるかのようにビームによる光の網を形成した

それは、カオルのSEED覚醒だった

その証拠に、カオルの目からハイライトが無くなっている

 

『これ以上、死なせてたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

カオルはそう叫びながら、ビームを撃ち続けた

それはまさに、宇宙を照らす陽光のようだった

 


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