ISGジェネレーション   作:京勇樹

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情勢

EUから脱出して、数日後

スピリッツは無事、オーブに到着

その後、モルゲンレーテに直哉機が搬入された

直哉機の損傷だが、フレームの歪みが起きていたのである

データで再現したところ、全力戦闘に影響が出ると判明したのでモルゲンレーテにて修理することが決まったのだ

なお、フレームの歪みに気付いたのは本音と虚だった

フレームの歪みは、僅か1mmから2mmほど

しかし、その歪みが、全力戦闘に大きく影響するのである

なお、データ検証したのは簪と薫子だった

なお、全力戦闘に約一割に影響すると出た

そして、避難者達の大半は以前のIS学園からの避難者達が居る島に

女王を始めとしたVIP達は、オーブ側で用意したホテルに入った

そして直哉機の修理を待つ間、スピリッツは情報収集に努めた

そして分かったことは、まず世界各地のIS対MSの戦闘はMSが勝利

その後、一部の国々が同盟を締結し、女性権利主義者の本拠地とも言える場所

国際IS委員会の本部に大規模進攻を開始した

投入されたMSの総数は、優に千を超える

それに対して、IS委員会に残されたISは極僅か

勝機は、明らかだった

しかし、MSは大損害を被った

その理由は、ISを使った大型固定砲台だった

その理屈は、衛星兵器と同様だった

数は三機

配備されていたのは、大型荷電粒子砲だった

その荷電粒子砲の一斉射撃により、前衛に配備されていたMSは壊滅

それにより、一度指揮が瓦解

その後も、断続的に荷電粒子砲が発射され、MSの大半が戦闘不能になった

しかしその時、IS委員会本部敷地内にて爆発が起きた

その理由は、荷電粒子の弾幕を突破した一機のディンと陸戦部隊だった

ディンはミサイルランチャーを発射し、陸戦部隊は破壊工作で砲台に電力を供給していた発電施設を破壊した

それにより、砲台は機能を停止

IS委員会は残存ISを展開したが、瞬く間に壊滅

IS委員会は、壊滅したのである

それが、EUから脱出して約一ヶ月後だった

それにより、IS対MSによる第三次世界大戦は幕を下ろした

しかし、平和にはならなかった

今度は、MS保有国がMSを保有していない小国に対して進攻を開始

第三次世界大戦は、終わらなかった

今度は、国対国に変わっただけだった

MSを保有していない小国は、軍を総動員して対抗した

しかし、まともに戦える訳がなかった

起きたのは、蹂躙だった

鋼鉄の巨人達により、次々と戦車や戦闘機が火だるまと化す

そして、戦闘に巻き込まれて民間人達が倒れる

戦闘が終われば、待つのは支配だった

戦勝者達が、負けた者や国を支配する

それに涙するのは、何時だって民間人だ

スピリッツは、正義の味方ではない

しかし、力を持っている

そして何よりも、涙を流す民間人を放ってはおけない

だからスピリッツは、依頼があれば即時に動いた

海洋国に、山に囲まれた国に、森林に隠れた村に

そうして、人々を救った

そして気づけば、スピリッツはこう呼ばれるようになっていた

 

《希望の兵団》《不死鳥に率いられし傭兵》《平和の使者》

 

等々だ

しかし、それを快く思わない者達も居る

そして悪意は、平和の国に向けられる


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