ISGジェネレーション   作:京勇樹

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訓練

第三次世界大戦、勃発

しかも、新基軸兵器

MSの投入

本当ならば、起きてほしくなかった戦争

しかし、起きてしまった

ならば、動かないわけにはいかない

何せ、自分達は傭兵

それも、無益な戦争を止めるための傭兵なのだから

 

『マザーから中隊各機に通達します。敵はティエレンが大隊規模です。通常型、遠距離型、高機動型がそれぞれ中隊規模。任務は、民間人の保護……作戦開始!』

 

『トライアド1から全機に通達(オールトライアド)。民間人の保護が最優先だ……犠牲者を出させるなよ』

 

『了解!!』

 

直哉の言葉を聞いて、部隊の隊員たる8人が斉唱で答える

そして、視界が開けて

 

『トライアド1、神崎直哉……ガンダムデルタカイ・フレスベルグ、出る!』

 

一番先に、直哉が出撃

それに続いて

 

『トライアド2、織斑一夏……ダブルオーザンライザーXXXX、出るぞ!』

 

『トライアド3、五反田弾……バーストストライクフリーダム、行くぜ!』

 

彼の古き仲間が出撃

更に

 

『トライアド4、セシリア・オルコット……ケルディムガンダム・アンダイン、参りますわ!』

 

『トライアド5、鳳鈴音……ガンダムナタク・スーロン、出るわよ!』

 

『トライアド6、篠ノ之箒……ガンダム・紅牙、参る!』

 

『トライアド7、シャルロット・デュノア……V2ガンダム・デュークス、行くよ!』

 

『トライアド8、更織簪……ガンダムセラヴィー・エルフィー、出撃!』

 

『トライアド9、ラウラ・ボーデヴィッヒ……ストライク・ノワール・ナハト、出るぞ!』

 

と六機のガンダムが次々と降下した

MSが世界に認識された後、どういう訳かISとMSの両方でガンダムが現れるという事態が起きた

原因は不明だが、両方共問題なく使えたので現状は放置している

そして今、部隊を臨時編制

現在、トライアド隊は中隊として編制された

なお、コールサインは仮呼称である

そして彼女達だが、スピリッツに仮入隊

訓練中である

 

『04、一ヶ所に固まるな! 固定砲座じゃないんだぞ!』

 

『り、了解ですわ!』

 

『05! 機体に振り回されてるぞ!』

 

『分かってるわよ!』

 

『06、格闘戦だけで戦うな! ライフルも使え!』

 

『り、了解!』

 

訓練はシミュレーターを用い、規定の任務をする形を取りながらしていた

勿論だが、彼女達はMSに関しては素人

直哉達に叱責されながらも、必死に訓練していた

仮にも代表候補生に選ばれた彼女達だが、彼女達からしても訓練は過酷だった

訓練終わりには、汗だくになってベンチに倒れていた

彼女達からしたら、直哉達は格上だった

なせならば、三人で連隊規模を撃破するのを見たからだ

たった三人で、108機のMSを撃破

しかも、無傷

そして難易度だが、ルナティック

相手の動きは、エースクラスだった

彼女達も同じ難易度に挑んだが、結果は散々だった

たった一分で、全滅した

相手は量産型機だったが、パイロットの腕で負けた

なお、彼女達の機体は改造機である

彼女達の癖に合わせて、改造している

とはいえ、使いこなせなければ意味はない

その為に、訓練していた

そして、訓練終了後

 

『訓練パターンB35終了。お疲れさまでした』

 

というセツコの言葉の後、直哉達と彼女達はシミュレーターから出た

直哉達はすぐに映像を見て、あーだこーだ話しているが、彼女達はベンチに座り込んでいた

 

「んー……今度は、どうするか……」

 

「鈴と箒をツートップにして、一夏が二人のカバー。直哉とシャルロット、ラウラが遊撃でカバーしつつ、俺、簪、セシリアの三人が砲撃支援……そこから、位置を逆転して、火力突破(ラッシュ)……かね?」

 

「まあ、そこは慣れてからおいおいだな……で、大丈夫か?」

 

三人が視線を向けるが、彼女達はまだグッタリしていた

すると、ラウラが

 

「予想していたが……やはり、全然違うな」

 

と呟いた

ドイツでISを含めた近代兵器の訓練を全てやったが、やはりMSの勝手は違うらしい

しかし、簪が

 

「……けど、予想以上の性能……これが、MS……これが、ガンダム……」

 

と感嘆していた

すると、直哉が

 

「言っておくが、実機はこんなもんじゃないぞ? 更にGも掛かるからな」

 

と言った

シミュレーターなので、Gが掛からないのだ

すると、セシリアが

 

「確か、10Gを平気で越えるんでしたわね……厄介ですわ」

 

と呟いた

量産型MSならば、平均は大体5Gから最大で約9Gである

しかしガンダムは、量産型機とは比較にならない性能を有している

その分、掛かるGも高いのだ

そこら辺は、何れ慣れていくしかない

その時、鈴が

 

「つうか、あんたら……なんでそんなに元気なのよ」

 

と呆れた様子で問い掛けた

すると、三人同時に

 

「慣れだ」

 

と言った

その後三人は、全員の機体スペックを確認していた

今居るのは、スピリッツの母艦の四人部屋である

その時だった

部屋のインターホンが鳴ったので、近くに居た直哉が取った

 

「はい、直哉です」

 

『あ、直哉君? 丁度良かったわ。私よ』

 

掛けてきたのは、エターナだった

 

「エターナさん、どうしました?」

 

『今から、医務室に来てくれる? あの子が目覚めたの』

 

直哉の問い掛けに、エターナがそう言った

それを聞いて、直哉は

 

「了解、向かいます」

 

と言って、部屋から出た

そして直哉は、少女と向き合う


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