ISGジェネレーション   作:京勇樹

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今回は非常に短いです
すみません


強力な援軍

直哉達と敵の戦いは、熾烈を極めていた

かの世界でも上位に位置するウルトラエース達

それが一人でも厄介なのに、数人も居る

直哉は神経を張り積めさせて、戦っていた

数の劣勢は、今までの戦いとなんら変わらない

しかしその大半は、直哉達と比べて腕が劣るか互角ばかりだった

しかし今、戦っているのは格上ばかり

はっきり言って、まだ戦えている方が奇跡的ですらあった

その一因は恐らく、周りで戦っているメンバーの力もあっただろう

周りで戦っているメンバーが、無人機を押さえてくれていたから直哉達はそちらに意識を向けずに済んでいた

そしてもう1つは、直哉達の機体のスペックが上がったというのもあった

そして何よりも、三人の腕

それらが合わさり、まだ三人は戦えていた

しかし、何時まで持つかは分からなかった

そして何より、今回のは奇襲とはいえ拠点攻撃に該当する

そして拠点攻撃には、敵の三倍の戦力を用意するのが定石である

それに最初に気付いたのは、指揮所にて管制をしていたセツコだった

 

「織斑先生! 南から所属不明勢力が、新たに近付きつつあります!」

 

「数は!?」

 

「それが……優に百を越えています!」

 

セツコの報告を聞いて、千冬は歯噛みした

専用機持ち達の奮闘により、今のところはなんとか持っている

しかし、新たに百機以上が向かってきている

それに攻めこまれたら、IS学園は陥落するだろう

 

「だが、戦力が……っ」

 

迎撃したいのは山々だが、使えるISがもう残っていないのだ

万事休すか

指揮所に居た誰もがそう思った

その時、ノイズ混じりで

 

『西から行く……間違えるなよ』

 

と男の声が聞こえた

 

「なに?」

 

その声に千冬が疑問を覚えた

それと同時に

 

「織斑先生! 西に約15kmの海中に高エネルギー反応です!」

 

と真耶から報告が上がった

そして、千冬が視線を向けると

 

「推定は戦艦クラス! 映像、出します!」

 

と真耶はメインモニターに衛星かららしい映像を表示させた

その直後、海面を割って一隻の白亜の巨艦が姿を現した

その艦を、千冬は知っていた

それは、直哉達がかの世界で二年の大半以上を過ごしたかの部隊の旗艦

誇り高き傭兵部隊、スピリッツ

その旗艦

 

「アークエンジェル……!」

 

指揮所に居た三人が驚きで固まっている間に、アークエンジェルに動きがあった

まず、全兵装を開放

戦闘態勢に入った

そして、足を彷彿させる艦前部のMSハッチが開放された

その直後、次々とMSが出撃を開始

それは全て、ガンダムだった

すると、セツコが

 

「所属不明部隊、出撃! 数は約20! 七機がこちらに来ます!」

 

と告げた

それを聞いて、千冬は

 

「後続の所属不明部隊を友軍と認定! 友軍コードを割り当てて、迎撃部隊に通達せよ!」

 

と命じた

すると、それを聞いたセツコと真耶は

 

『了解!』

 

と返答し、操作を開始した

なぜ、スピリッツが来たのか

それは、直哉達を通じてIS学園学園長

轡木十蔵が依頼したからだ

その依頼内容は

 

《学園祭で襲撃してくるだろう、あらゆる敵勢力の排除》

 

である

そしてその依頼を、スピリッツは受諾

世界各国に見つからないように、潜航してきたのである

場所は変わり、海上

 

『マザーより各部隊に通達する。今回の依頼は、敵勢力の排除だ。そしてこれは、この世界での初の戦闘だ……だが、言うことは1つだ……全員、生きて帰るんだ』

 

『了解!』

 

ゼノンの言葉を聞いて、スピリッツ全員は斉唱を以て返答した

すると、今度はマークが

 

『機体はISとやらに変わっているが、俺達がやることは変わらん……各員、全力で挑め!』

 

と告げた

その直後、スピリッツ本隊は二つに別れた

フェニックス、リトル、ジェミニ隊が学園へ

他の部隊は、接近してくる敵の迎撃に向かった

これが、この世界に於けるスピリッツの初出撃だった


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