ISGジェネレーション   作:京勇樹

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長々と、すいませんでした
最後は、かなり纏めました
次回から、ようやく戻ります(土下座敢行)


終結・帰還

「この後、緊急事態が起きた」

 

「突如、バルバドロが衛星軌道に姿を現して、地球への落下軌道に突入」

 

「約一時間で、地球に落下することがわかった」

 

三人がそう言うと、その映像が始まった

巨大MA、バルバドロ

それが、一直線に地球へ向かっていく

バルバドロの落下を阻止しようと、様々な世界の軍がバルバドロに攻撃する

だがその攻撃は、バルバドロが出したニューロMSにより阻止されて、逆に撃破されていく

そこに、アプロディアとスピリッツが到着し、バルバドロ目掛けて進撃

バルバドロが出したニューロMSを撃破し、アプロディアの道を切り開いた

その結果、ギリギリでバルバドロの撃沈に成功した

だがその直後、事態は一変

アプロディアは、その真の姿を現した

本当の名前は、クイーン・アメリアス

アメリアスはバルバドロに奪われていたという、裏切りのコードを使って、月の旧ジェネレーションシステムを地球に落とすと言った

そして、直哉達は知らなかったが、古参メンバーはアメリアス扮するアプロディアを疑っていたらしい

疑っていた理由は、知っていたアプロディアと雰囲気が違ったこと

だが、地球のために戦っていた

そして今回も、スピリッツは動いた

月の旧ジェネレーションシステムを地球に落とす

つまり、月を地球に落とすということ

そんな蛮行を、スピリッツが許すわけがなかった

スピリッツは阻止するために、月に向かった

旧ジェネレーションシステムは、新型ジェネレーションシステムにシステムを移管したことで廃棄されていたらしい

アメリアスはその旧ジェネレーションシステムを、裏切りのコードを使って再起動

秘匿プログラムたる、地球破壊プログラムを起動させた

今のジェネレーション世界を破壊し、自分に都合のいい新しい世界を作るために

そもそもスピリッツは、《それを阻止するために集められた部隊だった》

だからスピリッツは、世界の枠に囚われずに機体を集め、活動してきた

何処かに隠れて、世界を破壊することを目論んでいたアメリアスを見つけて倒すために

だがまさか、《自分達にアメリアスを倒すように依頼してきたアプロディアに成り済ますとは、予想していなかったのだ》

そしてスピリッツは、アプロディアの依頼を果たすために月に向かった

だが月の旧ジェネレーションシステム入り口には、強固な防衛線が敷かれていた

ニューロMSだけでなく、強力な火力を有するガーダー

それらにより、スピリッツは突入出来ないでいた

その時、援軍が現れた

それは、あらゆる世界の各軍だった

今この時、あらゆる世界の各軍は一つになったのだ

自分達が生きる世界を守るために

そして、希望たるスピリッツを内部に突入させるために

各軍は、自分達の艦や機体を楯にしてまでスピリッツの突入を支援した

スピリッツはその思いに押されて、突撃していった

だが、内部に突入する際にラムザットとシェルドの二人がキャリーベースを母艦の楯にして戦死

直哉達三人は、キャリーベースが轟沈するのを見ながら中に突入

二人の戦死を悲しむ暇もなく、戦闘は激化していく

深い縦穴(シャフト)を降りていく時には、MAハロとサイコハロと戦い

ある広間では、歴代のエースパイロットを模したニューロの駈るMSと戦い

ある通路では、複数のMAと戦った

それらを突破し、スピリッツは最下層に到達した

そこで待ち構えていたのは、ジェネレーションシステムを守護する四機のガンダムだった

一機は、かつて共闘したことのあるターンAガンダム

それの、かつて世界を一度滅ぼした黒歴史仕様

そしてもう一機は、西暦世界の最初のガンダム

0ガンダム

三機目は、バルバトス

悪魔の名を冠するガンダムだった

そして最後の一機が、クイーンアメリアス

アメリアス専用機体だった

その四機との戦いは、熾烈を極めた

この時のスピリッツのガンダムには、長期戦が可能なように様々な改修が施されていた

そうでなかったら、スピリッツは負けていたかもしれない

スピリッツの誰もが、死力を尽くした

中に突入して数時間後、スピリッツはその四機の撃破に成功した

だがその直後、ジェネレーションシステムの自爆シークエンスが作動した

タイムリミットは、約30分

スピリッツは、離脱を開始した

しかし、内部は戦闘の余波で大分崩落が進んでいた

スピリッツはそれを回避しながら、脱出を挑んだ

しかし、直哉達三人は特に最奥で戦っていた影響で幾度も瓦礫に阻まれた

だが三人は諦めず、瓦礫を吹き飛ばしながら脱出を急いだ

その結果、縦穴(シャフト)まで来た

だが、タイムリミットが来てしまった

自爆が始まったのだ

奥側から爆発が始まり、爆炎が迫ってくる

三人は、母艦に先に脱出するように促した

それを聞いて、母艦は上がっていく

だが

 

『二人共、そのまま聞いてくれ……』

 

と直哉が喋りだした

その声は、どこか思い詰めた声だった

そして二人が問い掛けると

 

『今、計算した結果……母艦が爆発に巻き込まれると出た……』

 

と直哉が言った

それを聞いて、二人は言葉を失っていた

幾ら戦艦とはいえ、爆発と落ちてくる瓦礫

それらに巻き込まれたら、無事では済まないのは明らか

だが、助ける方法が一つあった

 

『俺達が、母艦を押し上げるんだ。かなり命懸けだがな……』

 

直哉のその提案に、一夏と弾は乗った

三人は誘導ビーコンを振り切り、母艦の船底に向かった

それに、艦長たるゼノンが驚いた

だが、直哉の

 

『艦長も分かってるんでしょ? 爆発に巻き込まれることを……』

 

という言葉

そして二人の

 

『俺達が押し上げます!』

 

『それなら、間に合います!』

 

という言葉に迷った

艦長として、どうすべきか

そんな直哉達を制止する声が、先に着艦したスピリッツメンバーから聞こえてくる

だが、三人の言葉を聞いてゼノンが判断を下した

ハンガーのハッチを閉鎖

三人を見捨てる選択を

ゼノンも、断腸の思いだった

だが、艦長たるゼノンには、クルーを守る義務があった

だからゼノンは、三人に母艦の生き残りを託した

そして三人は、爆発が迫る中で艦を押し上げた

そして艦が縦穴を抜けて、爆発が三機を覆った

そこで、映像は終わった

 

「これが、俺達の二年間です」

 

「気が付いたら、IS学園の保健室に居たんだ」

 

「長い長い、二年間だったな」

 

三人がそう言って、二年間の振り返りは終わったのだった


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