ISGジェネレーション   作:京勇樹

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対アロウズ初戦

「再びソレスタルビーイングが動いたのは、これから約四年後」

 

「西暦、2311年だった」

 

「世界は実質統一され、地球連邦により纏められて運営されていた。だが、この世界でも紛争は無くならなかった」

 

と三人が言うと、殆どのメンバーが首を傾げた

何故、争いが無くならなかったのかと

その理由が、地球連邦直轄の治安維持部隊

アロウズだった

アロウズは、表向き反連邦組織に対する抑止力

そして治安維持に務めている精鋭部隊というものだった

だがその実態は、疑わしい者達や連邦の意にそぐわない国に対して武力による弾圧をする部隊だった

そのやり方は、まさに弾圧だった

少しでも抵抗したり不満を言えば、強制労働所に送られるのだ

それも、高重力ブロックでの労働を課せられるのだ

そして反連邦組織

カタロンの制圧には、無人兵器も躊躇いなく投入する

その基地には、アロウズにより故郷を失った子供達も避難している場合がある

しかし、その子供達すら虐殺するらしい

カタロンはそんなアロウズのやり方が許せず、立ち上がった者達だった

カタロン構成員の中には、元軍人が多数居た

そう言った者達が、軍を抜ける際に多数の物資や、中にはMSを持ち出し、合流していた

だが、その機体は前国家軍の機体

それに対して、アロウズが使っている機体は疑似GNドライヴを使った最新鋭機体だった

機体性能差は明らか

だがそれでも、カタロンは戦っていた

今の地球連邦政府に見捨てられた、数々の小国の為に

そしてこの時、動き出した者達が他にも居た

それが、ソレスタルビーイング

嘗て、紛争根絶の為に戦った者達だった

彼等は、アロウズに対抗するために機体が開発されていた

そして、コロニープラウドに向かった

そのコロニープラウドは、アロウズにより捕まった人々が強制労働を課せられている場所だった

そのコロニープラウドに対して、カタロンが救出作戦を敢行

しかしその作戦は、アロウズに漏洩していた

アロウズは、MS隊を派遣

そして、そのMS隊は無人兵器を殺戮モードで投入

中に居る労働者達を、一人たりとも逃がすつもりが無いのだ

逃がす位ならば、全員殺す

アロウズは、それを繰り返してきた

大を生かすために、小を殺す

確かに、それも必要だろう

だが、納得出来る訳がなかった

そのやり方は、嘗ての宇宙世紀のティターンズとやり方は全く一緒だった

弾劾的な弾圧

そして、ソレスタルビーイングから奪った量子コンピューター

ヴェーダを使っての、情報統制

それにより、連邦は成り立っていた

そしてスピリッツは、ソレスタルビーイングに雇われて動いた

実を言うと、そのアロウズからも依頼が来ていた

しかし、即断った

アロウズのやり方が、気にくわなかったから

なお、コロニープラウドでカタロンが保護出来たのは収容されていた内の半数以下だった

だがソレスタルビーイングは、そこにて一人の少年を保護した

その少年の名前は、沙慈・クロスロード

その少年は、刹那が以前住んでいた日本の隣人だった

そして、ソレスタルビーイングによって人生を狂わされた少年だった

ソレスタルビーイングを調査していた姉は、サーシェスによって殺害され、恋人だった少女

ルイス・ハレヴィは、チームトリニティの撃ったビームにより負傷

更には、家族を全て失った

そして沙慈は、冤罪でコロニープラウドにて強制労働をさせられていた

それを助けたのが、コロニープラウドに来ていた刹那だった

その後、沙慈を連れてプトレマイオスは行動開始

だが、動かせるガンダムは一機のみだった

それを補うために、刹那は地上に降りた

新たな戦力のスカウトと、嘗ての仲間

スメラギ・李・ノリエガを連れ戻すために

そして、その二人を連れて戻ってきていた時にアロウズの襲撃があった

新型ガンダム、セラヴィーは勿論出撃

更に、スピリッツも出撃

アロウズと交戦開始した

アロウズは機体が最新鋭なのと、パイロットの腕が良かった

結果、スピリッツの中隊規模

トライアド、リトル、ジェミニ隊が奮戦するが、足止めで精一杯だった

 

『ちい! 政府の犬のクセに、いい腕してやがる!』

 

『犬っころだからだろ! よく躾られてるんだろうさ!』

 

『犬なら犬らしく、ワンワン吠えてろや!』

 

三人はそう言いながら、アロウズと交戦

リトルとジェミニも、敵二個小隊と交戦していた

セラヴィーも奮戦していたが、数では不利

むしろ、足止め出来ているだけでも評価すべきだろう

他のスピリッツ部隊は、アロウズの宇宙基地に対して、攻撃に離れていた

タイミングが悪かったのだ

そこに、スメラギから戦術プランが通達された

作戦開始は、30秒後

その内容は、大胆だった

 

『トライアド1より、スピリッツ各機! 後退!』

 

『了解!』

 

そして、トライアド、リトル、ジェミニの三隊が後退した直後に、プトレマイオスからミサイルが発射された

それは、GN粒子入りスモークと宇宙機雷ミサイルだった

それに気づくのが遅れ、アロウズの機体が一機大破

その機体は、弾機が撃ったバラエーナに撃ち抜かれて爆散

迂回してきた他の機体と交戦開始したが、一瞬の隙を突かれて二機が突破

開いていたプトレマイオスのカタパルトを狙い、ビームを撃った

その直後だった

中から、凄まじいGN粒子が吹き出した

それは、新型ガンダム

00ガンダムが起動した証だった

起動した00により、更に一機撃破

アロウズは撤退した

この後に、スピリッツ本隊が合流

ソレスタルビーイングとスピリッツは、エージェントからの情報提供により、仲間の救出に動いた

捕まっていた、アレルヤ

そして、何故か捕まっていたアザディスタン第一皇女

マリナ・イスマイールを助けに


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