先に謝っておきます。ーーまじすんませんでしたあああああああああm(_ _)m
作者にはこれが限界でした。と言うか今回はマジで難産でした。
キャラ崩壊が酷い上に原作キャラの大半が出てこないという……いや、ホント申し訳ないです。
それでも見てくださる愛と勇気と優しさを兼ね備えた真の勇者さまはお進み下さい。
マインの言葉に急ぎ足でライは妹の姿を探す。
マインたちの様子から別に命の危機が迫っているわけではないだろうが、それでも心配なものは心配なのである。
ライにとっては、幼い頃から共にいて、共に育ってきた最愛の家族なのだから。
ーーそう、例え、自分と二人が……。
(一体何処に……?)
言い知れぬ焦燥感に焦れながら、辺りの様子を見回してーー見紛うはずもない、艶やかな黒髪が視界にチラついた。
髪の長さから見て、恐らくクロメではなく、もう一人の妹のアカメだろう。
移動するとその向かい側にクロメの姿も見える。マインの話し通り二人一緒にいたようである。ザッと見た様子では特に何かがあると言った感じではない、が……。
行ってみれば分かるだろう。声をかけようと口を開きかけた時、
「兄さん……?」
不意にアカメが振り向いた。
「アカメ……?」
記憶にある彼女の普段の姿とは違う落ち込んだ姿に驚き、内心で狼狽するライ。
ライの記憶通りなら、こんな姿のアカメは仲間が亡くなった時に見られる表情である。……ライが唯一嫌う、妹の表情。
内心の感情を理性で以て封殺し、近付きつつ優しく微笑みかける。
「ーーどうしたんだ?そんなにしゅんとして」
アカメーーお姉ちゃん大好きっ子であるクロメが何の反応も示していないことが気がかりだが、取り敢えず落ち着いているようなので今はアカメを優先する。
「兄さん……」
暗く沈んだ声でライを見上げるアカメの赤い瞳はウルウルと潤んでいて、今にも涙がこぼれ落ちてしまいそうである。
「うん?」
その原因を直ちに抹消したいところだが、原因が分からなければそもそも意味がない。
何にせよ、まずは話を聞くところからである。ーーと、瞬時に計算を張り巡らせて、優しい声音を意識して出しつつ腰をやや屈めて視線を同じ位置に持ってくる。
「わ、私は、兄さんの役に立てているのか……?」
「……はい?」
そうしてアカメの口から紡がれた言葉は想像の斜め上を行っていて、さしものライも首を傾げる。
一体何を思い詰めたら『自分は役に立っているのか?』などという疑問を持つに至るのか。
不思議に思うものの、表情を見るに相当思い悩んでいるようなので、答えないわけにも行かない。
「まぁ……役に立っているだろうな。ナイトレイドメンバーでアカメはかなりの依頼量をこなしているし、組織に十二分に貢献してるだろう?」
他とは性質の異なる任務をこなすライと、ライの傍らで護衛を行うクロメが依頼をこなすことができないのは当然としても、アカメの成功させてきた仕事量は相当な物である。
彼女自身の持つ帝具の能力を抜きにしても、だ。彼女自身の高い身体能力とかつて帝国の暗殺部隊で培われた戦闘能力に寄る所も大きいだろう。……ライにとってそれが良いことなのかどうかは置いておくとして、だ。
至極当たり前のことを口にしたライだが、どうもアカメの望んだ回答ではないらしい。
「違うんだ……」
「違う?」
一体何が違うというのだろうか?内心で首を傾げるライを他所に、アカメはフルフルと首を左右に振り、答えを聞くことを怯えるように途切れ途切れに口を開いた。
「私は……兄さんの役に、立てているのか……?」
「……僕の?」
コクン。
自身を指さしながら、聞き返すライに、アカメが小さく頷く。
「……どうして、そんなことを?」
「私は……クロメと違って兄さんの傍に何時もいられるわけじゃない」
「それはまぁ、アカメは顔が割れているからな」
クロメも万が一に備えて変装させてはいるが、アレはあくまでも影武者を建てやすくするための措置である。アカメと違って顔が割れていないクロメならば変装が解かれたとしてもどうとでもできるが、アカメの場合はそうは行かない。
何せ顔割れしているのだ。バレた場合は宮殿内の兵士たちが山のように押しかけてくる上に、皇帝を守る近衛兵団とそれらを束ねる隊長にして帝国の切り札である男とのエンカウントバトルが勃発してしまう。
如何なる強者であれ、そこから生還できる見込みなどない。何せ、宮殿内は保身にだけは長けた者たちが「これなら大丈夫」と作り上げた場所なのだから。
ライが宮殿内に潜入しておきながらも、大臣暗殺と言う短慮に冗談でも走れない理由もそこにある。
だからこそライの随伴がアカメではなくクロメなのは、彼女の依存具合もそうだが、何より任務における不確定事項を一つでも減らしておきたいがためでもある。
だから別に気にする必要はないーーと、そうライは伝えたかったのだが、
「やはり……私は兄さんの役に立てていないんだな……」
なおも落ち込むアカメにどうすればいいのか対応に困るライである。
どうも相当思い詰めている様子。助けを求めるようにクロメに視線を向けるがーー
「……ふーんだ」
先程からアカメにしか構っていないことで拗ねてしまったのか、唇を尖らせてそっぽを向いてしまった。
(さて……困ったな……)
「そもそも、なんで今頃になってそんな話を?今までだって、特に問題はなかっただろう?」
「だって……クロメが……」
「クロメ?」
何故そこで彼女の名前が出てくるのだろうか?
「……クロメの方がお兄ちゃんの役に立ってるもん」
「はい?」
視線を向けると、そっぽを向きながらクロメが言う。
「私はお姉ちゃんと違って、お兄ちゃんの傍でずっと一緒にいるもん。今日だってお兄ちゃんが早くアジトに到着できるようにしたのは私。お姉ちゃんにはそんなことできないよね?」
クロメの言動が幼くなるのは主に拗ねている時か、兄妹が絡む時。
勿論ライが妹の癖を把握していないはずもなく、今の言葉で大体の予想は着いた。
(なら、後は……アカメか)
「うぅ……兄さぁん……」
「あ〜、はいはい。よしよし」
今にも泣きそうな顔になるアカメを抱き寄せて、いい子いい子と頭を撫でる。
「はぁ……アカメ」
ライがそっと耳元で囁くと、ピクンッ、と肩が小さく跳ねた。
「な、なんだ……?」
「アカメは十分僕の役に立ってるよ」
優しく頭を撫でながら、穏やかな声でライはアカメに囁く。
「ほ、本当か?」
「ああ。ナイトレイドに行く依頼の幾つかは僕が出したものも混じってるんだ。その8割をアカメが単独で成功させてくれたんだ。お陰で僕も随分と負担が軽くなったし、動きやすくなった。これもアカメのお陰だよ」
ライの言葉に嘘はない。
事実ナイトレイドに届く仕事(暗殺)の依頼の中にはライが発注したものも混ざっている。まぁ、そうは言っても数自体が少ない上に、市民からの依頼にも挙げられるものと内容が一致したりと、受ける機会が少ないこともあるのだが。そこら辺はナジェンダが気を利かせているのかアカメに優先的に回していると言う裏事情もあったりする。
「前にも言ったけど、僕には僕の、クロメにはクロメの、そしてアカメにはアカメの、それぞれの特性を活かした適材適所という物がある」
“前”と言うのは、ライが今の任務ーー宮殿内に潜り込むという奇策を実行しようとした時のことだ。
あの時既にライは革命軍の切り札として失うわけには行かない存在として位置付けられていた。そんなライを単独で行かせるわけもなく、かと言って宮殿内に潜り込むことによって得られるメリットは無視できるものではなく、妥協案として出されたのが『護衛』兼強力すぎる手札であるライが帝国側に寝返らないための『監視役』としてクロメとライの(正確には少し違うが)帝具であるキバットが選ばれた時のことだ。
あの時もアカメを宥めるのが大変だったな、と頭の片隅で思う。
「アカメにはクロメのような殲滅力はないけど、クロメにもアカメのような突破力はないだろう?それと同じだ。僕の護衛については、僕の正体が発覚した場合にその場を切り抜けられる能力があるからクロメに頼んだだけだ。アカメよりクロメの方が役に立つからとか、、そんなこと思ってもいない。ーーそれとも、アカメは僕の言葉なんて信じられない?」
「そんなことはない!」
それまでの弱々しい姿は何処へやら。首が取れるんじゃないかと心配になるほど激しく首を振り、強い言葉で否定する。
「兄さんは何時も正しい!兄さんの言うことに間違いなんてなかった!兄さんを疑うなんてこと有り得ない!!!」
「あ、ああ、そうか?ありがとう……で、いいのかな?」
アカメの突然の剣幕に驚くよりも困惑の方が大きく、目を瞬かせる。
が、アカメの興奮はそれだけでは収まらなかった様で、
「兄さんは何時だって優しいし、頑張れば褒めてくれるし悪いことをしたらちゃんと叱ってくれる。作ってくれる料理は何よりも美味しいしそれにーー」
「少し落ち着け」
ピンッ、と弾くように軽く額を指で弾いてアカメの言葉を封殺する。
これ以上聞いていたら背中が痒くなる。称賛されるのは苦手なのだ。
それにどうもこの妹たちは自分を過大評価している節がある。頼りにされるのは嬉しいが、それで依存されては元も子もない。
「全く……。取り敢えず、アカメもクロメも僕の大切な妹なんだ。役に立つ立たない云々は関係ない。それだけは分かってくれ」
「うん……じゃあ、兄さん」
「なんだ?」
ギュッとライにしがみつきながら、上目遣いに見上げるアカメ。
元々整った顔立ちの彼女が上目遣いに見上げて来るのは結構“クル”ものがあるが、完全に妹としか思っていないライにとっては邪な思考など思い浮かぶはずもない。
至って平然とした様子で優しげに微笑みかける。
「兄さんからも、ギュッてして?」
潤んだ瞳で甘えた口調。もうこの姿だけでそこらの男など一発でノックダウンされるのであろうが、そこはそれ、ライは兄である。
兄とは即ち後から生まれた弟妹を守るべき存在である。邪な思考など以下同文。
「ああ……」
(アカメからこういう“おねだり”をして来るのは珍しいしな……こういう時でなければ甘えられないんだろう)
殺し屋としてアカメに限らずナイトレイドメンバーは常日頃から張り詰めた生活を送っている。普段の様子からは想像できないだろうが、彼らとてプロである。
宮殿内で内情を探るライやクロメは言うに及ばず、だ。しかし、張り詰めた糸はいずれ切れる。適度に息抜きが必要なのだ。
自分に甘えることでその息抜きが出来るのならば、幾らでも甘えさせるのがライの方針である。ーーもっとも、叶うならば二人には暗殺業などではなく極普通の姉妹として幸せに生きていて欲しいのだが。
人生ままならないものである。
それはともかく、今はアカメである。
彼女の要望通りライはアカメを抱き締めた。ーー華奢なその身体は、不用意に触れると脆く壊れてしまいそうで、あくまで優しく、ではあるが。
しかし、アカメにはそれが不満らしい。
「んむぅ……兄さん。もっと強く……」
「……これくらいか?」
先程よりも強めに力を込める……が、まだ満足しないらしい。
「ん……もっと強く」
「……」
ライは何も言わずに更に力を込めてアカメを抱き締める。そうすると当然アカメの身体が押し付けられることとなり、柔らかな女性特有の肉の感触が服越しに伝わって来た。
「うん……そのくらいがいい……」
何処か恍惚とした表情で頬を朱く染めながら、自ら身体をライにすり寄せ、顔面を胸元に押し付ける。
「クンクン……すー……ふふっ」
どうやら匂いを嗅いでいるらしい。
急いでアジトまで来てそのままなので少なからず汗をかいているし、何より男の体臭など女性にとってそういいものでもないだろうに、とライは思うものの、傍目から見ても幸せそうな様子のアカメを引き離すのは躊躇われる。
「……兄さんはいい匂いがするな」
「汗かいてるから結構臭うと思うけど……」
「そんなことはない。私は兄さんの匂いは好きだ」
「そう、か……?」
それは喜ぶべきなのだろうか?反応に困るライである。
二人で抱き合うライとアカメだが、それを快く思わない者もいた。
「うー……うー!うー!」
言うまでもなくクロメである。
頬を思いっ切り膨らませて全身を使って不満を訴える。
「クロメ?どうかしたのか?」
「お姉ちゃんばっかりずるい!私だってお兄ちゃんに抱きしめてもらいたいのに!」
一人放って置かれたことが相当不満だったらしく、表情からは怒気が伺える。
「クロメは何時も兄さんと一緒にいるじゃないか。こういう時じゃないと私は兄さんと一緒にいられないんだ」
口調こそクールなものだが、ライに回した腕は決して離すものかと強く締め付けている。
「宮殿内じゃ全然お兄ちゃんと遊べないもん」
「……そりゃあ、遊びに行ってるわけじゃないしな」
「一緒にいられるだけいいじゃないか。私は一緒にいることすらできないんだ」
「……まぁ、それもそうだが、そろそろ手を離してくれないか?」
「お姉ちゃんはもう十分お兄ちゃんに抱き締めてもらったからもういいでしょう?」
「十分じゃない。兄さんと何時まで一緒にいられるかわからないんだ。いられる内はずっと一緒にいる」
「と言うか僕の話聞いてるのか?」
ささやかなライの言葉など、ヒートアップしていく二人に届くはずもなく黙殺され、諦観の念を抱きながら空を仰いだ。
(……何時まで続くんだろうか?)
その問に答える者はいない。
ーー結局、姉妹による言い争いはナジェンダの「今日はもう遅いから解散だ。明日からまた頑張ってくれ」と言う言葉で宴が終わるまで続いた。
三人に状態についてはメンバーも心得た物で、ものの見事にスルーしていた(タツミは酔い潰れて寝ていた)。
後片付けは昏倒状態から復帰していたレオーネとブラートを含めたメンバーで行われ、ライたち三人は積もる話もあるだろうということで先に帰された。
その後三人とも入浴を済ませ(ライと姉妹二人は流石に別々に入った)、元々ライに宛てがわれていた部屋に三人共集まっていた。
もっとも、言い争いの件が片付いたかと言うとーー
「…………」
「…………」
「えーと……」
ーーそんなことは無かったりするのだが。
まさかライとしても、此処まで険悪な雰囲気が続くとは思っていなかったのだ。まぁ、お互い時間を置けばライの知る仲良し姉妹に戻るだろうが。
しかし二人共流石は姉妹と言うべきか、ライに服の裾を摘んでいて離そうとしない。取る行動がお互い同じで見ていて微笑ましい気持になる。
「ーー取り敢えず、今日はもう寝ようか。クロメも疲れてるだろうし」
「……また、クロメばっかり気に掛ける…………」
拗ねたように小さく呟かれたその言葉に苦笑するしかない。
ライとしては宮殿内での護衛や影武者の設置、更にアジトへの移動など様々な面で負担をかけてしまっているので、疲れてるだろうという気遣いだったのだが、ご機嫌斜めなお姫様(妹)にはその思いが通じなかったらしい。
「そんなことはないさ。アカメも今日はお疲れ様。ゆっくり休むといい」
労わるように優しく髪を撫でると、頬を綻ばせ、上機嫌になるアカメ。
「兄さん」
「ん?」
「寝る時は私を抱き締めてくれないか?」
「ああ。別に構わないが……」
「………………私にはそんなことしてくれないのに」
今度はクロメが不機嫌に。
「…………クロメも同じようにすればいいか?」
言っておきながらも、(いや、どういう体勢になればいいんだ、それ?)などと思わなくもないが。
「ううん。お姉ちゃんより強くして」
「はいはい…………全く……二人して今日はやけに甘えたがるな…………」
小さく、呟く。
無論、嬉しくないかと聞かれれば、それは嬉しいのだが。
要望通り、二人を抱き締める。
二人を抱き締めるとなると、三人がピッタリとくっつくことになり、流石に寝苦しいのだが、
「んぅ……にいさぁん……」
「えへへ……おにーちゃん」
(…………まぁ、いいか)
二人共幸せそうなので良しとするとしよう。
なんだかんだ言ってライも立派なシスコンである。
ーーそして、二人の妹に囲まれながら、ライは徐々に意識を沈めて行った。
ーー翌朝。
「昨夜はお楽しみでしたね」
「行き成りどうしたんだ、ラバック」
まだ日の昇り切っていない早朝ーー何時もの時刻に目を覚ましたライは、幸せそうに眠る妹君を起こさぬように細心の注意と技術を注いで布団より抜け出し、部屋から退出。その後、景気よく朝風呂にでも行こうかな?と足を運んでいると偶然出会ったラバックに出会い頭に先程の台詞である。
何やらジト目で睨んでくるラバックに何と言っていいのか分からない。
「ケッ。『妹には興味ありません』みたいな顔してた癖にやることやってたんじゃねえの?」
しかも何故かやさぐれている様子。意味不明である。
「いや、本当にどうした?」
まさか前回存在を忘れ去られていたことに対して憤っているわけでもあるまいし。
「憤ってるんだよ!!」
地の文に突っ込んではいけない。
「……どうしたんだ、行き成り叫んで。大丈夫か?」
行き成り叫んだラバックに気遣わしそうな視線を送るライ。
殺し屋稼業に嫌気が差して遂に発狂でもしたのだろうか?
ラバックのイメージが若干酷いライである。
「あ、ああ。大丈夫だ、問題ない」
「それは問題あるような……?」
「兎に角大丈夫だ。ま、それは兎も角久し振りだな、ライ」
「そうだな……で?ナジェンダとは相変わらずか?」
先刻のお返しとばかりに、意地の悪い表情で問いかける。ライのこういった表情は実に珍しい。
「うぐっ!?さ、流石は帝国将軍……痛い所を突いてくるぜ……」
「将軍は別に関係ないと思うが?」
苦笑する。ラバックのこういったリアクションを見ると何となく「戻ってきた」と言う実感が湧いてくるので不思議なものだ。
それはそうとしてこのラバック。実はナジェンダに恋心を抱いており、そのために軍に入隊し、彼女が離反して革命軍に移籍した時もついて行ったと言うのだから侮れない。
「だが、俺は諦めないぜ!何時かきっとナジェンダさんを惚れさせて、思う存分イチャラブしてやる!!」
「……決意が固いのは結構だが、それなら女性陣の入浴中の覗きを止めたらどうだ?」
「馬鹿野郎!それとこれとは別物だろうが!女の子の裸がーー一糸纏わぬありのままの姿が見たいのは、男ならば当然のことだろう!?」
「欲望に正直で大変結構……それで?アカメの裸体も見たのか?」
無表情で淡々と言葉を紡ぐライには気付かずに、意気揚々と話し続けるラバック。
「ふふん!アカメちゃんは警戒心が強くて中々拝めなかったが、先日遂に見ることができたぜ!」
「ほう」
無駄にいい表情のラバックを見るライの視線は絶対零度もかくやと言うほどに冷たい。
「アカメちゃんってさ、普段はあんまり気にならないけど脱ぐと意外にもおっぱいある、よ、な」
凍て付いた周囲の空気にやっと気付いたラバックは青ざめながらも振り返りーー
「ひぃっ!?」
ーーそこに一人の修羅を見た。
「ーーそれで、ラバック」
「は、はい」
「アカメの裸体を見た感想は?」
「ご馳走様でした、お兄様!……ハッ!?」
気付いた時にはもう遅い。
「正直者だな」
そして正直な者ほどーー
「残念だよラバック。まさかこの手で仲間を斬ることになるとはな」
「ちょっ、まっーー」
「ーー葬る」
「それはアカメちゃんの台詞ッギャアアアアアアア!?!?!?」
ーー長生きはできないのである。
m(_ _)m
というわけでありがとうございました。
前書きでも話しましたが今回は難産でした。しかもキャラ崩壊が酷いこと酷いこと。嗚呼、感想が怖い…………。
デレアカメは次回からはあんまり出てきません。あれはアカメの溜め込みすぎた感情が大爆発して起こる現象なので、次回からはクーデレアカメになってると思います。と言うか、キャラが上手く書けている自信がない。
それはともかく質問なのですが、ライくんを特撮のヒーローに当て嵌めるとするなら、何が似合うと思いますか?
作者的には、ライダーならダークキバ、スカル、ウィザードが似合うと思います。次点でディケイドかな。
スーパー戦隊ならシンケンレッド。理由は普通に好きだから。
ウルトラマンならネクサス。理由はデザインも好きですし、何よりもーーライなら!ライならあの鬱世界も完膚無きまでにハッピーエンドにできるはず!
実際、命を捨てでも戦いそうですけどね。それも躊躇いもせずに。
みなさんはどう思います?ーーあ、ライダーに昭和が出てないのは作者自身が昭和ライダーをあまり知らないことと、トラウマがありまして。
ーー昭和ライダーって、流血多いじゃん?始めてみた昭和ライダーって、真(変身シーン)は…………子供(当時幼稚園児)にはキツかったっす。