東方禁初幻譚   作:鈴華

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先々週あたりにマツタケ様以外の動画に出てきましたw
誰かは言わないよ?
ヒントは同じゲームですたい(*´ω`*)
ちゃっかりいるんで探してみようw

尊敬って行きすぎるとヤンデレになるのかな?
うちの子も行きすぎたらヤンデレになるし・・・。
でもロリ枠が一番多いw

それでは、本編どうぞ。


Ep,15 通り越した尊敬

「―というわけで永琳さん、お薬くださいな。」

 

永遠亭にやってくるなり、状況説明を済ませると彼女は永琳に両手を突き出した。

 

「前触れもなく来てそれなのね。」

 

溜息をつくと、彼女は薬を出すことなく椅子に座り直した。薬を出す様子のない彼女に首を傾げる。

 

「悪いけど、薬はないわ。」

「無いのですか?」

「えぇ。別にいじわるとかそういうのじゃないの。材料が足りないのよ。」

 

カルマの魔力は神力と混ざり合った特殊な力。故に材料も特殊なものなのだ。

 

「なら、材料取ってきますよ?どこにあるのですか?」

「残念だけど、もう存在しないわ。」

「存在しない、ですか?」

 

薬の材料が存在しない。材料となるものの時期が過ぎたということならば分かるが、存在しないと来た。

 

「この前まで作ってたものは月から持ち込んでいたもの。故に地上にはもう無いってこと。」

「そんな…。」

 

カルマの薬の材料は月の者たちがまだ地上に居た当時にあったもの。そして月移住の際には爆弾を投下し焼き野原とした。カルマが月に付いて行ってくれると思っていた彼女は材料を出来うる限り月に持ち込んでいたのだ。

 

「ここから先は時間との勝負ね。カルマの魔力がどこまで回復できるかが問題よ。」

「……。」

 

以前の薬の効果で通常よりも回復速度は上がっている。先に“ロスト”を使ってしまったが、まだ彼には2、3つの魔法を使う分の力は残っている。

 

「尤も手は無いわけじゃないわ。」

「それは?」

「カルマを連れてきてくれる?」

「―?分かりました。」

 

方法があるに越したことはない。彼女はすぐさま穴を開くとその中に手を突っ込んだ。

 

「うおっ!?」

 

すると、袖を引っ張られる形でカルマが穴から出てきた。

 

「はい、連れてきました。」

「流石ね。」

「何のことだ?」

「気にしないで。カルマ、悪いけど貴方の血を少しもらえないかしら?」

「血?」

 

棚から小瓶と注射器を取り出し、着々と準備を進めながら永琳は説明を始めた。

 

「今貴方の薬も材料もないの。それで貴方の血から成分を複製して薬を作ろうと思ってね。」

「…なるほど。まぁ構わんが。」

「じゃあ腕出して?」

「あ?別に適当に傷つけてそれを取れば―」

「腕、出して?」

 

なんとも言えない威圧に押され、カルマは素直に腕をだした。動脈のある場所に注射器を刺して血液を採っていく。

 

「なるほど。今の感じで言えばカルマも言う事を聞いてくれるのですね。」

「真似るなよ。」

「適当に傷つけたら空気中のモノも取り込んじゃうでしょ?―っと、これだけあれば十分ね。」

 

注射器を抜き、ガーゼを取り出すと刺していた場所に当て、テープで固定した。

 

「んなもん使わなくても―」

「ん?」

「……。」

 

永琳は血の入った小瓶に蓋をすると、椅子から立ち上がった。

 

「成分調べるのにも時間がかかるから、完成したこっちから行くわね。」

「分かりました。では、一度神社に戻りましょう。」

 

 

 

神社に戻ると、紫と藍が居間で待っていた。

 

「早速行くのかしら?」

「はい。薬がないのは残念でしたが、大丈夫だと思います。」

「別に鎌があれば問題ないだろ。」

「そぉ、分かったわ。私たちもあと少しで式が組みあがるから、合間を見て焔を探してみるわね。」

「…お願いします。」

 

焔の話が出ると麗夢の顔に影が差した。やはり心配なのだろう。

 

「…別に俺一人でも構わんが。」

「貴方が交渉らしい交渉が出来るとは思えないんだけど?」

「それは同感です。」

「お前ら…。ちっ、先行くぞ。」

「あ、待ってください!」

 

溜息にとどめると、紫に背を向けた。それに倣うように麗夢も後を追う。

 

「では紫さん、藍さん!後の事はお任せしますね!」

「えぇ、分かってるわ。いってらっしゃい。」

 

 

 

今度は湖を通ることなく、麗夢の歪めた穴により夢幻世界へとやってきた。

 

「ここが夢幻世界か…。」

「えぇ、そうです。目的地はあっちですね。」

 

2人は夢幻館のある場所へと歩みを進めていく。変わり映えのない風景に飽きたのか、麗夢が話しかけてきた。

 

「…そういえば、初めてですね。」

「何がだ?」

「いえ、今まで忙しかったのであまり考えていなかったのですが、2人だけで出かけることがなかったと思いましてね。」

「…2人で都行っただろ。」

「送迎の時くらいだけでしょう?あとは輝夜さんを助ける時だけです。あれは時間が短いので含まれません。」

 

ふふんと嬉しそうに語る麗夢に、カルマは視線を向けるもすぐに前を見据えた。そんな釣れない反応が彼らしくもあり、クスクスと笑いながら歩みを進めていく。そんなことをしながらあっという間に夢幻館が見えてきた。

 

「あそこですね。カルマはここで待っていてください。」

「あん?…まぁわかった。」

 

カルマを置いて夢幻館の門へと近づくと、例のごとく青いタイルが飛んできた。それを歪めた空間に吸い込みながら、エリーの元へと近づいていく。

 

「こんにちは、エリーさん。」

「また来たの、アンタ?」

「はい、また来ました。幽香さんでしたっけ?彼女はいます?」

「さぁね。それよりさっさと帰ってほしいんだけど。」

 

そういうと鎌の切っ先を彼女に向けた。それに怯える様子もなく、麗夢は笑みを浮かべるのみ。

 

「いいのですか?そんなことして。私はカルマと縁がある人ですよ?」

「あの時はそれで惑わされたけど、虚言の可能性ってこともあるわ。本当になら今すぐ連れてきなさいよ。どうせ嘘なんでしょ?あの方がそう簡単に相手してくれる程の―」

「カルマー!」

「なんだ?」

 

麗夢の言葉を嘘と思い込んでいたエリーの前に現れたカルマ。現れたカルマの姿と保有する特有の魔力を感じ取り、本物と認識するまでコンマ1秒。エリーは自信満々で語っていた姿勢で立ったまま気絶した。

 




空気中には微生物がたくさんいますからねぇ。
病原菌然りね。
みなさんも気を付けましょう。
血液も凝固するからねw

エリー は 凍って動けない!
ここのエリーさんは初心やな( *´艸`)
どこぞの男の娘みたいにツッコミポジじゃないというw
さぁて、次回でどうしようかな(*´ω`*)

それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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