東方禁初幻譚   作:鈴華

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今回はいつもより短いです。
まぁ原作的には最初の方だし、いいかなw
え?オレンジ?
・・・橙かな?( ̄▽ ̄;)

紺珠伝の中でサグメ様が好きw
GET IN THE RINGの「Breaking the Silence」がめっちゃ良い(*^▽^*)
あ、ヒロイン枠に入れようかな・・・( *´艸`)

それは、本編どうぞ


Ep,9 湖の吸血鬼

赤一色の世界に爆発音と砂煙が舞う。くるみの放つ弾幕が炎で迎撃し、麗夢の放つ炎を彼女は躱していく。

 

「中々やるじゃん、巫女さん。」

「そうでしょうか。“刀忠火葬”。」

 

両手に炎剣を携え、地を蹴り飛ばす。くるみは大きな翼を翻して躱し、死角となった空いた背中に弾丸を打ち込んだ。

 

『爆。』

 

しかし、それを焔が爆発させて防いだ。焔は麗夢から出ると、くるみに向かって突進し始めた。

 

「おっとと。」

「隙有りですっ!」

 

突進を躱すにしろ迎え撃つにしろ、焔に意識が向いた瞬間がチャンスとなる。くるみよりも高く飛んだ麗夢は彼女の脳天に踵落としを繰り出した。

 

「―ッ!?ぐっ…。」

 

翼で頭上を多い攻撃を防ごうとしたが、衝撃は脇腹に来た。当たる直前に空間を歪めた麗夢は空間をくるみの脇下につなげ、そこから蹴り込んだのだ。

 

「こんのぉ…。」

「―ッ!」

 

彼女もただでやられるつもりはない。腋に麗夢の脚を抱え込み、投げ飛ばそうとする。それに気づいた麗夢は歪めた穴を自分1人が通れる程の大きさに変えた。

 

「うりゃあああああああ!」

「きゃああ!!?」

 

穴を潜り、そのまま投げられてしまった。翼で遠心力を付けている分、威力が予想以上に大きい。

 

「―クッ、“変動”!」

 

落ちる場所を予測し、その地を歪ませた。すると、着地と同時に衝撃は来ず、地面が撓むような形で麗夢の衝撃を緩和した。

 

「うぅ…結構痛い…。」

「私はあの時よりもそれなりに強くなっていると思っていますが…。」

 

麗夢はルーミアとの闘い以降、今後のために鍛えることにしていた。カルマが回復するまで、人里のある侍のもとで特訓していたのだ。だが、やはり元が人間であり女性である以上、威力も弱い方だろう。

 

「まぁ、負けるつもりはありませんね…。」

 

再度、“刀忠火葬”を発動させると、くるみへと突っ込んでいく。

 

「負ける、もんかぁ!」

 

対し、くるみは両手を翳してこちらに光線を放った。そんな単調な攻撃に当たるつもりはない。麗夢は身を翻して躱し、そのまま直進する。

 

「爆ぜろぉ!」

 

通り過ぎていった光線が弾け、全方位の弾幕となった。焔が麗夢から離脱し、弾幕を全て焼き切る。だが、焔が離れたことにより、“刀忠火葬”は消えてしまった。

 

「―クッ!?」

「私に死角はないと思いなさい!」

 

くるみは咄嗟に翼で防御の体勢に入る。だが、麗夢にそれは通用しない。空間を翼の内側に繋げ、腹を殴りつけた。

 

「ウックゥ…。」

「焔!」

 

くるみが怯んでいる隙に、麗夢は焔が中に戻った事を確認するやいなや今開いた穴に両手を翳した。

 

「“百火猟乱”!」

 

至近距離からの熱線がくるみを襲う。彼女はなんとか逃げようとしたが、先の攻撃の反動で動きが鈍ってしまっていた。爆発が起こり、煙を上げながらくるみは地に落ちた。

 

「はぁ…はぁ…。」

「…まだ続けますか?」

 

麗夢は横たわるくるみの隣に降り立つと、彼女に問いかけた。今のくるみは満身創痍、もう続けられそうにない。

 

「…やめとく。私の負けね。」

 

すると、辺りを覆いつくしていた赤い景色が消え去り、元の山奥にと戻った。

 

「それだけ強ければ大丈夫でしょ。その湖から夢幻世界に行けるよ。」

「えぇ、ありがとうございます。」

 

すると、何を思ったのか、麗夢はくるみを抱え上げた。突然のことに彼女は唖然としていた。

 

「ちょ、ちょっと何するの!?」

「あ、こら!暴れないでください。傷に響きますから!」

 

そのまま空間を歪めて穴を開いた。行き先は竹林。

 

「私の知り合いに腕の良い医者がいるのですよ。その人に治療させてもらおうと思いましてね。」

 

 

 

くるみを永琳に預け、麗夢は再び湖の麓に戻ってきた。

 

「焔、門を抜けるまで絶対に私から出ないでくださいね。」

『分かっていやがります。』

 

耳と尾を模っていた炎が引っ込むと、彼女は湖に足を踏み入れた。水の波紋が広がり始める。水深の深くなっていくこと構うことなく彼女は歩みを進めて行く。腰の高さまで来たところで歩みを止め、両手を広げた。

 

「夢と幻の混同しうる異界へ、いざ往かん。」

 

祝詞と共に手を合わせる。すろと、水面の波紋が反響を始めた。荒々しくなる水面に合わせた両手を振り下ろす。水しぶきを上げた瞬間、水の動きが静止した。文字通り、時間が止まったかのように動きを止めた。すると、水面が光り出し、辺りを包み込むほどの光となった。そして、輝きが止むと麗夢の姿はなく、辺りは戦闘の痕跡だけが残っていた。

 




今回はくるみとの戦闘回でした。
原作動画を少し参考にしたつもりでしたが、そんな場面は全っ然無い(`・ω・´)
麗夢の戦闘はトリッキーな戦い方をしています。
それに加え、死角は焔が見ていますので、死角となりません。
・・・あれ?チートすぎね?(;´・ω・)
・・・今更かぁ(*´ω`*)

あと連絡をば。
3月中は投稿できないと思います。
地元に戻るんでなw
出来うる限り早く戻ってくるつもりです。

それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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