所謂性転換ものですねw
中々に面白いですよ(*^▽^*)
秘封活動記録―月―見ましたよ。
いやぁ、クオリティすっごいわぁw
所で、純狐って外見的にうちの子と似てないw(;・∀・)
―というわけで、ほいっと♪
【挿絵表示】
「カルマよ、見ているか!」
「あー、はいはい。」
それでは、本編どうぞ。
「麗夢、分かったから!私が悪かったからやめろ!」
「……何をしてるのかしら?」
博麗神社から聞こえてくるのは、藍の痛がる声だった。その声を聞き、何事かと紫はスキマから顔を覗かせた。
「何って?見ての通り、十字固めですけど?」
そこには何故か麗夢に腕挫十字固を受けている藍の姿があった。
「麗夢、やめてあげなさい。藍が痛がってるじゃない。」
「…もう少しだけ。」
「麗夢…。」
「分かりましたよ。」
渋々関節技を解くと、藍は調子を見るように痛む肩を回した。
「あぁ、痛かった。」
「…脚も掛けましょうか?」
「やめてくれっ!」
悲鳴を上げて、彼女は紫の影に隠れてしまった。その様子に麗夢の嗜虐心が刺激されてしまう。今の彼女はまさに新しい玩具を見つけたような眼をしていた。
「麗夢、そこまでにしないさい。それより、なんで藍に十字固めなんて掛けてたのよ。」
「私の邪魔をしたからですけど。」
「…邪魔?」
話は少し前に遡る。藍に昏倒された麗夢は少しして目を覚ました。状況を確認するなり、カルマの元へ向かおうとしたのだ。それを傍にいた藍が許すはずがない。何とかして止めようとした。その攻防の結果が麗夢に十字固めされた藍の出来上がりというわけだ。
「尤も、藍さんのおかげで満足できましたので、十分ですけど。」
明るい笑顔でそう言ってのける麗夢。後に藍は悪魔の笑みに見えたと語っていた。
「それなら良いわ。それより貴女にやってもらいたいことがあるの。」
「…はい、分かっています。交渉の件ですね。」
「えぇ、そうよ。」
人間と妖怪の共存を目的とした領域に入る場所は地底だけではない。他にも多々存在する。
「地底はカルマに任せているから、あとは魔界と天界、仙界。」
「そして、地底以上に厄介な…。」
「夢幻世界…。」
妖怪の山は条件付きで了承。永遠亭もカルマがいるということで承諾している。冥界は幽々子亡き今、紫が管理している。魔界は入り口の1つが近くにあるだけだが、元をカルマが作った場所であるため、問題ないだろう。天界は少し厳しいかもしれない。
「麗夢には夢幻世界に行ってもらうつもりよ。」
「分かってはいますけど…。」
「言わんとしていることは分かるわ。」
夢幻世界には凶悪な者がいることくらい誰だって知っている。ある意味では地底以上に面倒な場所だ。
「私は魔界と仙界に行くわ。」
「はい。私も焔が戻り次第夢幻世界、後に魔界へ向かうことにします。」
「えぇ、そうして頂戴。」
紫はスキマを開いて神社を後にしようとしたが、何か思い出したのかスキマを閉じた。
「…?どうしたのですか?」
「夢幻世界のことで言い忘れてたことを思い出したのよ。」
「…はぁ。」
麗夢が向かうことになっている夢幻世界。情報が多いに越したことはない。
「あそこにいる2人の悪魔は知ってるわよね?」
「勿論知っていますよ。あの世界を作り上げた張本人ですから。」
「その2人が住んでいる館だけど、あの2人を追い出した奴がいるらしいのよ。」
「えっ!?」
あの悪魔を追い出したということは、それ以上の力を持った何かがいるということになる。
「…それ、大丈夫なのでしょうか?」
「正直わからないわね。でも、あの娘たちよりは話は通じるでしょうけど…。」
2人の悪魔と交渉すると考えていた麗夢だったが、ここで違う相手と交渉することになってしまった。悪魔相手ならば、色々な手を考えていたのだが、相手が変わった以上違う手札を用意しなければならない。
「…情報が欲しいですね。」
「えぇ、そうね。だから、今は調べている所よ。」
尤も現状は芳しくない。何故なら、相手が館から出てこないのだ。それに加え、門番もいる。そう簡単に行くわけでない。
「…仕方ないですね。情報不十分ですが、行くことにしましょう。」
「悪いわね。こっちも最善を尽くしましょう。」
「はい、お願いします。」
「吉報を待っているわ。」
今度こそ、紫はスキマを開くとその中に消えて行った。
「……誰もいません、よね。よし、カルマの所に―」
『行かせやがりません。』
「……。」(´・ω・`)
『そんな顔しやがらないでください。』
タイミング良く焔が戻ってきたことで、麗夢の行動は阻止されてしまった。
「焔、夢幻世界に行きますよ。」
『切り替え早いでいやがりますね…。分かりやがりました。』
「情報は移動しながら伝えます。」
焔は麗夢の中に入ると、紫からの情報を一通り知らされた。
『厄介でいやがりますね。』
「そうですね。あの悪魔を退ける以上、それ以上の手練れなのでしょうけど。」
『戦いになりやがらないといいですね。』
着いた場所は神社の裏手にある1つの湖だ。そして、彼女たちの気配を察知したのか、1人の少女が姿を現した。
「ハロハロ~?ここに何か用かな?」
背丈の割に大きな翼を生やした金髪の少女。彼女は麗夢ににこやかに話しかけてきた。
「えぇ、この先の世界に用があるのですけど。」
「行かせないよ?」
彼女は大きな翼を広げ、前に立ちはだかった。一瞬彼女の瞳が光ったかと思うと、辺りが赤一色の世界と変貌する。
「これは…夢幻世界とは違いますね。」
「そうだよ。ここは現実とは違う現実の赤。さてと…、危険な目に会いたくなかったら引き返した方がいいよ。」
「危険は承知の上で来ているのです。交戦を望みだというのであれば、望んで馳せ参じましょう。」
「…そっか。お姉さんの名前は?」
「麗夢、博麗麗夢です。」
「あぁ、麓の神社のだね。あたしはくるみ。じゃあ始めようかっ。」
実はこの物語を書きはじめた頃は夢幻世界を出すつもりはありませんでした。
でも、幻想郷の中には色々異界が混ざってるでしょ?
そしたら、こうなっちゃったw
ぶっちゃけ旧作知らないから、偏見になるけど許してね>△<
それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。