カルマは幽閉サテライト『漸う夢の如く』。
麗夢はEastNewSound『meteor』。
霙はDiGiTAL WiNG『Three Magic』。
焔はDiGiTAL WiNG『断罪の天秤』
霙の方は禁初幻譚読んでないと分からないかなw
聞いてみると、当てはまる箇所が所々にあったのでw
ついでに・・・。
水咲は幽閉サテライト『ことばにしちゃダメなこと』。
それでは、本編どうぞ。
「ここに金髪のお兄さんいるからね。」
『分かりやがりました。』
「じゃね~。」
お燐は地霊殿からそう遠くない場所にいた焔を見つけると、カルマのいる部屋へ案内した。焔は高い場所からカルマと鬼子母神の攻防をボーっと眺めていたのだ。部屋の扉を素通りし中に入ると、カルマがベッドで寝ていた。机には彼の置手紙があった。
『魔力切れで暫く寝やがりますか…。さとり…。ここの主でいやがりましたね。』
動物とは言え、人語を話すことができる焔にとって、さとりは苦手の対象だった。だが、麗夢と一心同体であるため、それほど苦手というわけではなかった。ただ、自分の言うことを先に言われることが嫌なだけだった。
『―とは言え、暇でいやがりますね。』
カルマが寝ているため、さとりが来るまでの時間は暇でしかない。ここから出て、街道へと行くこともできるが、書置きで頼まれた以上、待たなければならない。
『…はぁ。』
溜息を付くと、カルマの寝ているベッドへと歩み寄る。そして、ベッドに飛び乗るとカルマの上に乗っかり、カルマの顔を覗き込んだ。
『麗夢が一目惚れした理由がわかりやがりませんね。…直感でいやがりますからね。まぁ、麗夢が良ーのでいやがれば、それで良ーです。』
焔はそのままベッドの上で身体を丸めると、目を閉じた。時計の秒針の音が部屋に響き渡る。どれくらい経っただろうか。ノック音の後に扉の隙間からさとりが顔を覗かせてきた。
「あら、狐火さんだけ?あぁ、カルマさんは寝ているのね。悪いけど、起こしてもらえないかしら?」
焔は立ち上がると、カルマの額に前足を振り下ろした。
「プッ、ククッ…。」
焔の起こし方がツボに入ったらしい。さとりは吹き出し、お腹を抱え込んだ。普段は麗夢がカルマを起こしに来るか、彼が起きて身体を動かしているかなので、焔は起こし方を知らなかった。
「…焔か?」
『そうでいやがります。さっさと起きやがってください。』
「…あぁ、分かった。」
ベッドから降りると、軽く身体を伸ばした。そして、さとりの対面に位置する場所に座った。
「悪いな。」
「いえいえ。焔さんの心から貴方の状態を視させてもらいました。」
「そうか。まぁ、前よりは回復速度は上がっているから、そう心配することじゃない。」
「みたいですね。さて―」
こほんと咳払いと共に、さとりの顔に真剣みが増した。どうやら真面目な話をするようだ。
「そちらの要件、“人間と妖怪の共存”ですが、条件次第で飲むことしました。」
「そうか…、その条件次第だな。」
『ちょっと待ちがやってください!』
カルマの物言いに流石の焔も慌ててしまう。もし、ここで古明地さとりが紫の計画に賛同しなければ、頓挫してしまうことだって考えられるからだ。
「安心なさい、焔さん。貴方の心から読んで、彼なら出来ることだと判断した結果だから。」
「まぁ、条件を聞いておくに越したことはないだろ。」
『…わかりやがりました。』
焔は大人しく引き下がった。心が読まれる分、焔の分が悪い。ここは拒絶の使えるカルマに任せた方がいいだろう。
「条件は1つ。私の妹を助けてほしいのよ。」
「…妹?」
古明地さとりには1人の妹がいる。名は古明地こいし。ただし、彼女は人間の心にある黒い部分を読みすぎてしまい、塞ぎ込んでしまった。挙句の果てには心を閉じてしまい、人形のようになってしまった。
「あの娘を助けてあげたいの。助けてくれれば、貴方たちの要求でもなんでも聞いてあげるから。お願いします。妹を、こいしを助けてください。」
「……。」
彼女はカルマに向かって、深く頭を下げた。彼女がどれだけ本気なのか、妹の説明だけでも分かってくる。
『…どーしやがりますか?』
「……チッ。」
カルマは軽く舌打ちすると、ソファから立ち上がった。
「その妹の所に案内しろ。」
顔を上げたさとりはこちらを見ていないカルマを見上げた。
「そ、それではっ!」
「勘違いするな。まだ見てやるだけだ。治せるかはその後だ。」
「は、はいっ!」
さとりはカルマと焔を連れて、こいしの部屋の前へと案内した。案内された所は部屋の外とはいえ、黒い何かを感じる場所だった。さとりはノックをすると、扉越しにこいしに話しかけた。
「こいし、私よ。入るわね。焔さんはここで待っていてください。カルマさんはついてきてください。」
焔を残し、扉を開けて中に入ると、明かりがなく暗い空間だった。
「…お姉ちゃん?どうしたの?」
椅子で膝を抱えている少女がいた。彼女は顔を俯かせているため、カルマに気づいていないのだろう。それに彼の服が黒いために、視覚でも気づきにくい。
「…こいし。顔を上げてくれるかしら。」
ゆっくりと顔をあげたこいしだったが、瞳に生気を感じられなかった。その瞳のまま、さとりに向ける。そしてカルマの存在に気づくと、悲鳴を上げてべッドに潜りこんでしまった。
「なんで人がいるの、お姉ちゃん!もう心なんて視たくないよ!こいしのことは放っておいて!」
「こいし…。」
毛布を被って震える妹にどう語り掛ければいいのかわからないさとりは、今にも泣きそうな顔をしていた。すると、カルマは彼女の肩に手を置いた。
「カルマさん…?」
「さとり。ここからは俺だけで話させてくれ。」
「…わかりました。どうか妹をお願いします。」
さとりは彼にこいしを任せ、退出していく。扉を閉じる前に名残惜しそうに振り向いたが、そのまま扉を閉めてしまった。
焔 の 炎のパンチ!
カルマ は 目を覚ました!
ペシペシされて起こされるのは、中々にかわいらしいと思うの(*´▽`*)
体操座りが意外と難しい(´・ω・`)
それを椅子に収めるために膝を抱え込まなきゃいけないから。
なかなかに時間かかりましたw
まぁ、ポーズが描ければ、後は楽なんだけどねw
それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
仲の良くしてくれている方々のオリキャラに合いそうなアレンジ曲も探してみようかな・・・(ボソッ