東方禁初幻譚   作:鈴華

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PSO2のアニメが始まりましたねぇ。
少し期待w
東方のSSなんだから、東方の話しろってねw
幻想万華鏡の新しい話投稿されてたなぁ、そういえばw
妖夢がよかったです(*´▽`*)

それでは、本編どうぞ。


Ep,3 さとり妖怪

「あたしが案内できるのはここまでだよ。」

 

勇儀に案内され、たどり着いたのは、大きな屋敷の入り口だった。

 

「あたしは戻るから、あとは気を付けろよな。」

 

そう言い残し、彼女は笑いながら去って行ってしまった。

 

『愉快な人でいやがりましたね。』

「鬱陶しいだけだろ。行くぞ。」

 

大きな扉を開けると大きなホールがあった。そして中央に1匹の黒猫が座り、こちらを見つめていた。しかし、尾が二又であることから、ただの猫ではないのだろう。

 

「さとり様がお待ちです。」

 

黒猫の後に続いて案内されたのは、1つの部屋だった。

 

「さとり様、お客様です。」

「分かってるわ、お燐。通してあげて。」

 

中に入ると1人の少女がソファに座り、紅茶を飲んでいた。

 

「好きに座って構わないわよ。」

 

言われるがまま、カルマは少女と対面する形でソファに座り、焔もカルマの隣に座る。こちらが座ったタイミングで、彼女は紅茶を机の上に置いた。

 

「はじめまして、魔神カルマさん。狐火の焔さん。古明地さとりよ。成程、面倒は嫌いなようね。それなら要件をすぐ済ませましょう。」

 

的確にカルマの心を読み、さとりは話を進めようとしている。

 

「えぇ、そうよ。私は心を読める。だから、貴方たちが何を目的でここに来たのかも分かっているわ。」

『わかりやがりましたでしょう。これが麗夢とスキマ妖怪が苦手とする理由でいやがります。』

「心を読むから気味悪がられ、ここに追いやられた。ただそれだけ。」

「……。」

「同情なんてしなくていいわ。されるだけ、虫唾が走る。」

「…拒絶。話を進めるか。」

 

早速、拒絶を発動し、さとりの能力を無力化させた。いきなり心が読めなくなったさとりは、眉を顰め、カルマを見つめる。

 

「…いきなり私の能力を無力化?そちらの狐火の心は読めるから、能力を消されたわけじゃない…。面白いことをするのね、魔神さんは。」

「そりゃどうも。」

 

心を無にするという事は、簡単に出来ることではない。それは生きながら死んでいるようなものと同じなのだから。さとりとしては、今まで心を読めない存在というものにあったことはなかった。そういう点で、彼女はカルマに興味を持ち始めていた。

 

「―で、ここへきた目的だが…。」

「えぇ、スキマ妖怪の計画で、ここが結界内に入るってことでしょう?」

「あぁ、そうだ。」

 

さとり妖怪は人間に嫌われた妖怪。人間との共存など出来るはずがない。ここで切り捨てることもできる。だが、それでは目の前にいる心を読めない存在と折角できた繋がりを断ち切ることになりかねない。

 

「少し考えさせてくれてもいいかしら?」

「構わん。いいだろ、焔?」

『そうでいやがりますね。期日は聞いていやがりませんから。』

「ありがとう。流石に1人で決められる問題じゃないから。」

『後日にまた来やがることにしましょう。』

 

焔に頷き、カルマは立ち上がったが、そこでさとりが待ったを掛けた。

 

「地上とここを行き来するの大変でしょう?そこにある街道に宿もあるから、そこに止まっていくといいわ。」

 

街道というのは、ここまで勇儀が案内してくれた道中の事だろう。確かに見ている限り、たくさんの店があった。

 

「それもそうか…。焔、麗夢たちに知らせてきてくれ。」

『分かりやがりました。』

 

すると、焔は火を吹き消したかのように、ふっと消えてしまった。

 

「さて、まだ少し話さないかしら、魔神さん?」

「…それが狙いか。」

 

紅茶に一口つけると、さとりは微笑んだ。焔が戻ってくるまでの時間潰しだろう。溜息と共に座りなおす。

 

「―で、何を話すつもりだ?」

「何でもいいわよ?心を読めないって私にとっては新鮮で、楽しいから。でも、そうね。地上のことを少し聞きたいかしら。ここにいるとそっちの情報が入ってこないのよ。」

「…そうか。俺に知っている程度なら構わん。」

「えぇ、お願い。」

 

それから2人は焔が戻ってくるまで地上のことを話し合っていた。カルマが話をし、さとりが思ったことを口にし、カルマがまたそれに答えていった。

 

『…お邪魔でいやがりましたか?』

「あらごめんなさい。つい夢中になっちゃったわ。」

『…麗夢に教えても?』

「それはやめろ!」

 

焔の心を読み、カルマと麗夢という女性との関係を知ったさとりは、暖かい笑みを浮かべた。

 

「へぇ…。」

「…何が言いたい。」

「いえいえ、別に。ただ微笑ましいなって。」

「…クソッ。」

「そんなこと言わないで。応援してるから。」

「そんなんじゃねぇよっ!」

 

勢いよく立ち上がると、カルマはズカズカと部屋から出て行ってしまった。

 

「ふふ、面白い人ね。」

『まぁ、2人を見てて飽きやがりませんからね。』

「みたいね。貴方の心からも色々見えるわ。」

『そーでいやがりますか。』

「早く行ってあげた方がいいんじゃないかしら?見失うわよ?」

『そーでいやがりますね。』

「えぇ、明日にでもいらっしゃい。」

 

さとりに頭を下げると、また焔は掻き消えてしまった。すると、入れ替わるように黒猫が部屋に入ってきた。

 

「いいのですか、さとり様?」

「そうね。お燐から見れば、そう見えるかもね。でも、悪い人たちではないと思うわ。」

「でも…。」

「そう、人間と妖怪の共存については別よ。少し話し合う必要があるわ。こいしのためにも…。」

 




・・・どっかのさとりんみたいに弄りたかった(´・ω・`)
どこのかは言わないけど、弄りたかった。
安定のカルマ弄りだよ、ちくせう。

さとりの読心を表現するのってなかなか難しい。
ちゃんとできてるか不安です(´・ω・`)
・・・ていうか、さとりんフラグ建っちゃったかも。
やべぇ、これ以上ヒロイン増やしたら、うちの娘が・・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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