東方禁初幻譚   作:鈴華

64 / 92
最近、マツタケ様の住居に突貫したい今日この頃。
いざ出陣!エイエイオー!
住所わからないから意味ないけどw

それでは、本編どうぞ。



Ep,12 夢蒼天成

“夢蒼天成”。これは麗夢が焔を取り込んで以降に作り出された技の中で最も強い技だ。それを発動した以上、意地でも負けるつもりはない。

 

「覚悟しやがってください、ルーミアさん。私たちはもー手を抜きやがりません。」

 

タンッと軽く地面を蹴る。それだけで空気を斬り裂く程の速度に到達した。そのまま炎で殴りつける。穢れはそれを闇で防いだ。

 

「爆!」

 

瞬間、炎が爆発した。その衝撃で穢れがほんの少しだけ、後方に下がった。

 

「まだまだ行きます!」

 

それを見逃さずに更に畳みかけていく。

 

「aaaaAAAAAAAaa。GaAAAaaaaaaAAAAAAaaa!」

 

流石に何回も高威力の爆発を起こされては、ひとたまりもない。穢れが吠え、左右から闇を挟み込むように攻撃をしてきた。

 

「やらせません!」

 

その攻撃を炎の尾によって防いだ。だが、思った以上の怪力に、すぐさま飛び退いた。すると、闇の盾が槍へと姿を変え、追撃を仕掛けてきた。

 

「開きなさい。」

 

その追撃は麗夢に当たることはなかった。彼女の目の前に開かれたスキマの中へと消えて行く。そして、新しいスキマを穢れに向けて開き、槍の攻撃を返した。その攻撃は穢れに当たる前に身体へと溶けて行ったため、ダメージといえるものはなかった。

 

「助かりました、紫さん。」

 

麗夢は空中で身体を翻し、紫の隣に着地した。

 

「大抵の攻撃は私が無効化できるけど、あの娘の力を削ぐのは難しそうね。」

「そーみたいでいやがりますね。まぁ、ただで負けるつもりはありませんが。」

 

2人はその場から横に飛んだ。瞬間、2人のいた場所に闇が突き刺さる。

 

「……Aaaa。」

「随分な構ってちゃんでいやがりますね。そんなに急かさないでください。」

 

麗夢の纏う炎の勢いが増し、穢れに向かって突っ込んでいく。それを迎え撃とうと、闇が蠢きだした。2つの力が衝突し、爆発と衝撃波が辺りを吹き飛ばす。

 

「咢!」

 

纏っていた炎が狐の顔へと姿を変えた。そして、穢れを噛み砕こうと襲い掛かる。闇が動き、炎の牙を受け止めた。

 

「そのまま動かねーでくださいねっ!」

 

狐の口の中にいる麗夢が両手を翳し、そのまま炎を放出する。この熱線に晒されれば、流石の穢れも後退するだろうと思われた。

 

「GUUuuRrrraaAAAAAAAAAAAAA!!!」

 

しかし、その熱線を闇が押し返し始めた。更に拮抗して横に逃げた闇が麗夢を回り込むように動いたのだ。

 

「くっ、爆!」

 

【挿絵表示】

 

足元を爆発させることで上へと飛び、その攻撃を回避する。そのまま縦に回転し、火だるまとなって、穢れへと襲い掛かった。それ幸いと、闇が大きな口の形となり、彼女を飲み込もうとする。

 

「紫さん!」

 

闇に取り込まれる寸前に隙間が麗夢の前に現れた。重力により、彼女はそのままスキマの中へと飛び込む。そして、がら空きとなっている真横に隙間が開き、そこから飛び出して穢れと衝突した。

 

「爆!」

 

更に爆発を加え、穢れへダメージを与える。衝撃で穢れが吹き飛ばされる。まともな受け身も出来ずに地面を転がるが、ゆっくりと起き上がった。外見では分かりにくいが、今のでそれなりに削ったはず。

 

「…Kaarrrurururuuuuuu。」

 

闇が集束し、巨大な腕へと変わった。その腕が麗夢を捕まえようと襲い掛かる。

 

「変動!」

 

すると、穢れのいる地形が突然うねりだした。突然のことに穢れのバランスが崩れてしまう。そのため、彼女の襲い掛かろうとした腕も検討違いの方向へと軌道がズレてしまった。

 

「羅切。」

 

すぐ横を通り過ぎた闇に手刀と落とす。すると、腕が捻じ切れてしまった。切り取られた闇を灰も残さず焼き切る。

 

「Aa、Aaaaaaaa、Luraaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

捻じ切られた事に対する痛みか怒りかわからないが、穢れは吠えると、更に巨腕を伸ばしてきた。

 

「同じことは―。」

「退きなさい、麗夢!」

 

いつの間に地面を潜っていたのか、巨腕に気を取られた瞬間、地面から闇が飛び出してきた。紫が注意していなければ、今の闇に飲まれていたかもれない。地面から溢れ出た闇と巨腕が飛び退いた麗夢を追いかける。

 

「歪め!」

 

空間を歪めることで逃げ道を確保し、麗夢はそこに飛び込んだ。しかし、闇は穴の中まで追いかけようと、中に入ろうとする。

 

「“百火猟乱”!」

 

今出てきた穴に向け、熱線を放出する。

 

「きゃあ!?」

 

目の前で起きた爆発の衝撃に麗夢の体勢が崩れてしまう。その隙を逃すことなく、闇が彼女に伸び始めた。ただし、その攻撃は空を切ることになった。

 

「しっかりしなさい、麗夢。」

「は、はい。すみません。」

 

すぐに開かれたスキマのおかげで、助かることができた。どうやら体力切れのようだ。肩で息を切らせていると、“夢蒼天成”が解け、いつもの麗夢に戻ってしまった。

 

「まずいわね。あまり削れていないわ。」

「クハハ!なら、妾も混ぜてもらおうかのっ!」

 

独特な笑い声と共に、地面を砕くほどの衝撃が辺りに襲いかかった。

 




前書きでなんであんなことを書いたのかというとですねw
PSO2をゲーム越しでなく、実際に一緒にやってみたいなって思っただけなのw

待たせたな!(某蛇風
技紹介だじぇ。
“爆”―爆発。それ以外になんて言えばいいの?
“咢”―炎で狐の頭を作り出し、攻撃する。
“変動”―地形を歪ませ、歪な地形へと変える。
“羅切”―物を歪ませ、捩じ切る。
“百火猟乱”―1つの歪んだ空間に濃密な炎を放射する。“刹月火”の一点集中バージョン。威力は上だが、燃費が悪い。

“夢蒼天成”―麗夢と焔の完全融合形態。蒼天とは天にいる神のこと、天成は生まれつきのこと、夢はその夢を実現させたことを意味する。この場合、天にいる神は狐の最上位である天狐となる。ただし、天狐は四尾であるため、九尾であるこの状態は天狐以上の存在となる。蒼は焔を示す。神降ろしと基盤は同じのため、依姫と同等位の力を持つ。加え、焔と麗夢の意思があるため、死角をつくのはほとんど不可能。

ラストであの人の登場。
べ、別に忘れてたわけじゃないんだからね!

それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。





▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。