文章が変だと思います。
ごめんね。
あと最近気づきました。
時系列めちゃくちゃでした(´・ω・`)
それでは、本編どうぞ。
館の一室。その前にカルマとレミリア、パチュリーに小悪魔がいた。特にレミリアとパチュリーの2人は落ち着かない様子である。それもそのはず、今現在マキナの出産の手術が行われているのだ。手術には信頼できる人間を呼び、そばに深が控えている状態で行われている。
「お母様。大丈夫かな…。」
「大丈夫だろ。」
「う、うん…。」
カルマは妙に冷静を保っていた。それはマキナの未来を手術前に見ていたからだ。しかし、それを見てから、後悔の念が大きかった。
「……。」
「お兄さん?」
「なんだ?」
「なんか変よ?」
どうやら表情に出ていたようだ。
「大丈夫だ。2人はどうする?このままここで待つか?それなりに時間が掛かるぞ。」
「お兄様が待つなら、私も待つわ。」
「私も同じよ。」
「私はパチュリー様に従います!」
小悪魔はすでにここに馴染んでいた。パチュリーの助手兼司書という立ち位置にいる。多くの頻度でドジをすることがたまに傷ではあるが。しかし、予想通り時間は掛かっている。いつの間にかレミリアとパチュリーはうとうとと船を扱きはじめていた。
「小悪魔、パチェを部屋に寝かせてこい。俺はレミィを連れていく。」
「わかりました、魔神さま。」
彼女はカルマを魔神と呼んでいる。名前でも構わないと言ったが、すごい勢いで首を横に振っていた。
「うー。まだここにいるぅ。」
なんとか抵抗しようとするが、眠さのせいで抵抗が弱い。おんぶして部屋まで運んでいくと、途中で背中から寝息が聞こえてきた。
「やっと静かになったか…。」
レミリアを部屋のベッドに寝かせると、マキナの部屋の前に戻ってきた。そこにはすでに小悪魔が待っていた。
「早かったな。」
「はい。パチュリー様は喘息持ちなので、すぐ休んでくれました。」
「そうか。…お前はいいのか?」
「私はまだ大丈夫です。」
彼女は笑って見せるが、その顔には少し疲れが見えている。彼女も色々無理しているのだろう。
「先に休んでていいぞ?」
「いえ、そういうわけにはいきません。」
「……。」
数時間後、案の定、彼女も眠そうに目を擦りはじめてきた。
「いい加減寝たらどうだ。」
「うぅ。…わかりました。」
やはり、睡魔には勝てなかったようだ。彼女は渋々と自室へと戻っていった。残ったカルマは部屋の前で待ち続けることにした。また少し時間が過ぎた時間に、廊下の奥からレミリアが歩いてきた。
「なんだ、起きたのか?」
「うー。お兄様、私も待つって言ったじゃん。」
「寝てただろ、お前。」
「それは…そうだけど…。」
そのまま二人だけになり、待ち続けていたが、ふとカルマから口を開いた。
「レミィ。」
「何?」
「俺はお前の妹が生まれたら、ここを発とうと思っている。」
「えっ!」
驚いた表情で彼を見上げる。
「…お兄様。出て行っちゃうの?」
「あぁ。」
「やだ!行かないで!」
彼女はカルマのコートの裾を掴み、懇願してきた。対し、彼はレミリアに視線を合わせるように腰を屈めた。
「よく聞け、レミリア。お前はこのスカーレット家の次期当主になることになる。」
しかし、レミリアは小さな涙声で否定しながら、俯いている。
「お前の妹は十中八九、危険な子だ。マキナもそう長生きできない。お前が次期当主としてみんなを支えるんだ。」
「…いや、お兄様。…いやだよ。」
「レミリア!」
カルマはレミリアの名を呼び、顔を両手で挟み、自分に向けさせる。
「お前はマキナ・スカーレットの娘だ。アイツにできることがお前にできないわけがない。お前がしっかりしなければ、生まれてくる妹もいないと同然だ。」
「…お兄、様。」
「妹やパチェ、マキナに深と美鈴のためにもお前が頑張らなければならないんだ。」
「………お兄様。…わかったわ、私頑張る。みんなのためにも、お兄様のためにも。」
「俺?」
「お兄様がいたから、今があるんだよ?お兄様の努力は無駄にしないよ。」
「…そうか。」
彼女の瞳には決意の意志が見て取れた。すると、深が部屋から出てきた。
「終わりました。無事、産まれましたよ。」
「ほんとっ!」
レミリアが部屋へ駈け込んでいった。
「何かもめていたようですが、なにかあったのですかな?」
「大したことじゃない。」
「そうですか…。」
「じゃあな、マキナ。残りの時間を大切にしろよ。」
「分かってるわ。」
すっかりレミリアも寝てしまい、起きているのが、マキナとカルマ、深だけとなった頃、カルマは出発するために、彼女の部屋に来ていた。彼女の横には宝石のような翼を生やした赤子が寝かされていた。
「本当に行ってしまわれるのですか。」
「あぁ。俺は元々旅人だからな。」
「そうですか。またお会いできることを願っています。」
2人に挨拶を済ませ、館から外に出た。外は雪が降り始めていた。門のそばには美鈴が立っていた。
「行ってしまうんですか?」
「あぁ。」
「一つ、いいですか?」
「なんだ。」
「私と初めて会ったとき、見ただけで弱いと言いましたよね?」
彼女が言っているのは、カルマがヴラドの使いだと勘違いした時のことだ。その時、彼は美鈴の構えを見ただけで、弱いと判断したのだ。
「言ったな、確かに。」
「なぜ、そう言えるんですか?」
彼女は門番として、弱いわけにはいかないのだろう。
「そうだな。お前は確かに型が綺麗だ。だが、それだけだ。」
「それだけ?」
「実戦が足りなすぎる。型だけでどうにかなるほど、世の中甘くねぇよ。俺もそうだが、邪道の戦い方をする輩も多くいる。」
「実戦…ですか。」
「まぁ、そこらへんは頑張れ。お前も人ならざる者だ。時間はまだある。実績を積めば、それなりの力も身に付くだろ。」
「わかりました。助言ありがとうございます。」
「じゃあな。」
「はい。お元気で。」
そして、カルマは唯一残された吸血鬼の館を後とした。
「ふふ。今行くわ、魔神様。ふふ、うふふふ。」
実は今回挿絵を入れようと思ってました。
でも、いざ描いてみると難しくて難しくて。
おかげで内容を最初と変更せざるをえませんでした(´・ω・`)
え?どんなシーンかって?
長椅子にレミリアとパチェ、カルマが座ってね。
そんでカルマを挟む形で2人が寝ちゃって頭を預けるんです。
そして、レミィの頭がずり落ちてカルマの膝上に来るんです。
このシーンをイラストで描きたかったんだよぉ( ;∀;)
あと、マキナが余命が少ないという理由ですが。
これはマキナがカルマの血を飲んでしまったことにあります。
覚えていますか?カルマがスカーレット家に初めてきた辺りの頃です。
この時点でお腹には第2子がいました。
そして、マキナが摂取したカルマの血は栄養分として胎児へと送られるわけです。
禁忌魔法を扱い、魔神である彼の血を得た胎児はどうなるのでしょうね?
おかげであの悪魔の妹が誕生した。
その影響でマキナの余命が削られるわけです。
―と、まぁこういう設定です。
あ、ちなみにこの話でこの章は終わりじゃないよ?
もうちょっと続くんじゃ。
それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。