東方禁初幻譚   作:鈴華

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スマブラのゼロスーツサムスが使いやすい件についてw
他にも使えるやついるけど、これが一番使ってて楽しいです。
でも、ぼっち(´・ω・`)

それでは、本編どうぞ。


Ep,4 night`s conflict

「パチェ!」

「レミィ!」

 

親友との再会に喜び合う子供たち。少し離れたところでマキナはカルマに礼を言っていた。

 

「ありがとう、カルマ。パチェを救ってくれて。」

「ただの気紛れだ。だが、ここからだぞ。」

「わかっているわ。ヴラドが攻めてくることでしょう?それで貴方にお願いがあるの。」

「戦力になれっていうんだろ。もとよりそのつもりだ。」

「ありがとう。その他にも言っておくことがあるから、あとで話し合いましょう。」

 

マキナはレミリアを横目に見てから、彼女と入れ替わるように自分の部屋へと戻っていった。

 

「あ、あの…。パチェを助けてくれて、ありがとう。」

「…ただの気まぐれだ。」

 

彼女はまだ幼い。それ故に純粋な気持ちで礼を言ってきたことにカルマはぶっきらぼうに返した。その光景を深は内心で笑みを深めながら見ていた。

 

「その…お兄様って呼んでもいい?」

「おにっ!?…好きにしろ。」

 

レミリアの提案には驚かされたが、彼女の期待に輝く瞳に否定ができなくなった。カルマからの許可を認めた瞬間、彼女の顔に笑顔が生まれた。それからレミリアとパチュリーが飽きるまで相手をさせられた。二人から解放されたのは、かれこれ2時間後だった。

 

「はぁ…。」

「随分と懐かれたものですな。」

「うるさい。」

「見ていて飽きませんでしたぞ。」

「刺し殺すぞ。」

 

カルマは深を睨んだが、彼は小さな笑みを浮かべるだけだった。カルマはため息をついて気を改めた。

 

「マキナの所に行く。案内しろ。」

「かしこまりました。」

 

案内された部屋に入るとマキナが座っていた。そばには美鈴が控えていた。

 

「来たぞ。」

「えぇ。それじゃあ、話しましょう。」

 

カルマが向かいの席に腰かけると、マキナは話し始めた。

 

「今、私達の中で戦えるのは、深くらいなの。他のメイドたちは戦闘に向いてないわ。」

「深だけなのか?」

「はい。私だけです。実は他にも従者はいたのですが、ヴラドの者に殺された。もしくは眷属にされたかのどちらかです。」

 

道理で大きな屋敷の割に人数が少ないわけだ。

 

「私も戦えます!」

 

美鈴は自身の存在を忘れないでほしいとばかりに、声を大きくして主張した。

 

「いや、お前はだめだ。」

「なぜです!」

 

どうやら、美鈴はカルマを毛嫌いしているようだ。確かに弱い宣言されれば嫌いになるのも無理はない。カルマに食って掛かってきた。相手がマキナや深でも少しは反論するだろうが。

 

「お前は門を守る仕事がある。お前が戦場に出たら、誰がここを守るんだ。他に戦えるやつがいないんだろ?」

「ぐぅ…。」

 

もっともな正論に美鈴は引き下がった。

 

「ほんとなら私も戦いたいんだけどね。」

「その腹じゃ無理だろうな。」

 

彼女のお腹には子供がいる。その状態で戦うのは無理があるだろう。

 

「グングニルとレーヴァテインを使えるのは私だけなのに…。不甲斐無いわ。」

 

スカーレット家に伝わるグングニルとレーヴァテイン。これを扱うことができるのは、スカーレットの血をひく者のみ。

 

「俺と深の2人でいいんだな?」

「そうね。正直心配でしょうがないわ。ヴラドの力もそうだけど、あちらには眷属としたたくさんの人達がいるから。」

「ヴラド・ツェペシュ伯爵。彼は『血吸いの絶対眷属』の能力を持っています。明確には『眷属にする程度の能力』ですが。」

 

吸血鬼には吸血することで相手を眷属とする能力がもともと備わっている。しかし、眷属となれど意識は残っているのだ。しかし、ヴラドはそれに能力が上乗せされている。意思など関係なく絶対的な命令権を持っていると言えるだろう。血を吸われれば最後、生きた屍のように、ヴラドの命令を実行するようになるのだ。

 

「さらに、彼の能力は眷属にも伝播するという情報もあります。」

「…なるほど。それは厄介だな。」

 

噛まれた者は眷属となり、その眷属に噛まれれば、その者もヴラドの眷属となる。言わば、感染症といったところだろう。

 

「できれば、眷属にされた私の従者たちも助けたいの。」

「……。」

 

マキナの希望には無理があった。敵となった味方を助けられる程、余裕はない。それはここにいる全員が理解している。

 

「た、大変ですっ!」

 

その時、妖精メイドの一人が駆け込んできた。彼女は息を切らせて、部屋の中に飛び込んできた。

 

「ノックをしなかったことは咎めませんが、何用ですかな?」

「ヴ、ヴラド伯爵が動きましたっ!」

「なっ!?」

 

ヴラドが行動を開始した。いくらなんでも早すぎる。いや、そうでもないのだろうか。パチュリーを救ってから、それなりに時間は経過している。その間に準備を整えさせたのだろう。

 

「まさか、今夜中に来るとは思わなかったわね。」

「方角は?」

「西南南方向ですっ!」

「深、行くぞ。」

「承知しております。」

「気を付けてね。」

 

カルマと深は立ち上がると、深はマキナに一礼、カルマは軽く手を挙げて返事をし、そのまま部屋を飛び出していった。

 

 

 

 




カルマはロリリア(ロリなレミリアの略w)に懐かれました。
このロリコンめっ!
でも、美鈴には嫌われました。
なにこの仕打ちw

ヴラドの能力は意外と強力です。
分かりやすく言えば、・・・狂犬病かなw?
噛まれたら最後、彼のいいなりです。
まぁ、噛まれなければいいだけだけどねw

次回からいよいよ戦いが始まります。
そしてあの人も出るかもw?

それでは、間違い等がありましたら、ご指摘のほどよろしくお願いします。
感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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