もんすたーな世界にもんすたーで転生?   作:ひなあられ

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駄文と化してます。



黒き深淵を纏う龍

「リア充氏ねー♪リア充氏ねー♪爆発しろ〜♪」

 

「グハハハハハ!

中々に愉快な歌を歌うのう!

気に入った!このまま近くの友の元まで送り届けてやろう!」

 

「お?マジで?じゃあヨロシクゥ♪」

 

「ふむ…この近くだと…あの面子か。…うむ、少し不安じゃな。

まぁ、何にせよ安全な事には変わりは無いじゃろう。

ではゆくぞ!」

 

「じゃあ次の曲いきまーす!」

 

「グハハハハハ!良いぞ!かように愉快な物は幾ら聴いても飽きが来ないようじゃ!

旅の暇潰しには持って来いじゃのう!」

 

ニャンパスー!

この挨拶わかる人って何人いるんだろ…。

まぁいいや。

 

現在、人型になって一人ライブしてるブラキさんだぜぃ!

観客は一人っつーか一匹の龍。

いつかの転生者をモザイクにして引きずってきたあの呂布…もとい、ラオシャンロンである。

 

穴から落ちた後、この距離を這い上がるのも面倒だなと思っていた所に、このラオシャンロン…ラオ爺が現れた。

どうやら地下に張り巡らされた散歩コースを巡回していたらしく、もののついでって事で背中に乗っけて貰った。

んで、そこで演奏してたらなんか気に入られたって訳だ。

 

流石は古龍。地下何百メートルが巡回ルートとは…恐れ入りました。

巡回ルートと言っても、地下に穴がある訳ではない。

ラオ爺が通る時にだけラオ爺自身が穴を開けて通るのだ。

角に龍脈エネルギーを流し、それを使って大地を操りながら進んでいるんだとか。

大地を操るって…規格外過ぎる…。(←闘技場の床をぶち抜いた上に、闘技場を電磁力で浮かせた奴のセリフ。)

 

「…ほう?愉快な音楽に釣られて来てみれば、中々に個性的な連れをお持ちのようですな。ラオ爺様。」

 

「ぬ?おぉ、誰かと思えばグランの餓鬼か!久しぶりじゃのう!」

 

「いえ、この前の古龍会議でお会いしたように思われますが?」

 

「はっ!相変わらず細かい事を気にする奴じゃ。

ミラの名が泣くぞ。」

 

「…あのトチ狂った三兄妹と同じにしないでもらいたい。

これでも常識の範囲内と自負しておりましてな。」

 

「馬鹿抜かせ。古代人の住む土地を7つも海に沈めおったお主が、常識の範囲内な訳が無かろう。」

 

「それはラオ爺様も同じなのでは?」

 

「昔の事じゃ。今ではすっかり衰えてしまったわい。

ワシはお主のように『復活』出来んからのう。」

 

「それは言わない約束でしょう。」

 

「昔話に話咲かせてるとこ悪いけど、テメェらその熱気を引っ込めろ。

垂れてくる溶岩が鬱陶しい。」

 

「おぉ、すまんのう。つい熱くなってしまったわい。」

 

「ふむ、失礼した。柄にもなく興奮してしまったようだ。」

 

…あーもう、なんと言うか、流石は古龍だわ。

喧嘩の前触れで辺りを溶岩地獄とか…やってられん。

暑いのは別に平気なんだけど、そこかしこで噴き上がる溶岩が掛かって来て鬱陶しい。

鬱陶しいで済んでる俺も大概なんだろうけどな。

 

乱入してきたのはグラン・ミラオス。

わかる人にはわかるあの有名な古龍だ。

つーか何気にとんでもない地獄絵図がここに完成してるぞ。

なんだよ、超大型古龍二匹って。無理ゲーじゃん。

しかもゲーム以上の超強化されてるし。

 

「…私の住処で熱を出すとは…そんなに私を怒らせたいのですか?眠らせますよ?」

 

ゴウッ!

 

…またなんか来たー。って。

 

「何で俺に攻撃してんだし。俺は何にもしてないだろうが。」

 

横合いから放たれた真っ黒ビームを腰に差してあったサバイバルナイフを日本刀に戻し、斬撃を出して真っ二つに切り裂く。

日本刀の粘菌を使った爆破斬撃。

俺も使うのは何気に初めてだが人型でもそれなりの威力はあったようで、真っ黒ビームを全て切り裂き壁を爆砕して止まった。

 

「ほぅ…擬人化の状態でこれを止めますか。

中々やりますね。」

 

「先ずは謝れよ。かっ飛ばすぞ。物理的に。」

 

「…それは失礼しました。

ですが、火属性が弱点の私に溶岩を当てて来たんですよ?

そちらの方にも非はあると思うのですが…。」

 

「知らんし。やるんならこの二人にやれよ。

俺無関係。OK?」

 

「おうすまんかったな!顔どころか姿すら検討もつかんが。」

 

「これは失礼した。…しかし…貴女は一体…?」

 

「…私に名前などありません。

まだ人に発見された事がありませんので。」

 

「ほぅ…それは珍しい。」

 

「…どうでもいいけど顔出さない?

流石に声だけって言うのもちょっと…。」

 

「…それもそうですね。

それでは失礼して…。」

 

ビィィィイイイ!!…ドーーン!

 

「ちょ、危ねぇ」

 

壁が真っ赤に赤熱したかと思えば、壁が吹き飛んだ。

ちなみに瓦礫なんかは持ってたギターで叩き落としてる。

このギターはとんでもなく硬いので、瓦礫をカチ飛ばした程度じゃどうにもならない。

日本刀?無理だろ。切った所で瓦礫に当たってしまう。

そういうのは五右衛○にしか出来ないんだよ。

 

それと同時に二匹の古龍が立ち止まった。

それなりに興味があるのかもしれない。

 

「ふぅ、お待たせしました。

遥か昔に名前を忘れられ、誰もその名を語らない。

以前はゴグマジオスと呼ばれておりました。

どうぞよろしくお願いします。」

 

「聞いたことありませんね…ラオ爺様は?」

 

「…そうか…お前があれを…。

いや、何も言うまい。深淵の龍、まさかお前がこんな所にいるとは…。」

 

…なんだこいつ?

なんと言うか…異形だ。

常に黒い液体が滴り落ち、蠢くたびに放たれる黒い瘴気。

骨格はあのゴア・マガラにそっくりだけど、よく見ると少しずつ違った所があった。

身体中に人工物のような武器群が張り付き、よく見ると撃龍槍が背中に左右対称に二本、背筋から尻尾に沿って大量の棘が外側に向いて生え揃っている。

いや、これも張り付いている?

とにかく人工物が目立つ、なんとも形容しがたい姿を取っていた。

 

そして…デカイ。

隣にいるグラン・ミラオス、乗っているラオシャンロンと比べても遜色ない体格を持っている。

てか、もうこれ地獄絵図超えてるよ…。

なんだよこれ、人が絶対に勝てないじゃん。

 

無理ゲー超えた何かだわ。

いや、絶望を超えた何かって方が正しいな。

 

つーか、どうなるんだこれ。

近くの友とか言ってたけど、そいつが何であるにせよ高確率で古龍だと思う。

そうなると…うん、人外魔境の図しか思い浮かばない。

 

うわぁ…そこに居合わせた人間ってどうなるんだろ…。

あんまし考えないようにしよう…。





マジオスさんがログインしました。
何気に重要な役どころを担っています。
グラン・ミラオスさんが空気?ナンノコトカナ?

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