もんすたーな世界にもんすたーで転生?   作:ひなあられ

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お戯れ(笑)編です。



ナルガクルガの子供はにゃるがくるがでいいと思う

うん。ラージャンの丸焼きは美味いな。

おい猫。頼むからそんな目で見ないでくれ。割と傷つくから。

 

「にゃ…。これはにゃにごとですかにゃ?」

 

「お、長老。食うか?」

 

「ミー♪」

 

ガツガツ

 

「ニャー、私達には少し硬すぎるですにゃ。

というかラージャンを倒してくるにゃんて…流石ですにゃ。」

 

「ん、割と簡単だった。

これからはラージャンを主食にしようかな?簡単に狩れるし、手間以上に美味しいし。」

 

「非常識過ぎるにゃ…。せめてババコンガにして下さいにゃ。皆が怯えてますにゃ。」

 

「あんな屁ばっかこいてるヤツが美味い訳ないだろ。

てか殴った途端に爆発しそうで怖いんだが。」

 

「ミー?」

 

キョトン?

 

「あ、いや、お前の事じゃ無いんだ。

お前の食ってる飯の話だ。」

 

「ミッ!?」

 

ポロッ

 

「あぁ、安心しろ。それは別の猿だ。」

 

「ミ、ミー…。」

 

「にゃあ、ちょっといいですかにゃ?」

 

「なんだ?」

 

「それは一体にゃんですかにゃ?」

 

「さあ?こいつら曰く拾ったメラルーらしいぞ?」

 

「そんな訳無いですにゃ。体色が黒いのと猫っぽい以外に一致するものが一切にゃいですにゃ。」

 

「だってよ。」

 

「にゃ、にんですとぉー!?」

 

「あ、こいつ犯人。」

 

「…ニャン兵、ちょっとこっちくるにゃ。」

 

「にゃ、ちょ、ちょっと待ってにゃ!これには深〜い訳が…。」

 

「言い訳は後で聞くにゃ。」

 

「にゃ、お、お助けにゃー!」

 

ズルズル…バタンッ…ウワナニスルヤメ…アーッ!

 

…うん、聞かなかった事にしよう。

ちなみに、俺の胡座の上でラージャンの手を貪っているのはナルガクルガの子供である。

ラージャンを運び込んで、ひとしきりトレーニングした後に帰ってみたら、ラージャンの肉を食べようと奮闘しているこいつがいた。

メラルー…ニャン兵?が運んだらしく、辺りに親の姿は無かったとの事。

空腹で倒れており、目が虚ろだったそうだ。

同胞を捨てては置けないと慌てて運んだらしい。

 

何食うかわからなかったので、目玉をくり抜いて(猫が二三匹目を背けた。)与えてみたが無視。

お気に召さなかったらしい。

今度は腕を肩のあたりからぶっこぬいて(猫が一匹気絶した。音がヤバかったとかなんとか。)あげてみた。

食いついたは良いものの、歯が通らず、涙目になっていた。

しょうが無いので調理開始。

ラージャンの目玉をデザートにしつつ、(何匹か吐いた。汚ねぇ。)ラージャンの手首を切り落とす。ナイフ便利。

皮を剥ぎ取り、火で遠火に炙る。

残した毛を取るためだ。

炙った後は木の板に置き、殴って骨や爪を砕く。

この辺りで猫達からリアクションがなくなった。ワロス。

調味料は持っていないので、このまま火を通す。

形が崩れているため、五本の木の棒を手首から指にかけて突き通していざファイヤー。

美味しそうな匂いが辺りに立ち込め、ナルガクルガのお腹が盛大に鳴り響いた頃、ようやく焼き上がった。

あげてみたらかぶりついて気絶してた。

涙を流していたので、俺の料理は死ぬ程不味かったらしい。

まぁ、キノコやら鉱石やらを食えるヤツの味覚なんざあてになんないだろうし。

それが正しい反応だよ、グスン。

 

その後、自分用のラージャンを丸焼きにしている時に起きだして、猛然とかぶりつき出した。

おい、無理しなくていいんだぞ?俺が泣けてくるから。

 

んで、焼き上がったラージャンを食べている最中に長老が入ってきて今に至る。

現在は三分の一程度食べたところだ。

肉だけじゃなく骨も美味い。なかなかにいけるお味である。

 

「にゃ、お待たせしましたにゃ。」

 

ポタッ…ポタッ…。

 

「…なぁ、その全身についてるのって…。」

 

「ケチャップですにゃ。」

 

「いや、ここにそんな調味料あったら使ってるし。てかそれどう見ても血…。」

 

「ケチャップですにゃ。」

 

「あのー、俺って割と鼻がいいんだよ。長老から漂ってくる匂いが完全に鉄臭いんですけど。」

 

「ケチャップですにゃ。」

 

「…まぁいっか。長老だし。

あぁ、長老。」

 

「にゃにか?」

 

「俺、明日にはここを出るわ。もう危険も無さそうだし、あんまし長居するのも悪いからな。」

 

「にゃ、わかりましたにゃ。…で?」

 

「ん?」

 

「それをどうするおつもりですかにゃ?」

 

「どうするって…ここに置いて行くけど?」

 

「ミィッ!?」

 

「ぬおうっ!?なんだ!?」

 

「ミー…。」

 

にゃるがくるが が なかまになりたそうに こちらをみている!

 

「…」

 

ぶらきさん は つまん で めらるー の もと へ いどうさせた!

 

「ミ、ミ〜…。」

 

にゃるがくるが は なみだめ を つかった!

 

「肉うめぇ。」

 

しかし ぶらきさん に こうか は なかった!

 

「ミャウゥゥゥ〜!」

 

にゃるがくるが は なきだした!

 

ぶらきさん の まけだ!

 

「え?なんで俺負けてんの?」

 

「泣かしたら問答無用で負けですにゃ。」

 

「無理ゲーじゃん。勝ち目ないじゃん。」

 

「子供とはそう言うものですにゃ。」

 

「ミャウゥゥゥ〜…。」

 

「なんか悟ってるし…。あー、ガキ。連れてってやるから泣くな。」

 

「ミャウ?」

 

「そう、連れてってやるって言ってんだ。あんまし泣いてると置いてくぞ。」

 

「ミャウ!ミャウ!」

 

にゃるがくるが が なかま に なった!

 

「にゃにゃ、決まったようですにゃ。明日親がいると思われる方向に案内しますにゃ。

…それと…もしも、もしもの事があった時はどうするおつもりですかにゃ?」

 

「うん?あぁ、知り合いに頼むつもりだ。これ以上何か頼むのは気がひけるけど、こればっかりはしょうがないからなぁ…。」

 

「…わかりましたにゃ。あてがあるだけマシと言うものですにゃ。この先は貴女様にお任せしますにゃ。」

 

「ん、了解。」

 

…なんやかんやで面倒な事に巻き込まれた…。

この先の予定としては、まずティガのおっさんの所に向かう。

猫達には悪いが、直ぐに親の所へ向かうのは悪手だ。

ナルガクルガと言えば隠密に優れたモンスターで有名。飛龍種なので子育ても行う…はずだ。俺の知ってるモンスターハンターと色々と違うから、はっきりとは言えんが…。

その親が二匹同時に居なくなるっていうのは只事では無い。イビルジョーに襲われた可能性は低い。その時はこいつも食われているはずだからだ。俺の時みたいにな。

その場合、考えられるのは一つ。

 

人間だ。

 

それも密猟。

普通なら生態系を考えて、追い払うに止めるはずだ。

それなのに親だけが居なくなっている。

こいつはそんな最中から逃げ出したのだろう。おそらく親の先導によって。

…なんか親近感を感じるなぁ…。まぁ、俺は子供が嫌いだからなんとも言えんが…。

 

…そんで…なんでナルガクルガがこっちに向かって来るんだ?

俺は子供が嫌いなのに、なんでこんなに好かれるんだか…。

…ちょ、おい、ひっつくな、よじ登んな、顔を舐めんな!

嬉しいのはわかったから、俺に喜びを現さんでくれ!やるなら猫にしろ!

離れろこの野郎!…イテテテテ!爪立てんなし!

ぬあぁぁ!背中に回り込まれた!待てや!

 

ガシィッ!

 

…ん?これってナルガクルガの尻尾…尻尾ってことは…。

 

「ミィッ!?」

 

ザクッ!

 

「ギャァアア!?」

 

ーーーーーーーー

 

プラーン…。

 

取り敢えず首根っこ掴んで取り押さえた。

猫ふんじゃったの最上級バージョンは、もうくらいたくないからな。

 

「…ミィッ!」

 

「…この野郎…覚悟は出来てんだろうなぁ?あん?」

 

「ミ、ミィゥ…。」

 

「程々にしてやってくださいにゃ。何も悪気があった訳では無さそうですにゃ。」

 

「わかってるっつーの。だからまぁ、"程々"を"全力"でやってやらぁ。」

 

「ミー?」

 

ケケケ…楽しみよのぅ…。





ブラキさんは子供嫌いな事が判明。
まぁリア充の象徴ですし、仕方ないと言えば仕方ない。

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