もんすたーな世界にもんすたーで転生?   作:ひなあられ

23 / 87

…モンスター要素が少なくなってきたなぁ…。



人型系ブラキさん

…暇だ…。

 

 

 

…竜型の時はこんな事無かったんだけどなぁ…。

飯食う為に動物追っかけて、食ってる間に横取りされないように警戒して、縄張り…と言うか自分の視界に入ってきた他の竜を追い払って…。

ずーっとこんな感じで何かしら行動してたから、今みたいに隠れてるだけだとねぇ…。

 

…うん、暇だ…。

 

てか、なんで人間の時はあんなに暇が無かったんだろうか?

こうなった今だから言えるけど、人との繋がりを持つより個人で動く方がいい気がする。

人間は一人じゃ生きていけない、とかよく言うけどよく考えたらそれっておかしいよね。

自立して動けるように進化しているのに一人じゃ生きていけないなんて…。

なんか矛盾してるなぁ…。

 

この世界だと余計にそう思う。

いや、あのハンター達を見てるとつくづくそう思うだけなんだけど。

 

…娯楽用の何かでも作るか…。

 

1日中哲学的な事を考えてると言葉使いまで変化しそうだ…。

…何作ろう…。

ここにある材料(甲殻)だけじゃ何も作れないからなぁ…。

この樹林の中から色々と集めてくるか。

その過程で何作るか決めよう。

もしかしたら出口があるかもしれないし。

 

常に行動してた俺にとって暇は毒です。うん。

 

ーーーーーーーー

 

…これは…あれか。

採取ポイントってやつか?

鉱脈が剥き出しだし多分そうだろう。

どんな鉱物があるか調べてみる。

ハンター達はピッケル使うみたいだけど、俺は手で掘る。

仮にも竜だし。擬人化しててもこのくらいできる。

 

…これは…鉄鉱石か?味的に。

掘るついでに摘み喰いしてます。

未知の樹海の鉱石は種類が少なかったはずなので、美味しいやつが鉄鉱石のはずだ。

現に、握り潰してしまった白っぽいのは不味かったし。

…大地の結晶かな?

 

今の時点で使い道が無さそうなので、取り敢えず放っておく。

鉄鉱石は何かに使いそうなので2、3個持っていく事にする。

…ポケットが無駄にあって良かった…。

 

ーーーーーーーー

 

…これ、あれか。宝部屋か。

 

えらく狭いエリアかと思ったら、なんか色々武器落ちてるし。

何事かと思ったぞ…。

さーてさて、いいもん無いかなー…。

 

…ん?

 

これは…狩猟笛か?

…あー、あったなぁこんなやつ…。

確か太古に作られたオルゴールって設定だっけ?

そんな大昔のヤツがなんで動くんだろうねぇ…。

…あ、そうだ。

 

楽器作ろう。

 

なんかこの狩猟笛を見てたら(錆だらけだけど)急に作りたくなってきた。

取り敢えず、何作るかの方針は決まったな。

 

…この狩猟笛持って行くか…。

太古の超技術ってのも気になるし、何か使える物があるかもしれない。

錆は…まぁ、なんとかなるだろ…。

 

…この宝部屋は鳥竜種の巣だったのかもしれないな。

こんだけの武器を故意に集めておくモンスターなんていないだろうけど、中途半端に頭の良い鳥竜種ならやりそうだ。

 

…あのドスランさんとドスゲネさん、元気にしてるかなぁ…。

 

ーーーーーーーー

 

「…何じゃこりゃぁ…。」

 

…何じゃこりゃぁ…。

 

…持ち帰った狩猟笛がイカれてやがる…。

いや、壊れては無いんだ。

性能がイカれてるんだ。

 

…錆が酷過ぎてこのままでは使え無いけど、使えるようになったらとんでもないのになるぞ…これ…。

 

現在稼働出来るのは、回転部分、かろうじて動く再生機能ぐらいか…。

 

で、動いて無いのが…。

トランジスター(?)を使ったアンプ機能。

…なんか超小型化されてた。

謎過ぎてよくわからないスピーカー。

球体、磁石無し、コード無し、嵌め込まれていた半球状の何かに電気を流すと、光って音を出すと言う理解不能な物だった。

…アレ?なんか浮いてるぞこのスピーカー(?)…。

 

…考えるのは止めておこうか…。

 

他の部分は…電気信号の転送装置と電源を兼ねてるのか…?

…これはもうアレを作るしか無いかな。

 

何かって?

 

エレキギターだよ。

アンプにスピーカー、なんかよくわからない部分。

ここにピックアップがあれば完璧だ。

 

…さて、フレームは何を…。(チラッ)

 

<オレヲツカエヨ!サアッ!

 

…なんか聞こえた…。

ここは俺の抜け殻を使うか。頑丈さは折り紙付きだし。

 

まぁ、まだ使わないんだけどね。

 

<エッ?

 

先ずはこの錆をなんとかし無いと…。

…大地の結晶集めでもするか…。

錆落としにでも使えるだろ。

 

あとは…鉄鉱石かな?

コイルと弦に必要だろうし…。

 

さて…始めるか!

 

ーーーーーーーー

 

…もう二日目だぞ…。

…あ、やっと最後の一個か…。

疲れた…。

 

いやー、まさかこんなにかかるなんて…。

 

俺が最初に行ったのは道具作りだ。

鉄鉱石を殴りまくって変形させ、大鍋と小鍋を作る。

…拳と鉄のはずなのに金属音がしてたけどね。ついでに、熱を持って赤くなってたしね。

 

次にブラシ作りだ。

寄ってきた豚猿を、チョークスリーパーで容赦なく倒し、毛を刈り取る。

木を削って作った持ち手に、その毛を植えて完成だ。

他に、俺の髪の毛を使ったやつを仕上げ用、木の枝をナイフで裂いただけの物を荒削り用にする。

 

木のうろを傷付けた時、何故か水が出て来たのでこれを利用する。

 

昼飯に、豚猿の丸焼きを食いつつ作業を始める。

 

大鍋に水を溜め、大地の結晶を砕いて投入する。

その中に錆びた部品を全部投入。

…他の狩猟笛を見つけて、水の中に入れても大丈夫かを確かめたよ?勿論大丈夫だったけどね。

 

ブラシを使い、部品の錆を落とす。

あらかじめ水を溜めておいた小鍋に、洗い終わった部品をつけておく。

しばらくつけたら外に出してしっかり乾かす。

 

これを繰り返していた。

 

…道具作りに丸一日、磨くのに丸一日。

ほぼ徹夜だったから物凄い疲れた…。

 

…後の作業は明日にしよう…。

さて、寝るか…。

 





進化ではない。
暇つぶしだ。

ブラキさんがなんでこんな事出来るかって?
…それは…永遠の謎ですね(笑)
前世で作った経験があるのかもしれませんね。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。