もんすたーな世界にもんすたーで転生?   作:ひなあられ

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樹海とブラキさん

…ここ、どこ?

 

…あれぇ?こっちであってるはずなんだけどなぁ…。

もしかして…迷った?

 

 

うん、確実にそうだわ。

てか、ここって…。

 

未知の樹海だろ、これ。

 

歩くたんびに景色が変わるし、どこにいっても同じとこに来るし。

キ○リの森じゃ無いんだからさ…。

 

…山脈地帯を抜けたまでは良かったんだけどなぁ…。

レックスさんが、どうやってここを切り抜けたか気になるんですけど…。

ちなみに、帰り方も穴に飛び込むだけでした。

本当どうなってんだ…。

 

当然だけど、今はモンスターの姿をとっています。

人型は便利だけど危ないんだよ。

使うのはせいぜい肉を焼く時ぐらいである。

人型だと、燃費が良くなるのか少しの量で済んだ。

砂漠越えはこれを使ってみるか…。

…いや、どっかの行商人の引く龍車に乗ればいいのか。

便利だな、人型。

 

まあ、腹が膨れるのに満足感が薄いから、もっぱらモンスターの姿だけどね。

…問題は、既に遭難二日目と言う事だ。

あぁ…氷海や火山が恋しい…。

 

粘菌の方は爆発の方を使っている。

キノコ粘菌の方は、軽くバイオハザードを起こすので使いたくない。

…草食動物の体につくと、周りの動物を巻き込むのだ。

頭につけば問題無いけど、胴体につくと悲惨な事になる。

 

…麻痺の胞子をばら撒くキノコをくっつけたまんま移動すればどうなるか…。

 

…俺はケルビを一網打尽にしたかっただけなのに…。

まぁ、この失敗談はこれくらいにしておこう。

 

さーて、寝床でも探しますかね…。

 

ーーーーーーーー

 

…相変わらずの変わらない景色、ありがとうございます…。

 

ここってどうやって抜けるんだよ…。

食料や寝床に困らないのが幸いだけどさ…。

 

…ん?あれって、大型モンスターか?

丁度いい。どうやって抜けるのか聞いてみよう。

 

ー移動中ー

 

真っ白な体の卑猥ボディ。

フルフルである。

…でも、なんか様子がおかしい…。

いや、会話出来なかったからどうとも言え無いけど、それを抜きにしてもおかしい。

 

なんか物凄い勢いで暴れ回ってる。

 

俺の事なんて眼中にねーんじゃねぇの?ってくらいだ。

…何よりも度肝を抜いたのは、現実のフルフルは超強いって事だ。

だって、電撃が球体じゃ無いんだよ?

口が地面についたと思ったら、落雷のような音と共に地面に三本の焦げ跡がつくんだよ?

おかしく無い?これ。

まぁ、動きが鈍いので、付け入る隙はありそうだけど…。

 

なので、一定の距離をとって観察中です。

疲労した所を狙って、一気に仕留めてしまおうと言う作戦である。

…さっきからそういった隙が無いんだけど…。

いっそ人型になって攻撃した方が早いんじゃ無いのか?

武器もあるし…。

 

…いや、他にも方法はあるか…。

今まで、殆ど腕を使って戦ってきたせいで忘れていたが、俺の一番強い攻撃方法は角である。

そして、火山にいた時に使っていた遠距離爆破がある。

…これを使えばいけるんじゃ無いか?

 

取り敢えず、角を地面に差す。

そして、粘菌を操って爆破させる所を…って。

早!

粘菌の成長率が上がってる!?

あっという間にフルフルの下まで行ったし…。

…これなら実戦でも使えるかな…。

 

そして、準備完了。

 

爆!

 

ドーーーン!

 

「グギャァァアア!?」

 

オゥフ…。

中々の威力じゃ無いんですか?

…もうちょい火力上げれるな、これ。

 

エネルギーを限界まで角に溜める。

そして粘菌の成長では無く、爆発力にエネルギーを回す。

…さらっと出来たけど、結構汎用性あるなこれ。

角を地面に差す。

粘菌をフルフルの下まで…。

ん?少し遅いかな?

まぁ、それでも今までの比じゃ無いんですけど…。

 

なにはともあれ到達。

…フルフルって探知能力高かったよね?

なんで俺の事がわからない程に錯乱してんだろう…。

まぁ、いいや。

発情期かなんかだろう。

 

起爆!

 

ゴッッッーーーーオオオオンンンン!!

 

「グギャァァアアアァァァアアア!!」

 

…忘れてた…。

キノコ粘菌の時、溜めを使って実験したらとんでも無い結果になってたんだっけ…。

それより、フルフルは?

 

…フルフルの希少種って真っ黒なのかなぁ….。

ここの所、黒焦げになった何かしか見てないような気がする…。

あまりの火力に、立ったまんま死んでるし…。

 

…食べよう。

それが供養になるはずだ。

 

ーーーーーーーー

 

うー…気持ち悪い…。

 

フルフルを食ってから、なんとも言えない気持ち悪さがある。

…もしかして呪われたとか?

いや、無いか…。

 

…狂竜ウイルス?

 

…やばい、そうかもしれない。

あのフルフルがあれだけ暴れ回ってたのって、多分狂竜ウイルスのせいだろ。

となると…感染したのか?俺…。

 

狂気にかられて理性を失うなんてしたく無いぞ!?

確か対処方は…。

…感染源を攻撃だったよな…。

…ダメじゃん!竜の場合違うのかよ!?

 

この樹海を探せば、他の感染した奴らもいるかもしれない…。

…そいつらには悪いけど、それを攻撃して食べるしか無いかもしれない…。

対抗方が思いつかないけど、粘菌がこの狂竜ウイルスの抗体みたいなのを作れるかもしれない…。

…ここにいてもどうにもならない。

なら、行動するべきだ。

 

ーーーーーーーー

 

…改善…してるのか?

もう日にちなんて数えて無いぞ…。

夜通し探して攻撃して倒して食って…。

ほぼフルフルかバサルモスだったけどな。

 

他の奴を見た途端、意識が無くなって、気づいた時には相手を食ってる…なんて事が無くなっただけよしとするか…。

その時に感じていた頭のしこりも消えてるし、良くはなっているんだろう。

ただ、一向に体調は良くならず、悪化していくばかりだが…。

…それに、相変わらず粘菌に変化は無く、今度は胸の辺りにしこりを感じるが…。

 

「お、いたいた。へぇ…。あの時と同じ真っ黒なのか。

なら楽勝だな!」

 

…!?

クソ!こんな時に…!

やるしか無いか…。

 

「ゴァァァアア!」

 

「っと…。ん?バインドボイスじゃ無いのか?

大分弱ってるみたいだな。

っしゃあ!ここからずっと俺のターンww」

 

…ダメだ…。

全快じゃ無いせいで、ドーピングも粘菌も使えない…。

それに度重なる戦闘のせいで、甲殻もボロボロだ…。

…勝てない…。

 

ザシュシュシュシュ!

 

「グルア!?(グアッ!)」

 

「お、肉質も柔らかいんだな…。

圧倒的な蹂躙ジャマイカww」

 

「グルルル…(クソッ…。)」

 

「ハハッ!相変わらず弱っちいでやんの!

やっぱ楽勝だわ。

とっとと終わりにするか!」

 

双剣が襲いかかる。

 

…チクショウ…。

 

こんな所で終わってたまるかよ…!

こんなふざけた奴に一方的にやられて、何も出来ずに死ぬなんて絶対に嫌だ!

…クソッ!…避けれない…!

 

ザシュ!

 

「グル!(ぐぁ!?)」

 

ズゥゥゥウン…。

 

ーーーーーーーーー

 

…ここまでなのか?

いや…まだ頭は動いてるな…。

 

「うーし、終わった終わったー。

とっとと帰るべ。」

 

…おい…。

 

「しっかし、どいつもこいつも弱ぇよなー。」

 

…俺はまだ死んでねぇぞ…。

 

 

ートクン…。

 

 

「古龍にでも挑戦でもするか?

でも彼奴ら殆どクエに出てこないしなー。」

 

…こっち向けよクソ野郎…。

テメェみてぇな奴に、誰が負けてたまるかってんだ…。

 

…やってやる…。

 

 

ードクン…。

 

 

「まぁ、俺の力が強過ぎるだけだよなー!ww」

 

…絶対に倒す…。

 

 

ードクン…ドクン…。

 

 

…いや…。

 

 

ードクン!

 

 

…コロス…。

 

 

ーギン!

 

「ゴォォーーーァァァアア!!!!!」

 






次は人間サイドになると思います。

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