デート・ア・ライブ  ~転生者の物語~   作:息吹

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 とりあえず、書いていた分を一気に投稿しようと思います。


第1話

 いつも通りの風景。いつも通りの時間。俺、東雲七海は学校へと歩いている。

 特に何もない、平日の朝。ちらほら見えているのは同じ学校の生徒だろう。名前は知らないが。

 これもまたいつも通り、イヤホンを付けて音楽を聴きながら、本を読みつつ登校。ちなみに読んでいるのは、『デート・ア・ライブ』というタイトルの本。ライトノベルと言われるものだ。

 そんなこんなで学校に着いたんだ。そのときは、何も知らないで。

 

 朝、朝礼を右から左に聞き流しながら思う。

『つまらない』と。

 何も起きない、何もない。そんな現実。

 常々そう思う。本の世界に行けたらな・・・なんて。

 流石に、自分TUEEEEEの夢見がちな中二病なんて卒業どころかかかってすらないし、あったとしても諦めてる。

 それでも、ラノベ読者としては、どうしても比べてしまう。例えば、今朝読んできた本の世界観に行けたならなんて、ほぼ毎朝考えてる。

『じゃあ、行けば良いじゃないか』

 ?何だ?何か聞こえた気が・・・周りを見渡してもなんか喋ったような奴はいないし・・・。幻聴?

 やっべ、俺なんか食ったけな?一人暮らしなんで料理は自分でするが、今朝は、トーストとか、そんなもんだったぞ?

『連れて行ってあげるよ。君の望む世界へ』

 俺の望む世界?そんなのいきなり言われても、ぱっと思いついたのは今朝の『デート』の天央祭コンテストの八舞なんだが・・・

『わかった。その世界だね?時間や、あっちでの君の立ち位置までは運任せだから。よろしく』

 は?待て、運任せ?大分酷だなおい!つーか今更だがあんた誰だよ!?しかも俺は何も承諾してない!

『でも、それを望んだのは君。この世界に飽きたのも君。だからボクが来た』

 う、そうなんだけどさ。だけど、声的に女か?神様気取りの不可思議ちゃんよ?

『まあ、実際神様であってると思うよ』

 はぁ?

『そろそろタイムリミット。向こうの世界でも楽しみなよ』

 あ、ちょ、テメ、勝手に消えるな。

『じゃ~ね~』

 いきなりフランクになりやがった!?軽いなオイ!!

 そうして、意識がブツリと途切れた。

 ・・・そういや、あの(自称)神様と俺って、どうやって話してたんだ?俺は、言葉を口に出してないし・・・。テレパシー?

 

 と、それで、気がついたらこうなっていたんだ。つまり、冒頭に戻る。

 気がついたらって表現も変か?しかし、なんか、ハッってなったらこうなってたしなぁ~。ま、良いだろ。

 さて、そろそろあいつらに自己紹介かな。第一印象は大事だぜ?

「俺は東雲七海!それで!えーと・・・。・・・・・・・・・」

 やべ、他に何言えばいいんだ?

 そんな風に迷っていると、向こうから来てくれた。

「ふん、誰かと思えばただの女々しい一般人ではないか。我らの決闘の邪魔をしおって」

 先に話しかけてきたのは耶倶矢。スレンダーな方だ。しかし、耶倶矢。女々しいつーのは流石に失礼だぞ?否定が出来ないのは悔しいが。

「愚行。夕弦達の邪魔をするとは、愚かなことです」

 その次は夕弦。半眼の方。耶倶矢と同じようなこと言っている。

「なはは。どちらも負ける気の決闘なんて、つまらなくないか?」

 さ、ここいらで揺さぶりをかけてみますか。

「な、なにわけの分からんことを言いおるんだ。貴様は」

「訂正。負ける気なんてありません。勝つ気しかありません。本当です」

 やっぱりな。耶倶矢は、少し目を逸らしているし、夕弦の強すぎる反論は逆に疑わしくなる。

 まだまだ、聴いてみるか。

「何勝何敗何引き分け?」

 すると、二人の顔が目に見えて驚きに変わる。なんでそこまで、って顔だ。

 しかし、似てるなー。表情の違いは耶倶矢の方がわかりやすいけど、顔だけなら激似だもんな。

「・・・25勝25敗48引き分け、だ」

 耶倶矢が答える。結構僅差だ

 ・・・?48引き分け?俺が知っているのは49だった筈だけど・・・

 あぁ、成程。これが、あの(自称)神の言ってた。時間は運任せ、ってやつか。

「じゃ、俺の乱入ということで、これは無効試合な」

「憤慨。流石にそれは勝手すぎます。怒りますよ?ぷんすかです」

 お、夕弦さんの子供言葉。生で聞けるとは。あとは、耶倶矢の中二病ネーミングかな。おっと、それどころじゃない。

「じゃあ、俺と『勝負』しよう」

 勝負、という言葉に彼女達の目つきが変わる。

 もしかしなくても、やる気満々ですね。はい。

「くかか、我ら颶風の御子、八舞に勝負を挑むとは」

「余裕。こてんぱんにしてあげます」

 おー、すっげぇ。手加減する気は無いみたいだな。ま、いらないけど。

 こっちも、使ってみたいんだ。この世界に来て気がついた瞬間、頭に浮かんできた俺の能力ってやつ?なかなかすごいと思うよ?

『情報の有無を改変する能力』ってさ。




 やっと、能力が出てきました。名前だけですが。
 あと何話か溜めております。

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