デート・ア・ライブ  ~転生者の物語~   作:息吹

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 久しぶりです。日曜日に更新できなかったため、今日更新させていただきます。
 前回はifの更新をしましたが、なかなか両立が難しいです。ポケモンの方も、そろそろ放置気味に・・・次はポケモンの更新ですね。

 先日、これを読んでいる知人に、とある質問をされました。
 曰く、『どうして2つに分けた?2人ずつにするよりも、1つの作品で合体させれば良いんじゃない?』とのこと。(多分な修正有り)
 そう思っている方のために、ここでも同じ答えをしておきます。
 要は、
『ヒロインが3人以上になると、誰かが空気になる可能性大だから』です。
 自分としても、確かに1作品に絞ればよかったと後悔していますが、まあ、後の祭りです。

 長々となってしまいました。
 それでは、どうぞ!


第14話

 時間的にも昼食時だったので、近くのファーストフード店に入った俺ら。

 各々、好きなものを注文して、中で食べることにする。

「美味しくはあるが、何か物足りぬ気がするものだな。これは」

 隣で耶倶矢が文句を言うが、お前、自分でこの味以上のもの作れんの?

「文句言ってんじゃねえよ。嫌なら食うな」

「いや、食べる」

 そうかい。

「まあ、あれだ。機会があれば俺が作ってやるよ」

「クク、それならば、我らを満足させるものを作るがいいぞ」

 いやいや、あんまり期待はしないでくれよ?

 自分で評価しても、精々中の上がいいところなんだから。

「疑問。七海は料理が出来るのですか?」

「・・・一般人レベルなら」

 ちなみに、中の中が、まあ出来る程度。中の下は、とりあえず出来る。

 下は、出来ないレベルで、上は上手いレベル。それぞれに越えられない壁がある。

「して七海よ。次は一体どうするというのだ?先程、驚愕に顔を染めておったが」

「ん、とりあえず、夕方まで暇かな」

 そうだな、その間何をしたものか。

「・・・買い物しに行くか」

 買い物といっても、別に食べ物じゃない。

 主に買いたいものとしては、服が挙げられるかな。

「賛成。そうと決まれば、早く行きましょう」

「オーケー」

 と言って立ち上がり、この店を後にする。

 しばらく歩いた頃、二人が話しかけてきた。

「そういえば言い忘れておったな。・・・七海、いくつか質問がある」

「?何かあったのか?」

「首肯。実は3日前、七海が倒れた日から、夕弦達のある能力が使えなくなったのです」

「ある能力・・・?」

 何が使えなくなったんだ?

「うむ。服装の変換なのだが、何か知らぬか?」

 服装の変換・・・?

「指摘。耶倶矢、もう少し詳しく言ってあげたらどうです?」

「そうだな・・・つまり、あの神聖にして邪悪なる・・・」

「霊装のことか?」

「む・・・まあ、そうだ。それに我らは・・・」

「霊装になることはできるけど、違和感がある、とかか? まさか、そもそも霊装になれない……とか?」

「・・・・・・そして、」

「その理由を知ってるなら教えてくれ?」

「むがーーーーー!!」

 うおっ!?耶倶矢がキレた!!

 何、一体どうした?

「何でっ、私の、台詞を、盗るのっ!?」

「す、すまん。確認したかっただけなんだ」

 耶倶矢が繰り出すパンチを手で受けながら、俺は謝る。

 対して痛くはないな・・・本気じゃないのか。

「嘆息。二人とも何をしてるんですか。周りを見てください」

「「へ?周り・・・?」」

 言われて見てみると、結構人の目を集めていた。

 中には夕弦の方に視線を向けるのもあるが、大半は俺らに目を向けられている。

 ・・・時折感じる生暖かい視線はなんだろう?

「・・・とりあえず、急ごうか」

「う、うむ。そうであるな」

 その人だかりを分けるように歩き進め、それが見えなくなったところでスピードを落とす。

「注意。仲が良いのはいいことですが、場所を考えてください」

「以後、気を付けます」

 夕弦の言ってることは正しいんだけど・・・ちょっと、な。

 言うなら、なんであれしきのことで怒られんといけないんだ、ってことだ。

「補足。・・・それに、夕弦も甘えてみたいですし」

「あ?なんか言ったか?」

 今、小さく呟いた気がするんだが。

「微笑。何でもありません。さ、見えてきましたよ。あれですよね?」

 そう言って夕弦が指差すのは、この世界の転生直後にも来た、大型ショッピングモールだ。あとちょっとで着くだろう。

 しかし、何でもないのは、本当か?

 俺の前では、耶倶矢と夕弦が話してるのは見える。が、内容までは聞き取れない。二人が小声だからだ。

「疑念。どうして笑っているのですか、耶倶矢?」

「いやー、夕弦も嫉妬するんだなー、って」

「要求。訂正を求めます。夕弦は、別に、嫉妬なんて・・・」

「わかったわかった。嫉妬じゃないんでしょ?」

「憮然。・・・そこはかとない悪意を感じます」

「気のせいじゃない?」

 ・・・何を話してるんだろうか。

 あ、そういえば、まだ答えてなかったな。

「おーい、ちょっといいか?さっきの質問のことなんだけどー」

 まだ会話してたので、やや控えめに声をかけてみる。

「迂闊。そういえばまだ聞いてませんね」

「で、何か知っておるのか?」

「まあ、あくまで推測なんだけど」

 俺はそこで保険をかけておく。一応の見当はついてるけど、間違えてるかもしんないし。

「先に謝っておく。すまん、多分俺の所為だ」

 言いながら頭を下げる。

「?先に謝るとは、一体何をやったというのだ」

 そうだな、早く説明しておくか。

 俺は頭を戻し、二人に顔を向ける。

「多分だが、俺がお前らの霊結晶(セフィラ)を消したのが、服を変える時に違和感が生じるようになった原因だと思う」

「疑問。というと?」

「端的に言うなら、お前らの霊結晶の一部を消して、二人の同一化が無いことにした時、間違えて服の変換に関する部分も消してしまったんだと思う」

「つまり、七海の失敗であると」

「ああ。だから、すまない」

 俺がそう返事すると、二人は顔を見合わせ、また戻した。

「くかか、別に構わぬ。なに、あまり不自由があるわけでもない」

「首肯。そういうことですので、あまり気になさらず」

「・・・すまない」

 そんな会話をしている内に、ショッピングモールの入り口が見えてきた。

 さて、もうこの話題は終了。今は買い物を楽しもうか。

 

 数時間後。

「結構買ったな・・・」

「主な物が、我らが身に纏う羽衣であるからな。多くなるのは必然であろう」

 買い物袋6袋分。勿論、俺が持ってますよ?

 まあ、耶倶矢と夕弦が1袋ずつ持ってくれてるけど。

 買った物は、服がその殆どを占める。あとは、小物。

 俺の物はあまり無いんだけど、二人の分が多い。

「心配。あと1袋ぐらい持ちましょうか?」

「いや、大丈夫、軽いから。俺こそ悪いな。持たせてしまって。持とうか?」

「拒否。これは七海には持たせられません」

 持たせられません、って。

「何で?」

「質問。七海は女性用の下着等が入った袋を、そんなに持ちたいのですか?」

「・・・すいませんでした」

 うん、あれだね・・・謝るしかないね。

「えと、じゃあ、耶倶矢もか?」

「否定。耶倶矢の分もこっちに入ってますよ?」

「あれ?じゃあ何で、あいつは持ってるんだ?必要無いのに」

「推測。・・・きっと、七海のことを想っているんですよ」

「は?()って?どういうことだ?」

「微笑。なんでもありません」

 出た。また、なんでもありません、だって。

 これ言うときは大抵、何かあるときと思うんだ、俺。

 ま、考えても仕方ない、か。

「む、我の名を呼んだか?七海」

 そうしていると、興味深そうにキョロキョロしていた耶倶矢が、こちらに戻ってきた。

「応答。いえ、単に耶倶矢のことを話していただけです」

「我のこととな?」

 まあ、間違ってはないな。

「肯定。はい。例えば、耶倶矢の好きな食べ物とか」

「ふむ」

「今日選んでいた下着とか」

「・・・・・・は?」

「スリーサ―――――」

「うわーー!!それ以上は言わなくていいから!嫌な予感がする!」

 ・・・何言ってんだろう。

 そんな風に傍観していると、

「ていうか七海!そんなこと話してたの!?」

 え!?こっちに飛び火してきた!

「は!?いや、んなわけねえだろうが!」 

「注釈。きっと誤魔化していますよ」

「ほんと!?」

「騙されてんじゃねえっ!」

 はあ・・・まったく、何やってんだか。

「ほら、そんな顔すんな。別にお前の胸は貧しいなんて話はしてないから」

 スリーサイズって言おうとしたんだろうし、耶倶矢もその話題だと思っているだろう。

「・・・・・・」ブチッ

 ん?今何かが切れる音が・・・

「七海、遺言は書いた・・・?」

「お、おい、耶倶矢?どうした?」

 耶倶矢から、ものすごいプレッシャーを感じる・・・!

 いや、マジで逃げ出したいレベルなんですけど、これ!

「だ~れ~が~・・・」

「おう!?」

 さ、さらにプレッシャーが濃くなった・・・?

 っていうか、もうオチが分かるんですけど!超メジャーでベタな展開が待っているでしょうね!

「貧乳じゃこらぁぁぁぁ!!」

「だからそんな話はしてなうわあああああ!!」

 急いで逃げるも、時既に遅し。すぐに追いつかれる。

 そして、昼過ぎのショッピングモールに、俺の悲鳴が響いた。

 視線の先では夕弦の嘆息する姿が。見ているなら助けてくれよ!




 はあ、前書きの通り、絞ればよかったかなぁ・・・と後悔している今日。
 ポジティブに考えましょう。そうです。時間軸的に無理だったけど、他のヒロインも書きたかったから、とか!
 あれ?そこまでポジティブじゃない・・・
 
 ま、まあ、いいですね。
 さて、あまりにも話が進まないので、章の変更をさせていただきました。身勝手な変更、申し訳ありません。

 それでは、次回も読んでいただけることを願いつつ、ここらで終わりとさせていただきます。

 な、なるべく早く、美九を書きますので!どうかご辛抱を!

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