緋弾のアリア その武偵……龍が如く   作:ユウジン

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龍達の討ち入り

「見えてきたぞ……」

 

一毅が言うと皆も見に来た。

 

「アンベリール号……」

 

キンジは苦虫を噛んだような顔になる。

キンジとは間接的にであるが因縁深い船である。

 

 

さて、一毅たちは現在海の中でそれぞれ食事をとったり睡眠とったり、

 

「あかりちゃん~」

 

とくっついていたり……

 

「って志乃、お前何してるんだ」

「あかりちゃん成分吸収中です!」

「そ、そうか」

 

ライカはその百合百合しい光景から目を逸らした。

 

「それにしてもでっかいピラミッドですねぇ」

「そうだな……何であんなのおいてあんだ?」

 

ライカと一毅が首を捻ると、

 

(まじな)いですよ」

 

レキが答えた。

 

「どういうことだ?」

超能力者(ステルス)は皆さんが思ってるほど万能ではありません。使えば使った分だけ消費して何かしらで回復しなければなりません。ただああ言った風に式と呼ばれる物を掛けておく事で無限に超能力を使えるようにするというのを聞いたことがあります。ただその技術事態高くないと不可能な芸当ですがね」

「そう言えば白雪お姉さまがパトラは世界でも五指に入る超能力者(ステルス)だって言ってました」

「かなりヤバイ相手……ですね」

「ああ」

 

ライカに一毅が同意していると、

 

「……」

 

キンジは一人何かを考え込んでいた。

 

「キンジ?」

「ん?」

 

キンジがこっちを見る。だが何かゾッとした……いや、キンジの眼がネクラっぽいのは前々からだし気にならないが……何て言うか全てを見抜かれてるような感じだ……

 

「どうしたんだよ?」

「いや……」

 

キンジは目を逸らす。

 

「すまん……少し考えさせてくれ」

「ああ」

 

キンジは自分の目を抑える。

 

(眼が……どうかしたのか?俺の眼……)

 

「入ります……」

 

運転していた辰正の言葉に皆は頷いた。

 

 

 

 

 

「よいしょ!」

 

一毅が潜水艦の入り口を開けると皆も続いて出てくる。

 

「中は見た目より大きいんだな」

 

だが周りは砂だらけだ。

 

「こう言う時って砂の中から手が急に出てきて……何て言うのがお約束だよなぁ」

『っ!』

 

間宮、佐々木、ライカの3人が一毅の言葉を聞き飛び上がった。

 

「冗談だよ」

 

3人は一毅を怨めしそうに見る。

 

「ははは」

 

すると一毅は肩を叩かれる。

 

「何だよそんな怒んなくたって良いだろ。行くぞ」

 

だが一毅はふと気付く。そう言えば自分の視界には既に皆いる……そしてその皆は顔を青くして後ろ後ろと指を指す。

 

「何だよ。俺は志村 けんじゃ……」

 

一毅が振り替えると目の前に……

 

「グルル……」

「え?」

 

アヌビス?と言うか正式名称はゴレムにご対面である。

 

「うぉわ!」

 

一毅は遠慮なくぶん殴って吹っ飛ばす。

 

「び、びっくりした……」

「ビックリしてる場合じゃないぞ……見てみろよ」

 

キンジに言われ一毅が周りを見ると砂が人の形を取りゴレムに変わった。

 

「はは……俺これから冗談でもさっきみたいなこと言うの辞める」

「是非そうしてください」

 

一毅が殺神(さつがみ)を抜きながら言うとレキは言葉を返しながらドラグノフを構える。

 

「マジでこれから自粛してくださいね」

 

ライカは一毅に説教しながらトンファーを構える。

 

「ついて早々これぇ?」

 

間宮は嫌そうな顔をしながらマイクロUZI(ウージー)を構える。

 

「仕方ないよ。敵は待ってくれないからね」

 

辰正は受け流しの構えを取る。

 

「大丈夫だよあかりちゃん。あかりちゃんには指一本触れさせない!」

 

佐々木も居合いの構えを取る。

 

「まあパトラには俺たちの侵入がバレてると考えて良さそうだ……仕方ない」

 

キンジもベレッタを構えると、

 

「全員突撃だ!!!!」

 

キンジが叫ぶと皆は攻勢に入った。

 

 

 

 

 

「うらぁ!」

 

一毅は次々切り捨てながら跳ぶ。

 

「うっらぁ!」

 

振り下ろしで真っ二つにした。そこに背後から襲い掛かるが……

 

「ここは暗闇の中……一筋の光の道がある、光の外には何も見えず、何もない私は光の中を駆けるもの……」

 

ドラグノフの弾丸がゴレムを撃ち抜く。さらに、

 

「一毅先輩背中借ります!!!!」

 

ライカが一毅の背中に乗ると蹴りをブチ込んだ。

 

 

 

「くっ!」

 

間宮はゴレムの剣をギリギリで躱す。

 

「っ!」

 

そして一瞬間宮の眼が光り次の瞬間銃声が合計八つの銃声が響く……

 

「がう……」

 

両目、咽、心臓の部分に二発ずつ撃ち込まれたためゴレムは後ろに倒れた。

 

「人間相手には使えないけど……貴方達は人間じゃない」

 

 

 

 

「………」

『………』

 

辰正は三体のゴレムに囲まれていた……

 

「がう!」

「っ!」

 

後ろから来たがそれを避けつつ相手の勢いを利用し投げる。だがただ投げるのではなく頭から叩き落とすように投げた。

 

「がっ!」

「はぁ!」

 

更に別のゴレムを掴むと腕の関節を取り折りながら地面に投げ、そのまま地面に倒れたところに咽をぶん殴る。

 

「がぁあああううぉおおお!!!!」

 

突っ込んできたゴレムを見据える……

 

「っ!」

 

ゴレム一撃を横にスウェイで躱すと腹に一発パンチを撃ち込み顔を下げた所に腕を回し首の関節を極めるとそのまま後ろに倒れ首を折りながら巴投げの要領で投げる。

 

「どうだ!」

 

 

 

 

「………はぁ!」

 

キン……っと言う音を一瞬させながら佐々木はゴレムの横を通過する。

それと共にゴレムは横一文字に斬られ上半身と下半身に別れる。

 

「その程度ですか?」

 

 

 

 

「?」

 

キンジはゴレムに銃を撃ち込みながら違和感を覚える。

幾らなんでも弱すぎる。

時間がなかった?いや、準備する暇くらいあったはずだ。なのに前回あまりの早さに素の自分では銃弾を当てることすらできなかったゴレムに当てている。それに動きも単調だ。

それに他の皆も気づき始めている。パトラは何を考えているのだ?

だがそれよりも今はキンジは別のことが気になっていた。今のを差っ引いてもお世辞にもうまいとは言えない射撃であるのに銃が面白いように当たる。理由は分かってる。それは……

 

と、丁度最後の一体を一毅が斬った。

 

「なあキンジ……弱すぎやしないか?」

「それは俺も思っていた。幾らなんでも弱すぎる……これならカジノに表れた奴等の方が何倍も強い」

「まあとにかく先向かいません?その方がいいですよ」

「ああ……」

 

辰正に言われキンジは頷く。他の皆も武器を仕舞うと歩きだ……

 

『っ!』

 

その瞬間砂が再度集まりだしまた人の形となった。

 

【残念じゃったのう」

「この声は……パトラか!?」

【そうじゃ遠山 キンジ……馬鹿じゃのう。妾のゴレムがこれで終わりのわけがないじゃろう。これの真骨頂はこれからよ】

 

パトラがそういった瞬間ゴレムが一体を走ってくる。

だがその速度は先程のと比べ物にならない。

 

「くっ!」

 

一毅が咄嗟に殺神(さつがみ)で弾くが手に嫌な汗をかく。

 

【教えてやろう。これはな、確かに最初は弱い。だが倒され、復活する都度に強くなり……学習するのじゃよ。あ、学習自体は見るだけでも出来るがの】

『っ!』

【さぁて……あとどれだけ持つかの】

 

どこからともなく聞こえていた声が聞こえなくなる。

 

「来るぞ!」

 

一毅の言葉と共に飛び出してくる。

 

「くっ!」

 

間宮が銃撃するが全て躱されるか剣で弾かれる。

 

「なら私が!!!!」

 

佐々木が刀に手をかけたがほぼ同時にゴレムが柄を蹴って止める。

だがそこに、

 

「佐々木ちゃん!」

 

辰正の飛び蹴りが吹っ飛ばす。

だが腕でそれもガードされていた。

 

「完全に俺たちの動きを学習したってことか」

 

一毅が舌打ちする。

 

「………」

 

レキがドラグノフを構える……だが、

 

「がう!」

「レキ先輩!」

 

剣を投げて止める。剣事態はライカがトンファーで弾くがその間に距離を詰められる。

 

「やばっ!」

「おらぁ!」

 

それを一毅は刀で迎撃するが、

 

「くっ!」

 

簡単に受けられて距離を取られる。

 

「進化の振り幅でかすぎだろ」

「文句いってる暇はないですよ」

「…………」

 

そんな中でもキンジは黙っていた。

 

「どうした?」

「いや、何でもない」

 

キンジは目を軽く抑えた……

 

「どうする?」

「時間はなさそうだからここは奥の手で行こう」

「どうすんですか?」

 

キンジに視線が集まる。

 

「良いかお前ら……途中で絶対諦めるなよ……」

 

全員が頷いた瞬間……

 

「逃げろォオオオオオオオオ!!!!」

 

キンジは先に進むドアの方に全速力で走りだし全員がずっこけた。

 

「あはは~やっぱりかよ!」

「まあそんなオチでしょうね」

 

キンジとは付き合いが長い一毅と一年近くの付き合いとなったレキは流石に心得ており一緒に走り出す。僅かに遅れて一年生ズも追い付いてきた。

 

「なんですかそれは!どこが奥の手ですか!」

「だから鬼武偵神崎 H アリアをキレさせたときの奥の手、嵐が過ぎ去るのを待つため離れる!だ」

 

間宮とキンジは喧嘩しながら走る。

 

『っ!』

 

すると目の前にゴレムが立ちふさがる。

 

「ウォオオ!」

 

一毅が前に出る。

一撃で良い……

 

「アタレェエエエエエエエ!!!!」

 

一毅の体にピリッとした感覚が流れる。

それと共に剣が振り下ろされる……が、

 

「オォオオオオオラァアアアアア!!!!!!!!」

 

バン!と地面を一毅が蹴ると横に一瞬で跳躍……それと同時に一閃……ゴレムの頸が跳んだ。

あり得ない反応と速度に他の面々は驚愕する。

 

「グゥウウウワァアアアアア!!!!」

 

更にもう一体……それには場所的にキンジが相手をするしかない。

 

「くっ!」

 

だが次の瞬間キンジの視界が一瞬バツッ!とスパークした……

 

「っ!」

 

キンジは敢えてスレスレで躱す。

 

『なっ!』

 

他の面々が驚愕した……今の一撃は一毅のつい今の一閃を見て学習したのか最速の一撃だった。

だがそれを敢えてスレスレで躱すと言う芸当を見せ……

 

「シャ!」

 

ハイキックで鼻に爪先を叩き込むとそのままドアをぶち開ける。

 

「早く入れ!」

 

一毅は皆が入ったのを確認するとドアを閉め近くの重りになりそうな物でドアを塞ぐ。

それからキンジを見る。

 

「お前今……素だよな?」

「ああ……」

 

一毅はキンジの反応に本当に驚いていた。無論今のゴレムを何時斬ったのかも分からないままだがそれ以上にキンジの反応……まるで剣筋が完全に見えてるようだった。

 

「見えたのか?」

「ああ、見えてた」

「?」

 

見えたか?と言う問いに、見えてた……と言う返しは可笑しいような……だがそんなのを気にする間もなくドアがぶち破られんばかりに叩かれた。このままでは壊される。

 

「行くぞ!」

 

全員で先に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

一番豪華そうな扉を開ける。

 

「ふん、来たか」

「パトラ……」

 

玉座に座るパトラを見てキンジ達はアリアを探す。

 

「アリアならあそこの棺の中じゃ。安心するがよい。まだ死んではおらぬ」

「何でアリアを狙ったんだ?」

「……………」

 

キンジの問いにパトラは目を細めた。

 

「イ・ウーを手に入れるためじゃ」

「何故だ?」

「妾が世界の頂点に立つため」

「おいおい、世界征服でもするのかよ」

「まあそういうことじゃ」

『………………』

 

一毅は冗談で言ったつもりが肯定され皆で黙った。

 

「ブラドも本当は妾が呪いをかけ、倒してやったと言うのにイ・ウーの奴等はアリア達が倒したなどと抜かす。群れて倒すのは弱いやつのやることじゃ」

 

そう言ってパトラは立ち上がる。

 

「安心せい。綺麗な女子(おなご)は生かす。だが男はいらんから労働でもさせる。側近も女で固めたい。まあ金一はずっとカナにさせておく。あやつにあんなことをされてから眠れん」

 

するとパトラはキンジを睨む。

 

「じゃが遠山 キンジ。お前は絶対殺す。お前は金一に面影が似とる。向かっ腹が立って仕方がない」

「そりゃ兄弟なんだから似てて当たり前だろ……」

「キンジ……金一さんはあいつに何したんだ?」

「まあ……ちょっとな」

 

キンジはそう言って銃を抜く。

 

「ふむ……覇王(ファラオ)である我に(それ)を向けるか……良いだろう」

 

すると次の瞬間地面からゴレムが6体現れる。

 

「先程の進化ゴレムじゃ……強さはさっきのと同じじゃから強いぞ」

 

パトラがそう言うと襲い掛かってくる。

 

「くっ!」

 

一毅は殺神(さつがみ)を抜くと6体全ての攻撃を捌く。

 

「キンジ!走れ!!!!」

 

キンジは棺に向け走り出す。

 

「っ!」

 

ゴレム達が通せんぼしようとしたが……

 

「邪魔すんな!!!!」

 

キンジが一瞬で隙間をすり抜けていく。

 

「お前らの相手は俺たちだぜ」

 

更に一毅達がゴレムの前に立ちふさがる。

 

「行くぞ!」

 

第2ラウンドの開始である。

 

 

 

 

 

「くぉ!」

 

一毅はゴレム剣を殺神(さつがみ)を捌くが一撃一撃がアホみたいに高い威力を持っており気を付けないと刀を弾き飛ばされてしまいそうだ。

 

「こんのぉおおおおお!」

 

一毅は刀をぶつけると巻き上げ剣を上空に打ち上げる。

 

「二天一流!秘剣・巻鳶斬り!!!!」

 

3連斬を叩き込み倒すが……

 

「グルル……」

「くっ……」

 

復活する。

 

「くそ………」

 

一毅は舌打ちした。

 

 

 

「うっ!」

 

剣が近くを通過する……躱したのに凄まじいまでの圧迫感(プレッシャー)にライカは潰されないように心を落ち着けつつもトンファーの連撃を叩き込む。

 

「おら!」

「がうっ!」

 

だがそれをゴレムは防ぐと切り返してくる。

 

「喰らえ!」

 

ライカはバックステップで距離を取りながら懐から出した蝙蝠の形をしたブーメランを出すと投げた。

 

「っ!」

 

それをキャッチしたが……

 

【ピピピ!】

 

次の瞬間爆発した。

 

「ふぅ……」

 

だがゴレムは再生した……

 

「く……」

 

ライカはトンファーを構え直した。

 

 

 

 

 

「うわ!」

 

間宮はゴレムの速さに何とか着いて言っていた。

元々身のこなしや速さはキンジほどでないにせよ元公儀隠密である間宮の末裔だ。低い筈はない。無論普段は殺さないような戦い方を強いられる武偵活動とは違い手加減が要らないと言うのは大きいとは思うが……

だがそれにすら簡単についてくるゴレムは驚異としか言いようがなかった。

 

「っ!」

 

横凪ぎの一撃を間宮は伏せて躱す……

そして、

 

「はぁ!」

 

顎に銃口を押し付け発射……ゴレムが後ろに倒れた……

 

「はぁ……はぁ……っ!」

 

だがゴレムは何事もなかったかのように立ち上がる。

 

「うそでしょ……」

 

 

 

 

 

「ちぃ!」

 

辰正はゴレムの一撃を受け流す。

だが、それで体勢は崩さず耐える。

更にそのまま剣を振り上げる。

 

「うぉ!」

 

それをスウェイで躱すと辰正は、

 

「よいしょ!」

 

ゴレムが振り上げた腕を掴み関節を極めると折りながら頸に手を回し一回転させる。

 

「どうだ?」

 

だがゴレムは頸を掴むと強引に元の位置に戻す。

 

「全く……しつこい男は嫌われるよ?」

 

 

 

 

 

「はぁ!」

 

佐々木の刃がゴレムを狙うがそれを弾かれる。純粋な剣速のみに限れば一流一歩前程度の速さがある佐々木の一撃だがそれを簡単にゴレムは止めた。

 

「くっ!」

「がう!」

 

更にゴレムは無茶苦茶な腕力で剣を振り下ろしてくる。

腕力においては貧弱甚だしい佐々木は避けの1手だ……

そしてゴレムの一撃を躱しきると……

 

燕返(つばめかえ)し!!!!」

 

渾身の燕返(つばめかえ)しがゴレムを切り裂く……

だが瞬時に形が形成され直し復活した。

 

「何か弱点は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

キンジは皆の苦戦を見つつも自分が割り込んだ所で状況は変わらないと分かってるためアリアの救助(セーブ)を急ぐ。

だが、

 

「させると思うとるのか?」

「っ!」

砂鉄で作ったと思われる剣が振り下ろされキンジは躱す。

 

「ふむ、回避能力は中々高いようじゃの」

「パトラ……」

 

キンジは何時でも蹴りを出せるように構える。

 

「ほほ……やる気か?」

「…………」

 

キンジはパトラに答えない。

 

「はぁ!」

 

パトラが剣を振り下ろす。

 

「っ!」

 

キンジはそれを半歩下がり躱す。

 

「なに?」

「っ!」

 

キンジは更に来た斬撃を全て紙一重で躱す。

 

「ふむ……避けてばかりでは勝てんぞ!」

「分かってんだよ!」

 

キンジのミドルキックがパトラを狙う。だが、パトラはそれを後ろに跳んで躱すと、

 

「ふむ……ならばこれならどうだ?」

「っ!」

 

急にキンジは自分も体が乾いていくのを感じた。

 

「か……はぁ……」

「残念じゃったの」

「ぐ……」

 

視界が滲んでいく……眼が乾く……舌が乾く……命の灯火が……消えていく……

だがそこに銃声が響く。

 

「っ!」

 

同時にキンジに水が掛けられた。

 

「お前は……!」

「あんたは……!」

 

キンジとパトラは同じ方向をみる。そこには月を背に立つ一人の美女……美と言うものの体現者。

 

「この戦い……私も参戦させてもらうわ」

「金一……いや!」

『カナ!!!!』


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