緋弾のアリア その武偵……龍が如く   作:ユウジン

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龍と新たな仲間

さて、魔剣(デュランダル)改めジャンヌ・ダルク30世はキンジのエアストライクと自身が絶対の信頼を寄せていた剣を三分割された為か呆然としていたところをアリアに全身手錠で縛られ捕まった。

その後の処置だが一旦尋問科(ダキュラ)預かりとなり綴が尋問することとなった。頑なに黙秘するジャンヌではあるが、

 

「こいつは活きがいいなぁ…」

 

と初めてみる笑顔で笑っていた…内心壊れる前に白状することを強く進めながら一毅たちは戻ってきていた。

更に一毅はアドシアードの会場に戻ると一毅に成り済ましたライカが丁度優勝したところだった。

そのため控え室に行ってみると…

 

「おーいライカ。試合お疲れ…」

「キャア!」

 

なんの因果か着替え中に乱入してしまった。レキとは今更裸見ても顔に服を投げつけられる位だからどうということはないがライカのは不味い。

 

「すまん!」

 

一毅は外に出た。

 

(やっべぇ…)

 

黒のレースという大人っぽい下着だったためか脳裏に焼き付いている。

何かクラクラしてきたと言うか鼻から熱い液体が出てきそうだ。

 

(って待て!俺にはレキがいるんだろうが!バッカヤロウ!!!!)

 

バキィ!っと一毅は自分で自分の頬をぶん殴った。

 

「うわぁ!」

 

ライカは着替え終わったと言う旨を伝えに外に出たところで一毅が自分をぶん殴った瞬間と鉢合わせし驚く。

 

「ど、どうしたんですか?」

「自分を戒めていた…」

「?」

 

ライカには意味がわからなかったが控え室に招き入れられる。

 

「しかし優勝するとは思わなかったぞ」

「そりゃあ一毅先輩の身代わりですからね。流石に負けられませんでした。ただ決勝戦の相手には苦戦しましたが一毅先輩との特訓が役立ちましたよ」

「え?」

「一毅先輩の【二天一流・拳技 受け流し】…使わせてもらいました」

「え?あれ使ったの!?」

「も、問題ありました?」

「いや、問題はないけどまさかあれ使うって…結構タイミングシビアだぞ?」

「そこは普段の相手がSランクですから」

「なるほどね…」

 

これは本当に将来延びるな…と一毅は内心思う。

 

「まあいいさ。それで?報酬の今度買い物に付き合って飯奢るって奴だけど何がいい?」

「何でもいいんですか?」

「おう」

「じゃ、じゃあ焼肉行きましょ」

「良いぜ」

 

うら若き男女で行く場所ではないがそこは二人とも強襲武偵(アサルトDA)である。疑問など無い。

 

「あとそうだな…俺が思っていた以上に活躍してくれたし何か追加報酬出すぞ」

「え?」

「何がいい?何でもいいぞ?」

 

何でもいいぞ…その言葉にライカは一瞬トリップしかけるが何とか戻る。

 

「す、少し待ってください。次のデート…もとい、奢って貰うときまでには考えときます」

「そうか」

 

するとそこにあかりと辰正が入ってきた。

 

「あ…桐生先輩も来てたんですか」

「ああ」

(何だろう…このあかりと辰正が出してる微妙な顔…)

 

詳しくは2話前の話を読んでもらえばわかるがあかりと辰正はライカの秘めた方が良いかもしれない思いを聞いて非常に微妙な気持ちなのだ。

 

「と、とりあえず優勝おめでとうライカ…まあ桐生先輩に成り済ましてたけどね…」

「良いんだよ別に」

 

ライカとしては一毅と一緒に出掛けられると言う事の方が重要だったりする。

 

「ん?」

 

すると電話が来た。

 

「ハイもしもし?」

【一毅さん、これからアドシアードの打ち上げ兼少しアリアさんからお話があるらしいので校門前まで来てください】

「了解」

 

一毅は電話を切ると立ち上がる。

 

「じゃあまたな。スケジュール決まったら連絡してくれ」

「あ、はい」

 

そう言って一毅は出ていく。

 

「…うへへ…」

ライカは頬が緩む。

 

(ライカの思い…これは友達として止めるべきかな…)

(ぎゃ、逆に友達として応援して上げるべきか…)

 

あかりと辰正の頭を大いに悩ませたのはまた別の話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、校門前に行くとレキが居た。

 

「アリアさんたちは先に行くそうです」

「そうか」

 

それから歩き出す。

 

「今回はお疲れさまでした」

「まああと少しで氷の彫像に成るところだったけどな」

「その時は私が一肌で脱いで人肌で暖めてあげます」

「普段から暖めて貰ってるんだけどねぇ」

 

ちっ!リア充が…と言う声がどこからともなく聞こえたのは余談である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言うわけで…今回はお疲れさま」

『お疲れさま』

 

一毅、レキ、アリア、キンジ、白雪はお互い頭を下げる。この面々で今はファミレスに来ていた。

 

「まあ今回の貢献度だけど私、一毅が3、白雪が2、レキとキンジが1ってところね」

「おい…結構俺は動いたと思うぞ」

「確かに白雪を引き戻したのは誉めてあげるけどジャンヌ・ダルクの逮捕事態は最後にちょこっと動いただけでしょ?」

「マジかよ」

「まあ白雪の一時的な離反はお前が要因でもあるんだから諦めな」

 

キンジは首をかしげた。こいつは本当にバカだと思う。

 

「まあ今回で分かったんだけど…流石にキンジたちだけではチームの幅が小さいと思ったの…だから白雪!」

 

アリアは立ち上がると、

 

「あんた、私の奴隷になりなさい!」

「え?」

「お?」

「はぁ?」

「………」

 

上から順に白雪、一毅、キンジ、レキである。と言うかレキはこの瞬間でも音楽を聴いてる。最近の流行りはJ-POPらしい。特にT●KI●とか聞いている。

 

「ど、奴隷!?………き、キンちゃんおのなら…」

 

良いのかよ…と内心突っ込むと、

 

「と言うわけで白雪!明日からあんたはキンジの部屋に自由に出入りして良いわ!チームワークを高めるのよ」

 

そう言ってカードキーを投げ渡す。いつの間に作ったのだろうか…

 

「ありがとうアリア様!!!!」

「って待て!あそこそもそもは男子寮だぞ!」

「今更ですねぇ…多分そんな設定誰覚えてませんて」

「設定言うな!お前ら、俺の話を聞【ジャキ!】…てくれると嬉しいです…」

 

アリアに銃を向けられキンジは両手をあげて降参の意思表示をしながら自分の意見を言う…と言うか、

 

(立場低いな~)

(それも今更ですね)

 

一毅とレキは苦笑いした。

そこに頼んだ物が来た。

 

「と言うわけで奴隷四号が誕生したことを祝って乾杯!」

「乾杯!ああ~これでキンちゃんの部屋に行き放題!」

「あーもう…勝手にしやがれ!乾杯!」

「乾杯!…ん?奴隷四号ってことは一号かキンジだろうけど二号と三号は?」

「乾杯。私と一毅さんのことですよ。今更ですね」

 

新たなチームメイト…白雪を加えて一毅たちはコップをあげて軽くぶつけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあアリア…やっぱり俺の貢献度が1って言うのは納得いかんぞ」

「全く…」

 

ファミレスでの打ち上げ後、そのままキンジの部屋で皆だらけていた。

 

まあ白雪は生け花を飾ったりしており動いて入る。レキは壁に持たれていた一毅の腕を暖簾のように潜って通り抜け膝の上に座ると自分の特等席でスヤスヤ寝出した。それを一毅は頭を撫でてやりつつアリアとキンジのやり取りをみる。

 

「まあ確かにあんたも頑張ったわ。だから安心しなさい。あんたはいまだにちょっと強さに並みがあるけど…私の大切なパートナー()よ」

 

キンジの顔がミルミル赤くなる。正に茹で蛸…だがキンジ…お前はそこでアリア可愛いとか思うからひどい目に遭うのである。

だがそこに、

「大切ってなに!?」

『え?』

 

ブラック白雪…通称、黒雪が降臨した…

 

「これからリードすれば良いの!私だってキスしたんだからああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

黒雪となった白雪はイロカネアヤメをブンブンぶんまわし暴れまわる。と言うかキンジがヒステリアモードとなったきっかけが分からなかったがキスしてたのか…こっちは氷の彫像に成り掛けたってのに…

 

「キス!?あんた何してんのよ!」

「ま、待てアリア!」

「てぇええええええんちゅううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!」

「はぁ…」

 

一毅は寝息を立てるレキをお姫様だっこで抱え上げると、

 

「か、一毅助けて…」

「自分で撒いた種だ…自分で何とかするんだな」

 

たまには良い薬だ。

 

「行くなぁあああああ!!!薄情者ぉおおおおおおおお!!!!」

 

キンジの叫びを無視して一毅は行ってしまう。

そして外に出ると、一毅は星が輝く空を見た。少なくともイ・ウーと言うか組織の人間とはまだ縁が切れそうにない…ジャンヌ以上の者だっているだろう…

 

「強く…ならねぇとな…」

「大丈夫ですよ…」

「え?」

 

起きたのかと思ったが寝言のようだ。

 

「私が…居ます…」

「そうだな…」

 

彼女のためなら幾らでも強くなれる…そんな気がした…

それから一毅はレキにキスを一つしてから自分の部屋に戻った。


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