緋弾のアリア その武偵……龍が如く   作:ユウジン

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龍は遅れてやってくる

「一毅……何でお前がここにいんだよ!」

 

キンジは突然の登場に驚愕しつつ、叫んだ。

 

「あぁ?そりゃお前……カイザーに追っかけられて逃げてきたんだよ!酷いんだぜあいつ!装甲車までひっぱりだしてきて機関銃ぶっぱなしてきたりすんだぜ!しかも町中だぞ!極めつけにロケット弾出してきて慌てて川に飛び込んだんだよ!その後はひたすら泳いだり陸に上がったりまた飛び込んだりしているうちに気がついたら海に出ててそれでも追っかけてくるから泳いで逃げ続けてたら海が荒れて遭難してよぉ~」

 

一毅は語るも涙聞くも涙の話を続ける。

 

「流石に意識が遠くなってってさぁ~。あ、こりゃ不味いと思ってたらなんか全身がビリビリ~て来てさ、なんかこっちに来たら味方いるわぁ~って感じてとにかくそっちの方に来たらなんか滝があって船あるじゃん?なんか怪しいなぁ~って思って乗り込んだら船内に山のような握り飯とかあってさ!腹も減ってたし食いながら散策してたら何かみたことある武器が放置してあって首かしげたりしてたら今度は上が騒がしくなって何ごとかと上がってきたらお前らがなんか囲まれてるし慌ててとりあえず指示とばしてたイバリヤを投げ飛ばしたんだ!」

 

と、一毅は言った。因みにイバリヤではなくイヴィリアである。

 

「いやぁ~俺ってマジでラッキーマンじゃね?勘できたらキンジたちに出会えたしさぁ~。遭難しかけたときは海のモズクになるかと思ったけどさ」

「それを言うなら海の藻屑ね」

 

とロキがつっこむとその場の面子はウンウンと頷いた。一毅はそれをみて頬をひきつらせたが……

 

「まぁそうとも言うさ。ホラよ!」

『っ!』

 

 

一毅はそう言うと手に持っていた武器をぶん投げた。一毅の肩力で投げられたそれは敵の頭上を飛び越えロキたちの足元に落ちた。

 

「私の銃!」

「私の剣ではないか!」

「やっぱそうだよなぁ~。ここに来るとき武器庫見つけてさ。そこに落っこちてた。何かみたことあるなぁって思って持っておいたんだ。俺って頭いいなぁ~」

 

アッハッハと笑う一毅……それをみてキンジは苦笑いした。

 

「こ、このぉ……」

「ん?」

 

一毅が声の方を振り替えると水を垂らすイヴィリアが船に這い上がってきたところだった。

 

「た、たった一人増えただけよ!皆!やってしまいなさい!」

『っ!』

 

魔女連隊の皆はイヴィリアの号令で慌てて構えた。

 

「フッフッフ……俺が何の対策もせずに来たのかと思ったのか間抜けがぁ!」

 

そう言って一毅は懐からベルトみたいなのを引っ張り出すとそこにくっついていたもののピンを次々はずした。

 

「久々の活躍の場だ!派手な花火と行くぜ!」

『げぇ!』

 

一毅が上空に投げたのは武器庫に保管されてた手投げ弾……更に背中に手を回すとガチャンと筒状の武器……有り体に言うとロケットランチャーをだした。

 

『げげぇ!』

「たーまやー」

 

シュボッ!っと言って発射されるロケット……それは壁に着弾して爆発を起こしたのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「げほっ!相変わらず何を考えとるんぢゃ……あやつ……」

 

頭がクラクラする感覚に襲われながらパトラがいると背後から殺気……それにとっさに反応しながら回避するとそこに立っていたのはジャンヌだ。

 

「パトラ……超能力者同士……お前の相手は私がしよう」

「ふん……儂も嘗められたもんぢゃな……」

 

砂の剣を作り出しながらパトラはジャンヌを見据える……ジャンヌも一毅が届けてくれたデュランダルを構えたのだった……

 

 

 

 

 

 

「くそ……いったい何の騒ぎだ?」

 

別の場所ではミサイルから脱出したカツェがいた。ミサイルが落下したカツェだが流石にあの場に放置はしておられずキンジがミサイルをリサと一緒に引っ張ってくる形で船まで持ってきたのだ。だがハッチが開かず悪戦苦闘……そのため今までこれなかったのだ。そこに……

 

「オラァ!」

「ウワァ!」

 

問答無用の急所に向かって放たれた銃剣の一突き……ギリッギリでカツェは回避した。というかフラフラだったのが偶然幸をそうしたと言う感じだ。

 

「またあったね……()()……」

「お前は……ロキか!っつうか殺す気か」

「当たり前でしょ!でなきゃ急所を銃剣で突こうなんてしないよ!」

「日本の武偵って言うのは殺し禁止なんじゃないの!?」

「日本にはね……こんな言葉があるんだよ……《バレなきゃ犯罪じゃないんですよ》ってね。異星人様も言ってたし」

「ニ○ル子かよ!分かるかんなそのネタ!日本のオタク文化は万国共通だぞ!特にうちの組織でもBL大人気だしな!」

「マジで!?」

 

ロキは思わぬ切り返しに驚愕した。

 

「あぁ……男女の恋愛は禁止されてても同姓の恋愛は問題ないからな」

「それは別の意味で問題出そうだけどなぁ……って!ちがうちがう!とにかく!今すぐここで光になれ!」

「普通魔女の私が悪役っぽいはずなのになんかこいつの方が悪そうだな……待てよ……こいつ倒せば敵減んじゃん!よっしゃやる気出てきたぁ!!!!!」

 

と、ロキとカツェの戦いが始まり……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

煙のなかで歩いてると一毅はなにかを踏んづけ下をみると何とローレッタがピクピクしていた。

 

「ヤッベ!味方踏んづけた!しかもシスターって不吉すぎんだろ!」

 

と一毅が慌てると後ろから叩かれた。

 

「安心しろ。そいつは敵だ」

「き、キンジ……」

 

一毅がそれはどゆこと?と首をかしげるとキンジが説明すると長くなるんだがと頭をかく……だがそれは長く続かなかった。

 

「成程……確かに良く似ている」

「あ?」

 

煙の中から出てきたのは一毅よりもデカイ背の女性……そんなの一人しかいない……閻である。

 

「キンジ……あの角って飾りじゃないよな?」

「俺もそれだったら助かるよ」

 

とキンジが言うと閻は笑う。

 

「角を怖がるか?お前の一族も昔はあったのだぞ?」

「……はぁ?」

 

一毅が唖然とした……当たり前なのでキンジが捕捉する。

 

「お前の遠いご先祖様が……鬼だったんだとよ」

「……え?」

「つまりお前は鬼の血を引いてるらしい」

「へぇ~……え!?じゃあもしかしていつか角はえたりすんの!?」

「それはない。長い間お前や亜門は人間と交わり続けたせいで幸運にも限りなく人間に近い体だ。いや……この場合不運か?」

「どういうことだ?」

「人間に近い体で我ら鬼の力を使ったらどういう結果になるかお前たちでも何となく想像はつくんじゃないか?」

「…………成程な……」

 

キンジは合点がいった。一毅は待ったく理解してないが……

 

まぁ閻が言いたいのはつまり、スーパーカーのエンジンのパワーを小型車に使ったらどうなるかと言うことだ。どれだけ体に損傷を溜め込んでいくか何て想像できない。

 

「まぁ……お前は亜門程ではないがかなり鬼の力に適合できてる方だ。そのせいだろう、ここに来れたのはな」

「どういうことだ?」

 

そうキンジが聞くと閻は言う。

 

「我ら鬼は身内の居場所を大体関知できる。今回桐生は危機的状況下におかれた……その時に私や亜門が同時にいた場所を咄嗟に感じ取ったんだろう。元々亜門に流れている鬼の血も同じだ。強い鬼が2体もいるこの場を感じ取っても何ら不思議じゃない」

「成程ね……一毅は分かったか?」

「……悪い……今混乱中……」

 

一毅は目をグルグル回しながら頭から湯気を出していた。そもそも亜門って誰?状態である上に待ったくわからんである。

 

「とにかくだ一毅……悩むのは後で好きなだけ悩め、今はこいつを何とかするぞ。少なくとも……多分敵なんだからな」

「お、おう」

 

一毅は頭を振って閻を見据える。

 

「一応聞くけど……戦わないわけにも行かないんだよね?」

「あぁ、折角だ。今代の遠山侍と桐生の強さ……見てみるのも一興だ」

 

そういう閻……つまり……二人まとめてこいと言っているのだ。余裕だな……だが、それが油断とは言えない相手だった。

 

「一毅……早速だが背中頼めるか?」

「任せろよキンジ……鬼退治と洒落混もうぜ!」

 

そう言うとキンジは銃とナイフを……一毅は二刀流となり一気に閻との間合いを積めた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにリサは……

 

「ヘループ!」

 

イヴィリアを口に加え魔女連隊の皆を相手に八面六臂の活躍をしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オォ!』

 

一毅は刀を振り上げると閻はそれを金棒を止める。

 

「キンジィ!!!!!」

「オォ!」

 

だが背後から一毅を台にするとキンジが飛び上がり踵落とし……閻はそれを掴んで止めた。

 

『っ!』

「いい一撃だ……だが桐生。まだ私の知っているアイツには程遠いなぁ!」

「っ!」

 

突然の圧力……単純なパワーを押し付けてきているだけなのだがそれでもすさまじいパワーだ。一毅じゃなかったら今頃スプラックだっただろう。

 

「チィ!」

 

一毅の体から純白のオーラ(ホワイトヒート)がでる……これで少しマシだ。

 

「ほぅ……キチンとそれは使えるのだな……」

「なに?」

「元々ヒート(そ れ)は鬼の技術だ」

 

そう言った閻の体から一毅同様……いや、一毅より強い純白のオーラ(ホワイトヒート)が溢れた。

 

「んあっ!」

「人間もたまに使うものがいるがな……あんなもの殆ど見た目だけ真似た劣化版……証拠に赤しか使えん」

 

そういえばキンジや呂布や辰正も深紅のオーラ(レッドヒート)しか使えない……その辺気にはなっていたんだがそう言う理由だったのか……

 

「さぁ……もっと派手に行くぞ!」

『っ!』

 

閻はキンジの足をつかむと一毅に向けて降り下ろす。

 

「一毅避けろ!」

「くっ!」

 

一毅はキンジの命令通り受け止めなかった……キンジもただ一毅を案じた訳じゃない。そうした方がお互いにダメージが少なくてすむからだ……

 

(橘花!)

 

地面に叩きつけられる直前キンジは橘花で受ける……ダメージはないことはないがそのまま食らうよりマシだ。木造なのも味方しキンジは気を失うことはなかったはかなりいたい……だがそこに一毅が割り込み閻と対峙する。

 

「オォ!」

「ハァ!」

 

一毅の刀と閻の金棒が激しい音を立ててぶつかる……

 

「クッソ……」

 

手が痺れる……今まで会った相手の中で純粋なパワーなら比肩無しだろう。流石人外……ってな……

 

「成程……確かに亜門の言う通り良い眼をしている」

「さっきからその亜門って誰だよ!」

「お前の親戚だ。遠いな」

 

そう言いつつ閻は一毅の刀を弾く。

 

「ヤベ……」

 

一毅にできた隙……そこを見逃す閻ではない。素早く金棒を持ちかえ一毅に向けて振りあげた……だが!

 

「ウッシャア!」

「っ!」

 

桜花で加速させた上段蹴り……それで閻を蹴り飛ばした影……勿論キンジである。だが閻はガード済みだ。手は多少痺れたようだが大きなダメージはない。

 

「全く……鬼ってのは皆こうなのかい?」

「まぁ……人間よりは強いがな……私も腕っぷしには覚えがある。私より強いのは覇覇美様位だな……もう死んだものたちの中には結構いたがな……桐生と亜門の先祖もその一人だ。男に変化した鬼の一人であったしな」

「男に変化?」

 

キンジが首をかしげると閻は鬼とは基本的に女しか生まれずその中で強さを一定水準以上に強さを上げたものが男に変化しその男が女を孕ませて次代を作っていくらしい……つまり結果的に強い鬼の子供が生まれていく……逆に言えば強くないと男にならないので男になった鬼は総じて鬼の中でも化け物らしい。

 

「だが桐生たちの先祖は変わり者でな。自分の武を振るう訳を見つけたいとか言い出して人里に降りていった……仏門に入ったとか結局悟り分からず破戒僧になったとか、み……み……何とか、よし何かと言う者に付き従い全身に矢を受けて死んだ。まぁ仁王立ちで死んだのだから大したものだがな」

 

どっかで聞いたことあんだよなぁ……その話……っとキンジは苦笑いした。

 

「だが私たちもかなり最近だ。アイツに子孫がいたと知ったのはな……それが方や日の本に……もう片方は世界中放浪する者に別れ生き延びていたとは……血を感じたよ。変わり者のな」

「失礼だなアンタ……」

 

一毅はしかめっ面をした。だが、

 

「だがやはり……お前たちが本調子ではないと詰まらんな」

 

そう言って閻は闘気を霧散させて金棒を下げる。

 

「そろそろ我らも引き際だ。今回は引くとしよう」

 

そう言って閻は拳を握ると……

 

「ふん!」

『っ!』

 

床を殴り付けた……その拍子に船が軋み一毅やキンジだけではなく周りの面子も一瞬固まった……その瞬間を見逃さず閻は飛び上がるとあっという間にマストを飛び上がっていきそのまま水に飛び込むとさっさと退散していった……

 

「引くと決めると迷いないなぁ……」

 

キンジと一毅は閻の行った方向を見たが既に豆粒になった閻を見るしかできなかった……

 

「しかし……いってぇ……」

 

一毅は床に経たりこんだ。体力の限界である。ここに来るまでで消耗しすぎたのである。閻相手にするのであれば最低深紅のオーラ(レッドヒート)……いざとなれば極めし者のオーラ(クライマックスヒート)を使わねばまず身体能力に開きがありすぎて相手にならないのだが純白のオーラ(ホワイトヒート)が限界であった。

 

キンジもそうだ。いくらヒステリアモードになっているとはいえ一回死んでここに来るまででも疲れがあった……二人とも本調子とは程遠い……無論閻が化け物なのが一番である。化け物じみた……何て言うやつは結構見たが相手は本当に人外だ……

 

「しかしここで座り込んでる場合じゃないぞ……」

 

まだ戦いは終わってない……とキンジが言うと一毅も頑張って立ち上がる。この船の上には未だ多くの敵がいるのだ。すると、

 

『え?』

 

そこに無数のヘリや船が来て取り囲んできたのだ……そして、

 

「トオヤマ!」

「ワトソン!?」

 

そう、ワトソンが……正確にはリバティーメイソンが来たのだ。

 

「どう言うことだ?桐生にカイザーが撃ち込んだ銃弾に着けたGPSを追ってきたんだが何で眷族(クレナダ)との戦いになっているんだ!?」

「いや……色々あってねぇ」

 

キンジは肩を竦めた。そして息をたっぷり吸う。

 

「両者ひけぇ!」

『っ!』

 

キンジがそう怒鳴ると眷族(クレナダ)師団(ディーン)で分かれた。

 

「一旦戦闘中止だ!俺の話を聞いてもらう!これ以上戦っても眷族(クレナダ)のじり貧だぞ!」

『………………』

 

その通りである……一毅が結果的につれてきたリバティーメイソンのお陰で師団(ディーン)の戦力が優勢だ……これ以上の戦闘は眷族(クレナダ)のじり貧であるのは火を見るより明らかだった。

 

「今すぐに投降しろ!交渉にも応じる!……とそこのワトソンがいっている!」

「おい!面倒な部分は僕に押し付ける気か!」

 

と、ワトソンの抗議が入ったがキンジはウィンクして頼む。それに弱いワトソンもワトソンであるが……

 

「もう戦争は終わりだ!これ以上やるなら……うちの最高戦力が相手するが?」

「おう、相手するぜ?」

 

と、一毅も精一杯強がる。いざとなったら自爆覚悟で極めし者のオーラ(クライマックスヒート)使ってやると言う覚悟でいる。

 

眷族(クレナダ)のイヴィリアは一毅が戦車を叩ききったのをみている……下手に大暴れされると危険なのは知っているし他の面子も一毅だけでなく殺せないキンジをみて戦うのは得策じゃないと踏んだのだろう。

 

「私は良い……でもカツェや配下の子達に手は出さないで」

「君にも手は出さない。カツェは俺の親友の恩人でもあるからね。丁重に扱うさ」

「なら……もう手はないわね」

 

イヴィリアは言う……

 

「降参よ」

 

パトラも剣を捨てた。

 

「これぢゃからキンジとは戦いとうなかったんぢゃ」

 

カツェはロキと戦っていたが結局魔力がガス欠を起こしロキも銃弾が無くなり互いに手がなくなった挙げ句髪を引っ張りあい頬を引っ掻きあいスカートとか服装グチャグチャにしあうキャットファイトを繰り広げていたが……

 

「……一旦やめるぞ」

「……そだね」

 

一旦二人は離れる。

 

「一つ聞きたいんだが……遠山も敵じゃないよな?」

「……お姉ちゃんやライカと話すときあんだよね……一番の敵って実は遠山キンジ先輩じゃないかって……」

 

と言う冗談話をするくらいには通じ会えたらしい。

 

「ほんじゃまぁ……これにて一件落着!……だな?」

 

キンジが言うとリサが背後に降り立ち……

 

「アオーン!」

 

と、遠吠えを響かせた……その勝鬨にも似たその声はどこまでも……どこまでも響いていく……

 

「やっぱり……お前はうちの勝利の女神だぜ。男だけど」

「む?そうか?」

 

何て一毅とキンジはやり取りを交わす……

 

「つうか風呂入りてぇ……飯も食いてぇ……寝てぇし……あっちこっち撃たれてるからそっちも治療したい……」

「良くそんな体でここまで泳いできたもんだぜ……」

「そりゃ人間じゃないことが判明したし?」

 

と一毅が言うとキンジは言った……

 

「だがお前はお前だろ?」

「…………」

 

一毅はキンジをみた……

 

「何だ?」

「いやー……やっぱお前は変わんないなぁと」

「そうか?」

「あぁ」

 

一毅とキンジは笑う。

 

「とりあえず帰るぞ。そろそろ日本にな」

「よっしゃ!」

 

一毅はキンジと一緒に歩き出す……すると、

 

「お兄ちゃん!」

 

とロキに抱きつかれた。

 

「おーっ、久し振り」

「久し振りじゃないよ心配したんだよバカァアアアアアアア!」

 

とポカポカ胸を殴られた。

 

「お、おいおい泣くなって」

 

こうなられては鬼と戦える一毅も敵わない。慌ててフォローするしかない。

 

「桐生も女の涙には敵わないんだね」

 

と降りてきたワトソンが言うとキンジは言う。

 

「男は女の子の涙に弱い生き物なんだよ」

 

と言うとワトソンはまた笑ったのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにこの一件でキンジの名が更に売れることになる。そしてあるものはこう言った、不死人(アンデット)キンジ……と。




次回でやっと欧州編は終わりです。

一毅のルーツもやっとかけた……長かった……ここまで君のに150話以上かかってます……

さて一毅もキンジも今回はお疲れ状態だったため閻との戦いは二人でもお預け状態です。閻はきっちりキンジが倒すでしょう。一毅は……閻大好きのあの鬼と戦わせましょう。

さて、今回のバスカービル日記ですが……あれ?もう全員終わりました……またキンジに戻っても良いんですが……よし、今度はあの子にしよう!


バスカービル日記

執筆者・間宮あかり

某月某日

何かアリア先輩たちが交換日記をしているらしく何か私たちも書かないかと来たので書くことになりました。と言うわけで最初は私なんだけど何を書こう……とりあえず最近女子から辰正と付き合ってるって聞かれるのが増えたことかなぁ……中国から帰ってきてから増えた気がする。そういう間柄じゃないんだけどね……辰正モテるし私なんかどうとも思ってないだろうしねぇ~。幼馴染みだよ幼馴染み。まぁ……便りになるかなぁっては思うけどね……やっぱり辰正も男なんだなぁって思うよ。きっと辰正にも良い女の子が現れるよ。頑張れ!

psあれ?辰正何で血の涙流してるの!?byあかり










でもやっぱり辰正に彼女できたら何かモヤモヤするんだよなぁ……

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