作者の趣味全開の当小説を読んでいただきありがとうございます!
これからも頑張りますので読んでいただけると幸いです。
最近登場人物が急に増えて困ってる人、ごめんなさい。
さらに増えました。
ただ、アニメにも出てたことがある人なのでそれほど困らないかも。
1945/1/14
0655
今日は日曜日だ。
よって、夜間哨戒任務があるがB隊はいつもどおり出撃待機を行う。
今日は午前中だったため俺も通常通り参加する。
朝食を済ませ、日の出一時間前になったので待機部屋のいすに座ってネウロイの襲来に備える。
「夜には夜間哨戒があるのに午前の哨戒に参加しなきゃいけないなんてなかなかハードだね。」
「伯爵か、仕方ないさ。ここは最前線だし夜間ウィッチはいつも人が足りてない。飛べる奴は飛ばさなきゃならないからな。夜のために魔力を残しておきたいから今日は来ないといいが。」
「まぁ今は冬ですし、昨日襲来したので今日は来ないでしょう。」
「ルマール、フラグを立てるな。」
「フラグ・・・?」
「いや、なんでもない。」
新聞を適当に選んでいすに座る。
早速広げたがその新聞はオラーシャ語だった。
すまない、オラーシャ語はさっぱりなんだ。その新聞を戻して英字新聞を取る。
「オラーシャ語は読めないのですか?」
「まぁね、知り合いにしゃべれる奴はいたが。ルマールは読めるのか?」
「дa.まぁ少しだけですけどね。」
それにしても、いろいろな新聞があるな。扶桑にカールスラント(ドイツ)、オラーシャ(ロシア)、オストマルク、ガリア(フランス)、ブリタニア(イギリス)、ロマーニャ(イタリア)などなどさすが多国籍軍。ただ最新の朝刊はオラーシャの新聞社が発行する英字新聞とオラーシャ語版のみだがな。
色々な新聞を読み比べしてみたいが英語とドイツ語と日本語以外は読めないから無理だな。
「紅茶とコーヒーが入りましたよ。」
ウィルマが全員分の飲み物を淹れてくれた。
「ありがとう。」「あ、ありがとうございます。」「ありがと。」
「いえいえ。」
ふう。まるで、休日だ。コーヒー飲んで新聞読んでるだけで給料もらえるとかネウロイとの戦闘を詳しく知らない奴が聞いたら怒り狂うだろうな。
結局午前中の襲来はなかった。
午後の任務をA隊に引継ぎお昼ご飯を食べ、報告書を3人に任せ、夜間任務に備えて寝る。
1730
およそ5時間の仮眠も取れた。
腕を伸ばして眠気を払っていつもの空を飛ぶときの服装に着替える。
食堂に行き、既に用意されている夕食を少し時間は早いが食べる。
すばやく済ませ、皿を戻し出撃準備にかかる。
格納庫に行くと先ほど帰還したA隊の面々がいた。寝ている間にスクランブルがあったのだろう。
「お疲れ様、熊さん。」
「あ、バーフォードさん。これから夜間哨戒ですか?気をつけてくださいね。」
「ありがとう。」
自分のユニットがあるところにいくと今日の夜間哨戒での飛行ルートが書いてある書類が置いてあったので目を通す。飛ぶ主なルートはレーダーの死角となりやすい谷や山の麓などが多かった。
1900から0400までの9時間となっている。
マジかよ、夜間哨戒ってこんな飛ぶものなの?魔力自体は食べ物を食べれば回復するとのことなので一応余分に持っていく。9時間連続で飛べないことはないがこれほど長い時間飛ぶことはめったにないので少し不安に襲われるがそれを振り切って銃のチェックを始める。
チェック完了。
ユニットを起動させる。チェックリストクリア、オールグリーン。
スタンバイ。
「いってらっしゃい。」
突然話しかけられて振り向くとそこには彼女がいた。
「ウィルマか。いってくるよ。」
「夜だからくれぐれも気をつけてね?」
「もちろん、こんなところでくたばるほど俺はやわじゃないさ。」
「なら安心した。」
「気をつけてね。」
「いってきます。」
そういって滑走路に向かう。単調なやり取りだけど十分に気持ちは伝わってきた。
それにしても死に行くのではないのだから何を大げさななんて思ったが、彼女だからこそ夜間の怖さというものを知っているのかもしれないな。まぁ、俺はいつもどおり任務をこなすだけだ。
1850 離陸
1900
エリアエコー到着、哨戒任務を開始する。
今日は新月なのであたりは本当に暗い。町の明かりもこのあたりは既に人が撤退しているためない。ルックダウンレーダーによって地面との距離が常に把握できるため衝突することなく夜間も飛ぶことが出来る。さらに夜間でも昼間のように見えるナイトビジョンのようなものもあり、昼と同様に飛ぶことが出来る。索敵は赤外線感知システム、空間受動レーダー、通常索敵レーダーが全自動で行う。万が一のときのために自分でもあたりを見て確認しているがはっきり言って俺が行うのはこいつを飛ばすことと敵を発見した際の攻撃のみとなる。もし、メイブが前のように戦闘機の形態だったら俺は要らない子だったはずだ。
それにしても、星がよく見える。遠くにはうっすらとオーロラも見える。
あれが北斗七星か。確か上からドゥーベ、メラク、ファド、メグレズ、アリオト、ミザール、ベネトナシュだったな。で、あれが北極星か。21世紀から前後数世紀はずっと北にあって西暦10000年位にはデネブが北極星の代わりになるとか聞いたがあれは本当なのだろうか。さらに視界を動かす。
カシオペア座か、Wだからわかりやすい。左からセギン、ルクバー、ツィー、シュダル、カフか。
これくらいきれいな夜空を見られるのはパイロットの特権だしな。
異なる世界に来ても星の位置は前と変わってない。
宇宙からしたら別の世界に来たことくらい些細なことなんだなと知らされた気がした。
2時間ほどたったころだろうか、突然通信が入ってきた。
『おーい、いるんじゃろ?』
誰だ、こいつ。とりあえず、無視する。俺じゃない可能性だってあるしな。
『わかっているぞ、無視するな』
指向性の通信?こちらに誰かがいるのをわかっている上で話しかけてきているのか?
『サーニャや下原さんから聞いています。502JFWのウィザードについては。だから警戒する気持ちもわかりますが、少しお話しませんか?個人的にも気になりますし。』
別の奴が話しかけてきた。サーニャや下原、勝手に話しやがって。
周波数を調節し、とりあえず話しかけてきている奴の位置を探す。
「とりあえず、身分を明らかにしろ。話はそれからだ。」
『むッ、失礼な奴じゃな。せっかくわらわが話してあげてる・・・』
「御託はいい。」
『506JFW所属、ハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン・ウィトゲンシュタイン大尉じゃ。ウィトゲンシュタインと呼ぶがいい。』
長いんだよ。
『連合国軍第一独立特殊戦航空団、ハイデマリー・W・シュナウファー少佐です。階級は気にせずハイデマリーでいいですよ。』
くそ、上官かよ。
「502JFW、フレデリック・T・バーフォード大尉だ。バーフォードでよろしく。」
それにしても506か。貴族だけの部隊だって聞いたことがある。いつ発足したのか分からんがとにかく面倒くさい奴らだ。
こういう奴にはあまりかかわりたくない。
『それで、そっちの状況はどうじゃ?』
「特に変わりはないな。」
位置特定、大尉はガリアのセダン上空、少佐はベルギカのサントロンか。相当な距離があるぞ。
彼女らの魔道針というのか長距離でもラグなしで通信できて、索敵も出来る優秀なものなのだな。
『さて、ウィザード。わらわはお主についていくつか聞きたいことがある。答えよ。』
「断る。さっさと基地に帰れ。」
うるさいな、だから貴族は嫌なんだよ。
声が響いて頭が痛い。
「躾はちゃんとしておいてくれ、少佐。」
『はい、なんかごめんなさい。』
『ハイデマリー!』
それから、数分後ようやくおとなしくなった。
『それでは、お話ししませんか。』
「あんたなら構わないさ。」
まぁ、シュナウファー少佐なら常識が通じそうだしな。
『早速なのですが、あなたは何者なのですか?情報を探そうにもまったくでないし急に沸いて出てきたとしか思えないのですが。』
はい、まったくをもってその通りです。突然この世界に来ました。
そういえば、俺に関する情報を各国はどれほど握っているのだろうか?
「悪いが軍事機密だ。ちなみにどれくらい知っている?」
『うちの部隊にはそなたと同じ軍の者がいるからのう、何でも空軍大将の伝家の宝刀らしいな』
「ブリタニア空軍の奴がいるのか?」
『バーガンデールだ。知らないのか?』
VFA-17所属のあれか。確か男として育てられたとかいってたな。元ベルギカの貴族で祖国が陥落したからうちに来たらしいな。
10番台だから防衛を主任務としているから最適ではあるが、なるほど。
『それと、初めてジェットストライカーユニットを実践配備した部隊であるとか。』
「まぁ、つけているのは俺だけだけどな。」
『ジェットユニットはどうなのじゃ?早いのか?』
「早いさ、だから周りの連中と速度を合わせるのが大変だな。それと魔力の消費量が多いからお前らはやめたほうがいいぞ。俺は元の魔力量が半端ないから問題なく飛ばせるが。」
本国に流れることも考え、少しうそも混ぜてみるか。
「まぁ、実際にはやめといたほうがいいぞ。一機作るのにも金や時間がかかり過ぎる。金属ひとつ作る過程からおれ自身の魔力を入れることでユニットと自分との魔力親和性を限りなく高めることでようやくジェットストライカーユニットとして動かすことが出来ているのだ。ほかの人が乗っても飛ばせないのはそのせいだ。いわばバーフォード専用機と言ったところか。」
『専用機ですか、すごいですね。』
「これくらいで十分か?次はこっちの番だな。506ってのはいつ発足したんだ?」
『まだじゃ。だが正式なお披露目はしてないだけで部隊の運用は行っているという状況じゃな。まだ来てない奴もおるし。』
なるほど。ガリアとしても防衛戦力はあるほうがいいからな。一刻でも早く守ってもらいたいっていうのが本音だろう。
「少佐、506ははっきり言って使えるのか?」
『んな、わらわが弱いと申すのか!』
「連携の面についてだ。貴族って無駄にプライドが高いからチームプレーに向いてないと思うのだが。」
『そうですね、不安です。』
『ほう?わらわが他のウィッチ達と連携がとれないと申すのか?』
『だって、大尉。チームプレーってしたことあります?前のあの戦闘の時だって・・・・』
『あれはこやつがわらわについてこられないのが悪いのじゃ!』
だめだ、こいつ。
『腕は確かなのですけどね。』
「なるほどね。今のやり取りで大体わかったよ。」
あと聞きたいことといったら、、、
ピーーー!
コンタクト。ヘッドオン。中型が一機。速度が速いことから偵察機の可能性あり、か。
『どうされました?』
「お客さんだ、切るぞ。」
『お気をつけて。』
『フン!まぁ、がんばるがよいぞ。』
「わかったよ。通信アウト。」
周波数を切り替えて本部に報告する。
「こちら502JFW、バーフォード大尉だ。エリアエコーNにて会敵。中型1、engage.」
『こちらコントロール、了解した。Good luck.』
初弾装填、安全装置解除。正面から突っ込んでくる。
コア位置特定、右翼の付け根か。面倒くさい位置にある。正面からじゃ一撃での露出は不可能か、なら上からだな。
上昇開始、まだ気づかれていないか。ネウロイは金属に反応するとどっかの報告書で読んだことがある。元の機体でもそれほど金属は多用されてないからやはり気づかれにくいのかも知れないな。
敵との距離が12000mくらいになりようやく軌道を変えてきた。
進路から考えるに谷に沿って巣に戻ろうとしているのだろうか。気づくのが遅いんだよ、既にこちらは高度を取ってある。
敵後方上空から一気に急降下してコアのある部分を狙う。
攻撃
着弾
反動でずれた分を修正し再び
攻撃
着弾
少しずれたか。
しかし着弾した衝撃で進路がぶれたのかそのまま谷の壁に突っ込んだ。
まずい!
すぐに目を覆った。それと同時にネウロイが爆散する。
こっちは突然強い明かりが出来るとカメラがそれにあわせて集光してしまうからだめなんだよ。少し遅かったのか目がチカチカする。
I have control.
Garudaの自動制御で速やかに戦闘空域から離脱する。
レーダーから反応が消えたところを見るとさっきの爆発でコアも爆散したらしい。
不覚、FAFじゃ夜間戦闘といってもそれなりの明るさはあったので新月でのこういった事態は想定していなかった。
時間がたち、目のチカチカもだいぶ落ち着いた。
You have control.
再び巡航状態に戻る。今日は失敗だったな。次回にいかせる機会が得られただけでも運がよかった。もし二機いたらなんて思うとぞっとする。
「コントロール、バーフォードだ。片付けたぞ。任務を続行する。」
『コントロール、了解。』
『なんだ、もう終わったのか。速いのう。』
「無線を聞いていたのか、趣味が悪いな。」
巡航状態に戻った数秒後にまた通信が来た。
『暇だしな。お主が戦っている様子を見たかったのだが距離がありすぎて捕捉できないので少しでも情報をと思ったのじゃが。お主しゃべらんからのう、何もわからなかったのじゃ。』
『お疲れ様です。中型一機と聞いていたのですが速いですね。』
「運がよかっただけさ。特に今日はな。」
『そうですか。』
再びエンジンの音だけが響く。
『お、日付が変わったのう。』
1/15(月)か、あと終了時刻まで4時間もあるのか。
星の位置もだいぶ変わったな。離陸直後見えていた星座のうち、もう半分以下にまで沈んでいるものもある。
『それじゃあ、わらわはこれで終了じゃ。後はほかの部隊に引き継ぐからのう。』
『お疲れ様、ハインリーケ。』
そういってウィトゲンシュタインはいなくなった。
「ウィトゲンシュタイン大尉とは知り合いなのか?」
すこし気になったので聞いてみた。
『えぇ、前に同じ部隊にいまして。でもハインリーケがこういう風に夜間哨戒中に誰かと会話をするのって珍しいんですよ。いつも“子供の遊びだ”とか言って絶対にやらなかったのに。プライドよりも興味のほうが強かったのかもしれません。』
「そいつは光栄だよ。まったく。」
『そうですか、よかったです。』
・・・・・皮肉が通じないか。
『初めての夜間哨戒任務はどうですか?』
「どうも思わない。敵を探し、いれば落とす。昼間とやることは変わらない。」
『・・・変わっていますね。初めてやる人はみんな怖いって言うものですよ?』
「夜間飛行自体は初めてではないし、昼間より敵が少ない分こっちのほうが幾分らくだね。」
『私は昼間の戦闘をあまりしないのでわかりませんが、確かにそうですね。けれど、誰も援護してくれないのが大変ですけどね。』
「それは自分の腕で何とかすればいいだろう。少佐という階級についているのであればそれだけ腕が認められているのだろう?なら問題ないだろう。」
『確かにそうですけど、そういう意味ではなくですね。あっ、バーフォード大尉これで失礼します。ネウロイですので。』
「幸運を。」
『はい。』
そういって通信は切れた。結局任務終了時刻まで通信は来なかった。
「コントロール。こちら502JFW、バーフォード大尉だ。ミッションコンプリートRTB」
『こちらコントロール。すべて了解した。』
0642に基地に帰頭、報告書はいつでもいいといわれたので朝食を食べてそのまま寝る。
今日一日は余程のことがなければ出撃はしなくていいので昼あたりまで寝る。
1300に起きて昼食を取った後に報告書を書き、少佐のいる部屋に提出しに行く。
「少佐、報告書を提出しに参りました。」
「どうぞ。」
「失礼します。」
扉を開けるとコーヒーを飲みながら様々な書類にサインをしている少佐がいた。
すごく忙しそうだ。
「これが昨晩の報告書です。確認をお願いします。」
「確認する。少し待て。」
ペンを置いて俺の書いた書類に目を通す。
「ふむ、なるほど。了解した。中型一機を撃墜か。パターンからすると本来ならば来るのは明日のはずなのだがな。」
「そもそもパターンなんて、存在するはずないじゃないですか。何を言っているんです?」
「なんだと?」
顔を上げて俺を見る。まるで信じられないものを見つけたときのようだ。
「?何でしょうか?」
「パターンがないだと?どういうことだ?」
「そんなものこちら側が勝手に推測したに過ぎないものでしょ?いまのあなたたちは、そうですね…、たとえるならある命題を証明するときに、数学的帰納法で命題の成立を証明しようとしているとしましょう。統合軍はn=1のときの成立は既に証明しているのですが肝心のn=kのときの成立を仮定してn=k+1が成立するという項目の証明を行っていないのですよ。だからパターンにずれが生じるんですよ。」
「もっとわかりやすく頼む。」
難しい顔をしているということはわかっていないな。
自分ではわかりやすいと思ったんだが。
「つまり、あなた方は表面的な事柄だけを見て物事を判断しているんです。根本的な事柄を考慮にいれていない。ネウロイは高度な知的生命体です。奴らの行動には何かしらの理由があります。あなた方の言っているパターンというのはたまたまなんですよ。それをあたかもネウロイにはパターンがあり、それに基づいて行動していると思い込んでいる、それだけの話です。」
「ちょっとまて。ネウロイが高度な知的生命体?何を根拠に・・・・」
「例を挙げないとだめです?501で宮藤とネウロイの間で何かしらのコミュニケーションがあったというのは知っていますか?」
「あぁ。」
「つまり、ネウロイは人間の言葉を理解することが出来て、それに答えられる能力がある。この事実がどれだけすごいことかわかりますか?」
少佐は黙ったままなので続ける。
「そんな奴らが無計画に地球を侵略しようなんて思うはずがない。パターンに沿ってしか攻撃できないなんて思わないほうがいいですよ。いつか、奴らも人間の行動をまねして戦術を立ててくるでしょう。ネウロイに勝ちたいと思うならパターンなんて考えはすぐに捨てて常に警戒を怠らないでください。常に奴らの上を行く戦略を立てろ、さもなければ待っているのは死あるのみです。」
「なるほど、わかった。次回、統合司令部に行くときに上に話してみよう。」
「よろしくお願いします。それでは。」
部屋を出ようとすると呼び止められた。
何だ、まだあるのか?
小さな封筒を投げてきたので受け取る。
「これを。話は変わるがハイデマリーの奴といつの間に仲良くなったんだ?」
封筒を開けると長方形のカードが入っていた。
何だ、これは?
「QSLカードじゃないか。」
「QSLカード?」
「私も詳しくは知らないが、交信したことを証明するカードだと思ってもらえれば問題ないと思う。」
「何でそんなもの送ってきたんだ?」
少佐は再び書類に向き合い、作業を始める。
「彼女は引っ込み思案だから話す人が少ないんだ。けれど友達は作りたい、特に自分の専門であるナイトウィッチとは特にな。だから話して気があうと思った奴には送っていると聞いている。サーニャも持っているそうだ。大尉も送ってやるといい。せっかくなので友達になってやってくれ、喜ぶぞ。」
「わかった。送っとくよ。ナイトウィッチの知り合いがいるのも悪くない。家の奴らとは時間が合わなくてなかなか聞けないからな。それとさっきの奴。ちゃんと制服組の奴らに伝えておいてくれよ。」
「了解した。」
その後、部屋に戻りルマールが書いてくれたエンブレムの下書きをQSLカードの裏に書いてその他もろもろ必須事項を表に書いた上で、サントロン基地にその日のうちに送った。
Another view -side Saint-Trond Base-
「ハイデマリーさん、あなた宛にお手紙よ。502ってラル少佐のところよね?何かしら。」
ハイデマリーがはさみで手紙を開けるとカードが入っていた。
ミーナ中佐はカードの詳細は知らないようだ。はやり、知る人ぞ知るというものなのかもしれない。
「ハイデマリーさん?それなにかしら?カード?」
「まぁ、一言で表すなら友達の証ですかね。」
「???」
裏のエンブレムの下にはこう書いてあった。
Let me be your friend.
友達になれるかもしれない人からの初めての手紙だった。
another view end.
階級などは今年の1月にでた506の小説を元にしています。
なのでwikiと少し異なる部分もあると思いますがご了承ください。
基本的に資料は小説を基準に、なければwikiという風にしています。
英語は自信ありません。
次回は502に戻りますよ。
何かあればご指摘願います。