妖精の翼 ~新たなる空で彼は舞う~   作:SSQ

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ここあたりから原作を離れ始めます。オリジナル展開です。

さらば、原作また会おう!



第24話 last operation(下)

情報は次々入る。

ウォーロックがネウロイの巣付近で作戦行動を開始する

一時は成功するように思えたが失敗、

ウォーロックが制御下を離れる。

暴走開始。

「なんか、大変なことになってますね。赤城が無事だといいけど。」

やはり自分の国の船が攻撃を受けているのは彼女を不安にさせるらしい。

「あ、見えた!」

そこに見えたのは絶賛攻撃中のネウロイと対空攻撃中の赤城だった。

ジャックからのオーダーはここで赤城を沈めるな、だ。

「こちらはワイト島分遣隊所属の角丸美佐中尉です。赤城聞こえますか?これから航空支援に入ります。」

『ウィッチか?連絡はなかったがとにかく、助かる!よろしく頼んだぞ!』

「こちらは北側から侵入します。誤射には注意してください。よし、みんな!行くわよ!」

「「「「「「了解!」」」」」」

2度目の防衛戦が始まる。

 

Another view -Sied Minna-

いま、501に向かって3人で走っていた。

さっき、基地から大きな爆発があった。

なんかわからないけど、混乱してそうだしトゥルーデの怪力で制圧してしまおうと言う話になった。

そのため、基地に向かっていたのだけれど突然4台のトラックが後ろからやって来て私達を追い抜いた後止まった。

「ミーナ、あれはなんだろう?」

「さぁ?」

トラックから1人の兵士が降りてきて敬礼してきた。

「ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐ですね。もし、501基地に向かわれるのならご一緒いたします!」

「失礼ですが、あなたは?」

「はっ!自分はブリタニア陸軍所属のザガライアスマッカーム中尉です。ダウディング大将の命令でこれから501基地を強襲します!」

「はっ?陸軍なのに空軍の命令に?」

「詳しくは車内で説明いたしますがいかがなさいますか?大将からは要請があれば乗せるようにと命令を受けています。」

「ミーナ、どうせ行く場所は同じなんだから一緒に行ったらどうだ?」

「そっちの方がいいと思うよー。」

一瞬考えて

「わかりました。一緒に行きます。」

「わかりました。では、こちらへ。」

トラックに乗り、説明を受ける。

どうやら、極秘利にダウディングから要請を受けたこちら側の陸軍の指揮官がマロニーの不正を暴こうと協力してくれたらしい。

なんでも、陸軍の指揮官は計画を知るやいなやブリタニアの恥だといって協力関係になったらしい。

あとこれを、と言われて渡された資料の中には様々な資料が入っていた。様々な不正を示すもの。廃墟を改造した研究所中の写真、ウィッチのネガティブキャンペーンの指示書など色々入っていた。

そして、最後の一枚には

"私ができるのはここまでだ。あとは中佐、君に任せる。幸運を"

と書いてあった。

あの人は人脈はあった方が言いとは言っていたがこれ程まであるとは。

「中佐、間もなく到着いたします。」

「わかりました。トゥルーデ、あなたも暴れてちょうだい。」

「ミーナ?」

「ちょっと、私も怒っているからね。代わりに発散してちょうだい。」

「あぁ。わかった。」

先頭車両が基地のゲートを突発し、後続が続く。

入り口に到着。

「総員降車!1、2班はコア制御室を占拠、3班は管制塔を、4班は格納庫を当たれ!行け、突撃!」

兵士達が走っていく。

「私たちも行きましょうか。」

「あぁ。」

15分後

私たちは制御室にいた。

捕まった人が一ヶ所に集められていて、そこにマロニーの姿もあった。

「中佐、なんの真似かね?クーデターでも起こすのかね?」

「それは、こちらの台詞です。」

そう言って、資料を投げる。それを見たマロニーの顔がきつくなる。

「どこでこれを?」

「ヒューゴダウディング空軍大将からです。」

「またあいつか!何故私の邪魔をするのか!」

別の兵士が走ってきた。

「中佐、これを。」

確認するとそれはウォーロックの詳細な計画書だった。

「ネウロイのコアを使った航空機だと!ふざけてる!」

トゥルーデでもかなり怒っている。

「ひとつ聞かせてください。何故、敵を使ってまでこのようなことを?」

ため息をつき、外を眺める。もうあきらめたらしい。

「中佐、君も指揮官ならわかってもらえるものだと思っていたんだがな。」

「?」

「指揮官として、いつも出撃を命令しているとき、どんな気持ちだ?」

「話をそらすな!」

「ゲルトルート・ハルクホルン大尉、君は黙っていてくれ。中佐と話をしているんだ。」

「っ、貴様!」

「バルクホルン大尉、ごめんなさい。」

ごめんなさい、トゥルーデ。

「いつも、全員無事に帰ってきてほしい。そう願っています。」

「なるほどな。確かに指揮官は全員が願っている。

ウィッチは帰還率はかなり高い。だが、戦闘機のパイロットはどうだ?

シールドも使えず、ただ一方的に殺られる。

ブリタニア防衛戦の時、私は彼らが死ぬとわかっていても命令せねばならなかった。出撃しろと。

そして、必ず未帰還機がいる。パイロット達は誰も私を責めない。自分達の腕の無さが死を招いているだけだと言う。

君たちにはわからないだろうな。圧倒的なキルレシオを誇り、簡単にネウロイを落とす君たちにはね。」

「……………っ!」

「そして、2人の空軍大将が生まれることになる。一人は最前線にウィッチを置くことによりパイロットの消耗を押さえようとする者。もう一人は死んでいった仲間たちのための弔い合戦がしたいパイロットの為の機体を作ろうとする者だ。どちらも部下たちの事を思って行動していた。だが、501ができたことによって、機体の開発は中止された。501の方が安く、高い戦果を上げ始めたからな。だから、私は魂を悪魔に売った。」

「それがネウロイのコアを使った無人機?」

「そうだ。計画は順調だった。相対的に見れば軍全体の犠牲もかなり押さえられる。私はこの戦争を終わらすために働いたつもりだった。しかし、結果はこの様だ。彼女がネウロイと接触すると言うイレギュラーな事態に私は焦ったよ。さすがに彼女がこの計画を指摘したときは驚いたよ。」

「やっぱり宮藤の言っていたことは正しかったのか。」

「以上が私の話せる全てだ。ほかに何か聞きたいことは?」

「なぜ、ウィッチとの共同作戦を取ろうとしなかったのですか?」

「仮に、しようとしたら君達は受け入れたのかね?君達はスコアを取られて自分達が捨てられると感じて結局あの機体はおかしいと言ったはずだ。」

否定できない自分が悔しかった。

私たちは使えるから今ここにいる。もし、上が使えないと判断したら?

私たちはネウロイを倒すためだけに今を生きているといっても過言ではない。もし、その存在意義を取られるとしたら?

私たちは動いただろう。

「もう、いいだろうか。」

「ええ。ですが、あなたの行っていたことは明らかに不正行為です。解っていますね?」

「さっきも言ったが悪魔に魂を売ったときに全て覚悟を決めていたよ。」

「わかりました。マッカーム中尉、連れていって。」

「はっ!おい、いくぞ。」

マロニーや他の部下も連れていかれた。

「なんか、複雑だな。」

「ええ。あの人にもあの人なりの信念があったということなのね。」

しばらくなにも話せないでいると兵士が入ってきた。

「中佐、ダウディング大将からお電話です。お繋ぎしますか?」

「繋いで。」

近くの受話器をとる。

『ミーナ中佐、お疲れさまです。ご協力感謝します。』

「大将には、設立時からお世話になっていますから。1つ、お聞きしたいことがあるのですが。」

『聞きましょうか。』

「大将はマロニーが計画を行っていた理由はご存じでしたか?」

『…………あぁ、知っていたよ。古い付き合いだしな。その事で何度も激突したよ。私が彼の計画を潰したのは敵のコアを使ったところだ。あいつは、やり過ぎたんだよ。まだ、誰も制御できないと解っているものに手を出すのは愚かだった。ましてや、国家的なプロジェクトではなく秘密利だったからな。俺はそれを知ったとき怒ったよ。なんせ、味方にも被害が出る可能性もあったからな。そんなのは絶対に許せなかった。』

「わかりました。ありがとうございます。それで、お電話をしていただいた理由は?」

『いま、坂本少佐などが乗った赤城が攻撃を受けている。ワイト島の奴等が応戦しているが、不安が残る。501が解散した今、君はどこの指揮下でもない。だから、これはあくまでお願いだ。やってくれるか?』

「わかりました。すぐ向かいます。」

『………ありがとう。助かる。』

「いえ、これは自分の為でもありますから。では失礼します。」

電話を切る。

「ミーナ?何だって?」

「坂本少佐達が乗った船が攻撃を受けているらしいの。だからそれを助けてくれないかってお願い。」

「なんだと!?宮藤もか!?」

「ええ。」

「なら早く行った方がいいんじゃない?」

3人は格納庫に向かって走り出す。

格納庫でエイラとサーニャにあう。

なんでも助けに来たとか。エイラは誤魔化していたけど。

トゥルーデでの怪力で格納庫のゲートを壊してユニットに乗る。

「みんな、いい?いま少佐達が危険な状態なの、私たちはそれを助けに行きます。いい?」

みんながうなずく。

「501、出撃!」

 

Another view end -side Minna-

 

 

はっきり言って数が多すぎる。

赤城も回避運動をしている。みんながシールドを張って防御しているため、被弾0なのが唯一の救いだ。

新たな反応。右側より小型3接近。

素早く能力発動し1機落とした後回避運動。

ネウロイが横を通りすぎていく、その直後に発砲。

ヒット。

よし、最後。

スコープを覗き、狙いを定めて

ファイア

撃墜。

いやー七面鳥撃ちだな。

てか、ウィルマさん、めっちゃシールド使ってるやん。

なんで平気なの?

まぁ、みんなが防御を行っていてくれるから俺は攻撃に専念できる。

圧倒的感謝。

と、甲板を見ると離陸体勢のウィッチがいた。

この状況下でか。反応は、宮藤か。

戦力が増えるのはありがたい。

そしてなんとか離陸したみたいだな。

「宮藤軍曹、聞こえるか?聞こえたら速やかに赤城の防衛に回れ」

『は、はい。わかりました!』

よし、ジャックから501の制圧は完了し、援軍がもうすぐ来るとの連絡があった。後少しか。

なーんて考えていると。高速で接近する敵機を確認。

IFFはウォーロックを示している。

「隊長、ウォーロックが出現した。俺はそいつを相手にするから501が来るまで踏ん張ってくれ!」

『わかりました!』

『え、501来るんですか!!』

相変わらずだな。

さて、ウォーロック。

おまえは赤城に近づかさせんよ。てか、なんでネウロイ化してんの?

まぁ、いい。

正面から向かう。

敵機銃攻撃。当たらんよ。

すれ違い様に発砲。右翼を破壊。しかし、すぐ修復が始まる。

よく考えたら敵からの機銃攻撃なんて久しぶりだな。

振り替えって再び発砲。今度はシールドで防がれた。やっぱり前回とは比べ物にならないくらいの性能だな。

敵がレーザー攻撃、速やかに回避する。

さて、ついてこい。少し速度を上げて離脱しようとすると追いかけてきた。よし。

そのまま右旋回。

ウォーロックが偏差射撃をしてくる。

左急旋回、ウォーロックももちろんついてくる。

そこで、急減速。

機関銃に切り替えて発砲。

毎分3000発を無理矢理魔力で押さえ込んで打ちまくる。

ウォーロックが前に出た。煙が出ているようだが相変わらず飛んでやがる。

頭部を攻撃したのに、外れた?

そこて、ウォーロックからエネルギー収束反応。

Garudaが演算しどこを狙っているかを計算すると、俺ではなく赤城だった。

この長距離をか?

さっき引き離したから10kmはあるはずだが

だが不味い。当たればヤバイのは誰だってわかる。

ここで、俺は空戦で初めて敵の攻撃を回避するではなく防ぐと考えた。

ウォーロックが攻撃。

その射線上に無意識のうちに俺はシールドを展開していた。

レーザーの攻撃をある程度防いだが全ては無理だった。

途中でシールドが壊れてしまった。

だが、シールドのおかげでビームの向きが変わった。

赤城に直撃。だが飛行甲板をえぐっただけだった。

しかし、赤城はそれで揺れる。

甲板から少佐が落ちる。なぜ艦内に居ないんだよ。というつっこみをしたが彼女らは落ちる。

誰かいるか?

と思ったら2人のウィッチが回収してくれた。

ウォーロックがこっちに攻撃を再開したので回避。

解析するとシャーロットとルッキーニ少尉だった。

まにあったか!

レーダーにも反応。ミーナ中佐達か。

「ミーナ中佐か?ワイト島のフレデリック・T・バーフォード大尉だ。ジャックから連絡は受けている。こちらはウォーロックと戦っている。何人かこちらに回してくれ。」

「わかりました。あと5分でそちらに向かいます。」

よし、俺は出来るだけやるか。

しかし、今度はさっきと違った。

上から左の翼を破壊したら修復が始まらなかった。頭部の修復もゆっくりしか行われていない。

こうして、やっているうちに501が来た。

メンバーはバルクホルン、ハルトマンに宮藤?

「なぜ、宮藤がいる?」

『私も戦いたいんです!』

理由になってない気がするが。

「聞け、こいつは高起動機体だ。注意しろ。だが、修復はそれほど早くない。速やかに落とすぞ!」

「わかりました!」

「わかったよー」

「了解した!」

ウォーロックは、相変わらず俺を危険だと判断しているようで俺を追ってくる。

なら、こっちだって考えがある。なんせ昔の世界じゃ世界最強だったやつと同じような化け物ウィッチがいるからな。

「501!合図をしたら十字砲火をしてもらいたい。30秒後だ!出来るか?」

「任せて!」

よし、ならいくぞ。

再び加速。ウォーロックも加速する。大きく旋回しながら彼女らの下まで誘導する。そして、俺は急減速を行う。

ウォーロックも予期したかのように減速し、俺に攻撃してくる。

回避してこっちも攻撃。

奴は止まってシールドで防ごうとする。

「いまだ!やれ!!」

「「「了解!」」」

3人による攻撃を受けてウォーロックはボロボロになる。

そして、そのままなにもしないで空中にとどまる。

「最後だ、止めをさす。」

バルクホルンが言うがウォーロックは宮藤の前に動いて、止まり

 

コアを露出させた。

 

意味がわからない。全員が戸惑っていると、宮藤が銃を構えた。

ウォーロックはなにもしない。もしかして、今のウォーロックにはあの人形のネウロイが取りついている?

宮藤に倒されたいと思ってるのか?

わからない。

10秒ほど時間が過ぎて宮藤が呟く。

ごめんなさい。

発砲。

ウォーロックのコアが破壊された。

 

その直後ガリア解放上空の雲が消え始めた。

2分ほどで雲は完全に消えてなにも残らなかった。

まさか、ウォーロックのコアに付いていたのがネウロイの親玉のコアだったのか?

「ちょっと、何が起こってるのかよくわからないんだけど、1つ大尉に確認していい?」

「なんだ?」

「ガリアの上空のネウロイの巣はどうなったの?」

あらゆるレーダの反応にも映らない。空間受動レーダーはさっきまで何かあったがいまはなにもない事をを示している。

そこから弾き出される結論は

「消滅した、ってことじゃないのか?」

「本当に?」

「確認してみたら?それと、宮藤、なんでさっき謝ったんだ?」

「あのネウロイは私に巣で教えてくれた子だったから。」

「間違いないのか?」

「はい。そう感じてます。」

フムン、彼女はなにか巣で教えてもらったのか?

まぁいい。今は

「帰るか。」

「そだねー。」

 

4機か赤城に到達すると全員がいた。

赤城乗員は帽子を振っていた。

無事だったか。

アメリーはペリーヌと、フランはシャーロットと、ラウラはミーナ中佐と話している。

「隊長、状況は ?」

「とりあえず、赤城は守れました。ただ、いきなりネウロイが消滅してその直後にガリアの巣が消え始めてよくわからないです。」

「まぁ、俺よくわからない。」

と、ジャックから連絡が入った。

『状況は?』

「終わったよ。赤城は俺のミスで一部破損だが航海には問題なさそうだ。ウォーロックは破壊したが何故かガリアの巣も破壊させれた。」

『巣の件はこちらでも確認した。それと、これをウィッチ全員に繋いでくれないか?』

「わかった。」

全員に繋ぐようにお願いする。

『はじめましての人は初めまして。お久しぶりの人はお久しぶりだな。ブリタニア空軍大将のヒューゴダウディング大将だ。さて、君たちのおかげで赤城は守れたし、ネウロイの巣も破壊できた。まず、そこにブリタニアを代表して感謝する。さて、ここで1つ君達に言わなければならないことがある。

ガリアの巣が無くなったことでブリタニアは直接ネウロイの脅威に晒される事が無くなった。そのため、501とワイト島は正式に解散になるだろう。』

全員がさまざまな顔をしている。無理もないよな。

『正式な辞令は後日だが確定だと思ってもらいたい。君たちは各国の指示に従って別の所にいくことになるだろう。最後に、私個人からだがよく全員無事でいてくれた。私からも感謝を。ありがとう、ブリタニアをガリアを救ってくれて。以上だ。なにか質問は?』

誰も答えない。

『わかった。全員は元の基地に戻って別名を待ってくれ。以上だ。』

通信が切れた。

「ミーナ中佐、援護など去年から色々世話になった。助かりました。」

「いえ、大将達がいなければ私たちも大変な目にあっていたかもしれません。わたしも感謝してます。」

「そうか、なら以上だな。それでは、またどこかの空で。」

「ええ、さようなら。」

501と別れる。

とここで、重要な事に気づく。

「隊長、こっちで挨拶しちゃって悪かったな。」

「いいですよ、バーフォードさんの方が面識あったみたいだし。私は赤城の艦長と話をしてましたから。さて、帰りましょうか、私たちの基地へ。」

「「「「「了解!」」」」」

こうして、ワイト島最後の作戦は無事終了した。

 




ガリアの巣がなぜ消えたのか解らなかったので勝手に自己解釈。
しばらく日常会が続きます。

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