妖精の翼 ~新たなる空で彼は舞う~   作:SSQ

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昨日はラジオ更新日でしたね。
皆さん聞いた?
作者はBSA会員になりたい。
一度コメが採用されたが送ってもなかなか取り上げてもらえない。頑張って送るか。

今回もタイトル悩んだ。


第15話 ワイト島の日常

ジャックの衝撃の発表からしばらくたった。特に用事もなかったから、昨日哨戒飛行後簡単にしか整備できなかったため、模擬戦が始まるまでgarudaを弄ってた。

因みに今日はアメリーとフランが模擬戦を行うらしい。

きっかけは朝。

食堂でのこと。朝御飯を終えて、食器を洗っていたら騒ぎ声が聞こえた。

「501って言ったらシャーロットイエーガー大尉に決まっているでしょ!スピードと情熱、何より美貌!501といったらこの人でしょう!」

「いいえ、ペリーヌ中尉に決まってます!気品溢れる振る舞いや上品さが際立ってます!ペリーヌさんこそ501にふさわしいんです。」

何やってんだ?あいつら。

隊長とウィルマは遠巻きに面白そうに見ている。

501か。統合戦闘航空団として成果はあげているようだが、前に偵察したときは不安しかなかったな。お前らが挙げている2人だって指揮下とはいえ陽動に引っ掛かっていたからな。

まぁ、撃墜数は凄いがよく生き残ったもんだな。

「そんなことありません‼」

いきなりアメリーが叫んだ。

「ペリーヌさんのことを悪く言うのは私が絶対に許さないです!」

フランがペリーヌを貶したから怒ったのか。

「はいはい、そこまで。今日は2人に模擬戦をしてもらいます。一度ぶつかってはっきりしちゃったほうがいいわよ。30分後に格納庫に集合ね。」

隊長も大変だな。あんなのの仲裁をやんなきゃいけないなんて。

「あ、バーフォードさん。ありがとうね。」

「かまわないさ、それで?平気なのか?ネウロイとかは。」

「万が一には私たちも地上で待機しているので問題ないでしょう。というか、貴方達がその心配をするの?」

「備えあれば憂いなし、だろ?」

「そうね。」

 

こうして今に戻る。

もう始まって3分ほどだがかなり拮抗している。

「ラウラ、この戦いどう見る?」

「腕前は同じみたいだけど、ユニットの性能の差でフランが上かな。」

「ユニットの差?出力の問題か?」

「そうだね。大尉は?」

「アメリーは既に実戦を経験していてネウロイも何機も落としている。それに501ペリーヌの僚機にもなっていたんだろ?それでも、腕前が同じだと言うのならフランがかなりの才能を持っていることになるが。」

「でも、あれだけ拮抗していると言うことは間違いないんじゃない?」

「そうかもな、さっきから後ろについているのはフラン出しな。降りきれるのあ、被弾したな。」

「みたいだね。」

「フランが勝つと思っていたが意外だ。ウィルマ、アメリーにそれとなく話を聞いてやってくれ。俺も気になるがウィルマの方が聞きやすいだろ?」

「わかった。」

さて、garudaの整備にでも戻るか。

 

Anotherview -Sied Bishop-

私としても、アメリーの力になってあげたかった。フランを応援してない、って訳ではないがなんか助けてあげたくなっちゃう感じ。

夜。

お風呂でアメリーに悔しい?って聞いたら

「いつまでもペリーヌさんの力になれないなって、それが一番嫌だなと思う。」

っていってた。うーん。なら私のしてあげることは話を聞いてあげることだけで、具体的な戦闘に関することはラウラやバーフォードに聞いた方がいいかな。

「ウィルマさんは、今日の模擬戦みてて、どうでした?できればアドバイスとかくれるならほしいです。」

「かなり、いい線いってたと思うよ。ただ、アドバイスは他の人に聞いた方がいいかも。私は最近はバーフォードとの連携に重点をおいているからね。」

「そうですか。それはそうと、バーフォードさんとはどうなんですか?どこまでいったのですか?」

「え?」

いきなりどうしたのだろう?

「んもー、ウィルマさんたら。あの人とはどこまで行ったんですか?」

なんか急に元気になり始めた。

「どこまでって具体的には?」

「手を繋いだりとかそれ以上とか?」

「手は繋いだ……かな?」

「ほう、だいぶ進みましたね。」

「なんのこと?」

アメリーは何をいっているの?

「んもう、ウィルマさんは、あの人のことをどう思っているんですか?」

「彼?」

言われて初めてどう考えてるかを考えた。

最近は彼の作戦に関われなくて悔しかったけど、昨日一緒に空を飛んだときは楽しかった。この基地で一番一緒に飛んでいる時間が長いのは私だ。

「空を飛んでいるときは、一緒にいてたのしいかな。」

「そうじゃなくて、好きか嫌いかです。」

「嫌いじゃない。好きってどの?」

「そりゃ、恋の方ですよ。で、どうなんですか?」

「わからない。ただ、」

まだ会って2カ月位しかたってないんだよ。

けど実際はどう?

相棒って呼んでくれた。この基地じゃ一番一緒にいる気がする。同じ部隊に入るときも私のことを気にしてくれた。腕も組んで歩いたこともあった。間違えて、抱き締めちゃったこともあった。空では面白い話もしてくれるし、実戦では息のあった連携攻撃ができていると思う。私に合わせてくれているのかもしれない。けどいま私が自信をもって言えることは、

「彼のことは信頼している。あっちはどうかわからないけど助けてほしい時に助けてくれるし、やばそうなときは助ける。そんな関係かな。」

「ウィルマさん、本当にそれだけですか!」

「多分。」

「ウィルマさんはそれでも、いいんですか?ずっと友達で?」

アメリーの攻撃が激しい。どうしちゃったんだろう。

ただ、彼が別のウィッチと仲良く空を飛んでいるのを想像して一番最初に感じたことは

「嫌だな。」

「でしょ!だったらアタックです!はぁー。この話をできただけでちょっと元気出ました。」

「まぁそれより、ラウラに戦闘について聞くんでしょ?早く上がって聞きに行かないとラウラ寝ちゃうよ?」

「はっ、そうですね。先に上がります!失礼します!

「じゃあねー。」

それにしても、アメリーは興奮してたなー。

「恋か。」

考えたこともなかった。もし、ウィッチになってなかったら彼氏とかいたのかな?

ウィッチになったことは後悔してないけどそんなことも考えちゃう。

彼の存在が大きくなってるのは事実だし、どうなんだろう?モヤモヤしてる。これ以上考えても仕方ない。

上がろっと。時計を見たらアメリーが出てから10分がたってた。

食堂にいくとちょうどラウラとアメリーの話が終わったみたいだ。詳しくは明日のお楽しみだそう。

というか、明日も模擬戦するんだ。

大変だな。牛乳を飲んで部屋に帰ろうとすると、彼が電話をしていた。ジャックとか言う人と話してるのかな?

『ウィルマビショップ軍曹か?あぁ、優秀だと思う。』

あ、私のこと話してる。ちょっと盗み聞きしちゃお。

『信頼できるやつ、だと思う。俺の過去もジャックの次に知っていると思うしな。』

へー、そうなんだ。

『やっぱり、ジャックの仕業だったのか。それより前だよ。』

なんだろう。

『ウィルマか、かわいいとは思うよ。相性もいいと思うし。』

その瞬間顔が真っ赤になった気がした。

慌てて走り出す。部屋に戻った瞬間、ベッドに飛び込む。アメリーはしがびっくりしているが無視。アメリーのせいでいろんなことを考えちゃってるな、私。

あの人に顔見て話せる自信がなくなっちゃうかもしれない。はぁ、どうしちゃったんだろうな、私。

Another view end -sideBishop-

 

夜、ジャックから電話がかかってきた。

もちろん携帯なんてあるはずがなく、食堂においてある電話で話している。

「それで、計画の全貌は掴めたのか?」

『まだだ。前回と情報の更新はない。ただ、何故奴がこんな計画を行っているのか考察はしてみた。』

「聞こうか。」

『戦場のイニシアチブを女、それも子供に取られることからの私怨。』

「そんな簡単なことか?」

『言い方が悪かった。ようは、ウィッチが戦場の主導権を握るのが気に入らなかったんじゃないのか?戦闘機でも戦えるが、昔はかなりおとされたしな。そして、戦場の主導権をウィッチという不確定要素に左右される状況の今を変えたかったのかもしれない。未成年の少女が地上にいる兵士や民間人の命を守っていること事態が、優秀な奴が世界にはたくさんいるとはいえ、作戦立案者とかは不安だったのかもしれんな。』

「それで、ウィッチと同性能、それ以上のなにかを自分の手駒にしたかったと。そのためには敵ですら利用する。まさに悪魔に魂を売ったみたいだな。」

『あくまでも予想だがな。それにしても、フォス大尉がいてくれたらな。彼女なら正確に分析してくれてかなり状況が進んだろうに。』

「いない人をねだったりしたってしょうがないだろう。心理学者に知り合いはいないのか?」

『残念ながら。まぁそれは置いておいて今までかなりの額の金が動いているからその計画には相当期待されていたのかもしれない。今部下を送って調査中だが時間がかかりそうだ。』

「部下って俺の時と同じようなやつらか?不安しかないんだが。」

『そりゃあ、お前さんとは状況が違うさ。何せこの世界は諜報より純粋な戦闘力が重要視されているからな。だが、まぁ安心してほしい。そのなかでも優秀なやつを送ったから。』

「わかったよ。最悪はgarudaで強行偵察するか?」

『一応考えておいてくれ。ただ、ストライカーユニットだとなにかとまずい。偵察するなら地上からがベストだろう。装備類もこちらで準備しておく。』

「出来るだけ動きやすい装備で頼む、あとは詳細な地図も。設計図があればいいが中が改装されているはずだから宛にはならないな。出来るだけ探らせてくれ、人数や防衛網など全部だ。」

『手配しておこう。それで、そっちはどうだ?うまくやっているか?』

「まぁやっているさ。だいぶ馴染んだし、あっちも受け入れてくれて助かってる。色々手伝ったりしてるしな。」

『よかった。特殊戦のなかじゃ変わり者だったお前とはいえ、洗礼を受けているからな。うまくやっていけてるか不安だったがよかった。それで?僚機は使えるか?』

「ウィルマビショップ軍曹?あぁ、優秀だと思う。」

『ほぉ。それで、彼女のいまの印象は?』

「信頼できるやつ、だと思う。俺の過去もジャックの次に知っているからな。」

『話したのか、発足前日にか?話す機会をあげてやったもんな。』

「やっぱり、ジャックの仕業だったのか。それより前だよ。」

『なるほどな、もうそこまでいったか。それで?彼女のことをどう思ってる?』

「ウィルマか、かわいいとは思うよ。相性もいいと思うし。」

ガダ、ん?

『そうか、お前も変わったな。』

「なんだ、急に悟りだして。歳でもとったんじゃないのか?爺らしくなりやがって。」

『いってろ、昔はスコアを気にしてたお前が今は連携を考えるようになったか。一番影響を与えているのは彼女だろうな。大切にしろよ。』

「わかってるさ、もう誰も死なせはしない。じゃな。」

『あぁ、また連絡する。』

ガチャン

大切にしろか、その助言はどういうベクトルなんだ?

子持ちとしてか?司令官としてか?

まぁ後で考えるか。

 

次の日

今日、もう一度アメリーとフランが模擬戦をするらしい。

「2日連続で平気なのか?」

「模擬戦程度なら問題ないわよ、私が許可したし昨日同様私達も待機しているからね。」

まぁそれならいいか。ちなみに、今日はシールドを使ってもいいらしい。何で昨日は縛りにしたんだ?

おっ始まった。

「ラウラは何を教えたんだ?」

「秘密、けど上手くやれば勝てるものを教えた。」

「なるほど。ウィルマ、アメリーとは昨日なにか話せたか?」

「……………………」

「おい!」

頭を指で突っつく。

「ピャア!な!あ、ど、どうしたの?」

「(ピァアってなんだよ。)アメリーとはなにか話せたのかと聞いたんだ。」

「あ、ええっとね、このままじゃ、嫌だなだって言ってた。」

ふむ、まぁあとは今日の模擬戦に注目だな。ラウラが教えたらしい技も気になるし。

それから2分、昨日と変わらないような展開だった。またフランがアメリーの後ろについた。だがラウラを見ると特に変わった様子もないのでなにか一発逆転の技を教えたのか?

その瞬間、アメリーは後ろに向かって攻撃を始めた、シールドを展開しながら。

「面白いな、攻撃と防御を同時に行っているのか。」

「そう、シールドはやろうと思えばどこでも張れるから練習すればそれがいつでも可能になる。使いこなせるようになれば他でも十分渡り合えるはず。」

まぁ俺が使いこなすのはあ無理かな。いまだシールドを張れないからな。

以前ラウラに聞いたところ、シールドは"相手の攻撃を防ぐ"という意識を具現化したもの、だそうだ。

空中戦で攻撃を受けた時、無意識に敵の攻撃を"防ぐ"ではなく"回避する"を考えている俺には少し厳しいのでは?と言っていた。

なるほどな。こいつもなかなか凄い奴だよな。

お、アメリーがフランを落としたか。

これで1-1だけど、アメリーが優勢か。

けど、あれって一度使われたらまたすぐに対処されちゃう気がするが平気なのか?

そこはアメリー次第か。

模擬戦は終了した。

収穫は多かったな。

 




昨日投下分です。
だいぶ距離が近くなってきたかも。いいねb

マロニーについては2chでも討論がされるほど意見が様々あります。ここでの意見は私個人的な考えです。思うところがあると思いますがちょっとずつ理由を明かしていくので怒らないでね?

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