今回から、主人公である高坂穂乃果と主人公(?)の出会いの話です。
今作は、ただ単にキャラクターを愛でる為だけに書いているSSです。
拙い文章ですが。どうか温かい目で見てください。
穂乃果編 第一話 出会い
今日は…最悪の気分だ
定時で仕事を片付け、気分よく帰ろうとした矢先のことだった。俺は上司に半ば無理矢理酒屋に連れていかれ、そして飲まされた。酒豪と言わんばかりの飲みっぷりの上司につき合わされ、俺は苦手な酒をとにかく飲まされた。
眩暈はするし…気持ち悪いし…あぁ…ホント最悪だ
いつもどおりの帰路をふらふらと歩いていると、腹の奥から何かが押し出される感覚に襲われた。そう…吐き気を催したのだ。
うわ~…みっともね~…
ひとまず電柱にもたれかかるようにして地面に座り、ひとまず吐き気を抑えている。…そんな時だった。
「大丈夫ですか…?」
話しかけられるまでまったく気が付かなかったが、俺は割烹着を着た女性に話かけられていたようだ。顔はよく見えなかった。
「み…水を一杯…ください…」
「お水ですね!ちょっと待っててください!」
そういうと、女性は颯爽と明かりの付いている家の方に戻っていった。
本当…なにしてんだよ…もう社会人だってのに…
2分ほどだろうか、正確な時間はわからないが、すぐにさっきの女性が駆け寄ってきたのがわかった。
「お水です!お家近いですか?送っていきますよ?」
コップを受け取り、水を勢いよく身体の中に流し込む。
「いや…大丈夫です…歩けますから…」
自分のみっともなさに呆れつつ、ゆっくりと立ち上がる。酔っている状態では…まっすぐは歩いてくれそうもなかった。
吐き気は少し収ったし、歩けるくらいには回復してれた…と信じたい。せめて家まであと10分持ってくれれば…
「おっとっと…」
「危ない!」
倒れかけた身体を、さっきの女性が支えてくれた。彼女は俺の腕を肩に回し、少し張りのある声で俺に怒鳴ってきた。
「危ないですから…!お家…どっちですか?」
そこからのことは…あんまり覚えていない。
朝 ―07:30―
あれ…俺なんで家に…というか、帰ってきたのか…
寝ぼけ眼を擦り、ひとまず服の匂いを嗅ぐ。
酒くさ…あ…そっか…昨日の夜…
昨日の夜、俺は帰路のどこかにあるお店の女性に助けられ、ここに帰ってきたんだ。
「とりあえず…シャワー浴びて着替えるか」
時間はギリギリだが、臭いまま職場に行くわけにもいかない。うちの会社は労働条件もそこそこ良く、世間で騒がれるブラック企業に比べたら大分ホワイトな会社だ。当たり前のことだが、服装に関しては厳しい。このままいったら…とりあえず考えるのを辞めよう。さて…準備準備…
午前 ―08:03―
冷蔵庫に置いてあった二日酔いに効果のある薬を飲み干し、俺は家から出た。
目指す場所は会社だが…その前に寄っていきたい場所がある。そう、昨日のお礼をしに行かなければならない。
顔は何となくしかわからなかったけど…結構な美人だと思う。声からして…20代?いやもうちょっと若かったような…
考え事をしながら歩いていると、昨日の女性の声が聞こえてきた
「おとーさーん!
「この声…!?」
声のした方を振り向くと、そこには「和菓子屋 穂むら」と書かれている看板があった。…そして、入り口と思われるドアを開け、中から割烹着を着た昨日の女性が出て来た。
「あ…」
「昨日の…」
それが彼女との、二回目の出会いだった。
どうも、毛虫二等兵です。
大分短いですが、毎回こんな感じになると思います。
ご意見(ご指摘)・ご感想、心よりお待ちしております。
わざわざ最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それではノシ