やはり俺の学園コメディは馬鹿すぎる。   作:Mr,嶺上開花

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サブタイトルは適当です


2話 起訴と学園に自己紹介

「隣良いかのう?」

 

 

ひたすら戸塚の事を考えて自分を鼓舞していると先ほどの木下が隣の席に座って良いのか聞いてきた。本当にコミュ力高い奴だな、俺だったら絶対端に座ってうつ伏せで寝るのに。そしてウォークマンで耳も塞いで防壁の完成だ。誰も俺には話しかけられない。

 

 

「お、オッケー」

 

 

そんな風に話しかける奴は周りには…一人しかいなかったのでついどもってしまう。本当にどうやったらそんなコミュ力つくんだよ?それとも進○ゼミコミュ力講座とかE○Cコミュ力みたいなのがあるの?絶対に初対面の人と何でも話せる、基本5か条!みたな感じで。やだ俺も受けたい。

 

「にしてもこのクラス環境悪過ぎじゃないかのう…」

 

 

木下は俺の隣の席(と言ってもちゃぶ台だが)の座布団に座るとそんな事を言ってきた。

 

「まあ確かにそうだな。窓ガラスにはヒビ入ってるし畳もどこから見ても中古の安い奴だ。それにこの座布団だって綿がはみ出てる、これなら材料あるならこの学園起訴して勝てるレベルだと俺は思う」

 

木下の事を見てるとつい戸塚を思い出してしまい、少し口が軽くなって饒舌になってしまった。木下と戸塚は違う、俺的には圧倒的に戸塚の方に軍配が上っている。俺は見た目には騙されないぞ、木下。

 

「ま、まあわしらが勉強しなかったのにも原因はあるからの、仕方ないのじゃ」

 

そんな反抗心を養っていることを知らない木下は、俺のその発言に少し戸惑いつつも明るい笑顔でそう言い切る。何これ可愛い…

…はっ!いかんいかん、俺は戸塚一筋、他に目移りする必要は無い。無いって言ったら無い。頑張れ俺の中の戸塚、負けるな俺の中の戸塚。

 

 

「甘いな木下。学校を管理する法律に学校保健安全法と言うものがあってだな、簡単に説明するとその学校に通う生徒の安全を確保する物だ。だがこの教室はどう見ても腐った畳やら埃やらでそれらを満たしていない、そう言う訳でどう見ても法律違反なわけだ」

 

「そ、そうじゃったのか……」

 

引き気味に俺の事を見る木下。そりゃそうだろう、この知識は俺が中学の時に学校が法律違反してたら訴えるつもりで覚えた物なのだが結局その時は使わなかった。まさか高校で使うとは一切思わなかったが。

 

 

「ほう、そりゃ面白そうだな」

 

「ん?」

 

突然後ろから声を掛けられた。木下と共に振り向けば赤い髪の野獣みたいな男子生徒が1人こちらに立っていた。身長でかいな。

 

 

「お前だれだ?」

「おお、雄二おはようなのじゃ」

 

「ああ、秀吉おはよう」

 

何でも彼らは知り合いらしい。だから話しかけられたのか。つまり俺は無関係者と。

そう思いここから離脱しようと立ち上がろうとすると赤い髪の男子生徒が肩に手を置いて来る。

 

「それはそうと、お前の名前は?」

 

「…比企谷八幡、元F組だ」

 

またコミュ力高い奴来たよおい。何で毎回自己紹介から始めるんだよ、普通は俺が何処かへ行ってお前らが俺をスルーして雑談始めるところだろうが。

 

「そうか。俺は坂本雄二だ、宜しくな。それでお前さっき学園訴えるとか面白そうな事を言ってなかった?」

 

こいつにとって学園を訴えることは面白いことらしい。多分こいつはアレだ、快楽主義とかいう奴だ。きっと8月16日的な異世界の問題児の彼とは随分仲良くなれるのでは無いだろうか?見た目凶暴そうだし。

 

「今何か不愉快な事考えなかったか?」

 

「いや気のせいだろ」

 

おい可笑しいだろ、何でこいつ雪ノ下みたいな勘持ってるんだ?本当は女なのか?男装女子か?…こいつが女だとしても誰もときめかないだろうな。

 

「まあ学園を訴えるとかは出来るってだけで、民事裁判だから実際所持費が10万超えるしあんまりオススメは出来んぞ?」

 

「じゃから何でそんなことまで知っとるのじゃ…」

 

何でって言われてもな。興味本位で前調べて知っただけとしか言いようがなのいのだが…。

 

「いや流石にそこまではやらんさ」

 

「何かやるのかよ…」

 

「比企谷、よく考えてみろよ?この材料さえあれば出来ることはかなりあるぞ?」

 

俺はその言葉を聞いて、出来る限りの想像をしてみる。

 

「そうだな。出来るとしたら例えばこのFクラスの現状と学校保険安全法を盾にとってまだ見ぬ学園長を脅し、クラス設備を良くするとかだな」

 

そんな具体例を出すと坂本は少し驚いた顔をする。まあこういう案を考えるのは俺の108ある特技の一つだからな。…多分実行はしないが。

 

「まあ確かにそうだ。だがそれだけじゃ少し弱い」

 

「何でだ?法律の力は国の力と言っても良いくらいの強さはあるはずだぞ?」

 

そう俺が坂本の意見に疑問符を浮かべていると、坂本は自信ありげな顔をしてこう言った。

 

「学園長は理系の研究者だ。それに大変年をとったハバア研究者とも聞いている。そんな奴が法律程度に屈すると思うか?」

 

「いや、1人の日本人として屈してくれよ」

 

 

法律違反は重大な犯罪である。人を教育する教師のリーダーがそれで良いのかよ、この学校は。

 

…まあ確かにこの学校、生徒は変人多いからな。万年中二病を発症してる材木座とかはその代表例だ。そんな奴の瘴気に当てられた教師が居てもおかしくはない。

 

「とにかくだ。もし学園長と口論するならもう一つくらいは武器が欲しい。俺たちは資金も乏しいから口だけでは言えても実際は起訴なんて出来ない。だからこそのダメ押しが無ければ負けるだろう」

 

「…確かに、学園長が世間知らずのバカじゃない限りそうなるわな」

 

 

 

「…お主らは何の会話をしとるんじゃ……」

 

そんな横から呆れた目で見てる木下が可愛い…いや、俺には戸塚と言う大切な人が!

 

 

「……盗撮なら任せろ」

 

 

またもや突然の入り込み。だが俺はこいつを知っている。

 

「…確かお前のあだ名、ムッツリーニだったよな?」

 

「……そんな事実はない。俺の名前は土屋康太だ」

 

特徴的な短い青髪、小柄な体格。これらの特徴を昔のクラスメイトから聞いたことがある。といっても盗み聞きではあるが。

このムッツリーニと呼ばれる人物は何でもこの学園の影でムッツリ商会と呼ばれている店を開いていて、そこで女子の盗撮写真を現像して売っているらしい。完全なる犯罪である。

 

「良いところに来たなムッツリーニ。実は依頼が一つあるんだが。報酬はグラビアアイド…」

 

「……任せろ」

 

なんだこの奇妙な連帯感。しかも会話内容が犯罪についてとかどんな関係だよこいつら。

 

「……そういやそこの目が腐っているお前は誰だ…?」

 

「ああ、俺は比企谷八幡。元F組だ」

 

 

「…そうか。女子の写真ならムッツリ商会に来い」

 

そんな事は一度も聞いてない。後目が腐っているという罵倒は何度も身内からも部内からも聞いてるが、流石に初対面で言われたの初めてだ。こいつら遠慮って言葉知らないんじゃないか?

 

「あ、ああ。そうさせてもらう…」

 

そしてなぜ了承した俺。流石に俺まで犯罪(盗撮)に巻き込まれるのはゴメン被るのだが…。

 

 

そんな事を考えていると坂本がムッツリーニに話し始めた。

 

「それで依頼内容だが、学園長の弱みでも秘密でも良い。それを一つ撮って来てくれないか?」

 

「任せろ」

 

「もしそれが2個、3個と撮って来てくれたならその分報酬を上乗せすることも約束しよう」

 

「最高画質のカメラを持っていく」

 

…何かこいつらの会話のテンポ良いな。ただ会話内容がさっきからブラック過ぎて怖いんだが。

 

なので、俺にも口を挟ませてもらうことにした。

 

「だがそんな犯罪同然の手で入手した写真やら動画なんて証拠能力持たないだろ?出来て裏付け程度だと思うんだが…」

 

「まあ普通に考えればそうだ。だがこれは切り札であって、俺らの初期方針は比企谷発案の学校保険安全法だ。これは揺るがない」

 

「いやちょっと待てよ、なんで俺巻き込まれてるの?」

 

「発案者はお前だろ?」

 

いやいや、俺は冗談で言っただけで本気でやろうとは思ってないからな?本当に。

 

「じゃあこの案お前にあげるから発案者は坂本ってことで。はい決まり」

 

「いやお前にはこの作戦に何としてでも入ってもらう。何しろ俺並みとは言わらないが結構頭キレるだろお前?だから参謀補佐に加わって欲しい」

 

「いや俺は普通に影で薄く生活して行きたいんだって…」

 

そう言ったところでキーンコーンカーンコーンとチャイムの音が旧校舎全体に響く。周りを見ると既にクラスの座布団の半分以上は集まっていた。…ってまだ半分かよ。教室のドアを見てみると未だに奥の方から盛大な駆け足の音が伝わってくる。

 

「じゃ、よろしく頼むぞ参謀補佐」

 

おい俺はやらないぞ、と言う前に坂本は空いてる席に座ってしまう。…本当にこのクラスは何なんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………。

………………………………。

 

 

 

遅い。遅すぎる。

 

新クラスでのHRが始まって10分が経った。もう空いてる座布団も2個しかない。多分欠席だろう。

クラスの周りの連中は携帯ゲームをしてたり携帯をいじっていたり漫画を読んでたりしていた。お前らは教師に没収されるのが怖くないのかよ。

 

そんな事を思いつつ前を見ると、なぜか教卓に坂本の姿がそこにはあった。意味不明だ。教師がまだ来てないとは言え、もうHR中なのに前に立っていて良いものなのか。もし担任が鉄人だったら坂本の驚きの顔が見ものだと思われる。

 

 

「すいません、ちょっと遅れちゃいましたっ♪」

 

そんな中、今更教室に入って来る男子生徒(バカ)一人。また知らない奴だ。金髪で、髪は寝癖が所々に立ってたりしている。顔は悪く無いのだが、ただ顔全体に「馬鹿」と書いててあるように錯覚してしまうほどの間抜け面だ。

 

「早く座れ、このウジ虫野郎」

 

にしても坂本も坂本だな。多分知り合いなんだろうがこの暴言は如何なものかと…。

…段々このクラス怖くなってきたんだけど、どうにかなりませんか学園長さん?

 

「聞こえないのか?あぁ?」

 

あと一言。

今の坂本はどう見てもそこら辺のチンピラにしか見えない。

 

 

頭を空っぽにしてぼーっとそのやり取りを眺めていると、ようやく教師が到着したそうで坂本とバカ面の生徒が席に座っていた。

…覇気のなさそうな教師だな、まあ逆説的には押しに弱そうとも言えるが。何でもかんでも決めつける頑固な教師よりは数倍マシと言えるだろう。ソースは俺。中学時代に近くの席でお気に入りのシャーペンが壊れたという訳の分からん理由で泣いていた女子が居たのだが、それを教師が見て俺がそのシャーペンを壊したからと誤解し、放課後に説教を2時間ほどされた。誤解が解けたのはその翌日の女子生徒の申告だった。せめて俺が誤解された時に申告しろよ。俺の価値はシャーペン以下かよ。

 

 

「えー、おはようございます。二年F組の担任の福原慎です。よろしくお願いします」

 

そう名乗った福原先生は、黒板に自分の名前を漢字で書こうとしたのだろう、チョーク入れを開けてーー閉じた。チョークが無かったのだろう。これじゃ最早生徒の安全どころか学べる環境ですらない。

 

「皆さん全員にちゃぶ台と座布団は支給されてますか?不備があれば申し出て下さい」

 

すいません、不備しかありません。

 

ーーーそんな心からの言葉をグッと飲み込む。こんな個性的過ぎる周りの生徒から印象に残りでもしたら、どんな事になるのだろうか?あんまり俺の名前は覚えて欲しくない所存である。

 

「せんさー、俺の座布団に綿がほとんど入ってないですー」

 

そんな声がクラスメイトの誰かから上げられる。

 

「あー、はい。我慢してください」

 

現実は無情である。想像はついていたが。俺の座布団も綿の半分以上が何処かへ消えているのだが、この雰囲気だと取り合ってもらえそうにない。

 

 

そんなやり取りがあと二回程繰り返されると、福原先生はこの件に関してこう締めくくった。

 

「必要なものがあれば極力自分で調達するようにしてください」

 

ここは本当に学校か?本当は青空教室なんじゃないか?

つか教室の設備を自分で補うとか聞いたことない、前代未聞である。江戸時代の寺小屋でもここまで酷くないだろ。

 

 

「では、自己紹介でも始めてもらいましょうか。そうですね。窓際の人からお願いします」

 

…うわっ俺じゃん。窓際なら目立たないかな〜なんて安易な発想したのがいけなかったのか。

 

仕方なしに俺は立ち上がる。その時にクラスメイトの顔を一望したのだが、男女の比率が可笑しい。パッと見だと女子2人、木下は男だから実質1人しか居ない事になる。つまりほぼ男子校状態だ、むさ苦しいことこの上ない。

 

「比企谷八幡だ。宜しく」

 

 

やっぱり定番の挨拶が一番目立たないだろ。

そう思い、無難に自己紹介をして席に座る。…今座った時に埃が溢れ出してきた気がしたんだが……。どんだけ汚れてんだよこの畳、ブレザーが汚くなっちゃうだろうが。制服汚れると洗うの大変なんだぞ。

 

 

そんなことを考え、ブレザーに付着した埃を払い終わって自己紹介の様子を見てみると、現在我がクラス唯一の女子の自己紹介らしい。にしてもあれだな、アレが雪ノ下と同レベルだ。ある意味ここまでは珍しい。

 

 

「島田美波です。海外育ちで、日本語は会話できるけど読み書きが苦手です」

 

海外育ちね…これまた雪ノ下と似たような特徴を持ってるもんだ。確かあいつも中学までは海外で生活してたんだよな。島田と雪ノ下が会ったら仲良くなるんじゃないか?

 

俺のそんな思考も関係なく、島田の自己紹介は続く。

 

「あ、でも英語も苦手です。育ちはドイツだったので。趣味はーー」

 

なぜか一呼吸置く。何か言いにくいことなのだろうか?ここまで聞くと普通の女子生徒なのだが…

 

「ーー趣味は吉井明久を殴ることです☆」

 

ダメだ、こいつもFクラス(バカ)の一員だ。このHRが終わった後に殴られるだろう吉井明久さんに黙祷。

 

しかし、ここまでの自己紹介で前のクラスで同じだった奴がいないとはな…。あのクラス、意外と頭良いやつ多かったんだな。…いや、ここがバカ過ぎるだけか。

まあ前のクラスのクラスメイトの事をほとんど覚えてないが。

 

その後も誰もが同じような淡々とした自己紹介が続いていく。…もう寝ていいよな?どうせこれからも普通に続いてくんだろ?周りにも寝てる奴何人か居るし。

 

 

次に自己紹介する奴はあの金髪寝癖らしい。そいつは立ち上がるとこう話した。

 

「えーっと、吉井明久です。気軽に【ダーリン 】って呼んでくださいねっ♪」

 

やりやがった…この無機質な空間に盛大なボケをかましやがった…!

だがそれで乗る奴なんているはずが

 

『ダーリン!!!』

 

めっちゃ居たよおい。流石Fクラス、これをAクラスでやっても絶対に無視されるだろう。後うるさい。

 

「失礼、忘れてください…。とにかく宜しくお願い致します」

 

本人にも予想外だったらしい。それに加え、掛け声が野太かったのもあるだろう。俺は乗ってないが。

…そういや島田に殴られるのこいつか、合掌。

 

「…土屋康太、趣味は盗さ…盗ち…何でもない」

 

次の新しいクラスメイトの自己紹介も物凄く個性的だった。個性的過ぎて、犯罪臭まで醸し出しているのだから流石Fクラスの生徒だと思う。いや、俺もFクラスか。こいつらと同じと思われるのは癪だが。俺はここまで馬鹿な事とか犯罪的な事とかやってないし。

…本当だよ?

 

そうしてまた単調な自己紹介に戻り、俺も戻ってきた眠気と戦う。周りが周りなので寝ても良いのだと思うが、寝たら負けな気がして寝れない。俺にこんなプライドがあったとは驚きだ。

 

 

「あの、遅れて、すいま、せん…」

 

 

そんな寝ぼけた頭で頭を回しているその時、教室のぼろいドアがシャッと開いた。外に立っていたのは長いピンク色の髪の女子生徒だった。ウサギのアクセサリーを髪に着けている、何かあざとい。

 

「丁度よかったです。今自己紹介しているところなので姫路さんもお願いします…」

 

「は、はい!あの、姫路瑞希といいます。よろしくお願いします…」

 

か細い声を上げる姫路という女子生徒。多分ここまで走ってきたのだろう、証拠に頬を赤くしてるし呼吸も乱れている。

 

「はいっ!質問です!」

 

後ろの方から男子生徒が声を上げた。

 

「あ、はいっ。なんですか?」

 

「なんでここにいるんですか?」

 

なんじゃその質問。そんなの振り分け試験で悪い点を取ったか振り分け試験を受けていないか、あるいは途中退席のどれかだろう。

だが多分この姫路という生徒はFクラスの雰囲気に合わないように見える。どう見ても普通の生徒だ、バカには見えない。恐らく何かしらの事情があるのだろう。

 

 

「そ、その…。振り分け試験の最中、高熱を出してしまいまして…」

 

ビンゴ、俺に100八幡ポイント。

この学校の振り分け試験はなぜか無駄に厳しく、途中まで書いた解答用紙でさえ丸付けをして点数にしてくれないのだ。ほんと誰だよこんな制度作ったの。

 

 

クラス中からもザワザワと声があちらこちらから聞こえてくる。少し耳を傾けるだけで会話の内容がバカっぽい事を察することが出来る。やはりバカばっかであるこのクラス。ここまで来ると染まらないよう気を付けないといけないかもしれない。

 

「で、ではっ、一年間よろしくお願いしますっ!」

 

そう言うと教室後方の空いてる席へ小走りで向かっていく姫路。まあ人の前で立つような性格には見えなかったしな、緊張したんだろう。

 

 

やはり実質的に2人目の女子生徒の登場に舞い上がっているのか、教室中で会話が飛び交っている。会話の音量を考えない辺りはFクラスと言っていいだろう。

 

 

「はいはい。そこの人たち、静かにしてくださいね」

 

当然それを教師が見逃すはずもなく、教卓をパンパンと軽く叩いて注意をする。

 

「あ、すいませーー」

 

 

そこまでは聞こえることが出来た。だが誰が予想できるだろうか。

 

ーーーバキィィという音と共に中古とは言え軽く叩いただけで教卓の脚やらなんやらがバキバキになるなど。

 

 

 

 

 




また更新空きます

にしても今日テストなのに何やってんだ俺は…

9月28日 誤字を訂正しました

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