~JPJ~
撤退は許可しない・・・か
「間もなく目標海域です、赤城さん、索敵機を」
「分かりました」
赤城から艦載機が上がっていく。
俺もレ-ダ-を起動させ周囲を見張る。
「・・・とらえた。バカデケェのが」
「距離はいくらですか?」
「えっと・・・40㎞・・・薄い霧のせいで目視は無理だな」
そんな会話をしていると・・・
『スタウロス発射5秒前・・・4・・・3・・・2・・・1・・・発射!』
ものすごい轟音が響く。
「目標から高速飛翔体!行先は・・・東京!」
「そんな・・・・こうなったら攻撃を・・・」
「分かった、レ-ダ-で砲撃を指示する」
「お願いします!」
大和、長門、ミズ-リさんの主砲が動き出す。
目標はあのバケモノだ。
「全主砲、撃て!!」
海に轟く砲声・・・レ-ダ-に多数の砲弾が表示される。
「弾着まで40秒!赤城、艦載機を!」
「第一次攻撃隊!発艦!」
艦載機が上がっていく。
ここからは航空戦力が主体になる。
俺は上がっていく零戦を眺めていた。
~零戦妖精(メビウス)~
「メビウス1より全機、戦闘準備はOK?」
<<こちら2。OK!3~7もOK!>>
「メビウス8、被弾姫?」
<<だから被弾姫って言うなぁ!!OKだよもう!>>
「はは・・・怒らないの・・・」
そんな話をしていると相手が見えてくる。
<<こちらJPJ、各機に敵のデ-タを転送する>>
工廠の仲間から機体に取り付けてもらったPDAにデ-タが来る。
「これは・・・」
表示される100を超える目標・・・
ところどころ赤い表示がある。
これがタ-ゲットだろう。
「メビウス1より全機!行くわよ!」
<<了解!>>
一気に降下し目標に向かう。
~提督~
「もう・・・交戦が始まったか・・・」
「司令官さん、落ち着きがないですよ?」
「電もその割にはえらい震えてる気が・・・」
「な の で す ?」
「・・・・・なんでもありません」
すっごい怖い笑顔向けられた。
死ぬかと思いました(小並感
「シャンデリアのミサイルコンテナはぎりぎり迎撃できたが次はどうなるか・・・」
「もう弾切れなのですか?」
「いや、対応しきれない可能性があるんだ。もしかしたらここを狙ってくる可能性だってある」
「こ、ここですか!?わ、わたしはどうすれば・・・」
「い、いや少将はそんなにビビらなくても大丈夫だと思う・・・」
そんな話をしながら衛星から送られてくる映像を睨む。
「そういえば電・・・編成に入れなった事・・・何も言わないのか?」
「・・・司令官さんの考えてる事・・・大体分かってるのです」
「・・・」
「私も・・・危険な目に合わせたくないのは分かってるのです」
お見通しか・・・さすが嫁だなぁ
「確かに今は戦って仲間を守りたいのです。でも・・・私だって愛する人の前から消えたくないのです。だから・・・正直ほっとしてるのです」
「・・・電・・・」
「あ、あの・・・私お邪魔ですよね・・・」
気まずそうな顔をして少将が出ていった。
「電・・・」
「司令官さん・・・」
電が寄ってくる。
女の子らしい匂いが香ってくる。
「でも・・・今度仲間外れにしたら承知しないのです」
「ああ、わかってる」
そういって電は軽くキスをしてきた。
~零戦妖精~
<<対空機銃撃h------>>
<<2番機が落ちた!>>
<<クソ!弾幕が・・・!>>
無線からは味方の悲鳴しか聞こえてこない。
「冷却装置は・・・見つけた!!」
真正面から60㎏爆弾を放り込む。
冷却装置は以外と脆いらしく60㎏爆弾でも簡単に破壊できた。
「冷却装置破壊!これで6基目!」
あと私はもう一つ弱点を見つけた。
敵の腰についている工場のような物から例の砲弾が出てきていた。
それは簡単に破壊することができ、誘爆でダメ-ジを与えていた。
「あの砲弾・・・案外脆い・・・」
見た目は重厚だが装甲は薄いらしい。
<<こちらメビウス8!イジェェェェェェェェェクト!!>>
「うおおおおおおおおい!!!!!!!」
なんでまたイジェクトしてんねん!!
ちなみに空になった機体は冷却装置に直撃、破壊していた。
残りはあと一個!
「あとは・・・あそこ!!」
一気に降下し銃撃を浴びせる。
すると当たり所が良かったのか爆発を起こす。
「あとは非常用・・・どこに・・・」
上空から探しているが大和さんたちの砲撃の爆炎でよく見えない。
すると・・・
<<こちらメビウス8!単機で降り、冷却装置を破壊する!>>
「いつ帰ってきたのよ!!てか無理!!そんなのダメ!!」
<<危険なのは承知の上だよ。天使とダンスだ!!>>
「バ、バカ!!」
メビウス8は敵の股のしたにある溝のような場所に潜り込む。
すると・・・
<<破壊!破壊!!>>
「や、やるじゃない!!そんなことより高度を・・・・」
<<・・・・>>
「どうしたのよ!!」
反応がおかしい。
・・・まさか
<<無理だよ。エンジンが・・・それにキャノピ-が歪んじゃって・・・>>
「どんな状況でも脱出するのがアンタでしょ!脱出しなさい!!」
どんどん海に落ちていく。
私は眺めるしかできない。
<<えへへ・・・ほらキャノピ-の向こうに天使のはn・・・イジェェェェェェェェェクト!!!!!>>
・・・・・・できるんかい。
<<やっぱ落ちるの怖いわ>>
「・・・・・・・・・・・」
<あ、あはは・・・怒ってる?>>
「もう・・・バカァァァァァァァァ!!!」
そんな話をしていると何かが動く音がする。
<<砲身が開いた・・・あのバケモノ・・・砲身から排熱してるぞ!>>
<<往生際の悪い・・・・>>
「・・・今度こそ私の出番ね」
私は操縦桿を握り直し、砲身に向かう。
あの排熱が終われば砲弾が発射されてしまう。
「こちらメビウス1、突入する!」
<<わ、私も!>>
「ダメ!私一人で行く。大丈夫、任せて!」
砲身に飛び込む。
目標は最深部の薬室にある砲弾だ。
それを吹き飛ばせば砲身に穴が開くはずだ。
「目標・・・補足・・・撃て撃て撃て!!」
機銃弾を浴びせる。
すると大爆発を起こす。
爆風で機体が揺さぶられる。
だが奥から光がさしこんでいる。
穴だ。
「やった・・・やった!撃破!撃破!!」
その爆発と同時に砲身が崩落をはじめ、シャンデリアを模した深海棲艦に砲弾の雨が浴びせられる。
そして数十秒後、大爆発を起こし、その場は何も残らない焼野原と化した。
「あの大きさのものが一瞬で・・・」
驚いていると・・・
<<帰りましょう。みんな待ってます>>
「了解、赤城さん」
方位を赤城さんに合わせ帰還を始める。
いつの間にか霧は晴れていた。
~提督~
「撃破・・・?!本当か!」
大和から入る一報。
これほどうれしい報告はない。
損害だってゼロだ。
「やった!やったぞ!!」
「大佐さん・・・・終わりましたね」
「ああ!」
あとはみんなを横須賀に帰らせないと・・・
「電、俺たちも帰ろう。我が家に」
「はい!」
「大佐さん、短い間でしたが・・・ありがとうございました」
「こちらこそ。こんなことになるとは思わなかったがな」
「ふふ、私もです」
そんな話しをしながら司令部を出る。
まるで勝利を祝っているかのように空は晴れ渡っていた。
途中から投げやりだった希ガス・・・
いやホント、すんませんしたああああ!!!