横須賀鎮守府の日常   作:イーグルアイ提督

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いそかぜの演習

やっと帰れた鎮守府で待っていたのはアホみたいに溜まった書類だった・・・

・・・全部資源関係の。

 

「ファアアアアアアアアッック!!!」

 

そう叫びながらハンコを押していくしかない・・・

電は遠征に行ってるし・・・

 

「そうだ!気晴らしに開発でも行こう!」

 

最近ジェット機ばかりで赤城たちが嘆いていたしな。

そう思い今日は赤城を連れて開発に向かう。

 

「赤城、艦載機開発に行くんだがどうする?」

 

「艦載機・・・ですか・・・いいのですか?」

 

「ああ、少し欲しかったし」

 

「ではすぐ参ります」

 

赤城は食べかけというか食べ初めだった巨大パフェを0.5秒くらいで胃に突っ込み立ち上がる。

・・・一度大食い選手権とか出てみたらどうなるのか気になって仕方ない。

 

「工廠は久々ですね」

 

「そうだな~・・・特に赤城はほとんど来ないもんな」

 

「改装以来ですよ」

 

そんな話をしてると工廠に

 

「てーとく!何作る?」

 

「ん~・・・赤城達用に艦載機頼む。あ、ジェットはいらんぞ」

 

「え~・・・いいジェットのレシピあったのに~・・・」

 

「魅力的だけど今はいいの!」

 

「ちぇ~・・・それで資源は?」

 

「とりあえず10回分回してくれ」

 

「りょーかい!」

 

「どんな艦載機ですかね」

 

「さぁな・・・ろくでもないのじゃないのを祈る・・・」

 

すると

 

「完成!今回はちゃんとレシプロ機だよ!」

 

「お、どれどれ」

 

赤城は一足先に工廠に入った。

 

「あ、てーとく、これ」

 

「ん?ああ、ありがとう」

 

艦載機の書類か。

どれどれ・・・

 

「・・・・ごめん、俺こんな艦載機知らない」

 

それと同時に

 

「て、提督!」

 

「おおう!?どした!?」

 

赤城がものすごい速度で工廠から出てきた

 

「わ、私あんな機体知らないです!」

 

「・・・俺もだ」

 

作られた艦載機は・・・

 

翠芽

 

翠芽 (クーガ隊)

 

散香マーク2

 

SH-60K

 

FFR-31MR スーパーシルフ"雪風"

 

 

・・・唯一分かるのがSHしかない・・・

 

「なんだこれ・・・」

 

「さ、さぁ・・・」

 

とりあえず説明文を・・・

 

翠芽

 

スイガと呼ばれる逆ガル翼の戦闘機です!とある世界の戦争請負会社の主力機ですが、今は主力の座を散香に受け渡しています。

 

対空+8

 

 

「対空は烈風並みか・・・」

 

「上々ね!」

 

「・・・すごいキラキラしてる」

 

んで・・・次は・・・

 

翠芽(ク-ガ隊)

 

とある世界の戦争請負会社のエ-ス部隊、ク-ガ隊仕様の翠芽です!あのティ-チャの初陣で隊長を務めた部隊でもあります!

空戦能力は最強レベルと言えます。

 

対空+20

命中+10

 

 

「俺こんな部隊知らない」

 

「私もです・・・」

 

「てかとある世界って何だよ・・・」

 

「さぁ・・・」

 

次!

 

SH-60K

 

あ、こいつは知ってるからいいや。

次次!!

 

散香マ-ク2

 

とある世界の次期主力戦闘機です!形状は震電に酷似していますが性能はその上を行っています!機動性は風車と呼ばれるほど高いです。

 

対空+18

命中+6

 

 

「なかなか使えそうだな」

 

「そうですね・・・この子はどこに配属しますか?」

 

「今、五航戦に艦載機が行き渡ってないからな・・・」

 

「五航戦の配属ですかね?」

 

「そうなるな」

 

 

さて最後だな。

ええっと・・・

 

FFR-31MR スーパーシルフ"雪風"

 

とある世界の双発複座の戦術戦闘電子偵察機。機動性は現存するどの航空機よりも上を行っていると言っても過言ではありません。

武装も強力なものを取り揃えてあります。

 

対空+40

命中+30

索敵+50

 

チ-トすぎぃ!!とか思ったが、資源消費量を考えればそんなにバンバン使えない・・・

 

「とりあえずこんなもんか・・・てか、10回分回したか?」

 

「その・・・途中失敗しちゃって・・・」

 

「あ~・・・そういう」

 

「もう一回回す?」

 

「いや、このあと いそかぜ の演習も控えてるしな」

 

「そっか、がんばって!」

 

そういって工廠を後にする。

 

「提督、さっそく演習はどうですか?」

 

「いそかぜ呼んでこないと・・・」

 

「私が呼びに行きます!加賀さんと演習に参加してよろしいでしょうか」

 

「ああ・・・いいけど、今回はいそかぜのデ-タ収集が目的だからな!あと、511も初演習だからビビらすなよ!」

 

最後のほうが聞こえてたのだろうか・・・走って寮に戻っていった。

とりあえず俺は司令室に帰る途中に511に会ったので演習の内容を伝えに司令室につれてきた。

 

「演習はなにするの?」

 

「ん~・・・まぁ今回はいそかぜのデ-タ収集だからな・・・赤城達と組んでいそかぜを攻撃するようになると思う」

 

「うん・・・分かった」

 

「緊張してるか?」

 

「ううん、大丈夫。ユ-はいつでも準備できてます」

 

「そか」

 

511は司令室のソファ-に座ってお茶を飲んでいた。

てか、いつも思うんだけどここ司令室だからね!?お茶飲んでゆっくりする憩いの場とかじゃないからね!?

そんなつっこみは置いといて演習の準備をしよう・・・

書類は・・・もう見なかったことにしよう。

 

そんなこんなで演習のお時間

 

「んじゃいそかぜ、今日はお前単艦でほかはいそかぜに攻撃しろ」

 

「私一人ですか」

 

「まぁ・・・お前の戦闘能力の収集と新型艦載機の試験もあるからな」

 

「分かりました」

 

「よし、じゃあ皆終わったら飯食いに行こうぜ!!」

 

「提督のおごりですか!?」

 

「え、なんで」

 

「ありがとうございます提督!」

 

赤城さん話聞いてない。

まって皆聞いてない。

 

「ありがとう提督」

 

「たまにはいいとこ見せるじゃん」

 

・・・・・・

 

「ああああああ!!もう分かった!おごってやるよ!!」

 

一応原潜撃沈の報酬が入ったしな。

まぁ撃沈というかGUSOHの解毒のおかげだが。

 

 

 

~いそかぜ~

 

単艦・・・か。

がんばろう。

 

<<いそかぜ、調子は大丈夫か?>>

 

「はい、全システムオ-ルグリ-ン、対水上戦闘準備よし」

 

<<じゃあまずは主砲のみで敵機と戦闘だ。赤城、艦載機を上げろ!>>

 

<<了解しました!第一次攻撃隊、発艦してください!>>

 

赤城さんから艦載機が上がっていく。

私のデ-タベ-スにはない機体だ。

あがったのはたった4機の戦闘機。

 

「4機だけ・・・主砲、撃ちー方はじめ!」

 

腕につけられた127mm砲が攻撃を開始。

だが・・・

 

「外れ・・・いや避けられた!?」

 

先頭を飛んでいた黒豹のエンブレムが入った戦闘機を狙ったが簡単にかわされた。

 

<<すごい機動・・・だな・・・>>

 

<<私も艦載機を上げます>>

 

<<いや待て、いったん赤城の艦載機の性能を見よう>>

 

次こそは!

主砲を旋回させ、狙いを定める。

VTなら・・・

 

「主砲!撃ちー方始め!!」

 

今度こそ直撃ル-ト・・・思ったが・・・

黒豹の機体は砲弾が通過するル-ト手前で急減速・・・コブラを行い砲弾をかわした。

 

「な、なんで・・・!?」

 

イ-ジスシステムを駆使しても主砲弾を当てることが出来ない。

 

<<いそかぜ、CIWSの使用も許可する!>>

 

「了解!」

 

<<赤城、艦載機に攻撃命令を!>>

 

<<了解!>>

 

艦載機は私に向かって攻撃を開始しようとする。

 

「CIWS、AAWオ-ト!!」

 

CIWSなら・・・

ものすごい轟音とともにCWISが発射される。

だが、撃墜判定を出せたのは黒豹の随伴機だけだ。

自らの機銃弾と目標を監視して弾道を修正するCIWSの機銃すら簡単にかわして迫ってくる。

 

「くっ!」

 

次の瞬間、すぐ目の前に爆弾が着弾する。

 

「司令官、シ-スパロ-の使用を!」

 

<<う~ん・・・許可する!>>

 

「了解!」

 

これなら・・・絶対にはずさない!!

黒豹機は進路を変えてまた迫ってくる。

 

「今度こそ・・・シ-スパロ-発射始め!!」

 

脇から一本の矢を放つ。

絶対に外れることはない。

レシプロ相手なら!!

 

「行け行け行け・・・!」

 

黒豹は迫ってくるミサイルに気づいて離脱するがミサイルはその背後を取って迫っていく。

そしてあと2秒ほどで着弾という距離で・・・

 

「・・・・クルビット!?なんでレシプロ機が・・・」

 

なんとクルビットでミサイルをかわしてしまった。

そして敵機は真上・・・

 

「くっ・・・最大戦速!!」

 

逃げようと思った瞬間だった・・・

 

「キャアアアアアアアア!!!」

 

演習用の爆弾が直撃・・・私は轟沈判定になった。

 

「そんな・・・」

 

私を撃沈判定にした黒豹は悠々と飛び、赤城さんに帰っていった。

私は・・・レシプロ機ななどと甘く見ていたのが仇になってしまった。

 

「うっ・・・うぅ・・・ぐすっ・・・」

 

<<お、おいおい、泣くなよ>>

 

「だ、だって・・・」

 

<<ああ、よしよし、早く帰って来い。まだ演習始まったばかりだぞ>>

 

「はい・・・うううう・・・」

 

あの黒豹・・・ホントに何者なんだろうか・・・

そんなこと考えながら鎮守府にいったん帰ってきた。




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