短いようで長かったなぁ…。
さて、後はリクエストとクロスオーバーだな。
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UA 89795
瓦礫だけの何もかも死に絶えた場所
そこに私/俺はいた。
(此処は何処だろう。)
先程まで何をしていたか、何処にいたのかすら記憶にない。
ただ、酷く疲れ、眠りたかった。
身体に力は入らず、瞼が重い。
このまま眠ってしまおうか。
そんな事を考えていた時、不意に前方に2人の人影が見えた。
若い男女、特に女性の方は小柄な少女だった。
少女は紫がかった長い銀髪をポニーに纏め、男性は白い薄汚れたコートを着て、何処かへと歩いている。
(知っている。)
その2人の姿に、心の奥で何かが叫んだ。
私/俺は、この2人を知っていると。
(知っている。)
2人はボロボロだった。
特に男の方は酷く、白いコートの汚れはよく見ればその多くが血痕であり、彼の足元には血溜まりが出来る程の多量の血が流れ落ちていた。
全て、男が流した血だった。
(知っている!)
確信を持って言える。
私/俺は確信を持って言える。
私/俺はこの人達を知っている!
「 !」
何と言ったのか、自分でも解らない。
でも、その必要があるから、という焦燥感のままに2人に声をかけた。
そして、男女が歩みを止め、少しだけこちらに振り向く。
それは自分の知っている彼と彼女であり、同時に自分の知らない彼と彼女だった。
「 。 。」
2人が私/俺に手を差し伸べて…
私/俺は2人の手を取った。
…………………………………
何も無い、光も闇すらも存在しない無の空間。
そこに九郎の意識があった。
そんな虚無でありながら、しかし完成された空間が不意に揺らぐ。
同時、九郎の身体が柔らかい感触を得る。
成熟した女の、柔らかな肉の感覚だ。
女の背景は、黒い太陽と赤い月が昇る淀んだ空だ。
そして周囲の遺跡にも似た廃墟には見覚えがあった。
全てが死に絶え、滅んでしまったアーカムシティだ。
「やぁ、九郎君。」
「ナイア…。」
九郎が女の名を呼ぶ。
魅入られてしまいそうな程に美しい裸体を晒しながら、女は九郎の上に跨っていた。
よく見れば、女の腹は少し膨らんでいる。
仔を孕んでいるのだ。
「ナイアルラトホテップ。」
九郎が女の、否、邪悪の真の名を呼ぶ。
途端、女の形が崩れ、その顔に闇黒の中に浮かぶ燃える三眼が現れた。
「そう。それが僕の本当の名だ。九郎君、永い事御苦労さまだったね。」
「なんの…話だ?」
「君はね、ずっとずっとずぅぅぅぅぅぅぅぅっと前から、マスターテリオンと戦っていたんだ。と言っても、前回までの君は…あぁ、その時は覇道鋼造と名乗っていたね。兎に角、今までの君はマスターテリオンに敵わなかったけどね。」
「覇道鋼造、だと?」
それで全てのピースが繋がった。
全ては起こるべくして起こったのであり、あのマスターテリオンでさえ、この邪悪の前には被害者であったのだ。
「そう…それもこれも君が、輝くトラペゾヘドロンを執るに相応しい器になるため。そのために、君達は幾星霜と戦い続けていたのさ、ボクの掌の上でね。」
ナイアルラトホテップは朗々と話し続ける。
心の底から己の歓喜を伝えるために、自らが育てた人の正義へ極限へ。
「マスターテリオンも…こうやって無限の中へ捕えたのか…ッ。」
九郎はおぞましい程の快楽に抗うが、しかし、邪悪は勝手気ままにその身体を貪り続ける。
「彼は解放するさ。無限に疲れ果てていたからね。まぁ無限から解き放たれて何処に堕ちるかは知らないけれど、それがあの子の望みだしね。あの子達も、今はただ僕の中で眠り続けている。これはこれで良いけれど…それじゃ僕が寂しいじゃないか。」
「おい…お前の中に、誰がいるんだって?」
己の目立ち始めた腹を愛おしげに撫で摩りながら微笑む混沌の姿、九郎は警報を鳴らす己の直感に従い問い詰める。
「この仔は元々僕の仔だよ。人間に産ませて、連中へのカウンター役を期待してたんだけどね…反抗期なのかな、向かってきたから産み直す事にしたんだ。今回の名前は…確かリーアだったかな。」
「て、めぇ…!」
九郎は必死に身体に力を込めようとし、しかし、敵わずにピクリとも動かない。
「ふふふ、そう連れなくするなよ九郎君。この仔がちゃんと生まれたら、嘗ての君達の様な関係になるもよし、僕も交えて親子丼なんて事も出来るんだよ。」
「ぐ、がぁ…!」
圧倒的な快楽に、九郎の意識が塗り潰されていく。
闇に、闇黒に、深淵に、意識が呑まれ、消えていく。
不味い。そう思い、抗おうとするが、既に死闘の果てに九郎は限界を迎えていた。
「さぁ九郎君、今度は君が僕を慰めておくれ。僕は君に果ての無い快楽をあげよう。それは永遠。死すらも消え果てる永遠だ。狂う事も、壊れる事も、好きなだけさせてあげよう。だから際限なく、一片の慈悲もなく、君を愛する。九郎君、それが愛を交わすって事なんだよ。さぁ、この快楽を共に……」
(こんな、奴に…!)
それでも、その意志だけは犯せない、冒せない、侵せない。
―――それでも、と言い続けろ。―――
不意に、声が聞こえた。
…………………………………
闇黒の子宮に激震が走った。
暗い暗い暗い、闇よりもなお深き闇黒の中、そこに浮かぶ機械の胎。
そこからこの闇黒そのものを揺るがす程の震動が生まれていた。
「馬鹿な、早過ぎる! まだ当分は先の筈だ!」
闇黒の主、否、闇黒そのものが焦りと共に叫ぶ。
此処はクラインの壺の中の、更に己という混沌の中の揺り籠だ。
奴らからの干渉は有り得ない。
―――解っていたさ。最初から勝てない事なんて。―――
不意に震動が止む。
同時に機械の胎の中から声が聞こえた。
―――私/俺で勝てないのなら、勝てるようになれば良い。勝てる奴を呼べば良い。―――
―――だから、私/俺が負けるのは、当然の結果なんだ。―――
男とも女ともつかない声が闇黒に響き渡る。
その声はまるで聖者の様であり、罪人の様であり、同時に決意を秘めた人間の様でもあった。
「何を!何をしたぁ我が眷属共ぉ!!」
―――混沌たる我々はあらゆる属性を内包し、時に互いに相争う。―――
―――なら、それはお前の一部であっても同じだよな?―――
「まさか!?私を取り込んでいると言うのか!?不可能だ!出来る筈が無いッ!!」
―――出来るさ。なにせこれは荒唐無稽、空前絶後のお伽噺なんだから!―――
直後、機械の子宮が爆散した。
………………………………………
九郎の懐、そこにある懐中時計から光が溢れる。
エルダーサイン、旧神の印。
その光の障壁により、混沌の女は弾き飛ばされ、九郎の身体に力が戻る。
何時の間にか普段着を着て、魔術の行使に支障も無くなっていた。
同時、混沌の胎から光が漏れ出す。
「形勢逆転だな。」
「馬鹿な、馬鹿なあああああああああああああああああああああッ!!」
先程の声と同時、混沌に異変が起こる。
その身体が不気味に歪み、泡立ち、戦慄く。
人の形を保っていられない。
膨らんだ胎から漏れ出す光は益々強くなり、徐々に徐々に罅割れていく。
「悪ぃな、ナイアさん。オレ、あんたの事嫌いじゃなかったけど…。」
術衣を纏い、手にしたバルザイの偃月刀が混沌の胸元へと突きいれ、発火する。
「どうもオレ、ロリコンだったらしくってさ。あいつの綺麗な身体知ってると、てめぇなんざ汚すぎてまともに勃たねぇんだよ、このババァ!!」
「大十字九郎!!」
混沌が身体を焼かれながら、九郎に掴みかかる。
だが、その顔面に既に九郎が召喚した自動式拳銃が突き付けられていた。
「人間を侮っちゃいけねぇな。解ったかい、カ・ミ・サ・マよぉぉぉぉぉぉッ!!」
引き金を引いた瞬間、混沌の頭部が爆砕した。
途端、絶望に満ちた世界は割れて消えた。
……………………………………
「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!!!!」
身を引き裂かれる激痛に、混沌が叫んだ。
爆散する機械の子宮、その残骸が降り注ぐ中、それが降り立った。
それは漆黒の鋼であり、刃金だった。
アイオーン、最強の鬼械神の一つ、ではない。
アイオーン・リペアⅢにも似ているが、それとも異なる。
特徴的な脚部のシールドと頭部のアトラック=ナチャ、背部に浮かぶシャンタクユニット。
それは漆黒のデモンベインだった。
漆黒のデモンベインの眼に、光が灯る。
だが、その光は三つ、燃える三眼が如く、激しい意思が込められたセンサーアイが動揺冷めやらぬ混沌へと向けられた。
「馬鹿な!! あり得る筈が無い!! 此処は私の中だ! 私の構築したクラインの壺の、私の胎の内だ!!」
「だというのに……貴様、私の権限も取り込んだと言うのか!?」
激情のままに叫ぶ混沌に、混沌から生まれ落ちた漆黒のデモンベインが、リーア/アーリが告げる。
―――簡単な話だ。―――
―――勝てないなら、勝てる奴を呼べば良い。―――
―――助けを呼べば、彼らはきっと応えてくれる。―――
―――だって、彼らは人の望んだ神様だから!―――
虚空に浮かぶ漆黒のデモンベイン、その背後に五芒星が浮かび上がる。
旧神の印、エルダーサイン。
碧の光を背後に置き、漆黒のデモンベインが謳う。
最強無敵の聖なる詩を。
―――憎悪の空より来たりて―――
「馬鹿な!馬鹿な!こんな事は有り得ない!!」
―――正しき怒りを胸に―――
「所詮は僕の一部だ!千の無貌たる僕の一部だ!奴らを降ろすなんて出来る訳がない!」
―――我らは魔を断つ剣を執る!―――
「耐えられる訳が無い!所詮君は、魔を断つ剣にはなれない!」
―――汝、無垢なる刃 デモンベイン!―――
虚空に荘厳で、勇猛で、神々しい気配が満ちる。
漆黒であったデモンベインが暖かい光に包まれた。
現れたのは黄金の光と神気を纏い、その手に輝くトラペゾヘドロンを握った真なるデモンベインだ。
幾星霜とあらゆる時間と空間を邪悪との闘争に費やしてきた、優しき狩人の姿。
人が望み、人から生まれ、人を助ける、最弱最強の剣。
遂に神の領域へと至った、デモンベイン。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「デモンベイン!デモンベイン!デモンベイン!」
「いと憎し、我が恋人よ!」
「こんな所まで、こんな時間にまで、追って来たのか!我々を!我々を!」
虚空の中、闇黒が吠える。
憎々しげに、恐ろしげに、おぞましげに、妬ましく、愛おしく、焦がれる様に。
ありとあらゆる老若男女の声で、闇黒の化身たる混沌が吠えた。
そして、もう一つの戦場でも、邪悪の姦計が破られつつあった。
………………………………………
『アル…。』『九郎…。』
『側にいてくれ。お前と一緒なら、何だって出来る…!』
デモンベインのトラペゾヘドロンが、リベルレギスのそれを取り込み、巨大化していく。
『トラペゾヘドロンが…』
『融合していく…。』
一つとなり、デモンベインよりもなお巨大となった神剣を、身体の一部であるかのように軽やかに振るう。
振り下ろし、横に薙ぐ、軽やかな剣舞の後、大樹の様に天地を指して止まる。
――祈りの空より来たりて――
「祈りの空より来たりて」
――切なる叫びを胸に――
「切なる叫びを胸に」
――我らは明日への路を拓く――
「我らは明日への路を拓く」
何処かか響いてくる声が、九郎とアルの言葉に重なる様に宇宙に響いていく。
『五芒星…。』
『旧神の紋章!』
デモンベインを取り囲む光が、エルダーサインとなって広がっていく。
―――馬鹿な!有り得ない!―――
―――ここは僕が作ったクラインの壺だ!―――
―――奴らが介入できる訳が無い!―――
―――まさか!?―――
闇黒の女の胎に入った罅から、光が漏れ出る。
罅はやがて広がりきり、その奥の虚空から一つの存在が感じられた。
―――貴様か!?貴様が穴を!?―――
混沌が黒い炎を噴出し、己ごと身の内の敵を焼き尽くさんとする。
だが、遅い。
既に物語は、大団円へ向けて動いている。
――汝、無垢なる翼 デモンベイン――
『汝、無垢なる翼 デモンベイン。』
そして、デモンベインは光輝となり、宇宙に光が広がっていった。
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「終わったか……。」
「そうだねぇ…。」
真空の宇宙空間、何処とも知れない場所で、私達は漂っていた。
「リペアⅢ、もといデモンベイン・カオスとでも言うべきかね? ま、完全に大破して漂流中だけど。」
「致し方あるまい。まぁ、生きているだけ幸運さ。」
正直、勝機は無かった。
混沌に捉えられたあの時、あの夢を見なければ、絶対に自分達は負けていた。
それだけギリギリの戦いだった。
「あの2人には感謝だねぇ。」
「全くだ。」
疲弊した心身がだるい。
まるで鉛になったかの様に重く、休息を寄越せと五月蠅い。
「まぁ何時になるかは解らないけど、暫くは眠ろう。」
「そうだな。回復すれば、また動ける。」
「そしたら…ふぁ~…あの子らの所に帰ろう。」
「では、ちと休もう…。」
目を閉じ、身体を数千年単位での休眠に耐えられる様に変質させる。
あの戦いのせいか、どうも混沌としての属性が強化され、同時にクトゥグアの火への相性も劇的に改善されている。
恐らく、神降ろしの影響だろう。
「お休み~…。」
「お休み…。」
シートに身体を預け、目を瞑る。
あぁ、良い夢が見れそう……
『ひゃーはははははははッ!! 遂に遂に遂に見つけたのであ~る!!』
だ?
「おい、この声…。」
「何でいるんだ?」
心底疑問に思い、未だ生きていたセンサーで情報を拾わせる。
そして、視界一面に「全長1kmを超す、超巨大なドラム缶。もといドラム艦」があった。
「「えーーーーーーーーーーーーっ!?」」
もうキャラじゃねぇよとかそういう叫びは一切無視して、2人で同時に叫んだ。
え、何が起きてるん?
『しかし、アイオーンを追ってきた筈が、何故にデモンベインが此処に?しかも黒くなっておるし、イメチェンでもしたのブゲラッ!?』
『母さん、聞こえてますか!?』
通信が繋がり、ちょっと歳を喰ったドクター・ウェストが、それを押しのける形で子供と大人の合間程度にまで成長した息子の姿が映った。
『ちょ、馬鹿兄!ボクにも話させない!』
『な、さっきジャンケンで僕が先って決めただろ!』
『何秒かってのは未定だったじゃないか!』
更に息子と押し合いへし合いしながら現れたのは家族になって直ぐに別れてしまった娘の姿だ。
こちらも既に子供と大人の合間にまで成長し、元気に兄と言い争っていた。
『取り敢えずお久しぶりロボ!』
「エルザ、取り敢えず状況説明を。」
そして全く変わらないエルザが騒いでいる兄妹と痙攣しているドクター・ウェストを放って話しかけてくる。
『エルザ達は何とかダーリン達を迎えに行こうと色々研究してたロボ。それで、何とかこの宇宙にアイオーンの反応を感知できたから、こうして迎えに来たロボ!所で、ダーリン達は何処か知っているロボ?』
「流石にそれは解らんよ。ただ、こちらが勝って、バラバラになったのだけは確かだ。」
「つか、好い加減に回収してくれ。そっちはどれ位時間が経ったか知らんが、こっちはついさっき終わった所なんだからさー。」
『了解ロボ!収容はこちらでやるからお疲れ様ロボ!今はゆっくり休んでてほしいロボ!』
それだけを伝えると、エルザとの通信が一旦切れた
「ははは…ご都合主義も此処に極まれり、だな。」
「だねぇ。んじゃま、此処は一つ、言うべき事を言っておこうかね。」
「?……あぁ、そういう事か。」
「そーそー。んじゃいっせーのーで…」
すぅ…と息を吸い込んで、思いっきり大声を出す。
伝えるのは感謝。
先の戦いへの助太刀と、本来なら神降ろしとトラペゾヘドロンによって消滅していたであろう自分達を、この宇宙まで送ってくれたであろう存在へ。
「「助けてくれてありがとう旧神様!」」
(おう。これからも頑張れよ!)
(うむ、達者でな。)
宇宙に残念なイケメンと外見幼女の2人の姿が見えた気がした。
「何時までも何時までも、此処で世界を見つめ続けましょう。何も壊さず、誰も傷つけず、生き足掻く命達を笑いながら、憧れながら、この永遠を過ごしましょう。それだけが―――」
「あぁ、それだけが……それだけが、僕達に赦された救いなんだね、エセルドレーダ。」
永劫に続いた絶望の中、少年は漸く愛を知った。
それは余りにも遅すぎた、当たり前の命の在り方。
(で、どーすんの?)
(アレを邪魔するのはなぁ…。)
(お二方とも、良い雰囲気ですねぇ。)
(ちょっと、羨ましい…。)
(正直2人の世界過ぎて気が重いのであ~る…。ってか、我輩一応裏切った側であるからにして、見つかったら粛清されちゃう心配がそこはかとなく…。)
(大丈夫ロボ。ほら、誰も傷つけずって言ってるロボ。)
(まぁ何にせよ、もうちょいゆっくりしてから声かけようぜ?)
(了解。では本艦は現状を維持。各乗組員は各々寛いで頂きたい。ただ、くれぐれも邪魔をしない様に。)
「聞こえているぞ貴公ら。」
「デバガメとは…随分と低俗になったものですね、貴方達。」
「「「「「「「ごめんなさい!!」」」」」」」
以下、感動ブチ壊しの舞台裏
「こうして、また一つ神話が出来上がりっと。」
「ふむ、今回の戦いの記録か。まぁ良い。ネロ、そろそろ次の舞台を始める。ついてきたまえ。」
「それは良いけどさ、ナイ神父。お客さんだよ。」
「なに?まさか…?」
「ハロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!エェェェェェェェェェェェヴェリワアアアアアアアアン!イッツアショータアアアアアアアアアアアアアアアアアイム!!遂にやってきました並行世界!我輩の叡智は尽きる所を知らず、遂に遂に次元の壁すら突破してしまうとは!あぁ、壁と言えばこの前物置の掃除をしていたら壁の穴に身体がすっぽりはまって抜け出せなくなった時、何か壁の向こうの下半身の方からカチャカチャと音が。我輩は悲鳴を上げた。変な事するんでしょう?エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!そして壁の向こうの人はこう言った。安心しな、オレはホ○だ。男しか喰わねぇよ、と。かくして我輩は絶対絶命のピンチを、物置にあったダイナマイトで全部吹っ飛ばす事で事無きを得た。」
「博士は本当にゴキ○リを超えたキ○○イロボー!」
((アカン。)) Orz
これにて本編完結です。
いやぁ短期間集中連載はなかなかに骨が折れました。
SS書くのも久しぶりだったのに我ながらよくかったもんです。
それもこれも、読者の皆さんの励ましがあったからこそです。
この場にて感謝を。本当にありがとうございます。
以降もゆるゆると活動していくつもりですので、お気軽にお付き合いください。