ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー   作:オウガ・Ω

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四年前、天瞳家


「師範、今までお世話になりました……」


「すまない、私たちが無理にでもついて行けばこんな事には」



「師範、私たちにも責任があります………ところでミカヤちゃんは?」



「アレからふさぎ込んでいる………堪えたんだろう……コレからどうするのかね」



「しばらくはオウマ義父さんの所にお世話になろうと……アソコなら大丈夫ですから」


まだ日も差ささない早朝、僕と師範と話している内、荷物を纏めたメイが門から出てきた…瞳に光がなく俯いたタカヤの手を引いて

今日、四年間過ごしていた天瞳家からタカヤをオウマ義父さんがいる街へと引っ越しをする。義父さんなら守り抜けるし僕たちも居ることが出来る


アレからミカヤちゃんはふさぎ込んでる…何度も部屋の外から呼びかけても出てこない、あの日に再会したタカヤを見て強いショックを受けたんだ


「姐さん、車の用意ができやした」



「わかったわ。さあ、タカヤいくわよ」



「う…ん」


「天瞳師範、四年間ありがとうございました……」


タカヤを車に乗せて僕とメイは師範と奥様、門弟の方々に頭を下げ車に乗り込む…静かなエンジン音と共に走り出し数分たった時だ



「姐さん、ダンナ、後ろを」



慌てた様子のアンジくんに言われ後ろを見て驚いた…白い和装に赤袴姿の女の子……所々泥で汚れたミカヤちゃんが涙をため山道を走る姿…



っく……ん…………タッくん…と聞こえる…でも途中で転び立ち上がり追おうとするのを師範になだめられる姿を最後にミラーから消えた



ごめんミカヤちゃん……本当にゴメン……何度もメイと一緒に謝った。落ち着いたら連絡先を教えることを決め虚ろな目をミラーに向けるタカヤの頭を撫で続けた










第十一話 絆のアストレイ、よみがえる鉄拳と漆黒《後編》

「クリアーパーツとプラ板はコレで充分だな」

 

 

「ミカヤン、タカタカのブレイドに使うアストレイはこれなの?」

 

 

「ん、みせてくれないかな?HGCEシリーズのアストレイ・レッドフレーム…うん間違いないね」

  

 

 

「やったあ~じゃボクがスッゴく速く会計すませてくるね」

 

 

笑顔でHGCEシリーズ《アストレイレッドフレーム》を手に走る…まったく広いとはいえ走ると転ぶよレヴィ。今、私たちがいるのはベアトリスマッチ会場の上にあるサエグサ模型店内にある商品陳列棚…機動戦士ガンダムシリーズに登場する様々なMSのプラスチックモデル、ガンプラがシリーズ別に並んでいる。何時みても想うけど品揃えは地域一番だと私…天瞳ミカヤは断じよう

 

 

 

 

「ミカヤ、とりあえず工作室にいくか。必要な工具とブースを用意しなきゃいけないだろ?」

 

 

 

「ん、そうだね……じゃあレヴィが戻ったらすぐに作業をはじめよう…少年のブレイドを早く治してあげないとね」

 

 

 

「ああ、わかってるって」

 

 

 

頷くと商品棚がある場所から離れた工作室に足を向け前に来ると自動で開く…幸いダレもいないし並んで座れるみたいだ。私は工作室のレンタルツールボックスを開きデザインナイフ、エッチングノコ、ヒートプレッシャー、ヤスリ、ニッパーをノーヴェが用意してくれたトレイに入れていく

 

流石はサエグサ模型店、工具一つにしても手入れが行き届いているね

 

 

「ミカヤ~ん、ノンノ~ン、アストレイを買って来たよ~」

 

 

 

「よし、じゃあやるかミカヤ、まずはどうするんだ?」

 

 

 

「ん?まずは両腕のパーツを切り出し、それから手首をエッチングノコで切り離しからだね」

 

 

「ねえねぇ、クリアーパーツの削り出しはダレがやるの?」

 

 

 

「そうだね……じゃあレヴィに任せるかな」

 

 

 

「うん、わかった。スッゴくキレイで透明感マシマシキラキラなのを作るね。いくよボクのバルフィニカス!」

 

 

デザインナイフを握りしめ元気な声と同時に浮かぶクリアーパーツ材が瞬く間にカッティングされ落ちていくのを手で受け止めていく……というかレヴィ、あまり動かない方がいいんじゃないかな。今のキミの出で立ちはミニスカート…激しく動いたら水縞柄の紐ショーツが見えてしまう…

 

 

「レヴィ!そんなにはためかすなった…みえるだろうが!?アタシらしかいないからまだいいげどさ」

 

 

「ええ~せっかくカッコ良くきめたのに~ノンノン、ノリ悪すぎだよ?そ・れ・ に~見せるのはタカタカだけだもん。あと、コレもお母さんが『こうしたらタカヤくん、元気になるわよ』って教えてくれたんだよ」

 

 

「ば、バカ!なにやってんだ!はしたないだろうが!!」

 

 

 

「え?でもフェイトとアリシアも疲れた『あ~お兄ちゃん』にしてるよ……あとこういうのとかも♪」

 

 

すっとスカートのすそを指先でつまみ上げ椅子の上に膝立ちして紐ショーツを見せつけるレヴィにワタシの中で雷が落ちた……よし紐ショーツとやらを手に入れておくかなと頭の片隅に追いやるとノーヴェが仮組を終えたアストレイの腕を手にする

 

 

「と、とにかく今はタカヤのガンプラに集中力しろったら……ミカヤ、どこを分割するんだ………って手首を独立可動させるのか?」

 

 

 

「少年は原典アストレイ同様に腕を作り込んでいたんだ。切り離したらPPSE速乾セメントで接着して……」

 

 

 

「なるほどな……じゃ可動軸は新規でつくるのか?」

 

 

 

「うん、可動軸はプラパイプにポリランナーを芯にしたのを今から作るね、さっき接着したのが乾くまではクリアーパーツを埋め込む加工を……?ノーヴェ?」

 

 

 

「…い、いや何でもないんだけどさ…タカヤってガンプラ歴はアタシ等より短いのによく作り込んでるんだな」

 

 

 

「ふふ、長い短いは関係ないよ。大事なのはどれだけガンプラが大好き……ガンプラ愛で決まるからね……近くでみていたからよくわかるよ」

 

 

そう、長い短いは関係ない…タッくんは大好きって気持ちが強いからココまで作り込めたんだ…私の言葉に納得したのかパーツの分割作業に取りかかった。あまり時間もないし可動軸のプラパイプにポリランナーの差し込む加工に取りかかろうとした時だ

 

 

「……ミカヤ、タカヤの身体のケガっていいかなわかんないんだけどさ………あれって《アシムレイト》だよな」

 

 

 

指先に余計な力が入りすぎて3ミリプラパイプが半ば折れた

 

 

 

 

「……やっぱりそうなんだな…噂には聞いていたけどさ……」

 

 

 

「アシムレイト?……ノンノン、もしかしてタカタカのケガってまさか…ミカヤん、そうなの?」

 

 

 

「……………………」

 

 

クリアーパーツの磨き上げを止めたレヴィもアシムレイトの言葉に気づいたみたいだ………二人はああ見えて娘《にゃん》タイ……ニュータイプ並みに鋭いところがあるのを失念してたよ。なにより原因は私が今見せた動揺でバレたに違いないか

 

 

「……レヴィ、ノーヴェちゃん……二人の言う通り少年のあのケガは……《アシムレイト》が原因だ……それに私は…」

 

 

 

「……………わかった」

 

 

 

「え?ノーヴェちゃん?」

 

もう隠し通せない…すべてを話そうと口を開こうとした時、ノーヴェちゃんの声が遮った

 

 

 

「アタシが聞きたかったのはタカヤのケガがアシムレイトが原因なのかって事だけだから………じゃ、この話はおわり。さっさと完成させてタカヤのとこにいくぞ、レヴィもいいな」

 

 

「うんわかったよ。じゃあじゃあスッゴく速くてきれいに仕上げるね♪」

 

 

 

「あ、ああ……じゃあ急ごうか……レヴィ、コンパウンドは丁寧に優しくだ」

 

 

「了解、了~解♪」

 

 

 

「ミカヤ、はめ込み穴は下穴で1.2、仕上げが2.4でいいんだな?」

 

 

 

「ああ、ソレでいいよ……粒子浸透率を上げる加工は慎重にね」

 

 

 

…二人ともいい友達だ。まあ好きな人が同じなのが気になるけど今はタッくんの為にブレイドを治さないと。やりかけの可動軸加工の続きに取りかかる

 

まっててタッくん……みんなが必ず治すから

 

 

 

第十二話 絆のアストレイ、鉄拳と漆黒再び

 

 

 

同時刻…サエグサ模型店内メディカルルーム

 

 

 

「ワタルくん?どうしたの?」

 

 

 

「……あ、あの……」

 

 

 

先の試合で戦ったチームファングの紅ワタルくんが口ごもらせながら見てる…

 

 

「ワタルくん、立ち話もなんだし…イスにすわったら?」

 

 

 

「う、うん…ありがとう」

 

 

 

……近くにあった椅子に座ったワタルくん、その手にある真紅に輝くキットケース、多分ファングが収められてる。隣にいるはずのペアのスバルさんの姿は見えない

 

 

「あ、あの秋月くん……身体は大丈夫ですか?」

 

 

 

「え?………身体全体が少し痛いだけかな…」

 

 

 

「……あ……そのごめんなさい…ぼくのせいで……」

 

 

 

「謝ること無いよ。今日のバトル、すごく楽しかった…」

 

 

 

「……秋月くん、なんでガンプラバトルを楽しめるの?ガンプラも傷ついてボロボロになるのは楽しくなんか…」

 

 

「………そうだね…僕もガンプラがバトルで傷つくのもボロボロになるの嫌だった、先生にも一度も勝てなくて初めてのバトルでもノーヴェさんに全力を出し切って負けたりしたんだ。すごく悔しくなるけど、またバトルをしたくなるんだ。強いファイターとガンプラと戦えるって想うだけで胸が熱くなる。それにワタルくんが最後に繰り出した技から君の魂をガンプラを通して感じた……ガンプラに対する想いも、そしてノーヴェさんのお姉さんのスバルさんと一緒に強くなりたいって……何よりココに来たのは僕に謝るためじゃない……」

 

 

 

「ボ、ボクは……」

 

 

 

そう、ワタルくんがココに来たのは謝罪の為じゃない…魂を込めたガンプラを通して互いに全力で戦ったからわかる。少しだけ戸惑うようにゆっくりとワタルくんは顔を上げた

 

 

「……ボクは……もう一度、秋月くんとバトルがしたい。スバルさんと一緒に」

 

 

 

「いいよワタルくん。でも大会が終わってからでいいかな。互いにベストな状態で全力で楽しくやろう、ガンプラバトルを!」

 

 

 

「ありがとう秋月く……」

 

 

「タカヤでいいよ。僕もワタルくんって呼んでるし」

 

 

 

「あ、じゃあタ、タカヤくん……」

 

 

おどおどしながら僕の名前を口にしたワタルくん…自然と笑顔になった……そんな時、乾いた音が耳に入った。真紅のキットケースが開いた先に両脚の無い白地に金の塗装が目立つガンプラが落ちていた。ナゼかわからないけど気になる…なんか呼ばれてる感じがする

 

 

「ワタルくん、そのガンプラは?」

 

 

「あ、コレはスバルさんがファングアストレイの参考にって渡されたんだ……名前はカテドラルガンダムって言ってたよ」

 

 

 

「カテドラル…ガンダム………ワタルくん、もしよければなんだけどカテドラルガンダムに触っていいかな?」

 

 

「いいよ……でも大丈夫?」

 

 

「大丈夫、コレがカテドラルガンダム……」

 

 

腕が痛いけどワタルくんに手渡されたカテドラルガンダムを見て驚いた……可動範囲の広さもだけどバトルでプラフスキー粒子を無駄なく使う事を前提にしてて、シンプルな武装は完成度の高さがわかる…究極のガンプラといっても過言じゃない出来だ

 

 

でも何だろう……手に触れていると引き込まれるような感じる…まるでナニかがにじみ出てくるヨウナ………

 

 

 

ー……ガンプラバトルは勝利こそ絶対。たとえ戦う相手が仲間、家族、兄弟だとしても………ソレを押しのけ勝利の頂を目指すべしー

 

 

 

   ー完璧な勝利こそ☆☆☆☆の条件……勝利をー

 

 

 

………ナゼかわからないけど真っ暗な場所にいつの間にかに立ってる。医務室にいたのになんでと思った時、気配を感じて振り返った

 

 

 

『……………』

 

 

ボロボロの赤黒いマフラーにマント、長く伸びた黒髪、独特な形状のサングラスをつけた人が無言でみている……

 

 

「……ヤくん、タ………タカヤくん!?」

 

 

 

「え?ここは……」

 

 

 

「びっくりしたよタカヤくん、急に黙り込むからどこか具合が悪くなったんじゃないかって心配したよ」

 

 

「そ、そうなの……あ、ごめん……じゃあカテドラルガンダム、返すね」

 

 

 

「うん、じゃあボクはそろそろ行かないと。スバルさんが待っているから」

 

 

 

「そうなんだ。じゃあまたねワタルくん」

 

 

 

「タカヤくん…………大会中はボクとスバルさんも見に来るから……ま、またね…あ、それとコレを」

 

 

 

「コレってハンドパーツの手甲?」

 

 

「タカヤくんに使って貰いたいんだ。前に作ったんだけどボクのファングアストレイには合わなくて……でもタカヤくんのブレイドなら使いこなせると想ったんだ」

 

 

真紅色の手甲パーツ…中央には磨きあげられたクリアーパーツが輝いてる。すごい作り込みだって僕でもわかった

 

 

 

「でもコレは…大事なパーツじゃ…」

 

 

 

「……大会が終わるまででいいから使って見て」

 

 

「……わかったよワタルくん、大事に使わせてもらうよ」

 

 

 

「じゃあボクは待ち合わせがあるから………それとありがとうタカヤくん」

 

 

 

どもりながら頭を下げてワタルくんはカテドラルガンダムをキットケースに納めて医務室から出て行った。扉の向こうにスバルさんをみた気がする……頭に大きなタンコブが見えたのは気のせいだよね

 

 

「少し寝ようかな……」

 

 

毛布を被った……ワタルくんとまたバトルが出来る。まずは大会をミカヤさんと勝ち抜いてカレトヴルッフを手に入れよう…って考えているウチに目を閉じた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ワタル……あのあたし……ヒドイことを」

 

 

 

「スバルさん、ボクなら大丈夫…やっと帰って来てくれたから嬉しいよ。コレからはじめるよ、ボクとスバルさんのガンプラバトル、一緒に強くなりましよう」

 

 

 

「ワタル……うん!一緒につよくなるよ。そしてお父さんとお母さんにわたし達の仲を認めてもらえるくらいに!!」

 

 

 

「は、はい」

 

 

 

「じゃあ新しいガンプラ作ろうか。わたしの部屋で一緒に。ねえワタル、わたしとワタルでしか作れないのを作ろうか♪」

 

 

 

 

頭に大きなタンコブが目立つも幸せオーラMAXなスバル、照れるワタルが歩いていく通路の柱の後ろに立つ二つの影…チーム《G&Q》の一人《G》が柱を握り潰さんばかりに見ていた

 

 

 

『あのモヤシ、オレが居ない間にスバルの部屋に上がり込む気か!!』

 

 

『あなた、いい加減なさい。スバルの恋路を邪魔する気?でないと~怒るわよ』

 

 

 

『わかった、わかったから………でもなカテドラルガンダムを持たせたまんまなんだぞ?またスバルが乗っ取られでもしたら』

 

 

 

『大丈夫よ。カテドラルガンダムはワタルくん(将来の義息子)がしっかり保管するわよ(ファイトよスバル!最初は痛いけどたくさんしなさい。アレも渡したけど直に感じたいならばアレも飲めば大丈夫だし……フフフ)……さあ、試合が始まるから逝くわよ』

 

 

 

『わかった。相手なんだがネオドイツっぽい衣装だな~どうしたQ?』

 

 

『な、なんでもないわよ。さあガンプラバトルをしましょうか……』

 

 

相手選手の情報を見ていたクイ…Qが端末を閉じた。オレ達は会場につくと、相手もすでにスタンバっていた。実はこうしてバトルにでるのは五年ぶりだ。ブランクはあるが馴染みの店《やきんどぅえ》で娘達に内緒は調整はしたからな

 

 

相手のガンプラはウーンドウォートに武装コンテナ装備、もう一人はザクR2ベース…両肩のは高出力バーニアで武装ラッチも見える……それより気になんのは色だ……どこかであの配色をみたことが

 

 

 

「さあ、皆さんおまたせしました~コレより第二試合チーム・シュヴァルツ、チーム・G&Qの試合を始めま~~す♪♪」

 

 

 

 

《Press set your GP-Base…Press set your GUNPLA》

 

四人のガンプラの瞳に光が宿り命が吹き込まれたカタパルトに立つ

 

 

《Beginning[Plavesky.Particle]dispersal.field2・city》

 

 

人気のない廃都市が粒子で構築され先のバトルの興奮が治まらない観戦者、アームレイカーを握るファイターも胸の内から熱くたぎらせていく

 

 

 

《Battle・Start》

 

 

 

『ジェントルY、ウーンドウォートカスタム』

 

 

『レディM、ザク・リベルタス』

 

 

『G、イフリート!!』

 

 

 

『Q、リボルバー・G』

 

 

 

『『『『いくわよ!/いくよ/いくぞ/いきます!!

』』』』

 

 

弾かれたようにフィールドに降りる…周囲は廃ビル群が乱立してやがる。相手の出方をみようとした時アラートがなる…モニターにはザクR2ベースの改造機

《ザクリベルタス》が両肩のバーニアでスゴい速さでつっこんできた…狙いはクイ…QのリボルバーGか!

 

 

『ハアア!』

 

 

『甘いわ!!』

 

 

 

振り下ろした大型ヒートホークをリボルバーGの腕部ビームシールドで防いでる。しかしあの戦い方はどこかで……考えを遮るように背後からの熱源反応アラートを耳にしとっさにアームレイカーを引き右へ左へ回避運動を取る……ウーンドウォートがビームライフルを構えて再び狙い打つてくる

 

 

『なんっう射撃だ……コッチの動きを予想してやがる!?』

 

 

冷や汗を流しながら少し離れた場所で戦うQを見る……息をつかせない拳と蹴りの連続攻撃をヒートホークでいなしていく…コイツの動きは……まさか、だとしたらマズい。あわてて通信をつないだんだが

 

 

 

『その動き、まさかアナタは!?』

 

 

 

『あら、やっと気づいたのね……いえ神無拳のクイント…五年ぶりねこうしてバトルをするのは』

 

 

『やっぱりメイなのね。名前を聞いて信じられなかったけどバトルしてわかったわ…………』

 

 

まずい、まずい、まずいぞ!このままだと…五年前のアレが再現されちまう!!

 

 

 

『なら五年前の決着つけましょうか?神無拳のクイント……』

 

 

『もちろんよ…メイ……いえ漆黒の殲滅姫メイ………』

 

 

 

『あはは、まいったな。二人とも本気バトルする気満々だ』

 

 

 

『つうか!止めろよユウキ!!白銀の裁定者だろうが!!』

 

 

 

『いやあ、さすがにあの状況に割り込んだら……ね』

 

 

 

 

大型ヒートホーク二丁から繰り出されてる怒涛の斬撃を、弾きいなしてく…しかも廃ビルの側面を駆け上がりながら……どうすりゃいいんだ

 

 

 

 

 

 

 

第十一話 絆のアストレイ、蘇る漆黒と鉄拳(後編)

 

 

 

 

 

 

 




覆面夫婦G&Q、ジェントルY、レディMのバトルはさらに熱く燃え上がる中、遂にパーツを完成させたレヴィ、ミカヤ、ノーヴェ


大事を取りタカヤの家で修理をする事にしたのですが……



第十二話 修理とドキドキバスタイム(前編)



三人の猛攻からタカヤは生き残ることが出来るのか

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