ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー   作:オウガ・Ω

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プロローグ


第一章 刃の名を持つアストレイ
プロローグ


「合わせ目はこれで全部削り落とせた…あとは組み立てて」

 

ある晴れた日…高級マンションの最上階にある一室でニッパー、紙ヤスリ、平ヤスリ、ピンバイスが散乱する机には赤いフレームが目立つプラモがゆっくりと組み立てられ、そっと置かれたのは《機動戦士ガンダムSEED・ASTRAY・R》の主人公ロウ・ギュールが駆るMS…よく見ると肩の装甲と頭部アンテナが大きく趣を変えている

 

「……あとは専用装備だけだ……」

 

 

小さく呟くと手に取るのは一枚のスケブ、パラパラ開き手を止める。両腕部装甲に巨大な片刃の剣、背中にはバッテリー兼スラスターユニット二基の大まかなスケッチが描かれている

 

 

「……なんとか間に合わせなきゃ…ん?」

 

 

スマホの着信音が鳴り慌てて手に取り、つなぐと懐かしい声が耳に響く

 

 

『タカヤよ、元気にしていたか?』

 

 

「そ、その声はマスタージャパン先生!!お久しぶりです!もしかして、今日本に?」

 

 

『そう急ぐでない!さて本題に入ろう…タカヤよ、お前はビルダーとしてようやく入り口にたったわけだがガンプラバトルの経験が圧倒的に少ない』

 

 

「でも先生とはやっていま…」

 

『バカ者!確かにワシとはやってはいるが互いの手を知り尽くした、いわば同門同士の戦いでは成長はないわ!そこでだ、お前のビルダーとファイターとして真の成長を促す相手とチームを引き合わせよう。チーム名は《チームN》、最近出来たばかりのチームだが実力はワシが保証しょう…詳しい日時は追って説明する』

 

 

「はい!マスタージャパン先生、色々ぼくのためにありがとうございます!」

 

 

『ウム!次に会うときは成長した姿を楽しみにしておこう!ではさらばだ!!』

 

 

「………先生以外の人とバトルか……チームN、どんな人かな?先生の知り合いだと…ドモンさんみたいな人達かな…でも今は完成させなきゃ僕のアストレイを」

 

 

通話が切れたスマホをベッドへ軽く投げ、再び机に向き直った少年…秋月タカヤはチームNとのガンプラバトルに備えスケブに書かれたイラストを基に1.5mプラ版に線を引きデザインナイフで切り出し仮組みを始めた頃……

 

 

「ノーヴェ!マスターさんから電話きたんだって?もしかして新しいチームメイトの紹介?」

 

 

「慌てんなってヴィヴィオ、新しいチームメイトじゃねえよ……ったくマスターのおっさんもムチャいってくれるな…」

 

 

「そうなんだ……でもバトルやるんでしょ?」

 

 

「まあな。マスターのおっさんの紹介だからって手は抜かないからな…ま、あたしのガンプラは負ける訳ないし、軽く揉んでやるさ」

 

ヴィヴィオにそう言うと、まるで猛禽のような目でみるのは機動戦士ガンダム00に登場する、全てのガンダムの原型機《Oガンダム》を改造し、紫紺色のカラーに染め上げたOガンダム・Bを手にするのはSt.ヒルデ学園中等部《ガンプラ部》部長《中島ノーヴェ》…

 

ビルダー、ファイター初心者《秋月タカヤ》が《突撃乙女》中島ノーヴェと出逢う時、恋と友情、熱いガンプラバトルの物語

 

 

ガンダムビルドファイターズ《刃》ーブレイドー

 

 

はじまります

 

 

 




次回、チームN

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