ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~ 作:夜叉猫
外もぽかぽかしてきて……花粉の季節ですねっ!!(>_<)
マスクは大切ですよっ!!
それでは早速本編の方をどうぞ♪
第71話
どうも、兵藤士織だ。
夏という季節は意外と長いもので、やっと夏休みという長期休暇に入った今日この頃。
しかも、リアス先輩の眷属全員が兵藤家に下宿することとなり父さん、母さんの説得が大変だったのもそう古くはない記憶だ。
いくらなんでも16人という大所帯が、初めは4人で過ごしていた家に居るのは狭すぎるとのことで、リアス先輩の発案で改築するということになっていたのだが―――――
「……一晩で豪邸が出来上がってらぁ……」
朝起き、異変を感じ、何故か俺のベッドで寝ていたオーフィスを背負いながら外に出た俺は一言そう呟く。
―――――夢でないなら8階建て相当の豪邸が眼前に広がっていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ふむ、現代では寝ている間にリフォームが終わっているのだな。
流石の私も驚いた……」
朝食の席。
以前の5倍は広くなった食卓で父さんがお茶を啜りながら言った。
食卓にはこの家に住む全員が集合しており、俺の右隣には祐奈、左隣には小猫、膝の上にはオーフィスが陣取り、他は好きなように座っている。
同じように5倍以上広がったキッチンの方からは母さん、夕麻、美憧、綯奈、華那が朝食のメニューを運んでくる。
「リアスちゃんのお父さまがね、建築関連のお仕事もされてるそうで、モデルハウスの一環でここを無料でリフォームしてくれたそうなの♪」
ここまでの豪邸へのリフォームが無料だなんて話を信じる母さん。
……普通なら正気を疑うレベルなのだが……俺の母さんなら仕方がないというしかない……。
そもそもリフォームどころか、敷地面積自体が広がっているようだが……。
「そういえばお隣の鈴木さんや田村さんはお引越ししたらしいの。
なんでも急に好条件の土地が入手出来たって話してね?そっちに移り住んだんだって〜」
母さんはなんとなしにそう言ったが、俺は苦笑気味にリアス先輩の方を見た。
「大丈夫よ。
以前よりも好条件の土地、物件を紹介したの。
平和な解決だったわ。皆、幸せになれたのよ」
俺にしか聞こえないであろう絶妙な声の大きさでそう告げたリアス先輩。
そういうことならば俺がグチグチということではない。
そして今度は、家の図面らしきものを持ってトタトタとかけてくる母さん。
「1階は客間とリビング、キッチン、和室。
2階は一誠ちゃんとアーシアちゃん、夕麻ちゃん、ギャスパーちゃんのお部屋ね♪
3階は私と賢夜さんのお部屋と、書斎、物置♪
4階は士織ちゃんとオーフィスちゃん、祐奈ちゃん、小猫ちゃんのお部屋で〜♪
5階はリアスちゃん、朱乃ちゃん、綯奈ちゃん、華那ちゃん、のお部屋よ♪
6階はゼノヴィアちゃんと美憧ちゃんのお部屋と2部屋のあまりね♪
7階と8階は誰も使ってないから客間かしら〜♪」
ウキウキした様子の母さんは楽しそうにそう言っていく。
「屋上には空中庭園があるらしくてな。
野菜でも育ててみようかと思っている」
父さんは瞳を閉じ、腕を組んで満足げに頷いている。
「頑丈に建ててありますので、戦争になっても崩れませんわ」
「ほう……それはまた良い建築だ」
全くの疑問を持たずに父さんはそういう。
これが当たり前なのだろうか……?
「地下もある……そうだね」
ゼノヴィアは箸に苦戦しながらも言う。
「ち、地下まであるのか……」
「えぇ、地下3階まであるわ」
「…………」
最早声すら出なかった。
リアス先輩は追加の図面を取り出して説明を始める。
「地下1階は広いスペースのお部屋。
トレーニングルームにもできるし、映画鑑賞会もできます。
ちなみに大浴場もありますから、汗を流すのにも困りません。
地下2階は丸々室内プールです。温水も可能ですわ。
地下3階には書庫と倉庫を作っています。
エレベーターも完備していますので、地上8階から地下3階までスムーズに乗り降りできます」
トレーニングルームと聞いて父さん、綯奈、華那の3人の目が輝いていた。
今までは山などに行きトレーニングをしていたようなので、家でできるのが嬉しいのだろう。
食事を終えた後、俺はそのまま椅子に深く腰掛けていた。
「あぁ〜……なんか疲れたわ……」
「士織、疲れた?」
俺の呟きに膝に座るオーフィスが反応する。
小首を傾げているオーフィスの様子に微笑みが漏れるのを感じた。
「いや、大丈夫だ。
心配してくれてありがとな、オーフィス」
頭を優しく撫でてオーフィスを愛でる。
「んん……」
幸せそうな表情を浮かべるオーフィス。
俺に擦り寄ってくるその姿が可愛く、癒される。
「……しーおーりーくーん?」
そんな時、隣に座っていた祐奈の声がかかる。
隣を見てみれば頬をぱんぱんに膨らませた祐奈の姿。
「オーフィスちゃんばっかりじゃなくて僕にも構って欲しいな……」
そういう祐奈の瞳は潤んでおり、小動物的な可愛さを感じた。
俺は微笑みながらオーフィスを撫でる手とは別の手で祐奈の頭を優しく撫でる。
「ごめんな祐奈」
「……これからはもっと構ってくれないと許さないよ……?
僕は士織くんの彼女なんだから!」
「あぁ……わかってる」
祐奈の美しい金髪に手を通し、頬を撫でる。
くすぐったそうに目を細める祐奈の姿がこれまた愛しくて抱きしめてしまいそうだ。
……家族もいることだし実行はしないが。
「後で買い物にでも行くか」
「買い物?
何か買わないといけないの?」
「オーフィスの私物が全く無いからな。
ベッドだったりはリアス先輩……というかサーゼクスが揃えてくれたみたいなんだが、服がないんだよ」
オーフィスに視線を落としてそういう。
今のオーフィスは俺のジャージをぶかぶかの状態で着ているというより巻いているだけなのだ。
「あ〜……やっぱり洋服ないんだね……」
祐奈もオーフィスの姿に薄々感じていたのか苦笑いを浮かべながらそういう。
「???」
祐奈の視線に首を傾げるオーフィス。
彼女にとって服というものはあってもなくてもいいという認識らしい。
「……うん。
そうだね、オーフィスちゃんの洋服を買いに行こう!」
「なら、取り敢えず着替えて玄関に集合だな」
「わかったよ!
なるべく早く来るから待っててね?」
「急がなくていいぞ?」
俺の言葉を聞いた祐奈は慌てた様子で自室に向けて走って行った。
「俺たちも準備しないとな」
オーフィスの頭を優しくぽんぽん、と叩いて肩車をすると、俺も自室に向かって歩き出したのだった。
本編の方は如何でしたでしょうか?
楽しんでいただけたのなら幸いです♪
さてさて……春休みも終わり新たな出会いとお別れの季節ですが……私もとても慕っていた先生が他の学校に行ってしまうので残念です……。
残りの1年間をまた新たにくる先生と思い出を作れればイイなぁと思っているところなのです♪
それでは今回はここまで!
また次回お会いしましょう♪