ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~   作:夜叉猫

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皆さんこんにちは♪

最近ハイスクールD×Dのキャラを浄化している夜叉猫です!(笑)

綺麗な、○○○○、綺麗な○○○○○、綺麗な○○○○。

いつぱい浄化したいキャラが居ますね!!


ともかく、本編をどうぞ♪




~面倒なことになりました~

Side 一誠

 

オッス、兵藤 一誠だ。

 

堕天使の夕麻ちゃんから告白されて数日。

俺は彼女を見極めるためにデートに誘った。

その時の夕麻ちゃんの顔はとても嬉しそうな笑顔が浮かんでいたのを俺は忘れない。

 

 

 

「ご、ごめんなさい一誠君!

待たせちゃった……よね……」

 

待ち合わせ時間から5分過ぎた頃、夕麻ちゃんは慌てている様子で来るとしゅんとした表情を浮かべ、そう言った。

 

「大丈夫。そんなに待ってないから」

 

月並みだがそう夕麻ちゃんに返す。

5分遅れたくらい遅刻のうちにも入らないのに中々律儀な娘だ。

 

「ともかく行こうか?夕麻ちゃん」

 

俺は夕麻ちゃんに自らの右手を差し出してそう言った。

すると、夕麻ちゃんは嬉しそうに笑い俺の手を取った。

 

 

 

そこからのデートは……まぁ、ごくごく普通の高校生らしいデートをすることができたと思う。

洋服の店をいくつか回って夕麻ちゃんが気に入ったらしい服を一着だがプレゼントした。

ペットショップで猫と戯れる夕麻ちゃんの姿はとても幸せそうで見ているこちらが癒された。

食事は高校生らしくと言ったらおかしいかも知れないがファミレス。

それでも夕麻ちゃんは美味しそうにチョコレートパフェを食べていた。

 

(……昔の俺だったらこんな風に余裕を持ってデートも出来なかったんだろうなぁ……)

 

士織や周りの皆に性欲の塊、変態、エロガキと言われていた頃の自分を思い出しついつい苦笑いが浮かぶ。

本質は変わってないのだろうが、その代わり俺は常識というものを身に付け、オープンにすることを止めた。

 

そして極めつけは―――あの日の覚悟。

 

これが俺を変えた大きな理由だろう。

 

 

 

(おっと……こんなこと考えてないでデートを楽しまないとな……)

 

俺は今まで考えていたことを止め、デートに集中する。

……とは、言っても既に辺りは夕陽で赤く染まっており、デートの終わりも近い。

俺と夕麻ちゃんは夕暮れの公園にやって来ていた。

 

「一誠君。今日はとっても楽しかったよ」

 

夕陽を介して綺麗に輝く噴水の前で夕麻ちゃんは笑う。

 

「……ねぇ、一誠君……」

 

「ん?何?夕麻ちゃん」

 

夕麻ちゃんはふぅ、と息をひとつ吐き、何かを決心したかのようにして口を開く。

 

「あのね……私たちの記念すべき一回目のデートってことで……ひとつ、私のお願い聞いてくれる……?」

 

赤く染められた頬。

それは夕陽のせいか、あるいはそれ以外か。

俺は未だ明確な答えは出していなかった。

いや、出せなかったというべきだろう。

 

「……良いよ。お願い、言ってみて?」

 

俺は優しく夕麻ちゃんに言葉を掛ける。

夕麻ちゃんはギュッと手を握って恥ずかしそうに口を開いた。

 

 

 

「わ、私とキス――――――」

 

しかし、その言葉は最後まで聞くことは出来なかった。

背後から飛来する光の槍。

俺はそれを―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――喰らってしまったから。

 

「かふっ…………っ!!!?」

 

「い、一誠君っ!!!?」

 

倒れる俺の身体を抱き抱える夕麻ちゃん。

その表情は今にも泣き出しそうで、壊れそうだった。

夕麻ちゃんは非難するような表情で空を見上げる。

 

 

 

 

「―――――ドーナシークっ!!!!

なんで一誠君を……ッッ!!!!」

 

 

 

「―――ふん……貴女がもたもたしているからだろう?」

 

空から男の声が聞こえてくる。

掠れる視界に捉えたのは黒い翼を背から生やしたスーツ姿の男。

 

「……堕……天使……か……」

 

「ほぅ、私たちの存在を知っているのか人間……」

 

まるで嘲笑うかのようにいうドーナシークと呼ばれた男。

 

「テメェ……さっきの……槍、夕麻ちゃん……ごと……殺ろうと、した……だろ……!」

 

声を無理矢理絞り出して、男に言う。

 

「何を言っているのか分からんな」

 

白々しくスーツを直しながら男はそう返した。

その時、俺を支える夕麻ちゃんの手に力が入る。

 

「……良いから帰りなさいドーナシーク。

これ以上一誠君に何かすると言うのなら……殺す……!」

 

瞬間、夕麻ちゃんの背に男と同じ……いや、男のモノと比べるのは烏滸がましいほど綺麗な黒翼が出現した。

 

「……ふん……どうせその人間は死ぬのだ……勝手にしろ……」

 

ドーナシークと呼ばれた男は鼻で笑うと翼をはためかせ何処かへと飛びさって行った。

 

 

 

(あぁ……やばい……意識が朦朧とする……)

 

血を流し過ぎたせいだろうか……くそ……こんなことなら倍加しておくんだった……。

俺は自らの油断とも言える行いに後悔する。

俺には【赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)】がいないとただちょっと強い一般人だ……。光の槍を蹴り砕くだなんて士織のようなマネは、俺には出来ない……。

だから、夕麻ちゃんを護るには俺が盾になるしかなかった……。

 

「……ごめんね……ごめんね……一誠君……っ!!!」

 

涙を流しながら俺の身体を抱き締める夕麻ちゃん。

 

「痛かった……よね……苦しかった……よね……っ」

 

涙でぐちゃぐちゃになった夕麻ちゃんの顔が掠れる視界に映り込む。

 

 

 

「!?誰か……来てる……」

 

俺の胸で泣いていた夕麻ちゃんはぴくっと、顔を上げるとそう呟く。

そして、とても悲しそうな顔で俺を見詰めると―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――チュッ。

 

俺の唇に自分の唇を重ねて、

 

「さようなら……私の愛しい人……」

 

そう言い残して飛び立って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……あぁ……悪い……士織……俺、死ぬかも……)

 

薄れる意識の中、俺はそんなことを思っていた。

 

せっかく護るって決めたのに……。

 

俺の決意……無駄になっちまうのかなぁ……。

 

もっと――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――生きたかったなぁ……。

 

 

 

「―――あなたね、私を呼んだのは」

 

 

 

突然、俺の掠れ、ほとんど見えていない視界に誰かの影が移り込み、そして声を掛けてきた。

 

「死にそうね。

傷は……へぇ、面白いことになってるじゃないの。そう、あなたがねぇ……。本当に面白いわ」

 

人が死にかけなのに面白いとは……。

いつもなら苛立ちが湧くはずだが……その余裕すらない。

 

(こいつ……絶対……碌な奴じゃねぇ……)

 

その言葉を胸に抱き、俺の意識は途絶えた。

 

 

 

Side Out

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

Side 紅髪の少女

 

「どうせ死ぬなら、私が拾ってあげるわ。あなたの命。私のために生きなさい」

 

私は目の前に倒れ、死にかけの少年に手に持つチェスの駒を―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――他人(ひと)の弟に何しようとしてるんですか?グレモリー先輩?」

 

―――与えようとした瞬間、誰かの声が聞こえてくる。

私はゆっくりと立ち上がり、声の主の方へと顔を向ける。

 

そこにいたのはひとりの少女。

否、少女のような風貌だが彼は男。

私の通う駒王学園に在学している確か―――――

 

 

 

「兵藤 士織ですグレモリー先輩。

以後お見知りおきを……」

 

 

 

まるで私の思考を読んだかのような自己紹介。私はつい警戒してしまう。

 

「そんなに警戒しないで下さい。

それと、そこどいてもらえません?

俺の弟本当に死んじゃうんですけど?」

 

敵意のない笑みを浮かべ、そういう少年―――兵藤 士織―――。

 

私はもう手遅れだと告げようと口を開くが……。

 

 

「うわぁ……手痛くやられたね一誠……。

まぁ、治すけどね……」

 

「……ッッッ!!?」

 

彼はいつの間にか私の横で弟と呼んだ少年を治療していた。

 

(い、いつの間に……移動を……!?)

 

気付かなかった……気付けなかった……。

しかも、驚くべきことに、彼が治療を始めるとポッカリと空いたお腹の穴が見る見るうちに塞がって行く。

 

「まさかあなたも神器(セイクリッド・ギア)を……!!!」

 

傷を完全に治してしまった彼は無表情のまま、

 

「その話はまた後日。

そうですね……明日の放課後でどうでしょうか?」

 

そう言った。

聞きたいことが山ほどある。

しかし、今此処で聞いても彼は答えないだろう。

私は彼の申し出に首を縦に振ると明日使いを出すという旨の話をして、肯定を表した。

 

「それではまた明日、放課後にお会いしましょうグレモリー先輩」

 

彼はそう言い残して怪我の治療をした少年を抱えると、その場から姿を消した。

 

「彼は……一体……」

 

明日の放課後が待ち遠しい。

 

 

 

Side Out

~~~~~~~~~~~~~~~~~

Side 士織

 

「はぁ……面倒なことになった……」

 

俺は一誠を抱えて自分の家に転移したあとそう呟いた。

まさか一誠がやられているとは思わなかったが……何かイレギュラーがあったと考えるのが妥当だろう。

もし、普通に戦闘していたのなら一誠の負けは万が一にも無いのだから……。

 

「明日はあのリアス・グレモリーとの話し合いか……」

 

そう思うと気分が悪くなる。

テンションだだ下がりとは今のことを指すのだろう。

俺は一誠をベットに寝かせると自分の部屋に戻りソファーに腰掛ける。

 

「どこまで話したものかなぁ……」

 

正直な所俺は自分の神器(セイクリッド・ギア)について話したく無いが……。

 

「……仕方がない……ひとつだけ教えておくか……」

 

本音はひとつも教えたくないが、教えないではあのリアス・グレモリーは納得しないだろう……。

 

「はぁ……全くもって面倒くさい……」

 

明日の話し合いに酷く憂鬱になる俺だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編はいかがでしょうか?

これで一誠のヒロインはひとり決まりましたね♪(笑)

そろそろ士織のヒロインも決定しなくては……(苦笑)


ともかく!
みなさんからの感想と言う名のエネルギーお待ちしています!!


それでは、また次回お会いしましょう♪

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