ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~   作:夜叉猫

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皆様、新年明けましておめでとうございます。
本年度も皆様が楽しむことの出来る作品を執筆して行こうと思っておりますので、何とぞ宜しくお願い致します。
感想欄での新年の挨拶をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
新年から幸せな気分になることができました。



※5月15日 グレモリー卿の名前を正しいものに変更しました。


第59話

Side 三人称

 

「ほぅ……嫁自慢か」

 

兵藤家野大黒柱である兵藤賢夜はサーゼクスの言葉に興味を持ったのか、視線を向ける。

 

「えぇ。

私の……いえ、我々の自慢の嫁を自慢し合うというのはいかかでしょう?」

 

「ハハハハハ!それはイイ!

サーゼクスもなかなか面白いことを言うようになったな!」

 

ジオティクス・グレモリーは自らの子の成長を楽しむかのようにそう口にした。

 

「さ、サーゼクスっ!!

巫山戯るのもいいかげんに―――――「士織」「はいはい……グレイフィアはこっちなー」な、なにをっ?!」

 

士織は賢夜からの指示で騒ぎ出したグレイフィアを引きずってアーシアやいつの間にかやって来ていた美憧、綯奈、華那の座っている場所まで連れていく。

 

「し、士織様っ!

私はあの巫山戯の過ぎる阿呆を止めなければならないのですっ!」

 

「はいはい……恥ずかしいだろうけど大人しくしてよ〜な〜」

 

そう言いつつ椅子にグレイフィアを座らせる士織。淡々としたその行動に抵抗は無駄だと理解したのかグレイフィアはため息を吐きつつ大人しくなった。

 

「……リアスの気持ちが分かった気がするわ……」

 

口調が崩れ、プライベートモードになるグレイフィア。士織はそんなグレイフィアの様子をケラケラと可笑しそうに笑う。

 

「大変そうだな?」

 

「サーゼクスのせいです」

 

「おいおい、即答かよ」

 

そう言った士織は1度キッチンの方へと向かっていく。

そしてしばらくの後、お盆に人数分のコップを乗せて戻ってきた。

 

「ほら、コーヒーを淹れてきた。

父さんたちの嫁自慢っつーことはどえらい惚気を聞くことになるんだからコレで何とかしろ」

 

「ありがとっす♪

丁度ウチ、コーヒーが欲しかったんすよ〜♪」

 

美憧は嬉しそうに士織の用意したコーヒーを受け取る。

 

「すまないな士織。

というよりも、私に言ってくれれば私が淹れたのだが……」

 

「気にするな華那。

コーヒーを淹れるのが上手い士織に任せるのが安牌だろう」

 

申し訳なさそうな華那を他所に、綯奈はカラカラと笑ってそんなことを言った。

 

「ったく……綯奈は少しは気にしろっての……。

……ほら、グレイフィアもカップを取ってくれ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「あ〜……その余所余所しいのはむず痒いから止めてくれや。

それに様付けなんてしなくていいからな?」

 

士織はそう言って残ったカップをアーシアの前と自分の座る席に置く。

 

「……では、士織さんと」

 

「おう。それでいいぜ」

 

 

 

―――――グレイフィアと士織がそのようなやり取りをしている時、サーゼクスたちの方では嫁自慢が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

〜〜〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜

 

 

賢夜、サーゼクス、ジオティクスはそれぞれアルバムを用意してニヤリと笑う。

初めにアルバムを開いたのはサーゼクス。

 

「まずは軽めに……グレイフィアのウエディング姿です!

どうですか!このキリッとした瞳にしかし、嬉しさで口元がほんのりと緩んでいる表情!

―――――愛しいですよ!!」

 

「ふっ……。

なら私も葵泉のウエディングドレス姿を見せてやろう。

どうだ、この幼さを感じさせる柔らかな微笑み。

もう20年ほど昔のものだが今もほとんど容姿の変わらない可愛らしさだ」

 

「ははははは!

私の妻も容姿の変わらない美しさだ!

リーアたんと姉妹に間違われるほどですぞ?

リーアたんとは違うあの亜麻色の髪の美しさと言ったら……まさに私の妻は宝だ!」

 

「2人ともやりますね……しかしっ!

この―――――湯上りグレイフィアに勝てますかなっ?!」

 

そう言って、サーゼクスはアルバムをめくり、1枚の写真を掲げた。

そこに写っていたのはしっとりと濡れた髪に湯上り特有の赤みを帯びた柔らかな微笑みを浮かべる浴衣姿のグレイフィア。

士織たちの方からは「いつの間に撮ったんですかサーゼクスっ!!?」と言う叫びが聞こえてきているが何のその。得意げな表情を浮かべるサーゼクスは何処か自慢げだ。

 

「まだまだだな……サーゼクス殿。

私の妻の―――――寝惚け葵泉の前にはそのようなものはお遊戯に過ぎぬよ」

 

賢夜はニヤリと笑いながらアルバムではなく、懐からラミネート加工された写真を取り出した。寝惚けと名のつく所から分かる通り、その写真にはまだ眠そうに目を擦る葵泉の姿があった。その目の擦り方はまるで猫のようだったのをここに記す。

 

「いやいや!

私の妻の―――――甘えん坊モードに比べれば2人のものなどとてもとても……」

 

ジオティクスは自然な流れで魔法陣から1枚の額縁に入った写真をドヤ顔で取り出す。

魔法陣を見たにも関わらず、一般人であるはずの賢夜は反応しない―――――というより写真しか見ていなかった。

ジオティクスの持つ額縁に入っていたのは頬を紅く染めて両手をこちらに伸ばす何処か艶やかな雰囲気を感じさせる写真。

 

「父上がそのような写真をを出すのであれば私はこの裸エプロングレイフィアを―――――」

 

「ならば私は裸ワイシャツ葵泉を―――――」

 

「まだまだ!

ならばこの手ブラジーンズ姿の―――――」

 

だんだんとアダルティーな雰囲気の写真を公開していく3人。

グレイフィアは顔をこれでもかと紅く染めて悶絶。葵泉も恥ずかしそうにクッションに顔を埋めている。

 

士織はそんな大人組の様子に頭を抱えながら、アーシアと美憧の視界と聴覚を遮断魔法で隠すのだった。

 

 

 

 

 

「……これは流石に……教育に悪い……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――結果、この暴走が顔を真っ赤にし、羞恥心の極地に追いやられたグレイフィアと葵泉によって終止符を打たれたのは語るまでもないだろう……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編の方はいかがでしたでしょうか?
楽しんで頂けたのなら幸いです♪

今回は大人組……主にサーゼクスたちの暴走を簡単に書きましたが……いかがでしたでしょう??
こういったおふざけもたまには必要かと思いまして♪


さて、次回は早めにお会い出来ると思いますので、お楽しみに!
それでは、皆さん体調には十分お気をつけください♪(*´ω`*)

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