ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~   作:夜叉猫

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皆さん遅くなってすみませんっ!!(>_<)
中間テストの時期でして……執筆することが出来なかったのですよ……(苦笑)


ひとまず、本編をどうぞ!


第54話

どうも、兵藤 士織だ。

 

 

サーゼクス来訪から数日。

もう既に家には泊まっていないが、今は町の下見をしているようだ。

 

……ただ、1日だけ俺も一緒に下見とやらに行ったが……ほとんど遊んでいたイメージしかない。

ゲームセンターに行けば目を輝かせ、冥界に作りたいだのと言い、ハンバーガーショップに行けばメニュー全てを制覇し、冥界にもこの味を!とテンションを上げ、神社に行けばサーゼクスの持つ大量の魔力で神聖なパワーを吹き飛ばして力ずくの御参りをする始末……。

……あの時は溜息の連発だったなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……暑い……」

 

青い空に白い雲。肌を焼くような陽射しを浴びながら、俺は1人通学路を歩んでいた。

―――――しかし、今日は日曜日。

勿論学校は休みなのだが、(くだん)のオカルト研究部でのプール開きがあるため、俺は駒王学園に向かっているのだ。

何故、一誠やアーシアが一緒に来ていないかというと、楽しみすぎて2人して先に皆を呼びに行ったのだという。

 

 

 

 

 

……決して俺が寝坊したわけではない。

 

「……つかマジで暑いな……」

 

祐奈と一緒に買った水着を入れた袋を気怠げに持って、うんざりと呟く。

暑すぎるというのも考えものだ……寒すぎるのも嫌だが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――いやぁ〜……本当に暑いね」

 

 

 

「……ッッ!!?」

 

―――――刹那。

俺はその場から跳躍し逃げ出す。

 

(一体いつの間に俺に近寄ってきた……っ?!)

 

着地するやいなや、俺は先程まで自分の居た場所へと警戒の視線を向け、いつでも攻撃の出来る体勢へとシフトさせる。

 

 

 

 

 

「―――――久しぶりだね兵藤士織くん?」

 

だが、そこには、ニコニコと笑う少女が1人立っているだけ。

 

 

 

 

 

―――――否、彼女は……いや、彼は……。

 

 

 

 

 

「……こちらこそ久しぶり、()()

 

俺のことを転生させてくれた―――――【神様】が、初めて会った時同様、和服を着こなし、羽織を纏いそこに立っていた。

 

当然、俺は警戒の体勢を崩していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――それにしても神様が来ちまっても良いのかよ?」

 

俺は近くのコンビニで買った『ギャリギャリくん』なるソーダ味のアイスを座りながら齧り、夜鶴に言う。

 

「ん〜……俺としては観光みたいなものだしね……。

誰かを殺したりして物語を歪めなければ大丈夫なんじゃないかな?」

 

夜鶴も俺の渡した『ギャリギャリくん』を齧りながら、ベンチに座って足をブラブラとしていた。

 

「それでどうかな?

転生させた側としては第2の人生、楽しんでもらえてるか気になるところなんだけど?」

 

「そりゃ、楽しいさ。

毎日が幸せで満ち満ちてる。

この後だって仲間とプールで遊ぶんだぜ?」

 

自然と浮かぶ笑みを隠すことなく、夜鶴に向ける。

 

「プールに行くのかい?

こんな暑い日には最高じゃないか」

 

「なんなら夜鶴も一緒に行くか?」

 

「ん〜……それもいいかもしれないねぇ……」

 

そう言いつつ再びアイスを齧る夜鶴。俺もそれに倣ってアイス咀嚼していく。

 

「でもいいのかい?

俺は全く関係ないと思うんだけど……?」

 

「なぁに、リアス先輩たちのことだし快く許可してくれるさ」

 

プールに入るんだし、人数は多くワイワイとした方が楽しいだろう。俺は笑みを浮かべて夜鶴にそう言った。

 

「……なら、お言葉に甘えようかな?」

 

クスクスと笑いながら夜鶴は俺の提案に乗ってくれる。

 

「―――――おっし!!」

 

俺は残ったアイスを一気に頬張ると、冷たさで眉をひそめながら振り子の如く立ち上がる。

 

「ならそろそろ行こーぜ!

時間的にも今から行けば丁度いい筈だからよ!」

 

「ん……。了解したよ」

 

そう言った夜鶴は残ったアイスをシャリシャリと言わせながら食べ終わらせていた。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「遅いなぁ……」

 

「遅ぇなぁ……」

 

「遅いねぇ……」

 

「遅いな……」

 

俺と一誠、夜鶴、そして()()()()は水着に着替えてプールサイドで陽射しに晒されていた。

どうも、このプール開き、オカルト研究部だけではなく、ただの仲のいい友人同士で遊ぼうという感じのものだったらしく、夜鶴の参加も快く認められたのだ。

……ライザーはリアス先輩とイチャつきにでも来たのだろう。

 

 

 

 

 

「というか、2人とも水着似合ってるな」

 

「さんきゅ、一誠。

まぁ、パーカーを着ないといけないのが不満だけどな」

 

「仕方ないさ士織くん。

俺たちみたいな人種っていうのはこういうのが運命なんだよ」

 

夜鶴はもう既に諦めているというような表情で俺の肩をぽん、と叩く。

……言わずもがな、俺と夜鶴はパーカー着用だ。

 

「リアスから聞いた士織はともかく……夜鶴、お前は本当に男か……?」

 

腕を組み、夜鶴を見ながらライザーは神妙な面持ちでそういった。

 

「これでも一応男なんだよね……」

 

苦笑しながら夜鶴は言う。

……やはり未だにライザーは男だと思えないらしい。

 

「ほら、俺っていう前例があるんだから信じろよライザー」

 

「……それもそうだな」

 

ライザーはふっ、と笑みを浮かべた。

そんなふうにして、俺たち4人は雑談を交えながら互いに交友を深めていた。

……しかしメンバーを改めて見ると凄いな。

【人間】、【赤龍帝】、【神様】、【不死鳥】……過剰戦力の塊みたいなもんだな……。

 

―――――そうこうしているうちに、女子更衣室の方から声と足音が聞こえて来る。

 

 

 

 

 

「―――――あら、4人とも早いのね」

 

初めに姿を現したのはリアス先輩。

流石と言うべきか、そのスタイルを際立たせる様に布の面積が少なめの赤いマイクロビキニを着こなし、自らの肢体の魅せ方を熟知しているようだ。

 

「うふふ、張り切ってますわね。

ライザーさんがいるからかしら?」

 

口元に手を当ててお淑やかに笑う朱乃先輩。こちらもマイクロビキニであったが、対極的な白。白い肌に合わさり、淡いながらそのスタイルで妖艶さが出ている。

 

「イッセーさん!わ、私の水着どうですかっ?」

 

先輩2人に続いてアーシアと小猫の登場。

タンキニを2人とも着ていたが、アーシアはボトムがスカートでライトグリーン、小猫はボトムがショートパンツで黒といった違いがあった。

 

「可愛いぞアーシア。よく似合ってる」

 

「えへへ♪

イッセーさんにそう言われると嬉しいです」

 

にこにこと笑うアーシア。一誠もそれを見て微笑んでいる。

 

「……士織先輩……どうですか……?」

 

小猫は俺の方に近寄ってきて恥ずかしそうにそういった。俺は微笑みながら口を開く。

 

「小猫らしくて可愛いと思うぜ?」

 

「……ありがとうございます」

 

ぷいっとそっぽを向きながらも何処か嬉しそうだ。

 

 

 

 

 

「―――――し、士織くんっ!」

 

そんな中、俺の名を呼ぶ緊張した声が聞こえてくる。

発生源の方へと視線を送れば、そこにいたのは淡い空色のホルターネックビキニを身に纏い、薄いパレオを巻いた少女―――――祐奈。

 

「どう……かな?」

 

祐奈はゆっくりと俺の前まで来ると、上目遣いに言った。

 

「試着室で見た時より、外で着てる方が映えるな。―――――綺麗だぜ?」

 

「~~~~~~~~~っっ!」

 

俺の言葉に顔を赤く染めて悶える祐奈だったが、その頬は緩みに緩みきっていた。俺はそんな様子の祐奈の頭を優しく撫でる。

 

「ど、どうしたの?」

 

「ん?いや、可愛かったからついな」

 

「あぅ……」

 

湯気が吹き出てくるのではないかと心配になるほど祐奈の顔は更に赤く染まってしまう。

……全く……反応がわかりやすいやつだ。

 

「おい見てみろよライザー。

士織の奴締まりのない顔してるぜ?」

 

「あぁ一誠俺も思ってた所だ。

士織もあんな顔をするんだな」

 

「幸せそうで何よりだね」

 

傍から聞こえてくるのは一誠たちの言葉。ちらりとそちらを向けばニヤニヤとした笑みを浮かべているのがわかった。

どうやら反応がわかりやすいなどと思いながらも俺も祐奈のことは言えないらしい……。

 

 

 

「さて、それじゃぁ皆!

私たちのプール開きを始めましょう!」

 

『おう!(はい!)』

 

リアス先輩の掛け声に、その場の皆は笑顔で声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういやゼノヴィアの奴はいねぇのか?」

 

俺がふと、思ったことを口にする。

 

「ゼノヴィアなら『先に始めておいてくれ』って言ってたから後で来ると思うよ?」

 

「そうか。いないわけじゃないなら良いんだ」

 

俺と祐奈はそんな会話を交わして、プールを楽しむことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編の方は如何でしたでしょうか?
楽しんで頂けたのなら幸いです♪


さてさて……久しぶりの登場の夜鶴なのですっ!(>_<)
問題児の方を書いていなかったので本当に久しぶりでした(苦笑)
問題児の方も執筆しないといけないのですが……ついついハイスクールD×Dの方ばかり書いてしまいまして……(苦笑)


ひとまず、今回はここまでっ!
また次回お会いしましょう♪



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